【Suzuka10H】初代勝者は888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing。メルセデスAMGの1-2フィニッシュ

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）

　真夏の耐久レース「鈴鹿1000kmレース」から発展して新しくFIA-GT3の車両を利用した10時間レースとして生まれ変わったSuzuka10H（第47回 サマーエンデュランス「鈴鹿10時間耐久レース」）が、8月24日～8月26日の3日間にわたり三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催された。10時にスタートしたレースは、日もすっかり落ちて闇の支配する鈴鹿サーキットでゴールを迎えた。

　観客の振るサイリウムライトに迎えられるという幻想的なゴールの中、トップでチェッカーを受けたのは、予選2位よりスタートした888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）。Suzuka10Hを含むインターコンチネンタルGTチャレンジの選手権で2位につけていたラファエル・マルチェッロ選手、トリスタン・ヴォーティエ選手の2人はこの結果でランキングトップに浮上した。

優勝した888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）

　日本チームの最上位は他車のクラッシュによる赤旗でアタックができずに予選21位に沈んでいた00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE（Mercedes-AMG GT3、谷口信輝/片岡龍/小林可夢偉組）で、最終スティントで追い上げてきた08号車 Bentley Team M-Sport（Bentley Continental GT3、ヴィンセント・アブリル/アンディ・ソウセック/マックス・ソレット組）の追い上げを振り切って5位を獲得した。

優勝はメルセデスAMGのエースチームとなる888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）

　10時にスタートしたレースは、ポールからスタートした28号車 HubAuto Corsa（Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組）が、セーフティーカー先導のスタート時にエンジンがかからないトラブルに遭遇。その後エンジンがかかり遅れてスタートしたが、元の順位に戻ってしまったため、それをスタート手順違反に取られてピットスルーペナルティを科せられて後退することになった。

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）

　その後トップに浮上したのは予選2位からスタートした888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）。ラファエル・マルチェッロ選手、トリスタン・ヴォーティエ選手はSuzuka10Hも含まれるインターコンチネンタルGTチャレンジでランキング2位になっており、このレースでランキングトップ浮上を狙っていた。888号車は28号車がペナルティを受けて後退した後、ずっと安定してレースを支配し、ピットストップ時に順位を譲った以外は順位を譲ることもなく、安定してゴールへとクルマを運んでいった。

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing（Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組）

　これにより、ラファエル・マルチェッロ選手、トリスタン・ヴォーティエ選手はインターコンチネンタルGTチャレンジでランキングトップに浮上し、最終戦のラグナセカでチャンピオン獲得を目指す。

43号車 Mercedes-AMG Team Strakka Racing（Mercedes-AMG GT3、ルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組）

43号車 Mercedes-AMG Team Strakka Racing（Mercedes-AMG GT3、ルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組）

　2位になったのは、43号車 Mercedes-AMG Team Strakka Racing（Mercedes-AMG GT3、ルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組）だが、最終スティントでは3位となった6号車 Audi Sport Team Absolute Racing（Audi R8 LMS GT3、マルクス・ウィンケルホック/クリストファー・ハース/ケルビン・ファン・デル・リンデ組）が1.5秒差まで追い上げており、薄氷を踏む形での2位となった。しかし、これでメルセデスAMGは1-2フィニッシュを実現することになった。

6号車 Audi Sport Team Absolute Racing（Audi R8 LMS GT3、マルクス・ウィンケルホック/クリストファー・ハース/ケルビン・ファン・デル・リンデ組）

6号車 Audi Sport Team Absolute Racing（Audi R8 LMS GT3、マルクス・ウィンケルホック/クリストファー・ハース/ケルビン・ファン・デル・リンデ組）

　3位は6号車のアウディ、4位は66号車 AUDI SPORT TEAM WRT（Audi R8 LMS、クリストファー・ミース/ドリス・バンスール/フレデリック・ヴェルビッシュ組）だが、2位、3位、4位は約1.5秒に3台という僅差の接戦状態でゴールになだれ込むことになった。これでメルセデスAMGの1-2についで、アウディ・スポーツの3-4位となった。

66号車 AUDI SPORT TEAM WRT（Audi R8 LMS、クリストファー・ミース/ドリス・バンスール/フレデリック・ヴェルビッシュ組）

日本チーム最上位は予選21位から追い上げた00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE

00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE（Mercedes-AMG GT3、谷口信輝/片岡龍/小林可夢偉組）

　日本のチームで最上位となったのは00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE（Mercedes-AMG GT3、谷口信輝/片岡龍/小林可夢偉組）の5位。00号車は予選でタイムアタックをしている時に赤旗が出てしまったため、タイムアタックができず予選21位に沈んでしまっていたが、レースが始まってからは徐々に追い上げ、レースの折り返しの時点までにトップ10に上がってきた。その後も上位陣のリタイアなどもあり、終盤には5位に浮上していた。だが、最終スティントでは6位の08号車 Bentley Team M-Sport（Bentley Continental GT3、ヴィンセント・アブリル/アンディ・ソウセック/マックス・ソレット組）に激しく追い上げられていたが、最終的にはそれを振り切って5位に入った。

11号車 GAINER（NISSAN GT-R NISMO GT3、平中克幸/星野一樹/安田裕信組）

　NISSAN GT-R NISMO GT3勢のトップは11号車 GAINER（NISSAN GT-R NISMO GT3、平中克幸/星野一樹/安田裕信組）の14位、ホンダ NSX-GT3のトップは18位に入った10号車 Honda Team MOTUL（Honda NSX GT3、山本尚貴/武藤英紀/中嶋大祐組）となった。富士500マイルレースでの大クラッシュからの復帰戦となった34号車 Modulo Drago CORSE（Honda NSX GT3、道上龍/大津弘樹/小暮卓史組）は21位で完走になった。

10号車 Honda Team MOTUL（Honda NSX GT3、山本尚貴/武藤英紀/中嶋大祐組）

34号車 Modulo Drago CORSE（Honda NSX GT3、道上龍/大津弘樹/小暮卓史組）

決勝レース結果