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日産、2018年度決算説明会。売上高3.2%減の11兆5742億円、純利益57.3%減の3191億円
北米、欧州の販売について「あいかわらず厳しい」と西川社長
2019年5月15日 00:00
- 2019年5月14日 開催
日産自動車は5月14日、2018年度の通期決算を発表した。売上高は前年同期(11兆9512億円)比で3.2%減の11兆5742億円、営業利益は同(5748億円)44.6%減の3182億円、売上高営業利益率は2.7%、当期純利益は同(7469億円)57.3%減の3191億円。グローバル販売台数は同(577万台)4.4%減の551万6000台となっている。
また、合わせて2019年度の通期業績予想についても発表され、販売台数が前年同期比0.4%(2万4000台)増の554万台、売上高は同2.4%(882億円)減の11兆3000億円、営業利益は同27.7%(882億円)減の2300億円、純利益は46.7%(1491億円)減の1700億円とした。
同日にグローバル本社(神奈川県横浜市)で行なわれた決算説明会では、日産自動車 代表取締役社長 CEOの西川廣人氏から決算内容について説明が行なわれた。
西川社長は販売台数について、日本、中国、中南米、タイ、フィリピンといった市場では販売台数を順調に伸ばしているものの、米国と欧州での落ち込みが響いて販売台数、グローバルシェアとも減少になったことを説明。
市場別では、日本では電動パワートレーン「e-POWER」が高く評価され、「ノート」が2018年度の国内登録車販売台数で1位になり、同じく「セレナ」もミニバンセグメント1位になったとアピール。中国では全体需要が低下する中で販売台数増を実現。一方、北米、欧州については「あいかわらず厳しい」と語り、販売の正常化に取り組んでいる米国、環境規制の対策に供給が追いついていない欧州は前年度に続いて2018年度も厳しい数字になっていると解説した。
営業利益の増減分析については、為替の影響、欧州を中心とした規制対応とコスト、原材料と関税などの要素で計2100億円の減収になっていることに加え、「会社のパフォーマンス」といった面でも、販売台数の減少が購買コストの削減といった営業努力を上まわり、これに米国におけるCVTの保証期間延長といった費用計上も加わって前年同期日44.6%減という結果になっているという。
2019年度の見通しについては、販売台数は微増の554万台で、中国と日本では順調に販売台数を伸ばす見込みとしているが、米国と欧州では引き続き販売減になる予想。西川社長は「2018年、2019年を底として反転したい」としている。業績見通しについては、純利益を46.7%減としている理由について、「事業構造改革を進めるためのコストを計上しているため」と説明している。また、厳しい経営環境ではあるものの、競争力の回復に向けた投資として、新製品の投入、「CASE」などの先進技術の投入に向けた投資は不可欠であるとして投資を続けていくと語った。