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ルノー、最高出力21PSアップの新型「メガーヌ ルノー・スポール トロフィー」発表会
「サーキットでのパフォーマンスには驚いた」とニコ・ヒュルケンベルグ選手
2019年10月10日 12:33
- 2019年10月9日 開催
ルノー・ジャポンは10月9日、「メガーヌ ルノー・スポール」のハイパフォーマンスバージョン「メガーヌ ルノー・スポール トロフィー」の発表会を開催した。トランスミッションはゲトラグと共同開発した6速デュアルクラッチ式「6EDC」に加えて6速MTも用意されている。価格はメガーヌ ルノー・スポール トロフィー EDCが499万円、メガーヌ ルノー・スポール トロフィー MTが489万円。
ベースとなるメガーヌ ルノー・スポールが搭載する直列4気筒DOHC 1.8リッター直噴ターボ「M5P」型エンジンは、最高出力が205kW(279PS)/6000rpm、最大トルクが390Nm(39.8kgfm)/2400rpmとなっているが、メガーヌ ルノー・スポール トロフィーでは最高出力が221kW(300PS)/6000rpmで、最大トルクはEDCとMTでやや異なり、EDCモデルが420Nm(42.8kgfm)/3200rpm、MTモデルが400Nm(40.8kgfm)/3200rpmにまで引き上げられ、これまでのメガーヌ ルノー・スポールで最もパワフルなエンジンとなっている。
ほかの専用装備として、専用のレカロ製フロントバケットシートを備え、ステアリングはナッパレザー/アルカンターラのコンビネーションタイプ仕上げ。ホイールはコンセプトカー「ルノースポール R.S.01」からインスパイアされ、赤の差し色が美しい専用19インチアロイホイール「TROPHY」、エンジンサウンドを選択可能な「アクティブバルブ付スポーツエキゾースト」も装着。フロントロアグリル内のF1タイプエアインテークブレードに「TROPHY」のロゴがプリントされている。
メガーヌ ルノー・スポールにも搭載されている、ルノー・スポールがチューニングを行なった高速コーナーで車体を安定させる4輪操舵システム「4コントロール」、ダンパー内に第2ダンパーを持つ4輪ハドロリック・コンプレッション・コントロール(HCC)も組み合わせている。
また、限定車の「メガーヌ ルノー・スポール カップ」に採用されていた、シャシーカップ、トルセンLSD、前輪アルミ製ハブと鋳鉄製ベンチレーテッドディスクブレーキも採用されている。
ボディカラーは、ルノー・スポールを象徴する「ジョン シリウスM」(16万円高の特別塗装色)のほか、「ブラン ナクレM」(2万2000円高の特別塗装色)、「グリ チタニアムM」の3色を用意する。
発表会の冒頭で登壇したルノー・ジャポン 代表取締役社長 大極司氏は、まずルノーと日産自動車、三菱自動車工業のアライアンスについて、さまざまな憶測が飛び交う中、ルノーが日本から撤退するのではないかという声も聞かれ、心を痛めていたことを報告。改めて日本撤退はあり得ないと強く否定した。10月8日に行なわれたアライアンスの新たな体制の発表にも触れ、新しい気持ちで取り組み成長を続け、メガーヌ ルノー・スポール トロフィーのような、運転して楽しいクルマを投入していきたいと意気込みを語った。
また、この10月に開催される東京モーターショーでは、輸入車の出展が減少しているが、ルノーは日本市場を大切にしていきたいという思いから、出展を続けている(海外メーカーではルノーとメルセデス・ベンツの2社のみが出展)ことも説明された。ルノーの出展内容は、メガーヌ ルノー・スポール トロフィーに加えて新型「ルノー トゥインゴ EDC」、新型「ルーテシア」(参考出品)を予定。アルピーヌでもハイパフォーマンスモデルの「アルピーヌ A110S」(参考出品)を展示するとのこと。
続けて、ルノー・ジャポン プロダクトプランニング部 チーフプロダクトマネージャー フレデリック・ブレン氏が、メガーヌ ルノー・スポール トロフィーの詳細を解説した。
さらに週末の10月12日~13日に鈴鹿サーキットで行なわれるF1日本グランプリに出場する、ルノー・スポール F1 チームのドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグ選手を交えたトークショーも行なわれた。
ヒュルケンベルグ選手はルノー・スポールのアンバサダーを務めており、メガーヌ ルノー・スポールの開発にも関わっているとのことで、メガーヌ ルノー・スポール トロフィーについてはF1からのフィードバックもありつつ見た目の美しさを備え、スポーティながら日常的に使用できるパッケージングが素晴らしいと絶賛。
このクルマはドライビングが楽しく、コーナーリングスピードも速く安定していて、ハンドリングも素晴らしいと語り、レースでも使えるようにサスペンションがしっかりとしていることを紹介。「スポーティに昔ながらのドライビングを楽しみたい時にはマニュアルミッションが相性がいい。ブレーキのフィーリングもよく、精度も高く、サーキットでのパフォーマンスには驚いた」とコメント。4輪操舵システムの4コントロールは、ほかのクルマでは感じたことがないほどタイトな旋回を素早くクリアして、高速コーナーでも安定するといった特性について熱く語った。