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ソフトバンク、自動運転サービス開発のメイモビリティと業務提携契約を締結

2022年6月23日 発表

May Mobilityが米国ミシガン州で現在展開しているADK を搭載した自動運転サービスの車両

 ソフトバンクは6月23日、米国ミシガン州を拠点に北米や日本で自動運転サービスを検証・展開するメイモビリティ(May Mobility, Inc.)と業務提携契約を締結したと発表。今後、両社は5G(第5世代移動通信システム)ネットワークなどを活用した自動運転サービスの早期社会実装に向けて取り組んでいくとしている。

 メイモビリティは、2017年に米国ミシガン州アナーバーで設立された企業で、独自のMPDM(Multi-Policy Decision Making)システムを構築。自社開発のADK(Autonomous Driving Kit)を搭載した自動運転サービスの検証・展開をすでに北米および日本の9都市で実施。また、2017年の会社設立からこれまでに、公道での自動運転の走行実績が31万5000回以上あり、拡張性が高く、柔軟性がある自動運転技術を持つなど自動運転業界をリード、トヨタ自動車をはじめとする自動車・交通関連企業とのパートナーシップを結んでいる。

 ソフトバンクでは、産業向けの5Gネットワークの研究開発や、企業や地方自治体などと連携したMaaS(Mobility as a Service)事業の推進をしてきたが、ソフトバンクとメイモビリティ両社の強みを組み合わせることで、日本における自動運転サービスの早期社会実装へ向けて、取り組んでいくとしている。

 具体的には、現在、レベル4(高度運転自動化)やレベル5(完全運転自動化)の実用化に向けた研究開発が進んでいるが、自動運転車が自律的に走行するレベル4やレベル5では、車内からドライバーがいなくなることが想定されていて、自動運転車を安全に走行させるために走行状況を遠隔監視することが求められる。その場合、自動運転車の周辺映像や車両に関する情報、周辺の道路に設置されたセンサーなどからの情報を、リアルタイムに収集して監視センターと連携するため、自動運転に最適化された大容量かつ低遅延なネットワークが必要となる。

 ソフトバンクは、これまで培ってきた車両通信に関する知見と、メイモビリティの自動運転技術を組み合わせて、日本における自動運転向け次世代ネットワークの実現を目指す。また、自動運転サービスの社会実装には、ネットワーク構築の他にも、遠隔監視の管理システムや充電・整備拠点の構築、配車や決済を行うユーザーアプリの開発なども必要となり、ソフトバンクは、ICT(情報通信技術)とDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する知見を生かして、将来的にソフトバンクが持つ顧客基盤や、グループ会社であるMONET Technologiesのさまざまなサービスとの連携も視野に入れて、自動運転サービスの早期社会実装に貢献していく。

 ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一氏は「自動運転は、日本が抱えるさまざまな社会課題の解決に寄与すると期待されています。先進的な自動運転技術を持つメイモビリティとソフトバンクが協力することで、日本における自動運転の社会実装を加速させて、よりよい社会を実現できることに期待しています」とコメント。

 メイモビリティのCEOのエドウィン・オルソン(Edwin Olson)氏は「このたびのソフトバンクとの業務提携は、メイモビリティにとって、次世代モビリティインフラを活用して、MaaSの普及を促進する絶好の機会です。メイモビリティは、日本における自動運転の拡大に向けて、知識と経験を共有できることを楽しみにしています」とコメントしている。