ニュース
KYBラリーチームも参加、横浜ゴムの最新スタッドレス「アイスガード7」を氷上で堪能できた女神湖イベント
2024年2月10日 11:33
絶好の天気のなか開催された「2024 iceGUARD 7&PROSPEC Winter Driving Park」
1月下旬、長野県 女神湖で氷上ドライビング体験イベント「2024 iceGUARD 7&PROSPEC Winter Driving Park」が開催された。このイベントはラリードライバーやモータージャーナリストとして知られる日下部保雄氏がプロデュースする氷上ドライビングレッスンで、女神湖の凍結面が安定する時期に開催されている。
2020年は暖冬で開催をお休み、2021年はコロナ禍となり中止に。2022年~2023年はコロナ禍での生活コントロールが社会に根付いたためにメンバーを限って開催し、2024年はコロナ禍が終わってから初めての開催となった。行動制限のない中、そして気温は低く空は快晴という絶好のコンディションでのでの開催だった。
コロナ禍による行動制限のなくなった状態での開催とはいえ、氷結路面を同時に走ることのできるクルマの台数には限りがある。参加台数満枠での開催となっていたほか、2024年は全日本ラリーに参戦するカヤバの「KAYABA Rally Team」が訓練のために参加していた。
KYBはこのところモータースポーツへの取り組みを強化しており、KYBラリーチームとして全日本ラリー選手権に参戦しているほか、SUPER GTシリーズもスポンサード。レーシングマシンやラリーカーで「KYB」のロゴを見かけることが多くなっている。
KYBラリーチームは、種類違いのオイルを持ち込み、摩擦特性の違いによる乗り比べなどのテストも行なっていたようだ。
また、タイトルスポンサーでもある横浜ゴムは最新スタッドレスタイヤ「アイスガード7」のプレゼンテーションを実施。アイスガード7は氷に効く・永く効く・雪に効くというウルトラ吸水ゴムなどを採用し、前世代から氷上制動性能を14%、氷上加速性能を15%向上。新トレッドパターンの採用などによって雪上制動性能を3%向上している。
アイスガード7は2021年に圧倒的性能向上を果たしてデビューした現行スタッドレスタイヤで、実際のユーザーの使用による評判も高い。横浜ゴムでは、このスタッドレスタイヤの開発の背景に、AI利活用構想「HAICoLab(ハイコラボ)」があったことを近年明らかにしており、タイヤ用ゴム組成に関するシミュレーションなどを行なっていたことを発表している。
ドライビングが楽しくなるアイスガード7
女神湖の氷上走行では、ブレーキング&スラロームエリア、アクセルワーク(円旋回)エリア、ハンドリング(ワインディングコース)エリアと3つのエリアを用意。3組に分かれ、フリー走行(50分)×2本、フリー走行(40分)×3本、タイムトライアル(20分)×1と、自分が納得行くまで走ることができるようになっていた。
インストラクターも、日下部氏をはじめ、斉藤邦夫氏、森岡史雄氏、廣川和希氏、里見乃愛氏とラリーやジムカーナ、レースで活躍したその道のプロを用意。分からないことや迷うことがあれば、その場で気軽に聞くことができるように配慮されていた。
記者も取材をしつつ、アイスガード7装着のノートで女神湖の氷上を走ってみたが、日産のe-POWERは結構優れもので、アクセルを踏んだときの唐突なトルク感がなく、氷の路面でもしっかり駆動力を伝えることができる。もちろん、アイスガード7の氷結路面での優秀さもあるのだが、すいすい加速できる。
ブレーキング&スラロームエリアでのスラロームの際も、気持ちよく向き換えが行なえる。とくにアイスガード7の場合、よい意味でタイヤの横剛性があり、荷重変動に対するレスポンスが読みやすく、少しアクセルを抜いてステアリングを切るなどの曲がるための操作が、しっかり氷結路面に伝えられる。接地圧を上げてグリップを出したりであるとか、雪上では雪壁を作って転舵を助けたりなど、ドライバーの操作に応えてくれるタイヤであるのが美点だ。
ノートも、そのようなアクセルによる荷重変動を作りやすく、ブレーキを踏んでズルッみたいな、急な操作をしなくてもよいのが楽しい。もちろん、いざというときは急ブレーキは必要だが、アクセル操作だけでスムーズにあれこれできるのも、e-POWERのよいところだろう。アイスガード7とのマッチングは、不安なく走ることができ、自分の習熟度も上がるため、氷結路面がどんどん楽しくなった。
イベントの最後には日下部保雄氏から講評。1日のイベントの振り返りなどが参加者に伝えられた。