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自動車産業やモータースポーツ振興に協力したいという瑶子女王殿下のお気持ちが瑶子女王杯の実現に

株式会社日本レースプロモーション 取締役会長 近藤真彦氏

自動車産業やモータースポーツの振興に協力したいという瑶子女王殿下のお気持ちが瑶子女王杯の実現に

 7月20日~21日の2日間にわたって「第1回 瑶子女王杯 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第4戦富士大会」が富士スピードウェイで開催されている。今回の大会は、三笠宮家 第2女子 瑶子女王殿下より瑶子女王杯が下賜されるレースとなっている。なお、日本のレース史上、優勝者に皇族から御杯が下賜されることは初めてのケースで、その意味でも注目の大会となる。

 20日には瑶子女王殿下の記者会見が行なわれ、瑶子女王殿下ご退席後はスーパーフォーミュラを運営するJRP(日本レースプロモーション)による定例会見(サタデーミーティング)が行なわれた。

 JRP取締役会長 近藤真彦氏、JRP代表取締役社長 上野禎久氏などにより、瑶子女王殿下から御杯を賜わることになった経緯などについての説明が行なわれた。

瑶子女王杯

近藤真彦会長:いつもの定例会見とはだいぶ異なる緊張感のある会見になった。瑶子女王殿下から非常にありがたいお言葉を賜わり感謝しかない。女王殿下は、われわれの想像を上回るモータースポーツファンであったことがよく分かり正直驚いている。

 お話しをしていると、富士スピードウェイだけでなく、日本のほかのサーキットに関しても詳しくいられて、今鈴鹿サーキットで鈴鹿8耐が開催されていることもご存じだった。(この会見が行なわれた前日に近藤会長のもう1つの顔であるアーティストとして60歳を記念したコンサートが武道館で行なわれたことに瑶子女王殿下が言及され、近藤会長は疲れているのではないかとお触れになったことを受けて)近藤会長は疲れているのではとお話しのネタにしていただいたが、非常に光栄なことだった(笑)。これからも女王殿下のお力もお借りして、スーパーフォーミュラを盛り上げていかないと心を新たにした。

──今回の大会で、女王杯を賜わることになったその経緯を教えてほしい。また、今回の大会ではサポートレースとして女性ドライバーだけのレースになるKYOJO CUPが併催されているが、併催されることになった経緯を教えてほしい。

近藤真彦会長:女王杯を賜わることになった経緯に関しては上野社長から説明してもらうが、KYOJO CUPの方は、(KYOJO CUPのプロモーターである元レーシングドライバーの)関谷正徳氏から、何年も前からアタックされていた。KYOJO CUPは非常に伸びしろがあるカテゴリーだと評価しており、今回サポートレースにしていただいたというのが経緯だ。また、(事務局長として大会を取り仕切っている)関谷夫人とも打ち合わせをさせていただいており、将来的には富士だけでなく、鈴鹿でもできないかということを模索している。そしてもっとKYOJO CUPが盛り上がるように、エントリーを増やし、来年導入される新しい車両などにより、スーパーフォーミュラのサポートレースと言えば、KYOJO CUPだというようになるようにしていきたい。

富士スピードウェイ 代表取締役 社長執行役員 酒井良氏

上野禎久社長:KYOJOは富士スピードウェイの社長である酒井氏(富士スピードウェイ 代表取締役 社長執行役員 酒井良氏)とも1年以上前から非常にポテンシャルのあるカテゴリーだという話しをしており、社会情勢の変化やいつもよいレースをしているなどのことも評価して併催するに至った。

 瑶子女王殿下から御杯を賜わることになった経緯は、今大会のプログラムの殿下のごあいさつにも掲載されているが、殿下とプライベートでお話しをさせていただく機会をいただき、スーパーフォーミュラもカーボンニュートラルの取り組みを行なっていることを説明させていただいた。殿下もクルマがお好きだということで、「力添えできることが何かありますか」というお言葉をいただいたので、御杯を出していただくことが業界全体の励みになりますとお伝えしたところ、快く受けていただくことになった。殿下ご自身も自動車産業を盛り上げたいというお気持ちを強くお持ちで、その勉強振りには脱帽というところだ。私が殿下をご案内させていただいているのに、むしろ殿下からいろいろ教えていただいているような状況だ。

瑶子女王殿下をキュンキュンさせるためにドライバーはコーナーを攻める、女王杯を得たら小林可夢偉選手は引退??

JRP 代表取締役 社長 上野禎久氏

──今回大会名にも瑶子女王杯という名称が入るような状況だが、新しいファンの獲得などにどれだけの意味があるだろうか?

上野禎久社長:今回このような機会をいただいたことは、より広く、より遠くにスーパーフォーミュラの魅力を届けるという意味で、大きな意味がある。瑶子女王殿下からもお話しをいただいたとおり、昨日には瑶子女王殿下とドライバーたちの懇親会が行なわれた。ドライバーファーストをスーパーフォーミュラは掲げているが、そうした意味ではドライバーにとって瑶子女王殿下とご交流させていただいたことは大きな励みになっている。

(瑶子女王殿下の会見で、太田格之進選手が殿下をきゅんきゅんさせたいと発言したということに殿下が言及されたことを受けて)きゅんきゅんの下りは、ドライバーにせっかくお話しをさせていただく機会を得たのだが、1コメントちゃんと入れろとリクエストしたところ、競争心あふれるドライバーたちが前のドライバーよりも面白いことを言いたいということで、太田選手の「殿下をうきうきさせたり、きゅんきゅんさせたい」というコメントにつながった。さらに小林可夢偉選手は「女王杯いただいたら引退してもいい」と(筆者注:冗談をいって)さらに盛り上げてくれた。殿下は「コーナー攻める姿にキュンキュンする」と応じられていたので、太田選手などドライバーたちは、今日はコーナーを攻めると張り切っていた(笑)。

サタデーミーティング