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三菱自動車、仲間とのバーチャルドライブも楽しめるドライブSNSアプリ「ミランド」説明会 大原優乃さんが「月面でのバーチャルドライブ」体験
2025年4月1日 11:10
- 2025年3月31日 開催
三菱自動車工業は3月31日、中期経営計画「Challenge2025」におけるデジタル新規事業戦略の第1弾アプリ「MILAND(ミランド)」を公開。同日にMILANDのサービス概要と新規事業戦略について解説する説明会を開催した。
Z世代をメインターゲットに開発されたMILANDは、仲間とのバーチャルドライブも楽しめるドライブSNSアプリ。iOS(iOS 15.0以降)、Android OS(Android 8.0以上)に対応して、両ストアで無料体験版という位置付けのMILANDアプリを無料公開。お試し用として「デリカミニ」のデジタルカーが配布され、初期マップである「トレジャーアイランド」で「ひとりでドライブ」を回数無制限で楽しめるほか、「フレンドとドライブ」を25回/月、「タイムアタック」を20回/月までプレイできる。
また、500円~/月の「MILAND Plus」をアプリ内で月額課金すると、デリカミニに加えて「デリカD:5」「アウトランダーPHEV」「トライトン」「ランサーエボリューションX」のデジタルカーをアプリ内通貨「ダイヤ」で購入可能になり、追加マップとなる「ギャラクシーアドベンチャー」「棄てられた人形村」「ドライブ・ラビリンス」などを回数無制限でドライブできるようになる。なお、MILANDの利用に際しては、三菱自動車デジタルサービスIDの登録(無料)も必要となる。
4月30日までの初回ログインでアプリ内通貨のダイヤを4811個プレゼント
説明会では三菱自動車工業 グローバルIT本部 デジタルイノベーション推進部 担当部長 伊藤卓朗氏がMILANDについて説明。
クルマのデジタル所有体験や自分だけの1台に仕上げるカスタマイズ、SNS感覚で仲間と時間を共有できるドライブコミュニケーション、ゲーム性を含めた新たなエンタメ体験などを楽しめるMILANDでは、ユーザー各自が自分の分身であるアバターを作成して、コミュニティスペースとなるMILANDパークからMILANDにエントリー。アバターは12種類用意されたベースから選択可能で、「肌」「服」「髪」のカラーリングを変更してカスタマイズできる。
デジタルカーとして用意されている5車種は、それぞれ車両開発時に利用された高解像度3D CADデータを使って構成されており、外観だけでなくインテリアまで細部にわたってリアルに再現されていることが大きな特徴。手に入れたデジタルカーはアバター作成に合わせて提供されるマイガレージに並べられて細部まで見ることが可能となっているほか、カラーリングやステッカーを使って外観のカスタマイズが可能。また、フレンド登録したほかのユーザーのガレージに足を運んでフレンドのデジタルカーを見学したり、試乗することもできるようになっている。
デジタルカーを走らせるマップでは、誰でも無料で利用できる「トレジャーアイランド」のほか、広々とした月面世界を爽快に走りまわれる「ギャラクシーアドベンチャー」、ドライブと肝試しを同時に楽しめる「棄てられた人形村」、巨大迷路でクイズに答えながらゴールを目指す「ドライブ・ラビリンス」を月額課金の「MILAND Plus」用に設定している。
ゲーム内通貨のダイヤは、ログイン実績やタイムアタックなどのミニゲームをクリアすることで入手できるほか、ゲーム内ストアでも直接購入できる。
今後の展開としては、MILAND内でカスタマイズしたデジタルカーを「エクスポートチケット」を使って「Open Sea」が運営するNFTマーケットに出品。マーケットでデジタルカーの売買が可能になり、デジタルカーながら実在のクルマのようなオーナーシップや資産価値を提供できるようにする機能を4月上旬のアップデートで追加する。
このほか、MILANDのリリースを記念するキャンペーンも行なわれ、MILANDをダウンロードして4月30日までに初回ログインを行なうと、デジタルカーのカスタマイズに利用できる限定ステッカー3枚に加え、アプリ内通貨のダイヤを、ランサーエボリューションXに搭載する「4B11型エンジン」にちなんで4811個プレゼントする。
MILANDはJP UNIVERSEとの協創で生み出された新規事業戦略の第1弾
また、三菱自動車工業 代表執行役副社長 中村達夫氏は、MILANDを生み出すきっかけとなった同社の中期経営計画であるChallenge2025について解説。
2023年~2025年を対象期間としたChallenge2025では新たな事業領域の開拓を進めており、三菱自動車では自動車業界が100年に1度の変革期を迎えていることを受け、従来から続けているもの作りに加え、バリューチェーンビジネスの拡大、新規事業の創出にも注力。新しい価値の創出に向けて、パートナー企業との協業、協創が非常に重要だと考えているとした。
この具体策として、2024年度にはBEV(バッテリ電気自動車)の周辺サービスを行なう三菱商事、三菱ふそうトラック・バスとの合弁会社「イブニオン」を設立し、ゼンリン、ゼンリンデータコムと「EV行動分析レポート」のサービス提供もスタート。また、走行用バッテリのリユース事業として、PHEV(プラグインハイブリッドカー)の使用済みバッテリを街路灯に活用する実証実験を2023年4月からMIRAI-LABOと進めており、アウトドア分野でも博報堂とアウトドアに特化したプラットフォームビジネスを行なう新会社「NOYAMA」を設立。新たに提供を開始したMILANDは、JP UNIVERSEとの新たな協創で生み出されたデジタル新規事業戦略の第1弾と位置付けた。
MILANDを共同開発したJP UNIVERSEの代表取締役 田畑端氏は「三菱自動車さまは自社のクルマを『冒険のパートナー』と位置付けており、中村副社長も『三菱自動車のクルマは単に移動するためではなく、運転することでとことん楽しむために私たちのクルマはあるのです』とおっしゃっていました。この考え方は私たちがゲームを造るときのコンセプトと非常に近いと感じています」。
「新しいMILANDというアプリは、三菱自動車さまのクルマが現実世界を越えてデジタルの世界でも冒険していく、そんな入口になるサービスであると私は理解して開発パートナーを務めさせていただきました。さらにその先には、MILANDのデジタルカーがほかのゲーム、ほかのデジタルワールドにどんどん冒険の世界を広げていく。そういったことを私たちとしては考えて取り組んでおりますので、ぜひご期待ください」とコメントした。
ゲストの大原優乃さんが「月面でのバーチャルドライブ」を体験
説明会の後半には、ゲストとして招かれた俳優の大原優乃さんがMILANDをテストプレイするコーナーも実施された。
MILAND内での分身となるアバターを作成したあと、三菱自動車の男性スタッフ、女性スタッフと「ギャラクシーアドベンチャー」「棄てられた人形村」「ドライブ・ラビリンス」の3コースをドライブ。デジタルカーには「三菱自動車さんと言えば力強く走るクルマというイメージがあるので」とデリカD:5を選び、自身が出演中の舞台で赤い髪の人物を演じているということからボディを赤く染めてドライブを楽しんだ。
月面を走る「ギャラクシーアドベンチャー」について大原さんは「人生で宇宙に行くことは、もしかしたらあるかもしれないですけど、宇宙でドライブする機会はたぶんないとは思いますし、初めての経験で臨場感もすごくあって楽しかったです」と感想を語った。
「棄てられた人形村」のコースでは大原さんが自身で運転操作を行なってドライブ。お化けは苦手と言う大原さんは道路脇に不意に出現する半透明の幽霊に悲鳴を上げつつ、「エンジン音とかもすごくリアルですね」とクルマ好きらしい感想を口にしながら運転操作に没頭していた。
最後に体験した「ドライブ・ラビリンス」では、別会場にいる女性スタッフと音声チャットをしながら同乗ドライブ。女性スタッフが運転操作を行ない、大原さんがコースの途中にある問題の答えを考えるという協力体制で巨大迷路のコースを進んでいった。
大原さんは「私は人見知りなんですけど、こうやってクイズがあると自然に会話することになるので素敵ですね」とこのコースのメリットを表現している。
大原さんはMILANDの体験後に「すごく楽しかったです。リアルで臨場感もあって、クルマが好きな人はもちろん、免許を持っていない人でも楽しめると思いますし、世代を問わずたくさんの人に愛されるアプリなんじゃないかと体験して強く思いました」と感想を述べたほか、「私は花粉症なのでドライブで外出すると花粉がきついですし、皆さん桜を見に出かけていて人も多そうですから、MILANDで桜並木とかを運転できたらいいなぁと思いますね」とコメントしている。