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STI、大阪オートメッセで「BRZ tSコンセプトモデル」を初公開
「フレキシブルVバー」など、現時点で見えた従来の「BRZ tS」との違い
(2015/2/17 16:31)
- 2015年2月13日~15日公開
STI(スバルテクニカインターナショナル)は、2月13日~15日にインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2015」において、「BRZ tSコンセプト」を初公開した。
サンライズイエローに塗装されたボディーは、フロントアンダースポイラーやリアスポイラーが装備されるほか、フォグランプまわりがブラックアウト化され、精悍な顔つきになっている。加えてサイドオーナメントやドアミラー、ルーフアンテナもブラックアウト化され、同じくブラックの専用ホイールと相まって、膨張色であるイエローのボディーをグッと引き締めた印象だ。また、フロントグリルまわりにSTIのイメージカラーであるチェリーレッドがあしらわれているのも特徴だ。
STIの商品開発担当者によると、2013年に500台限定で発売された「BRZ tS」との最大の違いとして、フレキシブルタワーバーに代わる補強が施されているという。それが、ストラット上部とバルクヘッドを接続する補強パーツ「フレキシブルVバー」だ。BRZのようにバルクヘッドとストラットタワーが離れているクルマの場合、特に効果的な補強なのだという。
実際の製品化の際にこのフレキシブルVバー単体での装着にするか、フレキシブルタワーバーと併用するのかは、今後の開発によって判断するとのこと。なお、その名のとおり、フレキシブルVバーにもフレキシブルジョイントは使われているので、突っ張りや引っ張り方向には剛性をアップするが、曲げ方向はいなす構造となっている。
足まわりには、ビルシュタイン製ダンパーとSTIスプリングが組み合わせられるが、セッティングはtS専用の仕様になる。またブレーキキャリパーは前回のtS同様にブレンボを採用するが、展示モデルは前回のtSと異なりドリルドローターになっていた。そしてタイヤにはミシュランのパイロットスーパースポーツが組み合わせられる。これは従来のtSと同様だ。
内装には専用のレカロシートを採用。実は日本国内で扱っているレカロにはサイドエアバッグ内蔵モデルがなかったため、レカロと共同開発したのだとか。シート表皮にアルカンターラやチェリーレッドのレザーをあしらい、よりSTIらしさを表現したデザインとなっている。そのほか、ドアトリムやメーターフード、シフトまわりなどに専用品を用いることで、tSらしい存在感をアピールしている。パッと見には分かりにくいが、メーターの指針も少し長くなっているのだとか。
コンセプトモデルとして出展されたこのBRZ tSだが、現在すでにテスト中とのこと。特に先のマイナーチェンジでベース車自体のボディー剛性が向上しているため、先のtSとは似て非なるものになりそうだ。また、コンピュータによって姿勢を制御するVDC(横滑り防止装置)も、車高の変化などに合わせて専用セッティングするとのこと。そこはさすがにただのチューニングカーとは血筋が違う。STIからは個々のパーツもリリースされているが、コンプリートモデルであるBRZ tSは、単にパーツを付けただけのお買い得モデルとは一線を画す仕上がりになりそうだ。