【ラリージャパン2010】本戦直前!「レッキ」リポート

SS3/6スタート付近。レース中はこの場所には入れないが、レッキ日ならこの通り。コース開放前のちょっとした空き時間にはファンサービスも

2010年9月9日~12日



 9月9日から12日まで開催されるWRC(世界ラリー選手権)第10戦ラリージャパンに先立ち、7日および8日が「レッキ日」として設定された。

 F1などパーマネントサーキットで行われるレースと異なり、ラリーは一般道がフィールドで、開催地や年度によってコースが異なる。

 ラリーの競技は「スペシャルステージ」(SS)と、SS以外の移動区間「リエゾン」で行われるが、リエゾンでは主催者が配布するロードブックでコースを指定された時間を守って辿り、SSでは1台ずつタイムを競う。

 SSではエントラントが独自のコース情報をまとめた「ペースノート」を作成し、これを元に走行する。ペースノートは、レースの前に実際にSSを走行して、コーナーのきつさやコーナーとコーナーの間の距離、路面状況など、細かな状況などを確認して作る。競技中は、コ・ドライバーがペースノートを読み上げ、ドライバーはそれを元にマシンをコントロールする。

 この、ペースノート作りのために行うのが「レッキ」だ。レッキには、本番用の車両ではなく専用の車両を用意するのが一般的だ。

 シトロエンチームが使用していたのは、ランサー・エボリューション。ただ、当然ながら(?)日本国内仕様ではなく、左ハンドルの海外仕様だ。台数が多いためか、バージョンは様々だった。

 一方、フォードチームはボルボS60を採用。日本ではあまりスポーティーなイメージのないS60だが、レッキ用に改造された車両は、ロールバーやマッドガード、高めの車高が妙に似合っていて、独特の雰囲気を漂わせている。

 ラリージャパン本戦のスタートは9日から。その模様も追ってリポートする。

SS12/15のスタート付近に集合して休憩中のシトロエンチーム。整備したりガソリンを給油したり。本戦ではないのでかなりまったりムード
レッキ車のコックピット。競技車両ではないが、スパルタンなムードサインもしてくれるドアサッシュに止まったトンボが気になるジュリアン・イングラシア選手は、セバスチャン・オジエ選手のコ・ドライバー
フォードチームは屋外でランチ中フォードチームのレッキ車はボルボS60
「おい、まだ初日の一発目なのにパワーウインドウあがらねぇよ」と苦笑いな状況サポートカー。ラゲッジルームにはガソリンタンクなどがクルマ別にきれいに分けて搭載されている「リアがなんか変なんだってよ」と集まって整備中のフォードクルー
目を離した隙にリアバンパーに落書きされたヒルボネン/レーティネン組
こちらは日本のトップランナー、新井/バリット組。当然のようにインプレッサだが、STIバージョンIVとちょっとレアなモデル新井選手と「兄ング」ことヘニング・ソルベルグ選手がなにやら密談(?)中BPフォードのアル・カシミ選手と新井選手
フォード・フィエスタでSWRC(スーパー2000世界ラリー選手権)にエントリーしているスーザ/ロドリゲス組は、レッキもフィエスタを使用いつものスマイルでファンサービスしてくれるペター・ソルベルグ選手

(安田 剛)
2010年 9月 9日