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写真で見る スバル新型「フォレスター」(北米仕様)

初夏に日本で発売されるニューモデルを写真72点でお届け

5代目フォレスター(北米仕様)

 日本では初夏に発売される予定となっているスバルの新型「フォレスター」。1997年に初代モデルがリリースされて以来、乗用車ベースのクロスオーバーSUVとして着実な進化を遂げ、特に北米で高い人気を博してきたモデルだ。その北米モデルを取材する機会を得たので紹介していきたい。

 ただし、日本国内では未発表のモデルということもあり、現時点では明らかになっていない部分が多く、また、装備やグレード、スペックなどは日本仕様と異なる可能性もあることに留意していただきたい。

 さて、数えて5代目となる新型フォレスターは4WD性能、使い勝手、操作性といったユーザーに高い評価を受けている部分をスポイルすることなく、居住性や快適性を高めているのが大きなポイントだ。

 居住性の面ではボディサイズを全長で15mm、全幅で20mm拡大するとともに、ホイールベースを30mm延長。これにより生まれたスペースは左右および前後席距離の拡大に充てられており、多人数乗車、長距離移動といったシチュエーションでの快適性を大幅にアップしている。また、新たにSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用することで車体のねじり剛性、横曲げ剛性をアップ。これに伴いサスペンションのバネレート、ダンパーの減衰力を最適化することが可能となり、フラットで快適な乗り心地を実現しているという。

 フォレスターから搭載される新装備で目を惹くのがデュアルファンクション化された「X-MODE」と「ドライバーモニタリングシステム」の2つ。

 X-MODEは、現行車両ではユーザーが判断してON/OFF操作を必要としたトラクションコントロールシステム(TCS)を自動化したもの。というのも、泥や深雪などタイヤが埋まるようなシチュエーションでは、全タイヤに駆動力を与えてとにかく前に進むことが重要。だが、TCSがONだと駆動力を制御してしまうため失速してしまう可能性があるわけだ。ただ、こういった機能を使いこなすのはクルマやシステムに詳しくないと難しい。そこで、X-MODE+TCSがONの状態を「SNOW・DIRT」モード、X-MODE+TCSがOFFの状態を「D SNOW・MUD」とし、ダイヤルを切り替えるだけで選択可能とした。

 ドライバーモニタリングシステムはスマートフォンなどに搭載されている顔認識技術を応用したもの。「マルチファンクションディスプレイ(MFD)」上部に搭載したカメラでドライバーの目、鼻、口をセンシングすることでドライバーを認識。あらかじめ登録しておいたシートポジション、ドアミラー角度、メーター表示、エアコン設定、MFD内の燃費情報などに切り替えてくれる機能だ。データは最大5名分まで登録できるため、家族や会社でクルマを共用する機会が多い、なんて場合には重宝しそう。また、居眠りやわき見運転を検知する機能も搭載されている。

新型フォレスター(北米仕様)主要諸元
ボディサイズ(全長×全幅×全高)4625×1815×1730mm
ホイールベース2670mm
最低地上高220mm
エンジン水平対向4気筒DOHC 16バルブ 2.5リッター AVCS 直噴「FB25」型
排気量2498cc
ボア×ストローク94×90mm
最高出力182HP/5,800rpm
最大トルク176lb-ft/4,400rpm
燃料タンク容量63L
燃料種類87AKI
トランスミッションリニアトロニックCVT
駆動方式シンメトリカルAWD
タイヤサイズ225/60 R17、225/55 R18
乗車定員5名

 北米仕様のグレードはベースモデルとなる「Forester」、装備を充実させた「Forester Premium」、スポーティなエクステリアや装備とした「Forester Sport」、Premiumをベースに18インチアルミホイールやX-MODEを装備した「Forester Limited」、ドライバーモニタリングシステムやハーマンカードン製オーディオを装備した最上級モデル「Forester Touring」の5タイプ。

 今回、取材が可能だったのは北米仕様のForester Touring、カナダ仕様のForester Sportの2台となる。

Forester Touring

 北米での最上級グレード。外観ではフロントグリルやアウターハンドルがメッキ仕様となるほか、ロアスポイラーにシルバー加飾を装着。前述のX-MODE、ドライバーモニタリングシステム、9つのスピーカーを持つハーマンカードン製「576W プレミアムオーディオシステム」などが標準装備となる。

Forester Touring
フロントグリルはメッキタイプ
ドアミラーはシルバー塗装。LEDウインカーを内蔵するほか、曇り防止用のヒーターや「ブラインドスポットシグナル」用インジケーター、リバース時にミラーを下向きにする機能が備わる
フロント、サイド、リアスポイラーにシルバー加飾を追加
ルーフレールが標準。前後のタイダウンホール部がシルバーになるのもこのグレードの特徴
リアガーニッシュ(スバルバッヂが付く部分)はボディ同色に
ヘッドライトに加えフォグランプもLED
ヘッドライトの点灯パターン
ヘッドライト側面に車名が入る
リアコンビランプとバッヂ。リアコンビランプはリアゲート側にも点灯部が設けられるようになった
エンジンは2.5リッターのFB25型自然吸気ユニット。詳細な数値は公表されていないものの燃費が向上しているという
マフラーはシングルテールタイプ。リアバンパーは将来的にはターボモデルも?と勘ぐりたくなるデザインだ
タイヤサイズは225/55 R18。PCDは114.3とのこと
インパネは現行モデルの雰囲気を残しつつも高級感をアップした印象
ステアリングヒーターを内蔵。SI-DRIVEは「I」と「S」の2モードでパドルシフトも備わる
スピードメーター、タコメーターともに水平指針に
シフトレバー後方にX-MODEのダイヤルを装備。モード表示はピクトのみ
マルチファンクションディスプレイは6.3インチに大型化
上部にドライバーモニタリングシステム用のカメラと赤外線照射部が備わる
8インチの大型画面を持つマルチメディアナビゲーションを装備
オートエアコンの操作部。ハザードランプのスイッチもココに
シートは本革タイプ
リアシートヒーターに加え、エアコンの吹き出し口を新設。2.1A対応のUSBポートも
リアの最大開口幅は1166mmから1300mmへと大きく拡大。積載性を大幅に向上させている
フック類が壁面に装着されるため荷室はフラット。荷室容量は505Lから520Lへと拡大
電動パワーゲートを装備。閉める動作と同時にロックも可能となった
リアシートの前倒し用スイッチやDC12Vソケットを装備
右サイドにはハーマンカードンのサブウーハー
フロア下のサブトランク
その下にはスペアタイヤが収まる

Forester Sport

 グリルやスポイラーをブラックアウトするとともに随所にオレンジのアクセントカラーを配したスポーティな意匠が特徴。ドライバーモニタリングシステムは非装備となっているものの、走行パフォーマンスを切り替えることが可能な「SI-DRIVE」は「I」に加え、このグレード専用となる「S#」を用意。

Forester Sport
ブラックアウトされたグリルが精悍な印象。随所にオレンジのアクセントが入る
リアガーニッシュはグロスブラック
カナダ仕様のため造形や点灯パターンが異なるヘッドライト
リアコンビランプとバッヂ類
ダークメタリック塗装の専用18インチアルミホイール。タイヤサイズは225/55 R18
インテリアにもオレンジの差し色を配置。8インチのマルチメディアナビゲーションはオプション
SI-DRIVEは「I」と「S#」の2モード。S#はスポーティな走りが楽しめるセッティングになっているという。こちらもパドルシフトを装備
メーターパネルにもSPORTの文字が入り差別化
シフトまわり。X-MODEのパネル部にはピクトに加えて文字も入っている
ドライバーモニタリングシステムが非装着となるため、マルチファンクションディスプレイのベゼルが小さい
オレンジ色のシートステッチを採用
運転席は10ウェイのパワーシート
運転席ドアトリム
アイサイトは全車標準装着
リアシート
フロントシートのシートバックにはスマートフォンなどの収納ポケットを用意
ルーフへのアクセスなども考慮してリアステップを大型化
大きなリアゲート
SPORTのみリアゲートの開放に連動した作業灯を用意
パワーリアゲートのスイッチ