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スバル、新型「フォレスター」(北米仕様)を国内初公開

「Sport」「Touring」2モデルの展示やプレゼンテーションを実施

2018年4月9日 公開

新型「フォレスター Touring」(北米仕様)

 スバルは4月9日、米ニューヨークで発表した新型「フォレスター」(北米仕様)を国内報道関係者に公開。開発責任者のスバル 商品企画本部 プロダクトゼネラルマネージャー 布目智之氏、同社 商品企画本部 デザイン部 主査 大関透氏らが出席して新型フォレスターのプレゼンテーションを行なった。

 プレゼンテーションでは、新型フォレスターの「世代を超えて元気で若々しく活動的な気持ちを駆り立てるクルマ」というコンセプトを紹介するとともに、パッケージングやデザイン、装備などについて説明された。

株式会社スバル 商品企画本部 プロダクトゼネラルマネージャー 布目智之氏

 新型フォレスターのコンセプト「世代を超えて元気で若々しく活動的な気持ちを駆り立てるクルマ」に関しては、開発を始めるにあたって、SUVユーザーが求める情緒的価値の調査を実施。それにより、従来のフォレスターが持っていた価値に「Stir of Adventure」「Comfort for Loved Ones」という新しい価値を付け加えたという。

プレゼンテーションで示された新型フォレスターの特徴
新型フォレスターのコンセプト「世代を超えて元気で若々しく活動的な気持ちを駆り立てるクルマ」

 このコンセプトについて、布目氏は「“どこにでも行ける、どんな場所でも使える”といったフォレスターの基本価値を踏襲するとともに、お客さまの心に持っている冒険心を後押しする走行性能、デザイン、機能性のよさをしっかり加えることと、自分だけでなく一緒に移動する方の快適な空間をしっかりと作る、従来のフォレスターの価値にこの2つの価値を加えたものが新しいフォレスターです」と述べた。

 新型フォレスターのパッケージングでは、後席の快適性、視界のよさ、荷室空間の使いやすさ、SGP(SUBARU GLOBAL PLATFORM)による全ての乗員に快適な乗り心地の実現に取り組んだという。

新型フォレスターのパッケージング

 諸元としては、全長は4625mmと現行モデルより15mm拡大するとともに、ホイールベースを2670mmと現行モデルより30mm拡大して、後席スペースを33mm拡大。全幅は1815mmと現行モデルより20mm拡大して、左右の乗員間距離を20mm拡大。全高は1730mmと現行モデルより5mm低くしつつ足まわりのスペースは現行同等とした。

 布目氏は「今回ホイールベースが30mm伸びていますが、前後のシートの距離を広げることに使いました。従来型と比べて後席の寸法をちゃんと取って、足下の快適性を実現したいということでそこに寸法を使いました。全幅については20mm拡幅しましたが、人と人の間隔を拡げて前席の快適性を高めることに使いました。高さに関しては、現行モデルで十分な快適性を得ているという評価をいただいており、外寸については切り下げているが内寸として現行同等としました」と紹介。

 また、荷室空間について、布目氏は「お客さまが冒険に行きたいといった時に、荷物を積んで出かけたくなるような、ひと目でこのクルマは使いやすいと感じていただける荷室を実現したいと、キャンプに行くときのテーブル・ベンチとか、ゴルフバッグなどを積みやすい、大口径の荷室を実現しました。また、ルーフも大事なポイントで、タイダウンホール付ルーフレールを設定するとともに、足下に大型のステップを用意して、ステップに乗ってルーフにアプローチするときに自然に立てるということで、リアドアの開度アップなど、ルーフへのアクセスのしやすさも作り込んできました」と話した。

視界のよさを示すスライド
荷室空間やルーフへのアクセス性など使いやすさにこだわった取り組み
SGP(SUBARU GLOBAL PLATFORM)の採用よる全ての乗員に快適な乗り心地の実現を目指した取り組み

 装備については、新機能「ドライバーモニタリングシステム」と進化した「X-MODE」について説明され、布目氏は「ドライバーモニタリングシステムはアイサイトと協調し、ドライバーの脇見、居眠りを早期に認知して、より安全運転ができることを目指したシステム。また、予防安全の領域だけでなく、快適な領域でも使いたいということで、顔を5人まで認識して家族で登録できるように考えた。ドライバーの顔を認識することで、そのドライバーが設定したシート、メーター、ドアミラー、エアコンといったものがそれぞれの方に沿ったものに設定されます」と新機能を紹介。

新機能「ドライバーモニタリングシステム」の機能を紹介するスライド

 一方、X-MODEでは、雪道、アイスバーンなどの滑りやすい路面や砂利、河川敷の未舗装路を走行するモードとしてX-MODE+TCS ONを組み合わせる「SNOW・DIRT」、深雪、泥、ぬかるみ、乾いた砂地といったタイヤが埋まるような路面を走行するモードとしてX-MODE+TCS OFFの「D SNOW・MUD」の2種類を選択可能とした。従来の機能選択でなく、SNOW/MUDといった運転環境を選択することで最適な条件を得られるようにした。

進化した「X-MODE」について説明

 布目氏は「現行モデルのユーザーに話を聞くと、フォレスターを買ったけどX-MODEを使ったことがないという人がいました。こういったインターフェースを直したいということで、従来モデルで機能選択が必要だったものを“SNOW・DIRT”“D SNOW・MUD”といった路面を選択することで、クルマが自動で制御を変えてくれる設定にした。また、そういった設定をマルチファンクションディスプレイに表示することで、より認知しやすいものとしました」と述べた。

新型「フォレスター」のデザイン

株式会社SUBARU 商品企画本部 デザイン部 主査 大関透氏

 実車を前にデザインのプレゼンテーションを行なった大関透氏は、「新型フォレスターはスバルが提供している安心と愉しさを表現する“DYNAMIC x SOLID”をもとに、SUVらしい力強さと乗員全ての人が安心に過ごせる室内空間を目指してデザインしてきた」と新型フォレスターを紹介。

 大関氏は「エクステリアでは、スクエアなシルエットに対してフェンダーを大きく張り出すことで、よりSUVとしての力強さを表現。サイドからピラーにつながる面で躍動感を表現した。インテリアでは、インストルメントパネルからコンソールに繋がる力強い造形で安心感と力強さを表現。人が触れるところにソフトな素材を採用することで、運転する方はもとより後席に乗られる全ての方が、安心してドライブできる内装とした。リアゲートは1300mmの開口を持つとともに、スクエアな荷室になっており、荷物を積みやすいデザインとしている」とデザインの特徴を示した。

新型「フォレスター Touring」(北米仕様)
新型「フォレスター」のデザインの特徴を示すスライド

 一方、標準モデルに対して新たに追加されるSportモデルについて、大関氏は「よりアクティブなライフスタイルのイメージを強調するために作ったモデル。車体のアクセントカラーにより、アウトドアツールのような機能に即したところに色を配することで、アウトドアツールとの親和性を高めアクティブなイメージとした。また、ホイールやグリル、リアガーニッシュをブラック塗装で仕上げて、より精悍な印象とした」と説明した。

新型「フォレスター Touring」(北米仕様)