東京オートサロン2015
マツダ、「新型ロードスター(ND)」は6月以降に発売
「グローバルMX-5カップ」は日本でも開催。女性ドライバーやメカニックの育成プログラムも発表
(2015/1/9 17:41)
- 2015年1月9日~11日開催
東京オートサロン2015のマツダブースは、今年発売が予定されている新型「CX-3」と次期型「ロードスター(ND)」の2台が主役となる。2014年9月に世界同時で初公開されたNDロードスターと、11月にロサンゼルスでワールドプレミアされたCX-3。ともに国内のショーでは初のお披露目となった。
プレスカンファレンスに登壇したマツダの常務執行役員 毛籠勝弘氏は「初代ロードスターの発売から25年が経過しましたが、お陰さまで今なおこのクルマは熱狂的なファンの皆さまに愛され続けています。ロードスターはマツダのクルマ作りのシンボル、私たちのブランドアイコンといえる存在です。私たちマツダは、クルマを通してお客さまに『単に便利な道具としてのクルマを所有する』という以上の、より深い絆で結ばれ、選び続けられる存在を目指したい」と、マツダのブランドアイコンとして長年に渡って愛し続けられているロードスターとアイデンティティを語った後に、気になるNDロードスターの発売時期について発表した。
「日本国内における新型ロードスターの発売時期は、2015年6月以降を予定しております。また、いち早く予約を入れたいとのご要望を多数いただいているため、先行予約の受付を検討中です」と語っており、今まで憶測で今春かと言われていたNDロードスターの発売時期だが、正式に6月以降になるようだ。
また、発売前のNDロードスターに触れられるとともに、開発メンバーの声を直に聞くことができる「ROADSTER THANKS DAY in JAPAN 2nd」を、2月~3月にかけて6回開催することも併せてアナウンスされた。
NDロードスターの発売時期に続いてプレスカンファレンスで紹介されたのが、モータースポーツ活動の概要になる。
近年マツダは、ディーゼルエンジンを搭載したマツダ6やLMP2のレース車両を開発し、アメリカで参戦を行ってきた。2014年からはロードスターを使用してニュルブルクリンク24時間レースやスーパー耐久に参戦するなど、カテゴリーやマシンの幅を広げている。目的とするのは、ドライバーがステップアップできるカテゴリーを確立することで、グラスルーツからモータースポーツを活性化させることにある。
その施策の1つが、2014年のSEMAショーで2016年からグローバルに展開することが発表された「グローバルMX-5カップ」。日本国内の展開も含めて、その詳しい内容も発表された。これまで開催地域を北米、欧州、アジアの3個所と発表していたが、アジアが日本で、北米がアメリカでの開催であることがアナウンスされた。まずは3地域からスタートし、徐々に参加国を増やしていくそうだ。
ワンメイク車両のレースカーは輸出用の2.0リッターエンジンがベースとなり、マツダがコンプリート販売、もしくはリース形式でエントラントに提供する。開催するサーキットや時期などは改めて発表するという。
プロドライバーの参戦も想定しているグローバルMX-5に対して、国内のアマチュアドライバーから支持を受けているパーティレースは、NDロードスターでも継続して開催される。また、レースはハードルが高いという人には、安全運転の基礎から人馬一体の「走る歓び」までを体験しながら学べるマツダ・ドライビング・アカデミーも用意されている。
このように、ドライバーのレベルや予算などに合わせて幅広い参戦カテゴリーを作り、成績を残せばしっかりとステップアップできる仕組みを作り上げているのだ。
モータースポーツへ積極的に参加できるプログラムを構築しているマツダだが、次なる一手として検討したのが女性への支援になる。
FIAのウィメンインモータースポーツ委員会の委員を務めるレーシングドライバーの井原慶子氏とともに、モータースポーツ参加活動をサポートするのがこのプログラムになる。井原氏によると「ウィメンインモータースポーツという活動は2009年からFIAの提唱で始まったもので、日本のJAFが昨年このワーキンググループを立ち上げました。モータースポーツの未来のために、もっと多くの女性に参画して欲しいということから始まった活動。どうしたら女性がもっと活躍できるのか、これをどうサポートして行けばよいのかを、関連団体や自動車メーカーの協力も得ながら推進していく活動です」とのことで、自動車メーカーとしてマツダがサポートを行うことになった。
具体的にはマツダが練習車両や場所を提供し、ドライバーやメカニックの育成を中心に検討している。今月末から2月上旬ごろに一般公募を行うそうで、参加資格は18歳以上、限定なしの普通免許を保有していれば、レース経験やサーキットライセンスの有無は関係ないとしている。