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【SEMA SHOW2014】マツダ、次期ロードスターベースのレースカーを公開
2016年から北米、欧州、アジアでシリーズ戦「グローバルMX-5カップ」を開催
(2014/11/6 21:39)
- 2014年11月4日13時(現地時間)発表
毎年11月にラスベガスのコンベンションセンターで開催される世界有数のカスタマイズショー「SEMA SHOW」(会期:2014年11月4日~7日)にて、マツダは2016年から次期ロードスター(ND)を使用した「グローバルMX-5カップ」を北米、欧州、アジアの各地域で開催すると発表した。
グローバルMX-5カップは、世界各国で共通したレギュレーションのもとに開催されるシリーズ戦で、シリーズランキング上位のドライバーは最終勝者を決める「グローバルシュートアウト」に参加する権利を得られる。2016年のグローバルシュートアウトは、マツダが所有する「マツダレースウェイ・ラグナセカ」で実施されることも併せて発表された。そして年間の世界チャンピオンを得たドライバーには、北米で開催されているTUDORユナイテッドスポーツカー選手権に参戦している、マツダLMP2 SKYACTIVE-Dレーシング(2.2リッターディーゼルターボ)のテストドライビングのチャンスが与えられるという。
北米では、ロードスターを使用したレースを入門としてステップアップできるカテゴリーが用意されている。エントリーレースの「スペックミアータ」からプロシリーズとなる「MX-5カップ」、そしてフォーミュラや耐久レースが具体的なレースとなり、そのステップアップの方式を世界中に広めたいという考えからグローバルMX-5カップは開催される。
プレスカンファレンスで公開された車両は、北米や欧州仕様として発表された2.0リッターSKYACTIV-Gエンジンを搭載したモデルで、ソフトトップは取り払われている。キャビンには、FIAの基準を見越した6点式にサイドバーを加えたロールケージが装備され、専用のステアリング、ヘッドサポートの付いたシートなどレーシーな仕上がりになっている。
外装は、空力特性を意識した専用のエアロやディフューザー形状の前後バンパーを装備。すでにワールドプレミアされているベース車両のND型ロードスターを、よりスポーティにさせた印象を受ける。デザインに関しては、日本のデザインチームが細部まで確認しながらアメリカのR&Dが製作したそうで、しっかりとND型ロードスターの世界観を持たせている。タイヤはどのサプライヤーがサポートするのか決定していないのでメーカーは公開されなかったが、サイズは17インチ。ブレーキはブレンボのビッグローターとキャリパーが装備されていた。
このレースカーは、マツダのLMP2のドライバーでもあるトム・ロング選手のチームが製作したそうで、今後も同チームとドライバーなどが中心となる開発とテストが繰り返されるそうだ。
気になる国内での展開だが、まだ正式な発表はできないそうで、今後に何かしらのアナウンスがあるようだ。グローバルMX-5カップは国内のパーティレースよりも上位に位置付けられるシリーズなので、パーティレースはそのまま存続することが決まっている。なので、ステップアップレースとしてグローバルMX-5カップが選択肢に入ってくるだろう。ドライバーの腕次第ではパーティレース、グローバルMX-5カップ、ニュルブルクリンク24時間レースなどを経て、最終的にル・マン24時間というレールが敷かれることになる。
マツダは、グローバルMX-5カップのエントラントとしてプロドライバーも視野に入れているが、アマチュアドライバーでも頑張り次第で上位カテゴリーにも進出できるのが、今回のステップアップ方式。誰もがプロドライバーになる可能性のある素晴らしい形態が整えられようとしている。