ジュネーブショー 2017
【ジュネーブショー 2017】伊ランボルギーニ、“量産車ニュル北コース最速”を記録した「ウラカン・ペルフォルマンテ」発表
640HP/600Nmの5.2リッターV10と40kgの軽量化で0-100km/h加速は2.9秒
2017年3月7日 16:52
- 2017年3月6日(現地時間)発表
伊ランボルギーニは3月6日(現地時間)、スイス ジュネーブで開催される「ジュネーブショー 2017」(プレスデー:3月7日~8日、一般公開日:3月9日~19日)で「ウラカン・ペルフォルマンテ」を発表する。
2017年夏以降に納車開始を予定するこのモデルは、すでに弊誌でも紹介しているように、2016年10月5日(現地時間)にニュルブルクリンク ノルトシュライフェ(北コース)でタイムアタックを実施。「量産車としては世界最速」とする6分52秒01のラップタイムを記録したという。
搭載する90度V型10気筒 5.2リッター自然吸気エンジンは、「これまでランボルギーニが開発した中で最もパワフルなV10エンジン」と表現されるものに進化しており、エアインテークシステムの最適化でロスを削減し、レスポンスの向上に成功。新しいチタン製バルブの採用でより高い位置までのバルブリフトを可能にして、エンジンの透過性とパフォーマンスを高めるなどランボルギーニのモータースポーツ・プログラム用に開発された技術を採用。
これにより、「ウラカン LP610-4」の搭載エンジン(最高出力610HP/8250rpm、最大トルク560Nm/6500rpm)から30HP/40Nm向上となる最高出力640HP/8000rpm、最大トルク600Nm/6500rpを発生。このエンジンはパフォーマンスアップに加えてトルク曲線の最適化も実現し、最大トルクの70%以上を1000rpmから手に入れ、これに合わせて7速デュアルクラッチトランスミッションの「ランボルギーニ・ドッピア・フリッツィオーネ(LDF)」も最適化を実施。
ボディにはアルミニウムのほか、レジンの母材に炭素を埋め込んだランボルギーニの革新素材「フォージドコンポジット」を広範囲に採用。剛性を維持しつつ、従来のカーボンファイバー・コンポジット素材では不可能となっていた軽量構造の構築と複雑な幾何学形状を実現しており、前後のスポイラーやボンネット、リアバンパー、ディフューザーなどの構造用部品にもフォージドコンポジットを使用したことで、車体の乾燥重量をウラカン LP610-4(1422kg)から40kg削減した1382kgとしている。
これによってパワーウェイトレシオは2.16kg/HPとなり、0-100km/h加速2.9秒、0-200km/h加速は8.9秒、最高速325km/hを実現し、0-100km/hブレーキ制動距離は31mとなる。
また、ボディではウラカン・ペルフォルマンテ専用に開発したアクティブ・エアロダイナミクス・システム「エアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ(ALA)」を採用。
「デザイン、重量、パフォーマンスなどすべての面において車両と完全に一体化している」というALAは、電動モーターを上部表面のアクティブフラップやフロントスポイラー、リアボンネットのエアダクト、リアウイング、ウィングパイロンなどを囲むように設定。ボディの動きをリアルタイムで電子制御する「ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ(LPI)」がALAと連動して、各フラップを走行条件に合わせた最高の空力設定に整えるため開閉させる。
これにより、高速コーナーやフルブレーキング時に必要となる高ダウンフォース、加速やトップスピードの最大化に必要な抗力の低減などを行なうほか、リアウイングのインナーチャンネルが左右に分かれていることで、高速コーナーでは最適な「エアロ・ベクタリング」も実施。LPIが曲がる方向に応じて左右のスポイラーの開閉を切り替え、インナーホイールのダウンフォースとトラクションを増加。ローリング時の荷重伝達に対抗する。同様にシャーシの旋回力を最適化してステアリングの操舵角を減らし、車両全体の動的安定性を向上させるという。