まるも亜希子の「寄り道日和」
お蕎麦、串焼き、鰻。諏訪湖近辺で味わえる名店
2018年6月14日 00:00
ちょっと疲れが溜まってるなぁ、どこかでのんびり息抜きしたいなぁ。な~んて遠い目をしちゃうときってありますよね。そんな時に私が自然と向かってしまうのが、長野県諏訪市にある諏訪湖です。
父がお隣りの茅野市出身なので、幼いころからよく遊びに来ていた場所。それが、数年前からリタイアした父が諏訪で田舎暮らしを始めたもので、今では第2の実家に帰るような気持ちで訪れるようになりました。
諏訪湖は無料で停められる駐車場が何カ所もあるし、1周約15kmの湖沿いは湖面を眺めながらグルリと走れるようになっているので、とっても気持ちがイイ! クルマやバイクのツーリングにもピッタリの場所なんです。今回はそんな諏訪湖近辺で味わえる、「絶対に間違いない味の名店」をそっと教えちゃいますね。
まずはもう、ここはマストで行ってほしい歴史あるお蕎麦やさん「八洲(やしま)」本店。諏訪IC(インターチェンジ)にほど近い国道20号沿いにもお店がありますが、私はダンゼン諏訪湖のほとりに佇む本店が好きです。三島由紀夫の直筆文字が飾られていたり、かと思えば鹿の剥製がデンと置いてあったりと、老舗の雰囲気満点。もちろんお蕎麦も、風味や噛み応え、喉越しや香りと、本当に美味しくてグルメさんもきっと唸るはず。数は少ないけど一品料理もあって、中でも川エビの唐揚げはパリパリ感と香ばしさがたまらないですよ~。
そしてお次は、地の素材をふんだんに使った美味しい料理をつまみながら1杯やりたいなぁ、という時の知る人ぞ知る名店を。JR中央本線・上諏訪駅の2番出口を出て、左手方向へぶらぶら歩いていくと見えてくる、どこか郷愁を誘う一軒家。そこが「串焼一丁目」です。最初はちょっと暖簾をくぐるのに勇気がいるかもしれません。一見すると頑固おやじ(失礼!)っぽい店主と目があって、震え上がるかもしれません。が、店主の花岡さんは父の高校の同級生で、実はとっても親しみやすい人柄です。50年ぶりに同窓会で再会して、父はよくここを訪れるようになったんだとか。
山盛りに用意してくれた串焼きは、素材のよさを生かしつつ、こだわりのひと工夫でまぁお酒によく合うものばかり。この日は夏が旬のアユの塩焼きも出してもらって、初モノには警戒心の強い娘がパクッとひと口、もっともっととせがまれて、結局私のぶんまで食べられてしまいました(笑)。子供は正直ですからね~。よっぽど美味しかったんでしょうね。
ほとんどの野菜は無農薬でご主人の手作り、ビールはエビスのみ。串焼きはお腹の空き具合を伝えると、ご主人が調整してくれるお任せのみ。営業時間も気まぐれのようなので、もし閉まってたらごめんなさい。お店の奥には、大人数で宴会ができるお座敷もありますよ。
最後は、味にうるさい某ファッション誌の編集者を連れて行ったら大絶賛されたこともある、鰻の名店です。クルマで30分ほど走って岡谷市に入り、JR飯田線の川岸駅を過ぎて、諏訪湖を水源とする天竜川の悠々とした流れが見えてきたところにある「信州岡谷名物 やなのうなぎ 観光荘」。大きな茅葺き屋根が目印です。
最近建て替えたばかりでモダンな店舗になりましたが、店内には江戸時代からの伝統的な漁獲方法「ヤナ場」の様子をしのばせてくれる貴重な写真や資料が残っていて、歴史を感じるんですよね~。あ、なぜか「はらたいら」さんのサインもありました(笑)。
そしてここの鰻は、東京のように蒸してふんわりした感じではなく、名古屋方面でいただけるような、炭火焼きでパリパリと香ばしい鰻です。普通のうな重も美味しいけど、私のイチオシは「やなまぶし丼」。ネギとワサビをたれと混ぜて、それをかけて食べる鰻はもうクセになる美味しさ! お子さまランチもあって、娘もここの鰻だけはよく食べます……。ホント正直だな。
お店の外には鰻が泳ぐ水桶があって、自由に触ることができるんですが、もう娘といとこは初めてのヌルッとした触感にキャーキャーと大はしゃぎ。楽しい時間になりました。
というわけで、生粋の信州人である祖母や叔父など地元の人が太鼓判を押す、諏訪湖近辺で「絶対に間違いない味の名店」はひとまずこの3軒を。まだまだあるんですけどね~。それはまたいずれご紹介します。ではみなさま、今週もステキな寄り道を♪