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トヨタ、本社工場敷地内にFCスタック生産の新建屋、下山工場内に高圧水素タンク生産の専用ライン新設
「2020年ごろのFCV年間販売3万台以上」実現のため販売地域を拡大
2018年5月25日 00:00
- 2018年5月24日 発表
トヨタ自動車は5月24日、2020年以降に向けたFCV(燃料電池車)の販売拡大に向けた複数の施策について発表。生産設備の拡充策として、愛知県豊田市にある本社工場の敷地内に新たなFCスタック生産設備の建屋を建設し、愛知県みよし市の下山工場内に高圧水素タンク専用ラインを新設する。
トヨタでは2020年ごろ以降に、グローバルでのFCVの販売台数を現状の年間3000台レベルから3万台以上に引き上げる計画を立てており、この生産体制の拡充で10倍以上の販売に対応していく。また、新たに用意される生産施設については、2015年10月に公表した「トヨタ環境チャレンジ2050」で、2010年比で新車によるCO2排出量を90%削減し、グローバル工場CO2排出ゼロを目指す2050年までの取り組みの一環として、生産段階でのCO2排出量を徹底して削減する設備になるという。
また、トヨタではFCVの乗用車として2014年12月に日本で発売した「MIRAI」、3月に発売したFCバス「SORA」をラインアップしており、グループ会社の豊田自動織機でも2016年秋から「燃料電池フォークリフト」を販売するなどFCVの販売拡大に取り組んでいる。
この中でMIRAIは現在、日本、米国、欧州9カ国の計11カ国で販売しており、オーストラリア、カナダ、中国、UAE(アラブ首長国連邦)でもMIRAIの走行実証を実施。FCV販売拡大のため、海外での販売国・地域の拡大を検討しているという。さらに日本でも、現在の4大都市圏中心の販売地域をさらに広げていくとしている。