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独ボッシュ、カメラとAIで「ながらスマホ」などの注意散漫を検知する「車室内モニタリングシステム」

2022年に生産段階へ

2019年12月16日(現地時間) 発表

 独ボッシュは12月16日(現地時間)、カメラとAI(人工知能)を備えた新しい「車室内モニタリングシステム」を開発したと発表した。ドライバーの注意散漫や居眠り、シートベルトの非着用など、重大な事態につながる可能性がある車内での出来事を検知することができるという。

 ボッシュが開発した車室内モニタリングシステムは、画像処理アルゴリズムと機械学習を駆使して、ドライバーの動きを理解できるようにシステムを学習。ドライバーの眠気を例に取ると、実際の運転状況の記録を使って学習したシステムが、まぶたの位置の記録とまばたきの頻度をもとに、ドライバーの疲労度を検知することができるという。

 こうした車室内モニタリングシステムで検知したドライバーの情報をもとに、自動車メーカーの要求仕様や法的要求などに従って、注意散漫に対する警告、疲れているドライバーへの休憩の推奨、状況によっては車両の減速を行なう事を可能としている。

自動運転車両においてドライバーに運転をバトンタッチする場面や、駐車車両の車内に子供が取り残された場合などにも活用できるとしている

 同社によると、欧州では2022年以降に発売される新車に対して、眠気や不注意をドライバーに警告するなどの安全技術を標準装備とする予定としており、ボッシュが開発するシステムも2022年に生産段階に入ることを見込んでいる。

 さらに、将来的には不注意や居眠りに対して警告音を鳴らす警告システムについては、ユーロNCAPでは2025年までに車両安全性のためのユーロNCAPアセスメントのロードマップに組み込む予定としている。