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国交省、自動運転車両の呼称を策定 レベル3は「条件付自動運転車(限定領域)」に

主要なASV技術の概要や自動運転関連用語の概説を公表

2020年12月11日 発表

 国土交通省は12月11日、自動運転車両に対する呼称について、「レベル3」以降の呼称を策定して公表した。同省では2018年度に「レベル1」「レベル2」の呼称を「運転支援車」と策定・公表しており、今回、レベル3以降の呼称について、レベル3を「条件付自動運転車(限定領域)」、レベル4を「自動運転車(限定領域)」、レベル5を「完全自動運転車」と策定した。

自動運転車両の呼称

レベル1:「運転支援車」
レベル2:「運転支援車」
レベル3:「条件付自動運転車(限定領域)」
レベル4:「自動運転車(限定領域)」
レベル5:「完全自動運転車」

 レベル3の自動運転とは「特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。ただし、自動運行装置の作動中、自動運行装置が正常に作動しないおそれがある場合においては、運転操作を促す警報が発せられるので、適切に応答しなければならない」となり、運転操作の主体は自動運行装置(自動運行装置の作動が困難な場合は運転者)となる。

 レベル4の自動運転とは「特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態」となり、運転操作の主体は自動運行装置となる。

 レベル5の自動運転とは「自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態」となり、運転操作の主体は自動運行装置となる。

 今回、自動運転レベル3以降の車両の呼称を策定したのは、ユーザーが自動運転車両の機能を過信せず、適切な運転操作などを行なうことを目的としたもので、同省では産学官の有識者・関係者で構成される「先進安全自動車(ASV:Advanced Safety Vehicle)推進検討会」において、市場で販売される自動運転車両について、自動運転にかかる各レベルの車両の呼称を検討してきた。

 今回策定された自動運転車両の呼称のほかにも、ASV技術についてユーザーやメディア関係者の理解を広めるため、主要なASV技術の概要を整理するととともに、新聞や雑誌等でよく使用されている自動運転関連用語の概説をとりまとめて公表。詳細については、国土交通省のWebサイトで公開されている。