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スバル、2026年末までにバッテリEVを3モデル追加 次期社長の大崎篤氏が「電動化計画の現状」報告

2023年5月11日 発表

 スバルは5月11日、同日開催した2023年3月期決算発表説明会において、2026年末までにバッテリEVの3モデルを追加することを明らかにした。説明会では、同社代表取締役社長に就任予定の取締役専務執行役員 大崎篤氏から「電動化計画の現状」と題して、2022年5月に公表した、同社の電動化に向けた国内生産体制再編計画について、現時点の進捗状況と変化点が報告された。

 2022年5月公表の情報から、国内生産体制については2つの変化点があり、1つ目は次世代e-Boxer車両の生産時期について、2022年の発表時は「2020年代中盤での投入」としていたが、現在、生産開始時期を2025年と定めて準備を進めていることが明かされた。

 2つ目は、2025年付近に矢島工場で生産開始予定のバッテリEVの生産について、矢島工場のバッテリEVの生産キャパシティを当初計画の年間10万台から、2026年ごろを目途に20万台へ引き上げられるよう準備を進めているという。そこから、さらに新規に立ち上げる大泉工場のバッテリEV専用ラインの生産キャパシティを加えて、結果として、2028年以降のバッテリEVの生産キャパシティは40万台規模を見込むとしている。

 大崎氏は「いずれにしても、昨年から公表しております一連の生産体制再編は、規制やマーケットの動向を注視しつつバッテリEV、HEV、ガソリン車の生産比率を“柔軟”に変更できる生産体制を構築することが狙いとなります。一方で先行きが見えてきた段階では、一気に”拡張”させていくことも重要でありこういった『柔軟性と拡張性』の考え方を軸に、難しい時代を乗り切っていきたいと考えています」と述べた。

 また、バッテリEVの販売の規模については、2026年時点、グローバルで20万台の販売を目指すとし、電池調達に関しては、従来の方針通りトヨタ自動車とのアライアンスを通じて、グローバルで電池を手当てしていくとしている。

 最後に、バッテリEVのラインアップについて報告があり、現時点で、トヨタとのアライアンスによりバッテリEV「ソルテラ」を共同開発し、マーケットに投入しているが、このソルテラに加え、3車種のバッテリEVを投入することが明かされた。

 2026年末時点で、グローバル20万台の販売を実現するバッテリEVのラインアップは4車種になるといい、新たな3車種のバッテリEVについては、SUVカテゴリーに投入し、同社が強みとしているSUVラインアップを充実させるとしている。