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3ナンバーサイズになったフォルクスワーゲン新型「ポロ」発表会

身長190cmのサッシャさんが室内の広さをアピール

2018年3月20日 実施

新型「ポロ」とフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長のティル・シェア氏

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは3月20日、同日に発売した新型「ポロ」の報道向け発表会を都内で開催した。新型では新たにフォルクスワーゲン グループのモジュール戦略「MQB」を採用し、上位車種の安全装備などを搭載したほか、ボディサイズを大きくした。発表会では身長190cmのラジオDJ、サッシャさんが登場し、ポロの室内の広さをアピールした。

「MQBの採用がカギ」と強調

 新型のポロはフォルクスワーゲン グループのモジュール戦略であるMQBを採用。MQBは登場当初からポロクラスへの採用をうたっていたが、今回の新型で初めて搭載となった。

フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長のティル・シェア氏

 フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長のティル・シェア氏は、まず「“ベストセラー”の進化は、新しい要請への答えを積み重ねていくこと。何十年も多くの人に愛される“ベストセラー”も、その称号を勝ち取るために常に進化を続けている」と、ポロが進化し続けてきたことをアピール。「1975年の誕生からポロは40年以上にわたり、世界中の1400万人に愛されてきた」と実績を紹介した。

これまでポロは世界累計で1400万台以上のセールスを記録

 新型の特徴としてはMQBの採用を第1に挙げ、「ゴルフで初採用され、上級セグメント車の技術や品質を初めてポロにも搭載することができた」と説明。国内市場ではゴルフに次いで「ポロは2番目に重要なモデル」とし、「さらに成長した新型が、クラスを超えた新たなベンチマークになると確信している」と自信を見せた。

シェア氏が何度も強調したMQB
MQBの説明
これまでのポロ。シェア氏によれば日本での本格展開は1996年から
新型のスタイルの特徴はワイド&ロー
ホイールベースを65mm延長
ラゲッジスペースは351L
2本の印象的なボンネット上のライン
ロアグリルにあるボディ同色のクロスバー
ヘッドライト
ポロと分かるリアのデザイン
安全装備を多数備え、歩行者検知機能付きのFront Assistは全車標準装備
リアビューカメラを装備
駐車支援システムも搭載可能
フォルクスワーゲンのオールインセーフティ
純正インフォテイメントシステムのDiscover Proも搭載可能になった

サッシャさんとシェア氏がポロを説明

 続いてラジオDJのサッシャさんが登場した。ドイツ生まれのサッシャさんは、「クルマの原体験は常にフォルクスワーゲンとともにあった」とし、「生まれたころに両親がゴルフ GTIを手に入れて、おそらく生まれて一番最初に乗ったクルマはゴルフ GTIなんじゃないかな」と自身との関係の深さを紹介。

ラジオDJのサッシャさん

「私自身も日本で免許をとって、原体験を忘れられなくて、一番最初に買ったクルマも『ゴルフ2』だった。私のクルマライフはフォルクスワーゲンとともに始まったと言っていいと思う」と語った。

 サッシャさんに続いてシェア氏も壇上に上がり、新型ポロについてシェア氏に質問をする形で特徴を紹介した。

 スタイリッシュな外見についてはシェア氏が「MQBのおかげで全く新しいデザインが可能になった。新しいこのクルマのベースによってデザインの自由度が増し、よりスタイリッシュでシャープなデザインになった」と説明。

 フロントマスクは「フォルクスワーゲンの最近のフロントマスクは水平基調になり、ワイドになっている点は最初に目立つ部分。ルーバーがヘッドライトまでつながり、クロスバーによって低く見せる効果がある。強い、男らしいクルマになった」とした。

サッシャさんとシェア氏が新型ポロを紹介していく

 サッシャさんが「印象的」だとするサイドのキャラクターラインについては「ドアグリップの上を一直線に通っていて、前のモデルよりも目立つ」と解説した。

身長190cmのサッシャさんが座席に座って広さをアピール

 続いてサッシャさんが運転席に乗り込み、自分が身長190cmでありながら頭が天井に当たってないことを強調。足下もステアリングホイールに当たらないことを示した。

身長190cmのサッシャさんが新型ポロに乗り込む
頭上と膝まわりに余裕があることをアピール

 サッシャさんは「だいたいコンパクトカーの場合、こうやって運転席で運転すると、後部座席が厳しいことがあるんですよね……」と話しながら、運転席のシートポジションを動かさずに右側の後部座席に移動。「座れるんですね。天井に当たってません! 膝も当たってません!」と語り、「これ、驚きですよね」と評価した。

 シェア氏は「これがMQBの為せる技」と話し、「2m近い人が前でも後ろでもゆったり座っていただける」と話すと、サッシャさんは「びっくりしました。私が4人乗っても大丈夫ですね」と答えた。

続いてリアシートにも乗車
頭上と足下に余裕がある
ラゲッジスペースも広く、折りたたみ自転車が搭載可能
2人がフロントシートに座り、オーディオの操作を行なった
2人で並ぶと分かりにくいが、サッシャさんは190cmと長身

 室内が広くなった一方で、サッシャさんは従来型の5ナンバーサイズから3ナンバーサイズに大型化した点をシェア氏に問うと「実は販売店さんからも聞かれたが、お客さまの声を聞くと、もっと広くというサイズアップのリクエストが多い。そのため、居住空間もラゲッジスペースもお客さまの声に基づいて大きくした」と説明した。

 また、そのほかに室内デザインについても紹介。新しくなったコクピットでスマートフォンを接続しての音楽再生を試し、オーディオの操作性やスピーカーの音質のよさについても紹介した。

 最後にシェア氏は「これまでポロは女性ユーザーの多いクルマだったが、新型は多くの男性にも選んでいただけるモデルになった。MQBの採用によって大きな進化を遂げた。ここ日本においてもクラスを超えた新しいベンチマークになると確信している」と話し、「最初の反応ですが、3月からプリセールスを行なっているがとても好評。新型も幅広く受け入れていただけるものになる。MQBの採用がカギ」と付け加えた。

2018年も新車攻勢を続ける

 発表会では、シェア氏がフォルクスワーゲンの日本市場における展開である「Road to 2020」の説明を行なった。新車攻勢を進めていくほかに、フォルクスワーゲンのブランド体験の機会創出を挙げ、「ライフシーンを提案する。多くの方にブランドを好きになってもらう」ということを目標とするとした。

 新車攻勢は2017年は「ティグアン」に始まり、「アルテオン」や「e-ゴルフ」の導入も行なったが、2018年もすでに発表したディーゼルエンジン搭載の「パサート」シリーズと今回のポロ、そしてGTIやTDIのシリーズ充実によって新車攻勢を続けることを明言した。

「Road to 2020」
新車攻勢を2018年も続ける。GTIとTDIシリーズの充実を予告

ポロの実車を展示

 発表会ではポロの実車を展示した。展示されたポロのグレードはいずれも「TSI Highline」で、一部内装にオプション装備がある。

新型ポロ
ボディカラーは「エナジェティックオレンジメタリック」
こちらのボディカラーは「フラッシュレッド」
「アイボリーシルバーメタリック」
「ディープブラックパールエフェクト」
「ピュアホワイト」
インテリア
USBポートは2つ
シフトレバーまわり。パーキングブレーキは電子スイッチではなく通常タイプとなる
リアシート
シート下部はえぐってあるので、身長の高い人が座っても天井に当たりにくい
フロントドア
リアドア
ラゲッジスペース
アンダーボードは高い場所と低い場所の2カ所にセットできる
アンダーボード下はスペアタイヤスペースで、パンク修理キットが付属する
エンジンはターボチャージャー付きの直列3気筒1.0リッター
TSI Highlineはアルミホイールを標準装備。タイヤサイズは195/55 R16
ディーラーオプション装備車も展示された。レザーのシートカバーは参考出品
ディーラーオプションの17インチホイール「Bonneville」
会場ではポロのラテアートも振る舞われた