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フォルクスワーゲン、“小が大を喰らう痛快モデル”「ゴルフ GTI」「ポロ GTI」「up! GTI」発表会

アウトバーンの階級社会を打ち壊した初代ゴルフ GTIのDNAを受け継ぐ3モデル

2018年6月8日 開催

up! GTI:219万9000円

ゴルフ GTI Dynamic:435万9000円~445万9000円

2018年7月3日 発売

ポロ GTI:344万8000円

「up! GTI」「ポロ GTI」「ゴルフ GTI Dynamic」の発表会に出席したフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長のティル・シェア氏

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは6月8日、同日に発表した「up! GTI」「ポロ GTI」および特別仕様車「ゴルフ GTI Dynamic」の発表会を都内で開催した。up! GTIとゴルフ GTI Dynamicは6月8日に、ポロ GTIは7月3日に発売される。価格はup! GTIが219万9000円、ポロ GTIが344万8000円、ゴルフ GTI Dynamicが435万9000円~445万9000円。

 今回新たにup! GTI、ポロ GTIを日本導入したことで、GTIシリーズは13年ぶりに3モデルを展開することになった。車両概要については「フォルクスワーゲン、「up! GTI」「ポロ GTI」日本導入。GTIシリーズが13年ぶりに3モデル設定」を、up! GTIおよびゴルフ GTI Dynamicの試乗インプレッションについては「フォルクスワーゲンの“最小GTI”「up! GTI」デビュー。1.0リッターターボ+6速MT、その乗り味は?」「フォルクスワーゲン特別仕様車『ゴルフ GTI Dynamic』でゴルフ GTIの魅力を再考察」をご確認いただきたい。

発表会会場には初代ゴルフ GTIも展示
歴代ゴルフ GTIの資料とともに、今後販売予定のアイテムを含めたさまざまなGTIグッズが展示された
GTIシリーズ3モデルのアンベール

アウトバーンの階級社会を打ち壊した初代ゴルフ GTI

GTIシリーズについて語ったフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長のティル・シェア氏

 発表会では、はじめにフォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長のティル・シェア氏が登壇してGTIのコンセプトについて紹介。シェア社長は「3モデルのGTIを同時にラインアップするのは、日本では2005年以来、実に13年ぶりになります。GTIは1976年に登場したゴルフ GTIにはじまり、GTIは私たちにとって特別な意味を持っています。GTIが目指したのは実用性とスポーツ性という相反する課題を両立することでした。すなわちハードで走りだけのスポーツカーではなく、日常でのスポーツ性をバランスよく極めて高いレベルで実現することです。これを40年以上にわたり、初代からはじまるGTIコンセプトを忠実に守りつつ、新たな技術革新で進化し続けてきたのがGTIなのです」と解説。

ゴルフ GTI Dynamicは6速MT仕様と6速DSG仕様が設定され、前者は「ピュアホワイト」50台、「インジウムグレーメタリック」50台の計100台限定モデルになる。会場に展示されていたのは6速DSG仕様。ボディサイズは4275×1800×1470mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2635mm。レッドストライプをあしらったダークカラーの専用18インチアルミホイールを特別装備
ゴルフ GTI Dynamicが搭載する直列4気筒DOHC 2.0リッターターボエンジンは最高出力169kW(230PS)/4700-6200rpm、最大トルク350N・m(35.7kgf・m)/1500-4600rpmを発生
ゴルフ GTI Dynamicでは純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」や、デジタルメータークラスター「Active Info Display」などを標準装備
ゴルフ GTI Dynamicのプレゼン資料

 そして、初代ゴルフ GTIは世間に大きな衝撃を与えたモデルとし、「1970年代、速度無制限のドイツ アウトバーンはパワー至上主義、そして排気量至上主義に支配されていました。その厳しいアウトバーンの階級社会を打ち壊したのが、たった1.6リッターの排気量で全長4mを切るゴルフ GTIだったのです。とは言え、単にコンパクトで走りがよいというだけならこれほど長く愛されることはなかったでしょう。GTIは、フォルクスワーゲンらしく人々の生活のよきパートナーであることにも妥協はありません。そして、ひとたび走り出すと“羊の皮をかぶった狼”となり、人をとりこにする瞬間をこのクルマは知っているのです」。

「ラジエターグリルの赤いライン、ボディまわりのブラックのトリムとエアディフューザー、タータンチェック柄のシート、ゴルフボールをかたどったシフトノブ、ブラックで統一したインテリアトリムなどがGTIシリーズの特徴になります。動的性能では、日常でのスポーツ性をバランスよく極めて高いレベルで実現するために常に先進性を追い求め、例えば燃料噴射装置やABSをいち早く取り入れてきました。そして走る楽しさ、走る歓び、走る自由、何よりも小が大を喰らう痛快さを手にしたGTIオーナーの感動と衝撃は、瞬く間に世界中に広がりました。こうした揺るぎない商品コンセプトと、常に先進技術を具現してきたことが比類なきGTIのDNAであり、世界中でGTIが単なるスポーツカーではなくこれほどまでに人々の心の中に熱い憧れと思いを刻むことになった大きな理由と言えます。そして、今やGTIのDNAは、ゴルフだけでなくポロやup!にまで受け継がれています」と、GTIの持つ魅力について語った。

7月3日に発売となるポロ GTI。ボディサイズは4075×1750×1440mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2550mm。車両重量は1290kg
ポロ GTIではラジエターグリルの赤いストライプやレッドブレーキキャリパーに加え、専用17インチアルミホイールやデュアルエキゾーストパイプ、リアスポイラーを装備。“Sport Select”シャシー付スポーツパフォーマンスキットやドライビングプロファイル機能も標準装備する
ポロ GTIが搭載する日本初導入の「ミラーサイクル方式」採用の直列4気筒DOHC 2.0リッターターボエンジンは、最高出力147kW(200PS)/4400-6000rpm、最大トルク320N・m(32.6kgf・m)/1500-4350rpmを発生
インテリアではタータンチェックのファブリックシート柄に加え、レッドステッチの入ったマルチファンクションステアリングホイール、ベルベットレッドのダッシュパッドなどを採用。日本初導入となる「Qi(チー)」対応の「スマートフォンワイヤレス チャージング」も備える
ポロ GTIのプレゼン資料

 今回導入したGTIシリーズ3モデルについては、「up! GTIは初代ゴルフ GTIが築いたホットハッチの楽しみを提供する、GTIコンセプトの原点に近いモデルです。up! GTIは600台限定モデルですが、すでに300台以上の受注をいただいています」「1998年に登場したポロ GTIは2000年から日本に導入し、今回で4世代目になりました。ポロ GTIは新型ポロならではの先進技術を搭載し、走りも格段にパワーアップしています」「ゴルフは、日本の皆さまにとっては1980年代の半ばから正規輸入をはじめた2代目のGTIがもっとも思い出深く、GTI神話を初めて体感できたモデルと言えましょう。ゴルフ GTIの圧倒的な人気は数値にも表れており、1976年のデビュー以来、220万台以上のゴルフ GTIを世界中のお客さまにお選びいただきました。そして、日本ではこの数値に大幅な貢献をいただいていまして、これまで6万台以上を販売しています。日本は世界でGTIのランキングでトップ5の市場になっています」。

「最新のゴルフ GTIは、GTIに期待されている全ての要素において頂点に立つGTIであると言えます。これら3モデルのGTIは、いずれもGTIのDNAを受け継ぎつつ多様性、装備の充実と同時に、お客さまのご要望にお応えできる最新の装備と充実した機能を多数備えています。フォルクスワーゲンは、これまでのコンベンショナルな内燃機関から電気自動車まで、社会のニーズに応える幅広いモビリティを提供できる自動車メーカーでありますが、同時にいつの時代でもステアリングを握り、1人ひとりのオーナーの気持ちを高揚させることができるクルマ屋でもあります。それを約束するのがこれらGTIシリーズなのです」とアピールを行なった。

GTI初設定となるup! GTI。ボディサイズは3625×1650×1485mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2420mm
up! GTIが搭載する直列3気筒DOHC 1.0リッターターボエンジンは、最高出力85kW(116PS)/5000-5500rpm、最大トルク200N・m(20.4kgf・m)/2000-3500rpmを発生
up! GTIのプレゼン資料