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【レッドブル・エアレース千葉 2018】決勝、第2戦カンヌに続きマット・ホール選手が優勝。今シーズン2勝目

ホール選手「日本を愛している私にとって特別なこと」

2018年5月26日~27日 開催

左から2位のマイケル・グーリアン選手、優勝のマット・ホール選手、3位のマルティン・ソンカ選手

 世界最高の飛行技術を競う「レッドブル・エアレース千葉 2018」の決勝レースが5月27日、千葉県立幕張海浜公園(千葉市美浜区)で行なわれ、オーストラリア人パイロットのマット・ホール選手が第2戦カンヌに続き千葉大会で優勝した。

 決勝レースでホール選手は、14名のパイロットによる対戦「ラウンドオブ14」「ラウンドオブ8」を勝ち上がった4名で行なわれるタイムアタック「ファイナル4」に進出。

第2戦カンヌに引き続き第3戦千葉でも優勝したマット・ホール選手

 ファイナル4では、マイケル・グーリアン選手、マルティン・ソンカ選手、ピート・マクロード選手、ホール選手の順でタイムアタックを実施。最初にアタックしたグーリアン選手は56秒695を記録。続いてアタックした、ソンカ選手とマクロード選手はそれぞれ2秒のペナルティを取られて優勝争いから脱落、ソンカ選手が58秒443、マクロード選手が58秒639となった。最後にアタックしたホール選手は56秒376を記録して優勝した。

 これにより千葉大会の表彰台は、優勝がホール選手、2位がグーリアン選手、3位がソンカ選手という結果になった。

ファイナル4で56秒376を記録したマット・ホール選手
ファイナル4で56秒695を記録したマイケル・グーリアン選手
ファイナル4で58秒443を記録したマルティン・ソンカ選手

 一方、母国開催となった室屋義秀選手は「ラウンドオブ14」でDNF(失格)と敗退。2016年と2017年の優勝に続く千葉大会3連覇はならなかった。

 決勝後に記者会見が行なわれ、マット・ホール選手、マイケル・グーリアン選手、マルティン・ソンカ選手が登壇して、それぞれの心境を話した。

マット・ホール選手

 優勝したホール選手は「この日本で優勝できて非常にうれしく、日本を愛している私にとって特別なこと。レース中、皆様にはパイロットの私しか見えないかもしれませんが、エアレースはチームスポーツ。これまでの2戦のあいだチームとして懸命にメンバーがいろいろなことに取り組んできた。私は飛行機を飛ばすパイロットとしての役割に専念して、その結果、前戦よりいいレースができたと思う。これまでの壁を超えたということで、これからもチームとしてさらに成長し続け、いい結果を出し続けていきたい」とコメントした。

マイケル・グーリアン選手

 2位のグーリアン選手は「今日は2つ問題があり、1つはシケインのところでリズムを崩してしまった、やはり風の影響もあり、進入スピードも違うということで、帰りの2度目のシケインでリズムを崩してしまった。もう1つはバーチカルターン。普段私たちのチームはバーチカルターンを得意としていますが、ここ千葉ではうまくつかむことができず守りに入ってしまい、うまくタイムを縮めることができなかった。次回のブタペストでは、バーチカルターンのところをうまくやっていきたい」と話した。

マルティン・ソンカ選手

 3位のソンカ選手は「非常に大事なレースになった。今シーズンは、これまでの2戦でファイナル4に残りながら失格になるレースが続いていた。今日は幸いテクニカルな問題はなくいいレースができたと思う。最後に機体が水平でないということでペナルティを取られたが、いいレースができたと思う」とコメントした。

 千葉大会の結果により、シリーズランキングはトップがマット・ホール選手(2勝、計36ポイント)、2位がマイケル・グーリアン選手(1勝、計36ポイント)、3位が室屋義秀選手(今シーズン最高位2位、計19ポイント)、4位がマルティン・ソンカ選手(今シーズン最高位3位、計19ポイント)となる。

 レッドブル・エアレースは全8戦でワールドチャンピオンが決定される。次戦、第4戦ブダペストは6月23日~24日(現地時間)に開催予定。