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【SUPER GT 第4戦タイ】決勝は39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500が勝利、小林可夢偉選手初優勝。4位までレクサスで独占

GT300は11号車 GAINER TANAX GT-Rが優勝

2018年6月30日~7月1日(現地時間)開催

39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/小林可夢偉組、BS)

 6月30日~7月1日(現地時間)に、タイ王国ブリーラム県ブリーラム市にある「チャン・インターナショナル・サーキット」においてSUPER GT 第4戦 Chang SUPER GT RACEが開催され、7月1日の15時(現地時間、日本時間17時)からは決勝レースが行なわれた。

 GT500の優勝は予選3位よりスタートした39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/小林可夢偉組、BS)。今年からSUPER GTにデビューした小林可夢偉選手は、参戦3戦目(第2戦富士は欠場しているため)にして初優勝を飾った。これにより、相方のヘイキ・コバライネン選手はポイントリーダーに躍り出た。

 GT300の優勝は予選4位からスタートした11号車 GAINER TANAX GT-R(平中 克幸/安田 裕信組、DL)で、こちらもポイントリーダーへと浮上している。

予選では好調だったNSX-GT勢がずるずると後退し、レクサス勢がどんどん上位へ

 同じ時刻に行なわれた前日の予選では、スコールに襲われて大混乱の予選となったこともあり、決勝レースが行なわれる日曜日の15時もスコールになるのではないかと予想されていたが、結局雨は降らず、結局決勝レースは快晴の天候の中で行なわれた。

グリッドに向けてコースインしていく各車
グリッドウォーク中の様子
NSXのセーフティカー
サーキットレディは地元チャン・インターナショナル・サーキットのサーキットレディが務める
レースクィーンも全員出張という訳ではなく、一部のレースクィーンのみ参加という状態。このため、通常のレースであればレースクィーンが行なう旗持ちはタイヤマンが担当するなどタイ戦ならでは
ミシュランマンもタイ仕様の「お化粧」で普段とはちょっとイメージが違うような……
KEIHINは地元タイの女性がレースクィーンを務めていた
KEIHINは大応援団がサーキットに詰めかけていた
地元のコスプレイベントをアピールする謎のコスプレ集団も登場
GT300ポールポジションの65号車 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組、BS)
GT500ポールポジションの16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組、YH)
各チームともにレインタイヤの準備をしていたが、結局雨は降らなかった
タイ戦に力を入れているGTAは、板東代表自ら各チームを激励

 セーフティカーのNSXに先導された隊列は、いつもの日本のレースでは白バイの先導のパレードラップをしてからフォーメーションラップになるが、今回のレースではもちろん日本の白バイはいないので白バイ先導のパレードラップはなしで、フォーメーションラップが1周行なわれてからスタートすることになった。スタートはポールポジションの16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組、YH)が抜群のスタートを切り2位以下を引き離した状態で1コーナーへと入っていった。スタート後すぐの3コーナーで、3番手スタートとなっていた39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/小林可夢偉組、BS)が、2番手スタートの17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組、BS)をオーバーテイクして2位へ上がった。以下はほぼ予選順位そのままで周回をこなしていった。

GT500のスタートの様子。16号車が順当なスタートを切った

 予選5位からスタートしたポイントリーダーの100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン選手、BS)は徐々に抜かれていき、19号車 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/山下健太組、YH)、12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー組、BS)らに次々に抜かれてしまった。100号車は、64kgのウェイトハンデということで50kg分はリストリクター制限になっており、ストレートでのスピードが伸びず、苦しい展開となってしまっている。その後も後ろの車両に抜かれ続けてずるずると順位を落とす展開になってしまった。

 10周を過ぎると1位は16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT、2位39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500、3位17号車 KEIHIN NSX-GT、4位 24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星 明誠、YH)、5位 19号車 WedsSport ADVAN LC500の順位になっていた。

 12周目には17号車 KEIHIN NSX-GT、24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R、19号車 WedsSport ADVAN LC500が争っていたが、17号車と24号車が接触して速度が鈍ったところを、19号車がインから漁夫の利を得て3位に浮上した。

 その後も、GT500は4位を巡る激しい争いが展開され、17号車に、6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/フェリックス・ローゼンクヴィスト組、BS)、12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー組、BS)、36号車 au TOM'S LC500(中嶋 一貴/関口 雄飛組、BS)も追いついて4台の激しい争いになった。結局17号車は、その後ずるずると抜かれる展開となってしまった。この17号車、そして先に順位を下げていた100号車など、予選では上位に入ったNSX GT勢だが、徐々に順位を落とすという展開になってしまった。

 トップ争いは引き続き16号車 MOTUL MUGEN NSX-GTと39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500の2台で争われ、18周目にはGT300に詰まった16号車が失速した瞬間を上手く活用し、39号車がトップにたった。その後16号車は追い上げてきた6号車 WAKO'S 4CR LC500にも抜かれ、3位に転落した。

 上位争いは激しい争いが行なわれていたが、22周目に12号車 カルソニック IMPUL GT-Rと24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが激しい争いの末でストレートで接触し、24号車がスピンアウトしてそのままグラベルに埋まってしまった。

序盤をリードした16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組、YH)だが、結果は5位に
予選5位からスタートした100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン選手、BS)は徐々に順位を下げ、ピットストップ時の作業ミスもあり結果11位に
17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組、BS)は徐々に順位を下げる苦しい展開に。最終的には7位になった

GT500クラスは39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500が優勝。最終ラップにガス欠の悲劇で36号車の追い上げ実らず

終盤のハイライトはトップを走る小林可夢偉選手がドライブする39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500を関口雄飛選手がドライブする36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)が追いかけ回す。ファイナルラップまで激しい争いが続く

 ピット作業はずるずると順位を下げていたホンダ勢から開始され、17号車 KEIHIN NSX-GTが26周に、100号車 RAYBRIG NSX-GTが27周に、ピット作業を行なった。次いで、ポールからスタートして3位を走っていた16号車 MOTUL MUGEN NSX-GTがピットイン、作業は順調に終わったものの左のドアが閉まらないというトラブルが発生し、通常よりも大きく時間がかかってしまった。これで、16号車はトップ争いから大きく後退することになった。ホンダ勢の不幸はそれで終わらなかった。それに引き続き100号車 RAYBRIG NSX-GTもタイヤがしっかりはまっていなかったとして再度ピットインすることになり、こちらも大きなタイムロスとなり、最後尾になってしまった(最終的に17号車が7位、100号車が11位に終わる)。

 その後ランキング3位の1号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)、ランキング2位の23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)が同時にピットに入ったが、1号車は左リアのタイヤが外れずに大きくタイムロスしてしまった。それに対して23号車は、同じミシュランを履く3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山哲/千代勝正組、MI)と同じくタイヤ無交換作戦に出て大きく順位をゲインすることになった。このミシュランのタイヤ無交換作戦により、全車がピットストップを終えると3号車が5位、23号車が6位にジャンプアップしていた。だが、最終的にこの作戦は難しかったようで、23号車は後半順位を下げ12位に終わっている。

 上位争いでは全車ピットインを終えると、引き続き39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500がトップを走っていた。2位は6号車 WAKO'S 4CR LC500で、両車の差は1秒以下となっており、毎ラップ激しい争いが展開された。3位は19号車 WedsSport ADVAN LC500、4位は36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)が上がってきて、レクサス勢が1-2-3-4とトップ4を独占した。

39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500は序盤は2位を走行、そこに6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/フェリックス・ローゼンクヴィスト組、BS)が追いついてバトルに

 ここから急激な追い上げを開始したのが、36号車 au TOM'S LC500。まずは19号車をオーバーテイクすると、徐々に追い上げていき、残り10周でトップ39号車、2位6号車、3位36号車の3台はほぼ差が無くなっていた。勢いがある36号車は6号車をオーバーテイクすると、39号車に追いつき、両車はテールツーノーズでトップ争いが展開された。

 36号車はコーナーが速いものの、39号車はストレートが速く、一番の抜きどころであるストレート終わりのコーナーで追いつけないという状況が続いていたが、一番のドラマは最終ラップに待っていた。最終ラップに36号車が突然スローダウン、ドライブする関口雄飛選手は車を左右に振る動作を見せていたことからガス欠だとみられる。

 これにより勝負は決し、39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500がそのままトップでチェッカーを受けた。小林可夢偉選手は今年同チームからSUPER GTにデビューしているため、参戦3戦目(第2戦は欠場しているため)にして初優勝。ヘイキ・コバライネン選手はポイントを35点に伸ばして、ポイントリーダーに浮上した。

 2位は6号車 WAKO'S 4CR LC500、3位は19号車 WedsSport ADVAN LC500、4位は追い上げてきた38号車 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)となった。スローダウンした36号車はそのままチェックを受けることなくストップしてしまい、結局10位に終わってしまった。36号車のトラブルはあったものの、レクサス勢は1-2-3-4を独占する結果で、かつレクサスとしては今シーズン初優勝となった。

 ホンダ勢の最上位は5位の16号車 MOTUL MUGEN NSX-GTで、日産の最上位は6位になった12号車 カルソニック IMPUL GT-Rだった。

優勝した39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500、右はGT300優勝の11号車 GAINER TANAX GT-R
2位の6号車 WAKO'S 4CR LC500
3位の19号車 WedsSport ADVAN LC500
4位の38号車 ZENT CERUMO LC500
GT500クラス 結果
順位カーナンバー車両ドライバータイヤウェイトハンデ
139DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/小林 可夢偉BS30
26WAKO'S 4CR LC500大嶋 和也/フェリックス・ローゼンクヴィストBS28
319WedsSport ADVAN LC500国本 雄資/山下 健太YH4
438ZENT CERUMO LC500立川 祐路/石浦 宏明BS36
516MOTUL MUGEN NSX-GT武藤 英紀/中嶋 大祐YH2
612カルソニック IMPUL GT-R佐々木 大樹/ヤン・マーデンボローBS26
717KEIHIN NSX-GT塚越 広大/小暮 卓史BS42
81KeePer TOM'S LC500平川 亮/ニック・キャシディBS52
964Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦 孝亮DL2
1036au TOM'S LC500中嶋 一貴/関口 雄飛BS28
11100RAYBRIG NSX-GT山本 尚貴/ジェンソン・バトンBS64
1223MOTUL AUTECH GT-R松田 次生/ロニー・クインタレッリMI62
133CRAFTSPORTS MOTUL GT-R本山 哲/千代 勝正MI18
R8ARTA NSX-GT野尻 智紀/伊沢 拓也BS48
R24フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星 明誠YH14
表彰式の様子
GT500クラス ポイントランキング
順位カーナンバードライバーRd1Rd2Rd3Rd4合計次戦WH
139ヘイキ・コバライネン15-203570
2100山本 尚貴/ジェンソン・バトン15215-3264
323松田 次生/ロニー・クインタレッリ6205-3162
46大嶋 和也/フェリックス・ローゼンクヴィスト86-152958
51平川 亮/ニック・キャシディ1141132958
638立川 祐路/石浦 宏明312382652
717塚越 広大/小暮 卓史21--42550
88野尻 智紀/伊沢 拓也-321-2448
939小林可夢偉---202040
1012佐々木 大樹/ヤン・マーデンボロー-5851836
1139坪井 翔-15--1530
1236関口 雄飛-8611530
1319国本 雄資/山下 健太2--111326
143本山 哲/千代 勝正414-918
1536ジェームス・ロシター8--816
1616武藤 英紀/中嶋 大祐1--7816
1736中嶋一貴--61714
1824ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星 明誠5-2-714
1964ベルトラン・バゲット/松浦 孝亮--1236

GT300クラスは11号車 GAINER TANAX GT-Rが優勝。21号車、55号車がトラブルで後退

予選3位からスタートした11号車 GAINER TANAX GT-R(平中 克幸/安田 裕信組、DL)が優勝

 GT300のスタートは、ポールからスタートした65号車 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組、BS)を、2位からスタートした21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎組、DL)と3位からスタートした55号車 ARTA BMW M6 GT3(高木 真一/ショーン・ウォーキンショー組、BS)が65号車を抜いて、21号車がトップに、55号車が2位に浮上した。それに続いたのが、11号車 GAINER TANAX GT-R(平中 克幸/安田 裕信組、DL)で、序盤はこの3台によるトップ争いが展開されることになった。65号車はその後2台に抜かれて5位に転落して序盤を戦うことになった。

GT300のスタートシーン
序盤をリードしたのは21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎組、DL)
序盤のトップ争いは21号車、55号車、11号車の3台で行なわれた

 20周目までトップを順調に走行していた21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMSだが、22周目に発生したGT500の接触事故(12号車と24号車)で、24号車がスピンアウトする際に21号車をかすめるという事故が発生し、その影響でトップから転落することになり、ピットに入ってルーティーンのピット作業をして出て行こうとしたところ、そのままピットアウトできず上位争いから転落する結果になってしまった。

 全車がピットインを終えてみると、トップに立っていたのは11号車 GAINER TANAX GT-R。2位には55号車 ARTA BMW M6 GT3。3位は31号車 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平組、BS)。31号車は55号車をオーバーテイクして2位に上がったが、そのタイミングで55号車はタイヤがスローパンクチャー。それにより55号車はピットに入らざるを得ず、トップ争いから大きく後退する結果となった。

GT300でも激しいレースが展開された
終盤の55号車と31号車のマッチレースは31号車が55号車を抜いた後、55号車がスローパンクチャーを起こして決着、最終的には10位に終わった

 これで結局レースは11号車 GAINER TANAX GT-Rが優勝、2位は31号車 TOYOTA PRIUS apr GT、3位は60号車 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/宮田莉朋組、YH)、4位は65号車 LEON CVSTOS AMG 黒澤治樹/蒲生尚弥組、BS)、5位は87号車 リーガルフロンティア ランボルギーニGT3(佐藤公哉/元嶋佑弥組、YH)となった。

優勝した11号車 GAINER TANAX GT-R(平中 克幸/安田 裕信組、DL)
2位に入った31号車 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平組、BS)
3位に入った60号車 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/宮田莉朋組、YH)
4位に入った65号車 LEON CVSTOS AMG 黒澤治樹/蒲生尚弥組、BS)
5位に入った87号車 リーガルフロンティア ランボルギーニGT3(佐藤公哉/元嶋佑弥組、YH)
GT300クラス 結果
順位カーナンバー車両ドライバータイヤウェイトハンデ
111GAINER TANAX GT-R平中 克幸/安田 裕信DL34
231TOYOTA PRIUS apr GT嵯峨 宏紀/平手 晃平BS34
360SYNTIUM LMcorsa RC F GT3吉本 大樹/宮田 莉朋YH20
465LEON CVSTOS AMG黒澤 治樹/蒲生 尚弥BS40
587リーガルフロンティア ランボルギーニGT3佐藤 公哉/元嶋 佑弥YH0
688マネパ ランボルギーニ GT3平峰 一貴/アンドレア・カルダレッリYH30
70グッドスマイル 初音ミク AMG谷口 信輝/片岡 龍也YH24
87D'station Porsche藤井 誠暢/スヴェン・ミューラーYH40
934Modulo KENWOOD NSX GT3道上 龍/大津 弘樹YH6
1096K-tunes RC F GT3新田 守男/中山 雄一BS42
1155ARTA BMW M6 GT3高木 真一/ショーン・ウォーキンショーBS52
122シンティアム・アップル・ロータス高橋 一穂/加藤 寛規YH0
1350EXE AMG GT3加納 政樹/安岡 秀徒YH2
1432est cola by AAS Motorsportマクシム・ジュース/ガンタティー・グシリMI0
1535arto RC F GT3ナタウッド・ジャルーンスルカワッタナ/ナタポン・ホートンカムYH0
169GULF NAC PORSCHE 911久保 凜太郎/石川 京侍YH0
1752埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC番場 琢/脇阪 薫一YH0
1818UPGARAGE 86 MC中山 友貴/小林 崇志YH50
1925HOPPY 86 MC松井 孝允/坪井 翔YH52
リタイア30TOYOTA PRIUS apr GT永井 宏明/佐々木 孝太YH0
リタイア21Hitotsuyama Audi R8 LMSリチャード・ライアン/富田 竜一郎DL2
リタイア10GAINER TANAX triple a GT-R星野 一樹/吉田 広樹YH2
リタイア61SUBARU BRZ R&D SPORT井口 卓人/山内 英輝DL22
GT300の表彰式
GT300クラス ポイントランキング
順位カーナンバードライバーRd1Rd2Rd3Rd4合計次戦WH
111平中 克幸/安田 裕信611-203774
231嵯峨 宏紀/平手 晃平-152153264
365黒澤 治樹/蒲生 尚弥88492958
455高木 真一/ショーン・ウォーキンショー521--2652
525松井 孝允/坪井 翔11-15-2652
618中山 友貴/小林 崇志20-5-2550
77藤井 誠暢/スヴェン・ミューラー155-32346
896新田 守男/中山 雄一--2112244
960吉本 大樹/宮田 莉朋-46112142
1088平峰 一貴52852040
110谷口 信輝/片岡 龍也36341632
1288マルコ・マペッリ528-1530
1361井口 卓人/山内 英輝--11-1122
1487佐藤公哉/元嶋佑弥---6612
1588アレキサンドリ・インペラトーリ---5510
1634道上 龍/大津 弘樹-3-2510
1726山田 真之亮/川端 伸太朗2---24
1821リチャード・ライアン/富田 竜一郎1--12
1950加納 政樹/安岡 秀徒1---12
2010星野 一樹/吉田 広樹--1-12
レース終了後はストレートに車両が整列

小林可夢偉選手が36号車との競争に負けなかったのは1コーナーのスピードが速かったから

 決勝レース、そして表彰セレモニー終了後には、GT500/GT300の優勝クルーによる記者会見が行なわれた。

左から小林可夢偉選手、ヘイキ・コバライネン選手、平中克幸選手、安田裕信選手

小林可夢偉選手:初めてのサーキットなので、勝てるとは思っていなかった。鈴鹿では、予選でも、レースでも走れていなくて(鈴鹿ではコバライネン選手が走ったQ1で敗退、決勝レースはコバライネン選手が走った第1スティントでリタイア)、その前の富士はWECで欠場、岡山でもほとんど走っていなかった。今回勝てたことは嬉しい反面、チームが頑張ってくれたんだなと感謝の気持ちでいっぱいだ。

小林可夢偉選手

ヘイキ・コバライネン選手:非常にいいレースだったよ。可夢偉が言っていたように、今シーズンはローラーコースターのようなシーズン。多くの問題があって、岡山や鈴鹿はひどい状態だったので、ここに来るために頑張って準備してきた。今回は他のレクサス勢とは違うタイヤを選択し、その結果としてトラック上での順位を重視して走った。シーズンを考えると非常に重要な結果になると思う。関口選手とトムスチームと非常にいいレースができていて、彼らも表彰台に上がる資格があったと思うけど、モータースポーツだからこういうことも起こる。

ヘイキ・コバライネン選手

平中克幸選手:勝てたことは非常に嬉しい。フリー走行も走り出しからマッチングがよくて、常に上位を走るパフォーマンスを発揮できていた。手応えを感じて、予選、決勝を走り結果を出せたのは次につながる。前評判的にGT-R GT3の18年モデルは速い、速いと言われてきたけれど、BOPとかの関係で楽なレースがなくて、チームも、ドライバー2人も最善の努力を続けてきた結果だ。

平中克幸選手:

安田裕信選手:今回、来る前からGT-Rの特性に合っていると考えられていた、GT300では得意なサーキットで結果を出すことが大事。その得意なサーキットでいいレースができた。チームもピット作業で完璧な仕事をしてくれて、その後は平中選手が一度もミス無くゴールまで運んでくれた。自分としてもGT100戦目だったので、優勝できて嬉しかった。

安田裕信選手

――小林可夢偉選手は第2スティントで関口雄飛選手の36号車と激しいレースをしていた。外から見ると、ストレートでは小林選手が、コーナーでは関口選手が速いように見えたが、もう少し詳しく状況を教えてほしい。

小林選手:単純なペースだと向こうが速いように思えたが、1コーナーではこちらが速くて、それで抜かれなかった。彼らの方がコーナーでは速いというのは分かったが、コーナーではトラフィックで結構詰まってしまい、雄飛ができるだけトラフィックに引っかかるようなタイミングになるように走っていた。先ほど言ったように、レースを本格的に走るのは今回のレースが初めてのようなものなので、GT300に対してどの程度リスクを背負っていいかまだ分かっていなかったので慎重に行っていた。今回のレースではポイントを持ち帰ることが目標だったのだが……

――コバライネン選手はこれでポイントリーダーだが、後半戦に向けた作戦は?

コバライネン選手:今のところポイントリーダーであることに大きな意味は無い。次のレースでもしっかりポイントを取ることが大事だ。というのも、SUPER GTでは最後のレースでしっかり勝つことが大事だからだ。そのためにもチャンピオン争いでいいポジションを確保しておくことが大事だ。これからはマシンも重くなるのでそれにしっかり対処していかないといけない。彼はまだ十分に走れていないし、トラフィックに対しても慣れていない中でいいレースをしたと思う。後半に向けて頑張りたい。

――2018年型GT-Rの前評判はよかったが、苦労しているように見えた。どこがターニングポイントだったか?

平中選手:最初のレースで予選はよかったけれど決勝はついて行けなかった。そこからタイヤの開発、マシンのセッティングや開発をやっていく中で、勝てるパフォーマンスを得てきた。GT3はサーキットで向き、不向きがあるので、得意とするサーキットでマシンのセッティングをしっかりやっていったのが勝てた要因だと思う。

安田選手:昨年までGT500に乗っていて、GT3に乗ったのは初めてで、ストレートが伸びない分、コーナーを上げようとしてきた。鈴鹿に関しては全く勝負出でき来なかったが、タイに関してはコースレイアウト的に自信があった。

――次のレースに向けてひと言ずつ。

小林選手:次のレースも勝てるように頑張りたいです。

コバライネン選手:これからはチームメイトは変わらないので、また勝ちたいね(笑)。SUPER GTでは重くなる次のレースは大変だと思うけど、頑張ります。

小林選手:(第2戦WECで欠席して)すみません(笑)。

平中選手:次は富士だけど、前回の富士のレースの時は勝てそうで勝てなかった。ウェイトは重くなるけど、連勝できるように狙っていきたい。

安田選手:今回でシリーズランキングもトップになったので、ミス無く仕事をこなしていき、チャンピオンになれるように次のレースも頑張っていきたい。