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角田裕毅選手、2021年シーズンのF1参戦決定 「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ」のレギュラードライバーとして出場

小林可夢偉選手以来7年ぶり日本人ドライバーがレギュラー出場

2020年12月16日 発表

角田裕毅選手

 本田技研工業は12月16日、ホンダのドライバー育成プログラム出身の角田裕毅選手が、2021年のF1(FIAフォーミュラ・ワン世界選手権)に、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ(Scuderia AlphaTauri Honda)のレギュラードライバーとして参戦することが決定したと発表した。

 日本人がF1にレギュラードライバーとして出場するのは、2014年シーズンまで参戦していた小林可夢偉選手以来7年ぶり、ホンダのドライバー育成プログラム出身者としては、2002年から2008年まで参戦していた佐藤琢磨選手以来13年ぶり。

 角田選手は、Red Bullのドライバー育成プログラムであるレッドブル・ジュニアチームにも所属し、2020年からF1の下位カテゴリーであるFIA Formula 2 Championship(以下、F2)にカーリン(Carlin)から参戦。ルーキーイヤーにもかかわらず2020年は3勝を挙げ、表彰台登壇計7回とポールポジション4回を獲得。シーズンランキング3位となり、F1ドライバーとなるために必要なスーパーライセンスの獲得要件を満たした。

 角田選手の2021年シーズンは、ホンダのハイブリッドパワーユニットを搭載したマシンとともに、世界最高峰の舞台に挑むことになる。

 角田選手は「レースの世界で戦う多くのドライバーと同じように、僕にとってもF1ドライバーになることは、小さな頃からの夢でした。ですので、来年からF1の舞台でレースができることを本当にうれしく思っています。僕にこのような機会を与えてくれたAlphaTauri、Red Bull、ヘルムート・マルコ博士、それに僕のキャリアを長年にわたりサポートし、欧州で戦うチャンスをくれたHondaにはとても感謝しています。また、今年F2を一緒に戦い、僕に多くのことを教えてくれたCarlinをはじめ、これまでのキャリアで所属してきたすべてのチーム・関係者の皆さんにも、この場を借りて感謝の言葉を送ります。僕が来年F1でレースをすることは、日本で応援してくれるファンの皆さんの夢を背負って戦うことでもあると思っています。みなさんと一緒にさらなる夢を叶えられるよう、これからも全力で戦っていきます」とコメントしている。

角田裕毅選手

 スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ チーム代表のフランツ・トスト氏は「Red Bullはここ数年、角田選手のパフォーマンスを注視してきました。今年のF2でのパフォーマンスからも、レースでのアグレッシブな姿勢と技術的な部分に対する理解の深さを見て取ることができましたし、彼が間違いなくチームにとって大きな力になることを確信しています。11月にイモラ・サーキットで2018年型のマシンをドライブした際には、コンスタントにペースを刻みながらもセッションを重ねるごとに進歩を見せ、我々のエンジニアに対してもマシンについていいフィードバックを返していました。当然、Hondaのエンジニアとのパワーユニットに関するコミュニケーションを取る際にも全く問題はありませんし、そのことはチームにとっても大きなアドバンテージになります。今週のアブダビでのテストでも、彼の習熟の早さを見て取ることができました。彼がF1ドライバーになる準備はできています」とコメント。

 本田技研工業 代表取締役社長 八郷隆弘氏は「まずは角田選手に『F1レギュラードライバー昇格おめでとう!』と伝えたいです。また、F1を夢の舞台として目標とする若手ドライバーたちを長年応援している私たちにとって、角田選手がF1のレギュラードライバーの座をつかんだことはひとつの夢が叶ったことになり、とても嬉しく思います。世界最高峰のステージでの戦いはこれまで以上に険しいものになるとは思いますが、世界最速という次の夢を追う角田選手がそこで大活躍をしてくれることを楽しみにしています」とコメントしている。