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トヨタ、一部改良でクリーンディーゼルや「Toyota Safety Sense P」採用の「ハイエース」「レジアスエース」説明会
50周年を迎えたハイエースの歴代モデルも展示
2017年11月23日 00:00
- 2017年11月22日 開催
トヨタ自動車は11月22日、一部改良を施して12月1日に発売する新型「ハイエース」「レジアスエース」、ならびに1967年10月に初代モデルが発売され、この10月で50周年を迎えたハイエースシリーズの歴史を解説する説明会を東京・お台場のアミューズメント施設「メガウェブ」で開催した。
新しいハイエースのバン、ワゴン、コミューター、レジアスエース バンでは、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせて採用する被害軽減をサポートする衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」、車両の走行安定性を高める「VSC&TRC」などを標準装備して安全性を高めたほか、ディーゼルエンジンを変更し、NOxを効果的に還元する尿素SCRを備えた直列4気筒 2.8リッターディーゼル「1GD-FTV」を採用して環境性能も向上させている。
このほか、グレード体系や価格、変更内容の詳細などは関連記事の「トヨタ、『ハイエース』『レジアスエース』一部改良で『Toyota Safety Sense P』標準装備」を参照していただきたい。
次世代クリーンディーゼル採用で1.6km/Lの燃費向上を実現
説明会では、まず最初に新しいハイエースの開発責任者であるトヨタ自動車 CVカンパニー CV製品企画 ZU チーフエンジニア 野村淳氏から、ハイエースが歩んできた50年の歴史の紹介と同日に発表された一部改良の解説などが行なわれた。
野村氏は冒頭で、現在ハイエースが国内市場で約7000台/月、海外市場で約9000台/月を販売し、トータルでひと月に約1万6000台強、年間では20万台ほどを販売するモデルになっていると語り、ここに至るまでの50年にわたる歴史について説明。1967年10月に発売されたハイエースの初代モデルは、「日本初となる新分野のキャブオーバーワゴン」として誕生。時代の変化や市場ニーズなどに合わせ、バン、ワゴン、コミューターと多彩なバリエーションを設定して進化してきたという。
ハイエースは日本国内をはじめ、フィリピンやタイといったアセアン諸国、南アフリカ、中東、オセアニアなど世界150カ国で販売されるモデルとなっており、累計販売台数は約602万台を記録している。また、現行モデルとなる5代目ハイエースは、発売から13年間で約200万台を販売するベストセラーカーとして好評を得ていると野村氏はアピールした。
初代ハイエースの企画がスタートした1964年には東京オリンピックが開催され、高速道路建設の進捗、新幹線の開業などに合わせて日本国民の生活も向上していき、物流でクローズバンのニーズが高まっており、「時代を先取りして本当に必要なクルマを造ろう」との機運から、新しい時代の新しいクルマとしてハイエースが生み出されたという。
一部改良の解説では、「パワートレーンの改良」「先進安全装備の投入」「安全・安心のさらなる進化」の3つを主な目的にしていると野村氏は解説。パワートレーンでは次世代のクリーンディーゼルである2.8リッターの1GD-FTV型を6速ATと組み合わせて導入しており、従来型から1.6km/Lの燃費向上を実現。これによって「平成27年度燃費基準」+15%を達成して、最量販グレードであるロング 標準ボディ 標準ルーフの2WD車であるDXでは、エコカー減税によって自動車取得税と自動車重量税が免税(100%減税)となり、従来型から約7万円の減税になるという。また、コミューターはディーゼルエンジン搭載の全車が免税(100%減税)になるとのこと。
安全・安心でもToyota Safety Sense Pをはじめ装備を充実させ、事故を未然に防ぐ能力を高めている。
このほかにも野村氏は、現行型ハイエースの国内・海外の販売比率は海外の方が多い40:60となっており、日本では物流向けのバンの販売が多いことに対し、海外では乗用のワゴン&コミューターの販売が多いといった「ハイエースの豆知識」を紹介。また、海外での過酷な使用状況もリサーチして開発に生かし、「突然壊れない」ということも重要なファクターとしていると語られた。
会場となったメガウェブの1階シティショウケースには、レストアされた初代~5代目の歴代ハイエースのほか、ハイエースをベースとした高規格救急車「ハイメディック」、ハイエースの発売50周年を記念してトヨタモデリスタインターナショナルが同日に発売したハイエースのコンプリートカー「リラクベース」などが展示された。
なお、歴代ハイエースは11月23日~12月3日の期間に、歴史紹介パネルや歴代ハイエースのカタログと合わせて展示される。