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三菱自動車、デリカ D:5オーナー限定のオフロードイベント「PLAY THE NATURE! TOUR『クルマの学校 ラフロード篇』」レポート

モーグルやヒルクライムなど、本格的なオフロード走行を楽しむ

2018年8月25日~26日 開催

デリカ D:5オーナー限定の「PLAY THE NATURE! TOUR『クルマの学校 ラフロード篇』」が静岡県裾野市の「オールラウンドV裾野」で開催された

 三菱自動車工業は、8月25日~26日にデリカオーナーとの交流イベント「PLAY THE NATURE! TOUR『クルマの学校 ラフロード篇』」を開催した。

 このイベントは、あらかじめインターネットなどで告知し、同社のミニバン「デリカ」オーナーを2日間で各14組(計28組)募集。イベントの中心になる走行プログラムでは「デリカ D:5」(クリーンディーゼル)が用意され、ゲストとしてクルマの学校 三菱自動車販売協会 熊沢祥人校長、ラリードライバー 増岡浩選手、ダートトライアルドライバー 目黒亮選手が参加。デリカ D:5の持つ高い走破性能を存分に体感できるイベントとなっている。

 コースは静岡県裾野市の「オールラウンドV裾野」。完全なクローズドのダートコースで開催された。前日まで台風の影響があり、当日には雨は上がったが、全体的にかなりぬかるんでいる状態。場所によってはスタックしてしまいそうなほどで、開始直前までコース設営と調整を行なっていた。乗降する場所には砂利が敷かれ、子供が極力足下を取られないように工夫されている。

東名高速道路 裾野IC(インターチェンジ)からほど近い静岡県裾野市「オールラウンドV裾野」で開催された
全国からデリカユーザーが続々と到着
ランチにはバーベキューがふるまわれた。ケータリングサービスは浅草にある肉が堪能できるカフェ「VAMOS 29 cafe」の「VAMOS BBQ」が担当
バーベキュー用の肉を仕込む
イベントが始まる前から美味しそうな香りがただよっている
ランチのメニュー掲示
ソフトドリンクはいつでも自由に飲めた
ソフトドリンクのメニュー
万が一に備えて救護スタッフと救護用品も準備
テント内に掲示されていたデリカ50周年記念ロゴ
初代「デリカコーチ」の解説パネル
2代目、初代「デリカスターワゴン」
3代目、2代目「デリカスターワゴン」
4代目「デリカスペースギア」
5代目「デリカ D:5」
ダートコースに用意されたデリカ D:5。奥は特別仕様車の「JASPER(ジャスパー)」。すべてクリーンディーゼル車。JASPERは夏の山や森林をイメージした「ディープシーグリーンマイカ」をメインカラーに採用する、この時期ならではのモデル。価格は357万480円~374万7600円
オレンジの挿し色が特徴の特別仕様車「ACTIVE GEAR」(左)と最上級グレード「D-Premium」(右)。すべてクリーンディーゼル車
デリカ D:5の最上級グレード「D-Premium」。ドアミラーなど各所にメッキパーツが奢られている
D-Premiumのインテリア。本革シートはメーカーオプション
鮮やかなオレンジの挿し色が特徴の特別仕様車「ACTIVE GEAR」のインパネまわり。ボタンやつまみ類はグローブ装着しても操作しやすいよう大きめの作り
電子制御4WDの2WD、4WDオート、4WDロックを切り替えるセレクターは、操作しやすいシフトレバー横に配置
今回のようなダートコースでは、シーンに応じてASC(アクティブスタビリティコントロール)のON/OFFも有効。ハンドル右下にスイッチがある
ASCをOFFにするとメーターパネルにインジケータが表示される
タイヤは標準装備のノーマルタイヤ(サイズ:225/55 R18)が使われた。専用開発のマッド&スノータイヤだ
特別仕様車「JASPER」のフロントバンパープロテクターには「DELICA」文字のデカール
特別仕様車「JASPER」のサイドデカールの前方部分
特別仕様車「JASPER」のサイドデカールの後方部分

インストラクターがオフロードの走らせ方をコーチング

 イベントは、クルマの学校 三菱自動車販売協会 熊沢祥人校長をはじめ、ゲストのラリードライバー 増岡浩選手、ダートトライアルドライバー 目黒亮選手などのインストラクターの挨拶からはじまり、プログラムのポイントなど詳しい解説へと入っていった。

 特設コースは、発進~ABSブレーキやスラロームを体感する「フラットダート」と、すり鉢状の穴に入って脱出する「キャンパー」、急坂登り降りの「ヒルクライム&ヒルダウン」、車輪左右で高低差のあるモーグルの3種を体験できる「ラフロードコース」に分かれてコーチングを受ける。すべての行程で増岡選手と目黒選手を含むインストラクターが、助手席で的確なアドバイスをしてくれるので初心者でもまったく不安はない。ファミリーで参加して、女性も積極的にドライビングコーチを楽しんでいたのが印象的だった。

クルマの学校 三菱自動車販売協会 熊沢祥人校長のイベント開始の挨拶
熊沢校長による注意事項やポイントの座学
デリカ D:5の4WD車は最低地上高210mm、アプローチアングル24度、ディパーチャーアングル22.5度。悪路では重要なポイント
インストラクターの挨拶。ラリードライバー 増岡浩選手(写真最左)とダートトライアルドライバー 目黒亮選手(写真最右)
大きな姿勢変化のあるラフロードコースは実際に歩いて解説が行なわれた
すり鉢状の穴に入って脱出するキャンパーの様子。ドライバーは目黒選手
キャンパー内ではこのような1輪浮いた状態になることもある
車体が浮いた状態でもドアの開け閉めを問題なくできる高剛性ボディ
モーグルの解説
左右サスペンションが大きく伸び縮みして姿勢を制御
フィールドで解説する増岡選手
急坂のヒルクライム&ヒルダウン。降りる時に止まったまま制御不能になって滑り落ちるわるい例
トラクションをかけて降りるよい例
操作のしやすいドライビングポジションのレクチャーも受けられた

 フラットダートでは、まず2WDと4WDオート、4WDロックを切り替えてぬかるみからの発進の違いを体感。加速した後にABSブレーキを効かせてみる。なお、デリカ D:5の4WD車は2WDモードでもわずかに後輪にも駆動力を残す設定になっているそうだ。

 また、スラロームでも4WDオートとロックやトラクションコントロールの違いを体感してみるトレーニングを行なっていた。

2WDモードでは発進することができないほど酷いぬかるみ
4WDオートや4WDロックでは抜け出すことができる
ABSブレーキを効かせて停止
スラロームではハンドルの素早い戻しがポイント
スラロームのトレーニングの様子

 ラフロードコースでは、より本格的な姿勢制御の大きいラフロードを体験できた。

 車輪左右で高低差のあるモーグルでは、外から見るとデコボコしているが、車上ではサスペンションがよく動くためか意外に姿勢変化は少ない。

 また、すり鉢状の穴に入って脱出するキャンパーでは、進入するコースによって大きく傾くこともあり、進めなくなることもあるが、少しバックして再度前進することでクリアできた。傾いた際にボディがきしむこともなく安定しているのには驚く。

 急坂のヒルクライムでは、まず降りる際にブレーキをかけるとハンドル操作を受け付けず、まったく制御不能になることを体感する。上りではトラクションコントロールをONにしたままでは空転が始まると上れなくなるので、OFFにして上る。

モーグルではサスペンションが大きく動く
すり鉢状の穴から脱出するキャンパーでは大きく傾くことを体感
ゆっくりと進んでいく
うまく脱出できた
急坂のヒルクライムでブレーキをかけながら降りると、ハンドルをこじっても真っ直ぐ落ちていってしまう
トラクションコントロールをONにすると空転して上れない。写真は空転したままゆっくり後ろに落ちていっている様子
トラクションコントロールをOFFにして上りきった。ドライバーからは安堵の声が出ていた
コーチング中の車内
ファミリーでドライビングを楽しんでいた
試乗車はすぐに泥まみれ

 ランチタイムには、浅草にある肉が堪能できるカフェ「VAMOS 29 cafe」のケータリングサービス「VAMOS BBQ」による本格的なプレートメニューが振る舞われた。また、ラリードライバーの増岡選手による、歴代デリカに関する軽快なトークショーもあり、参加者は熱心に聞き入っていた。

バーベキューがハーブと一緒に焼かれている
すっかりいい焼き加減に仕上がった
鶏の丸焼きもよい色合いに
美味しそうなランチのプレート。メキシカンタコスを中心に各種肉が楽しめた
ランチプレートを手渡す「VAMOS BBQ」スタッフ
テントでランチを楽しむ参加者
食後にはフルーツデザートも
ラリードライバー 増岡選手のトークショー
歴代デリカや三菱自動車のラリー参戦の歴史を解説したパネルを背に

ダートタイムトライアルレースも開催

 午後も引き続き班を入れ替えて体験プログラムが行なわれたが、最後に「ミニオートテスト」として、スラロームに車庫入れを加えたダートタイムトライアルレースが催され、参加者は真剣に挑戦していた。

 レースは2回の走行チャンスがあり、ファミリー内でドライバー変更するもしないも自由、同乗も自由、使用車両はランダムという基本ルール。パイロンタッチや車庫入れの成否でタイム加算、ミスコースやゴール一時不停止では計測なしのペナルティといった、意外としっかりしたルール設定もある。

ミニオートテストのコースとルールの説明
希望者はコースを歩いて下見をする慣熟歩行ができた
増岡選手のレクチャーも交えてコースを解説
スタートは轍が深く抜け出すのが困難
スラロームを走行
途中に車庫入れがある。完全に入るのを確認するとフラッグが上がる
スラロームのぬかるみはどんどん深くなる
ゴール位置で完全停止してフラッグが上がると完走
真剣にタイムと走行を確認している。完走後総評も受けられる

 イベントの終盤には、増岡選手のドライビングによる同乗体験も行なわれた。デリカ D:5のほぼ限界性能まで使い切った走りを体験できるというもの。すべての参加者が同乗できる枠が設けられ、ジェットコースターのように時おり悲鳴が上がるほどアグレッシブだった。4WDロックでトラクションコントロールはOFFで走行していた。

増岡浩選手のドライビングによる同乗体験
時おり悲鳴が上がるほどアグレッシブな走りを見せた増岡選手

 イベントの最後にはミニオートテストの表彰も行なわれ、上位入賞者にはデリカ誕生50周年ロゴ入りTシャツやジャケットなどの景品がプレゼントされた。また、参加者には記念品として、デリカ誕生50周年ロゴの入ったトートバックがプレゼントされた。

 このオーナーイベント「PLAY THE NATURE! TOUR」やファン交流イベントは定期的に開催されているので、興味がある方はぜひ参加してみてほしい。

ミニオートテストの1位入賞者には豪華ジャケットのプレゼント
特別賞もあり、こちらはまだ未発売のデリカ D:5ジャケットがプレゼントされた
記念品のデリカ誕生50周年ロゴの入ったトートバック
最後に参加者全員でコース前の記念撮影
三菱自動車「PLAY THE NATURE! TOUR『クルマの学校 ラフロード篇』」ダイジェスト(9分22秒)