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ダイハツ新型「タント」の駐車支援システム「スマートパノラマパーキングアシスト」を試した

簡単操作でスムーズに並列駐車! インカー動画で紹介

ダイハツ工業の新型「タント」

 7月9日にフルモデルチェンジした、ダイハツ工業の新型軽スーパーハイトワゴン「タント」。ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」の第1弾として、サスペンションや骨格の部品配置をゼロベースで再構築したプラットフォームに、世界初のスプリットギヤを用いた新技術を採用した新CVT、日本初の複数回点火(マルチスパーク)を採用した大幅改良エンジンといったパワートレーンなど、新しい技術が満載されている。

 その新技術の1つに、「次世代スマートアシスト」がある。これは、ダイハツ独自の制御ロジックを進化させ、従来の予防安全機能「スマートアシスト」に車線逸脱抑制制御機能や軽自動車初となる「ADB(アダプティブドライビングビーム)」などの機能を追加したものだ。さらに運転支援機能「スマートアシストプラス」として、「サイドビューランプ」やオプションの「全車速追従機能付ACC」「LKC(レーンキープコントロール)」などが新搭載された。

 今回、このスマートアシストプラスに含まれる軽自動車初搭載の駐車支援システム「スマートパノラマパーキングアシスト」を実際に使ってみたので紹介する。

 スマートパノラマパーキングアシストは、「X」「X ターボ」「カスタム X」「カスタム RS」「スローパー X」「ウェルカムシートリフト X」「ウェルカムターンシート X」で選択できるメーカーオプション。「6.2インチディスプレイオーディオ」「ステアリングスイッチ(駐車支援/オーディオ操作用)」「フロントカメラ、サイドカメラ、バックカメラ」「16cmリアスピーカー」「ツィーター」「GPSアンテナ」「フルセグTVアンテナ」「後席モニター用ハーネス(2WD車のみ)」「ヒーテッドドアミラー」「サイドアンダーミラー(助手席)」「チルトステアリング」といった装備とのパッケージで、価格は7万200円となる。

ダイハツ 新型「タント」の駐車支援システムで並列駐車してみた

 スマートパノラマパーキングアシストを簡単に紹介すると、従来の「パノラマモニター」で利用していた車両前後左右に配置したカメラをそのまま活用して、並列と縦列駐車のアシストを行なう機能となる。ドライバーは、音声と画面ガイドに沿って周囲の安全確認をしながら、シフトレバーとブレーキ操作を行なうだけ。ステアリング操作はクルマが自動で行なってくれるなんともカンタン操作なのだ。

フロントグリルや左右サイドミラー、リアスポイラー部分に埋め込まれた「パノラマモニター」用のカメラを使って、駐車をアシストする

 スマートパノラマパーキングアシストを使うにあたってまず最初に行なうことは、駐車したい枠をサイドミラーに付いているカメラで認識すること。今回は並列駐車を試したのだが、白線からはだいたい1mくらい離れた場所に一旦クルマを停めて、ステアリングに付いているスマートパノラマパーキングアシストのスイッチをぽちっ。すぐさまカメラが駐車枠を認識した。その後は音声やナビ画面に表示されるガイドに従って操作するだけ。初めてでも問題なくきれいに駐車することができた。

ステアリングの左スポーク部にあるボタンを押すとシステムが作動する

 使ってみて思ったことは、スマートパノラマパーキングアシスト作動中の走行速度が意外と速いこと。慣れないうちはブレーキを緩く踏みながらでないと、少し怖いかもしれない。試乗後に担当者に話を伺ったところ、「コインパーキングや道路の段差を越えるため」というきちんとした理由があってのことだった。今回は段差のない平坦な場所での体験だったが、確かにこの力強さだったら、コインパーキングの段差も越えられそうだ。

 ちなみに、今回は撮影のためにアシストの音声が終わってから操作をしたが、音声の途中でもシフトレバーや画面操作を行なえるので、慣れるともっと短時間で駐車できるようになるだろう。想像以上にカンタンで便利な機能が軽自動車のタントに搭載されたことに驚きを覚えるとともに、これからの技術の進化がより楽しみになった。いずれ機会があったら今度は縦列駐車も試してみたい。