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ホンダ、本田宗一郎氏の誕生日にF1 ブラジルGPで1-2フィニッシュ
1991年以来の1-2! ホンダのブラジルでの優勝は、アイルトン・セナの母国初優勝以来
2019年11月18日 12:34
- 2019年11月17日(現地時間)開催
11月17日(現地時間)に開催されたF1(FIAフォーミュラ・ワン世界選手権)第20戦ブラジルGPの決勝において、ホンダパワーユニットを搭載したマシンが1991年以来の1-2フィニッシュを果たした。1位は、ポールポジションからスタートしたアストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン選手で今季3勝目。2位にはレッドブル・トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー選手が入った。11月17日は本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏の誕生日でもあり、ホンダにとってブラジルでの勝利は、アイルトン・セナ選手の母国初優勝の1991年以来。トロロッソにとって、2位表彰台は2008年の優勝以来の好成績となっている。
レーススタートでは、ポールポジションのフェルスタッペン選手が首位をキープ。アレクサンダー・アルボン選手とガスリー選手もスタートポジションを守って5番手と6番手に。16番手スタートのダニール・クビアト選手は、ミディアムタイヤでスタートし、追い上げを図った。
50周を過ぎたところでメルセデスのバルテリ・ボッタス選手がストップし、セーフティカーが出動。ここでフェルスタッペン選手はタイヤ交換にピットインしたためルイス・ハミルトン選手(メルセデス)にトップを譲ったが、セーフティカー明け直後のリスタートで、フェルスタッペン選手はターン1でオーバーテイクを決め、すぐに首位を奪還。さらにはアルボン選手もセバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)をパスして、3番手に浮上する。
その後に、フェラーリ勢がチームメート同士で接触して2台ともにリタイア。コース上には再びセーフティカーが入る。ここで、今度はハミルトン選手がピットインしたことで、コース上はフェルスタッペン選手、アルボン選手、ガスリー選手のホンダ勢がトップ3に並んだ。
レースは残り2周で再開されるが、アルボン選手はリスタートで3番手に浮上したハミルトン選手に接触されてスピンを喫し、14番手まで順位を落としてしまう。この2人の接触をすり抜け、ガスリー選手は2番手に浮上。ファイナルラップの最終コーナーでハミルトン選手に並びかけられるが、全開区間で前に出ると、そのまま譲らずに2位でチェッカー。ホンダパワーユニットの1-2フィニッシュを果たした。
16番手からスタートしたクビアト選手は10位まで浮上しポイントを獲得。コンストラクターズ争いを繰り広げるチームに貴重なポイントをもたらした。接触によって後退したアルボン選手は、14位完走となっている。
ホンダ F1テクニカルディレクター 田辺豊治氏コメント
アイルトン・セナ選手の母国初優勝となった1991年以来のブラジルGP優勝を果たすことができました。チームの素晴らしい戦略と合わせて、フェルスタッペン選手の本当に果敢かつ冷静なレース展開の判断により勝ち取った勝利だと思います。シーズン終盤での3度目の優勝はまた1つ、私たちに大きな力をくれると思っています。
また、初表彰台となったレッドブル・トロロッソ・ホンダのガスリー選手についてもすべてを出し切り、チームに今年2度目となる表彰台を獲得してくれました。終始力強い走りで、最後はハミルトン選手を振り切っての2位は我々、そして彼にとって大きな自信につながるものだと思います。特に今シーズンは苦しんできただけに、本当におめでとうという思いです。
今回は両チームが非常にコンペティティブなマシンを仕上げてくれたことはもちろんですが、我々のパワーユニットもドライバーに力を与えることができたと思っています。
今日は次の最終戦、そして来シーズンにつながる非常にいいレースになりました。この結果を今日が誕生日の本田宗一郎さんに捧げます。最後に、表彰台を獲得したマクラーレンにもおめでとうの言葉を送ります。
ホンダ F1 チーフエンジニア (トロロッソ担当) 本橋正充氏コメント
今日のレースは、最後まであれだけの接戦を制しての2位ということで、感無量です。また、スクーデリア・トロロッソとのシーズン2度目の表彰台獲得ということもあり、特別な想いです。
今週は金曜からパワーユニットにトラブルが出ていたりもしましたが、チームやドライバーの協力のおかげでなんとかリカバリーできました。
ガスリー選手については昨年のトロロッソとのプロジェクトスタートから2年間一緒にやってきて、昨年は4位といういい結果を出すことができました。ただ、今年は彼自身、チームの移籍などもあり苦しい時間があったと思います。トロロッソに戻ってきてからは徐々に調子を上げてきての今日の結果ですので、本当におめでとう、ありがとうという想いです。いい結果を出すことはできましたが、ホンダとしてはまだまだ高いところを目指さなくてはいけないと思っていますので、ここからも進歩を続けていければと思っています。