ニュース

トヨタ「GRヤリス」開発者モリゾウ選手とホンダ「シビック TYPE R」開発者柿沼選手、S耐開幕戦の予選で戦う

2021年3月20日 開催

モリゾウ選手の乗る32号車 ORC ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝充組)

「偉大なる草レース」と呼ばれるレース・シリーズはいくつかあるが、その代表と言えるのが3月20日~21日にツインリンクもてぎで開幕戦を迎えた「スーパー耐久シリーズ Powered by Hankook」だ。

 S耐の愛称で知られるスーパー耐久は、メーカーが販売するカスタマーレーシング用レーシングカー(FIA GT3やFIA GT4など)や市販車を改造して走らせるレギュレーションを採用しており、ドライバーも上位クラスはプロドライバー中心としているものの、いわゆるジェントルマンドライバーなども多数参戦しており、見ても楽しく、参加しても楽しいレースとなっている。

 ジェントルマンドライバーだけでなく、自動車メーカーの関係者も個人として参加しているのがS耐だ。モリゾウで知られるトヨタ自動車社長 豊田章男氏はトヨタ「GRヤリス」で参戦しているほか、本田技研工業の有志による「HONDA R&D Challenge」チームはホンダ「シビック TYPE R(FK8型)」の開発責任者である柿沼秀樹選手が自らドライブするなどして注目を集めている。

 ドライバー別に行なわれる予選では、Cドライバーの回にモリゾウ選手と柿沼選手が、それぞれ自ら開発したGRヤリスとシビック TYPE Rを駆り出走し、早速コース上で直接対決が実現した。

743号車 Honda R&D Challenge FK8(木立純一/石垣博基/柿沼秀樹/望月哲明組)

モリゾウ vs. 柿沼

32号車 ORC ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝充組)

 直接対決が実現したのはST2クラス。ST2クラスは市販車で2001~3500ccまでの四輪駆動車(4WD)車両ないしは前輪駆動(FF)車両のクラスになっており、ランサーエボリューションX、スバル WRX STI、トヨタGRヤリス、ホンダ シビックTYPE Rなどの車両が参戦しているクラスになる。

 32号車 ORC ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝充組)と、743号車 Honda R&D Challenge FK8(木立純一/石垣博基/柿沼秀樹/望月哲明組)が同クラスで直接対決となった

 モリゾウ選手は、SUPER GTやスーパーフォーミュラのようなプロ選手権にも参戦しているROOKIE Racingから参加している.トヨタのGRヤリスはモリゾウ選手自身がマスタードライバーとして開発に参加していることが明らかにされており、モリゾウ選手と柿沼選手、開発者同士による予選バトルが行なわれた。

 2人は同時にコースを走行。モリゾウ選手はGRヤリスを、柿沼選手はFK8型のシビック TYPE Rをドライブし、モリゾウ選手はクラス5位となる2分8秒180、柿沼選手はクラス6位となる2分9秒714というタイムを記録。2人とも堂々と予選の基準タイムをクリアして日曜日の決勝レースに臨むことが可能になった。

柿沼秀樹選手

 日曜日の決勝レースは降雨が予想され、元々の予定よりやや遅れて13時にスタート、17時までの5時間の耐久レースとして行なわれる。レース中継はスーパー耐久の公式チャンネルでライブ配信される予定で、ライブタイミングもスーパー耐久のWebサイトで見ることが可能だ。

《S耐TV》第1戦 もてぎスーパー耐久 5Hours Race 決勝