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F1第17戦アメリカGP、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが優勝 メルセデスとのシリーズポイント差を拡大

レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)がアメリカGPを優勝 (C)Getty Images / Red Bull Content Pool

 F1第17戦アメリカGPが10月22日~24日(現地時間)、テキサス州オースティンにあるCOTA(Circuit Of The Americas)で開催された。10月24日(日本時間10月25日早朝)に決勝レースが行なわれた。

 予選では、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)がポールポジションを獲得。タイトル争いで直接のライバルとなるルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)が2位という結果になり、2台ががっぷり四つの結果となった。

 レッドブル・ホンダとアルファタウリ・ホンダは、通常はホンダのロゴがついているリアウィングにホンダの米国プレミアムブランド「ACURA(アキュラ)」が描かれており、ホンダにとって重要な米国市場にアピールする形になっている。

 決勝レースのスタートでは、フェルスタッペン選手に比べてハミルトン選手の蹴り出しがよく、1コーナーまでにフェルスタッペン選手を抜いてトップにたった。フェルスタッペン選手はなんとかハミルトン選手を抑えようとしたものの、1コーナーでアウト側に飛び出してしまい、ハミルトン選手にトップを譲ることになった。この2台が3位のセルジオ・ペレス選手(11号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)を徐々に引き離していった。

 ハミルトン選手のチームメイトであるバルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)は予選4位だったが、6基目のエンジンを投入したこともあり5グリッド降格というペナルティを受け、9番手に降格することになった。スタートでは8番グリッドのピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・ホンダ)、10番グリッドの角田裕毅選手(22号車 アルファタウリ・ホンダ)に挟まれていたが、スタート直後に角田裕毅選手が8位に上がりボッタス選手を抑える形に。ガスリー選手もボッタス選手を抜き9位に。2台でボッタス選手を封じ込める形になった(ガスリー選手は14周目にリアにトラブルを抱えてリタイア)。

 1回目のタイヤ交換後にも角田選手は、数周にわたりボッタス選手を抑え続け、姉妹チームのレッドブルを助ける展開になった。

レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが優勝。角田は9位入賞

 2位を走行していたフェルスタッペン選手は11周目にミディアムタイヤからハードタイヤに交換した。ハミルトン選手はフェルスタッペン選手に比べ2周後にミディアムからハードに交換。同じようなタイヤ戦略の中で、フェルスタッペン選手が前に出る形になり、予選順位どおりに戻ることになった。

 その後は2人のマッチレースになり、ハミルトン選手がアンダーカット可能なタイムまで迫るとフェルスタッペン選手がペースを上げるという展開。トップを走るフェルスタッペン選手はタイヤを守りながら、ハミルトン選手との差を調節するという形で完全にレースを支配していた。

 レース中盤の30周目にフェルスタッペン選手はタイヤを交換(ハードからハードへ)。先手先手をうち、ハミルトン選手のアンダーカットを防ぐ戦略だ。

 その8周後にハミルトン選手もタイヤ交換(ハードからハードへ)に入り、両者ともに最後のピットストップを終え、7周の差(ハミルトン選手の方が8周分新しいタイヤ)が最後のコース上での展開にどういう影響があるかどうかになった。

 コースに戻ったときに8秒近い差だったが、タイヤがより新しいハミルトン選手がどんどん差を詰めてくる。両者ともにピットストップはないためコース上での戦いとなる。ハミルトン選手は徐々に追い付き、残り5周で2秒以内に。しかしながらそこから追い付くのは難しく、そのままゴールした。

 フェルスタッペン選手は今シーズン8勝目、25ポイントを追加し、ファステストラップのポイント1点を加えて19点を獲得したハミルトン選手との差は12点に開くことになった。

 3位はレッドブル・ホンダのペレス選手で、ボッタス選手が6位に終わったことで、レッドブル・ホンダはメルセデスより多くのコンストラクターポイントを稼ぎ、差を13点縮めることになった。

 4位はフェラーリのシャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)、5位はダニエル・リカルド選手(3号車 マクラーレン・メルセデス)、6位はボッタス選手。

 アルファタウリ・ホンダの角田選手は2回目のタイヤ交換を終えると9位に戻り、常にポイント圏内を走行する安定した強力なレースを展開した。上位4チームからのリタイアはなかったため、順位はグリッドより1つ上げて9位だが、レース終盤はアルファロメオのキミ・ライコネン選手(7号車 アルファロメオ・フェラーリ)、さらにセバスチャン・ベッテル選手(5号車 アストンマーティン・メルセデス)を押さえ続けて9位に入り、貴重なポイントをゲットした。

F1第17戦アメリカGP 決勝結果(暫定)

順位号車ドライバー車両周回数タイム
133マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング・ホンダ561時間34分36秒552
244ルイス・ハミルトンメルセデス56+1.333秒
311セルジオ・ペレスレッドブル・レーシング・ホンダ56+42.223秒
416シャルル・ルクレールフェラーリ56+52.246秒
53ダニエル・リカルドマクラーレン・メルセデス56+76.854秒
677バルテリ・ボッタスメルセデス56+80.128秒
755カルロス・サインツフェラーリ56+83.545秒
84ランド・ノリスマクラーレン・メルセデス56+84.395秒
922角田裕毅アルファタウリ・ホンダ55+1周
105セバスチャン・ベッテルアストンマーティン・メルセデス55+1周
1199アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ・レーシング・フェラーリ55+1周
1218ランス・ストロールアストンマーティン・メルセデス55+1周
137キミ・ライコネンアルファロメオ・レーシング・フェラーリ55+1周
1463ジョージ・ラッセルウイリアムズ・メルセデス55+1周
156ニコラス・ラティフィウイリアムズ・メルセデス55+1周
1647ミック・シューマッハハース・フェラーリ54+2周
179ニキータ・マゼピンハース・フェラーリ54+2周
NC14フェルナンド・アロンソアルピーヌ・ルノー49DNF
NC31エステバン・オコンアルピーヌ・ルノー40DNF
NC10ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ14DNF

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リアウィングに「ACURA」のロゴが描かれたスペシャルカラーリング (C)Getty Images / Red Bull Content Pool