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写真で見る 日産「スカイライン」(プロパイロット 2.0搭載)
新色「カーマインレッド」のGT Type SPを写真63点で紹介
2019年7月16日 10:00
日産自動車を代表するプレミアムセダン「スカイライン」。1957年に初代モデルが誕生して以来、セダンを中心にクーペやワゴン、さらにはクロスオーバーなど多彩なバリエーションがラインアップされていたモデルでもある。
13代目となる現行(V37)型は、V36型からプレミアムセダンのポジションを継承して2014年に発売。北米ではインフィニティ「Q50」として販売されることもあって、日本販売モデルにおいてもグリルにインフィニティのエンブレムを装着するなど、立ち位置が若干曖昧になっていた感があった。発売当初は3.5リッターエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドモデルのみが用意されていたが、追ってダイムラー製の2.0リッター直噴ターボエンジン搭載モデルを追加。2016年には自動ブレーキを全グレード標準装備化する仕様向上、2017年にはフロントグリルの大型化などを実施したマイナーチェンジが行われている。
そして今回、新型となる2019年モデルの登場となる。Vモーショングリルと日産エンブレムの装着により「日産車らしさ」が復活した点も見逃せないが、より大きなトピックとなるのが先進運転支援技術「プロパイロット 2.0」の搭載だ。ハイブリッドモデルに標準装備となるこのシステムは、高速道路や自動車専用道の本線走行中に、同一車線内に限ってステアリングから手を放す「ハンズオフ」を実現。トンネル内や対面通行路、合流、車線数減少地点などでは動作しないという制限があるものの、自動運転の実現に1歩近づく画期的なシステムと言える。
そのほかにも純正カーナビに目的地を設定しての「ナビ連動ルート走行」では、車線変更や分岐での支援機能、追い越し時の車線変更支援機能なども実現する。また、ドライバーの状態を判断して緊急停止およびオペレーターに自動接続を行なう「プロパイロット緊急停止時 SOSコール」機能も搭載している。
このプロパイロット 2.0は「3D高精細地図データ」「360度センシング」「インテリジェントインターフェース」といったキー技術によって実現。ベースとなる自車位置をGPSにより測位するとともに、フロントウィンドウ上部に搭載された標準/広角/望遠の3眼カメラ「トライカム」、前後左右のAVM(アラウンドビューモニター)カメラで白線や道路標識、カラーコーンなどを認識。さらに5個のレーダーおよび12個のソナーにより車両周囲の状況をセンシングする。これらから得られた情報をもとに道路形状の先読みし、車両検知、分岐やインターチェンジを考慮することで各種運転支援を実現しているわけだ。
もう1つの特長となるのが、テレマティクスサービス「NissanConnect」の進化。通信を利用した地図の自動更新(OTA:Over the Air)を主要幹線道路の開通タイミングに合わせて年3回可能とするほか、スマートフォンと連携して目的地検索から徒歩による目的地までの案内(ドア to ドアナビ)を実現。また、ちょっと面白いところでは、スマホアプリで車両が走行する「エリア」「時刻」「上限スピード」を設定することで、その枠を超えた際にアラートを通知することが可能。家族でクルマをシェアしている場合など、自分が近くに居なくても安心できるような仕組みとなっている。さらに別途料金が必要となるが、NTTドコモの4G-LTE回線を利用した車内Wi-Fiの利用も可能とする。車内Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/acに対応し、料金は500円/日、500円/月、1万2000円/年を予定しているという。クルマの中においても音楽や動画のストリーミングといったコンテンツを通信容量を気にすることなく楽しめるわけだ。(関連記事参照)
パワートレーンのバリエーションは従来と変わらず、ハイブリッドとガソリンターボの2本立て。
ハイブリッドモデルはV型6気筒DOHC 3.5リッター「VQ35HR」エンジンに「HM34」モーター&リチウムイオン電池を搭載と変わらず。スペックもエンジンが最高出力225kW(306PS)/6800rpm、最大トルク350Nm(35.7kgfm)/5000rpm、モーターが最高出力50kW(68PS)、最大トルク290Nm(29.6kgfm)と据え置きとなっている。マニュアルモード付電子制御7速ハイブリッドトランスミッションを搭載し、駆動方式は2WD(FR)に加え、電子制御トルクスプリット4WD(アテーサE-TS)を用意。JC08モード燃費は2WD車が14.4km/L、4WD車が13.6km/L。
一方のガソリンターボモデルはV型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ツインターボエンジン「VR30DDTT」を新採用。排気量アップやツインターボ化などにより、これまで搭載していたダイムラー製エンジンより大幅なスペック向上を果たしており、最高出力224kW(304PS)/6400rpm、最大トルク400Nm(40.8kgfm)/1600-5200rpmを発生する。トランスミッションはマニュアルモード付フルレンジ電子制御7速ATで、駆動方式は2WD(FR)のみとなる。WLTCモード燃費は10.0km/Lで、市街地モードが6.2km/L、郊外モードが10.6km/L、高速道路モードが12.9km/Lとなる。
グレードはハイブリッドモデルとガソリンターボモデルのそれぞれに、ベースグレードに位置付けられる「GT」、本革シートやインテリジェントエアコンシステムなどが標準装備となる「GT Type P」、さらに切削光沢19インチアルミホイールなどが標準装備される「GT Type SP」の3タイプ。
価格はハイブリッドモデルが順に547万4520円、571万1040円、604万8000円で、4WD車は各27万9720円高。ガソリンターボモデルが順に427万4640円、455万4360円、481万8960円。ボディカラーはGT Type SPと後述する「400R」専用となる特別塗装色「カーマインレッド」のほか、「ブリリアントホワイトパール」「メテオフレークブラックパール」など9色が用意される。