一度は行ってみたい、日本の自動車博物館探訪記
第7回:「日本の名車歴史館」(福岡県福岡市)
昭和20年代から40年代の国産車がずらり
2020年10月1日 08:30
日本の名車歴史館(福岡県福岡市)は博多湾と玄界灘に囲まれた広大な国営公園 海の中道海浜公園の園内にある自動車博物館です。その名の通り展示車両は国産車のみ。昭和20年代から40年代のクルマで構成され、戦後の復興期を経てわが国が大きく成長を遂げた時代のクルマを通じてあの頃を伝える博物館とも言えるでしょう。1台1台に、映画「ALWAYS三丁目の夕日」で描かれ、アジア初のオリンピックが東京で開催された時代の日本人の熱意と勢いが詰まっているようです。
庶民の足となった昭和の乗用車
戦後の貧しかった時代から大きくステップアップしようとしていた時代の庶民のクルマを展示しています。当時普通に走っていたモデル、グレードが多いのが特徴。クルマが庶民の憧れから現実のものとなった時代の記録です。
高級乗用車のコーナー
日産 セドリックやプリンス グロリアなど、メーカーを代表する高級車のコーナー。館内を眺めているとノックダウン生産によるクルマが多かった時代に独自開発で生まれたクラウンという車名が今なお引き継がれ、後継車が生産されているのは特筆すべきことだと感じます。
軽自動車のコーナー
日本のモータリゼーションを考えた時、軽自動車の存在は欠かせません。あまりに有名なスバル360から、今は完成車を生産していない愛知機械工業のコニー360など見どころいっぱいです。ちなみに現在発売中の日産 ノート e-POWERの発電用エンジンは現在この愛知機械工業が生産しています。
二輪車も充実しています
二輪車は自動車と混在する形で展示されています。メグロ、陸王、ホンダ、トーハツをはじめ、富士産業(現在のスバル)のラビット、三菱 シルバーピジョンなどのスクーターなど、自動車の展示同様に昭和30年代のモデルが充実しています。
懐かしグッズや写真の充実ぶりも見どころの1つ
館内にはレトロ風コーナーという懐かしいグッズを集めたスペースがあり、そのほかにも館内の壁面を見ると貴重な写真やポスターが数多く見られ、こちらも貴重なものばかりです。展示車が生き生きと生活に根付いていた時代の福岡市内の写真などはまさに歴史の証人。実車と合わせて楽しめます。
日本の名車歴史館
住所 :〒811-0321 福岡県福岡市東区大字西戸崎18-25(海の中道海浜公園ワンダーワールド内)
開館時間 :3月1日~10月31日:9時30分~17時30分
11月1日~2月末日:9時30分~17時
※入場は公園閉園時間の1時間前
休館日 :年末年始(12月31日~1月1日)、2月の第1月曜日と翌日
※海沿いの施設のため自然災害等で臨時閉園する場合あり
入館料 :300円(5歳児まで無料)、65歳以上は200円
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保護福祉手帳いずれかの提示で、本人と付添者1名(15歳以上)は1人250円
※別途、海の中道海浜公園への入園料がかかります
<海の中道海浜公園入園料>
大人(15歳以上):450円(団体:290円)
シルバー(65歳以上):210円
中学生以下:無料
※2日通し券あり
※団体は小学生以上の入園者20名以上
※身体障害者手帳および療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を提示された方と介助者1名は無料
駐車場 :有料(国営海の中道海浜公園駐車場)普通車530円/収容台数約3400台
※ワンダーワールド駐車場が便利
ミュージアムショップ :あり
アクセス :自動車の場合 九州自動車道 古賀ICより約35分
電車の場合 JR香椎線「海ノ中道駅」より徒歩すぐ
ウェブサイト :日本の名車歴史館
電話 :092-603-1111
オフ会等での利用 :要相談
EVの充電 :なし