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【特別企画】岡本幸一郎のマツダ「CX-5」で行く尾道1泊2日の旅
しまなみ海道の眺望とともに、新型CX-5の魅力を体感
2017年8月17日 00:00
快適な走りと高い安心感
2016年秋の登場以来、何度か触れる機会があったが、じっくりと長く乗れるのは今回が初めて。今回、新型「CX-5」の試乗会を開催するにあたり、マツダは尾道、伊勢志摩、八ヶ岳、飛騨&金沢という4つの試乗コースを用意してくれた。その候補の中からCar Watchが選んだのは、“マツダのお膝元”ということから広島県の尾道コースを選択。どのあたりかすぐイメージできるほどよく知られた地名だが、筆者が行くのは初めてだ。
広島空港から、まずドライブするのは売れ筋の「XD Lパッケージ」。推奨ルートは通称「しまなみ海道」(西瀬戸自動車道)を走って瀬戸内の島々を経由し、愛媛県の今治で折り返すというもの。寄り道せずに向かえば片道165kmほどの距離で、途中のことはあらかじめ決めず、よさそうなところがあれば立ち寄るという、気ままに「大人の休日」を楽しむ旅だ。聞けば、このあたりの名産である柑橘系をメインに、いろいろな種類のソフトクリームあるらしい。それも楽しみだ。
山陽自動車道を東へ福山西IC(インターチェンジ)まで走り、国道2号を南下し、西瀬戸尾道ICからしまなみ海道に乗ってしばらく走ると……見えてきた、見えてきた、瀬戸内の海と島々が織り成す絶景が! こんなところが日本にあったとは! あまりの景色のよさにいきなり大いに感激した。
因島大橋は、橋上から眺めた景色も素晴らしいが、高速道路を下りて地上から眺めた橋もご覧のとおり圧巻だ。遠くに造船所も見える。日本全体でもこのあたりは突出して造船所が多いと、子供のころに社会科で習ったのを記憶している。
CX-5のSKYACTIV-Dの余力のある動力性能と、見晴らしのよい、ちょっと高めの視点も心地よい。G-ベクタリングコントロール(GVC)を得たことで、より気持ちよく操れるようになったこともあらためて実感する。また、先進的な安全運転支援装備も非常に充実しているおかげで、流れに乗ってごく普通に走っているときの安心感も高い。クルマがいいと旅はより快適で楽しいものになるのは言うまでもない。
ワインディングも軽快に
次いで「伯方の塩」で知られる伯方島へ行ってみた。よく耳にする地名の場所に来ると気分が上がるものだ。塩味のソフトクリーム「伯方の塩ソフト」も美味い。
しまなみ海道は“サイクリストの聖地”としても知られる地で、橋端には自転車専用の通路が設けられているのも、この地ならではである。
次に目指したのは亀老山展望公園。途中、ちょっとしたアップダウンとタイトなコーナーが連なるワインディングを軽快に駆け抜けていくと、ほどなく到着。頂上から眺めた360度パノラマもこれまた圧巻! 「旅好きが選んだ! 日本の展望スポットランキング2017」において全国第2位になったそうだが、それも大いに納得の絶景だ。
聞けば、かつては橋を通過するごとにお金を払って、一般道に下りざるを得なかったらしいのだが、今ではつながっているので行こうと思えば一気に走れるようになったおかげで、四国も身近な場所となった。
これまでいくつか橋を渡ってきて、いくつめの島に上陸したのか分からなくなってしまったほどだが、ひとまずしまなみ海道の終点の今治を目指すことに。ICで下道に降りて今治城に向かい、記念撮影。
そこから折り返して、途中にあった生口島の瀬戸島サンセットビーチを目指す。「サンセット」というぐらいだから、やはり夕方行くべきと判断して後回しにしていたのだが、延々と海沿いを走れて、そこから見える島々と橋が織り成す景色がまた絶景だ。そして迎えた日没の時間。経度の関係で時刻は遅め。関東ではあまり見ることのできない水平線に陽が沈む景色は、やはり感動モノだった。
周囲から浮いて見える?
尾道に戻って宿泊し、迎えた翌日はまず近くの千光寺公園へ。ロープウェイもあるし、徒歩でも登れなくはないが、もちろんクルマで向かう。尾道といえば道が狭いことでも知られるが、カーナビのルート案内に従った道は、CX-5のサイズならそれほど苦にならない。
車両はガソリンの「25S Lパッケージ」に乗り換えた。SKYACTIV-Dもよくできているが、SKYACTIV-Gはガソリンならではのよさがあり、音や振動が気にならず、吹け上がりもスムーズだ。この日は好天に恵まれて、なかなかの景色を楽しむことができた。条件がよければさらに四国連山が見えるらしい。
次に向かうのは、マツダからいただいた旅のしおりで紹介されていた「マルゴサイダー」(後藤飲料水工業所)だ。市街地に下りて、福本渡船という尾道と向島を結ぶフェリーに乗る。料金は大人60円、人+自転車で70円、クルマはCX-5サイズだと100円と低額。時刻表はなく「頻繁に運行」と書かれていて、20分おきに出ていて、3分ほどで対岸に到着する。こういうタイプのフェリーは日本ではあまり見かけることはないが、橋を作ってしまうと大きな船が通れなくなるわけで、なるほどこれは合理的だ。
フェリーに乗り降りする際に、けっこうきつい段差を越える必要があるのが少々気になったのだが、CX-5ほど地上高があればそこを通過する際にも擦る心配がない。そういった現実的な部分でもCX-5は気ままな旅に適している。
マルゴサイダーで懐かしい味を楽しませてもらったのち、次に向かったのは“売り切れ御免”のローストチキンで有名な生口島の「玉木商店」。これまた幸せなひとときを楽しんだ。
前日よりもこの日は市街地を走行する割合が高かったのだが、CX-5が街並みの風景や周囲のクルマとはまったく異質の雰囲気を漂わせていて、よい意味でやけに浮いて見えた。ご当地のメーカーのクルマなのに……(笑)。とりわけ、このソウルレッドクリスタルメタリックが目立っていたのも言うまでもない。
海あり、山あり、島ありの中でCX-5と過ごした2日間。どんな道でも走りやすく安全で、快適に移動でき、積極的に走りを楽しむこともできる。さらには見た目の満足感も高く、実用性にも優れる、まさしくオールマイティなクルマであることを実感した。そしてやはり、クルマがよければ旅はより快適で楽しいものになる。