イベントレポート 東京オートサロン 2023

スバル、新型「インプレッサ」ほか特別仕様車の「レヴォーグ」や「クロストレック」のコンセプトカーを展示

2022年1月13日 発表

クロストレックBOOST GEARコンセプト

 スバル、スバルテクニカインターナショナル(STI)は「東京オートサロン2023」(幕張メッセ:1月13日~15日開催)にて新型「インプレッサ」のプロトタイプや「クロストレック」のコンセプトカー、モータースポーツ車両など計7台を出展した。

 開幕初日、1月13日のプレスカンファレンスで国内初公開されたのはスバルの基幹モデルであるインプレッサ。展示されたのは昨年11月のロサンゼルスショーで発表されたモデルの国内向けプロトタイプにSTIパーツを装着したもの。5ドアモデルなので現行の「インプレッサスポーツ」の後継となるが名称はインプレッサとなる。

 プレスカンファレンスに登壇した開発責任者の毛塚紹一郎氏によると、今回公開されたインプレッサはスバルグローバルプラットフォームや2ピニオン電動パワーステアリングによる走りの質感、カジュアルなインテリアや新世代アイサイトにより気持ちよく疲れず安全にいつまでも運転したくなる走りを実現したとのこと。なお、現在WRXやBRZをベースとしたマシンでさまざまなモータースポーツに参戦しているスバル車のパフォーマンスや量産車における運転の楽しさは、スポーティーなモデルとして誕生した歴代インプレッサが長い間培ってきた技術がベースにあるとのことだ。

プレスカンファレンスで新型インプレッサの説明をするSUBARU商品企画本部プロジェクトマネージャー 毛塚紹一郎氏
新型インプレッサ プロトタイプ STIパーツ装着車
新型インプレッサのインパネまわり
SUBARU商品企画本部プロジェクトマネージャー 毛塚紹一郎氏
スバルブースでは専用パンフレットを用意している

 インプレッサのほか、スバルブースでは「レヴォーグ STIスポーツ# プロトタイプ」「クロストレックBOOST GEARコンセプト」「REX BOOST GEARコンセプト」、そして3台のモータースポーツ車両が展示された。

レヴォーグSTIスポーツ#プロトタイプ

 レヴォーグSTIスポーツ#プロトタイプはスバルの最新技術を終結したスポーツワゴンで、走りを思いっきり楽しむ1人の時間も荷物をたくさん積んで大切な人と出かける時間も両立させるために、STIがこれまでモータースポーツで培ってきた知見や技術を注ぎ込んだモデルとのこと。スバルのAWD車誕生50周年を記念して発売されるSTIコンプリートカーで500台の限定販売となる。

 19インチBBS鍛造アルミホイールやSTI製フレキシブルドロースティフナー、トランスミッションオイルクーラーなど、走りを磨き上げるパーツが多数使用されている。また、内外装にもいたるところが黒を基調としたパーツを使用する限定モデルらしいもので、STIロゴの入ったレカロシートも採用されている。樹脂パーツからクロスまでを黒とする内装などはこれまでもSTIのコンプリートカーに度々採用されてきた、もはや伝統ともいえそうなものだ。各部のエンブレムもラスターブラック塗装が施されているが、STIエンブレムのチェリーレッドを囲むエッジにも同じ塗装を施すなど、細部までこだわりを感じられるのも魅力の1つだ。

STI 代表取締役社長 平岡泰雄氏
STI 開発副本部長 高津益夫氏
19インチBBS鍛造アルミホイール
ダークグレーシリカ塗装のフロントグリル/スカート部ブラック塗装のフロントバンパー
エンブレムの塗装は細部までこだわりの品質

 クロストレックBOOST GEARコンセプト、REX BOOST GEARコンセプトはアクティブなライフスタイルを後押しするアイテム満載のワイルドなプロトタイプモデルだ。クロストレックの各部には高耐久塗装が施されザラザラした風合いの樹脂パーツが装着され悪路での傷つきを防ぐほか、ウエラブルカメラの装着ができるようフェンダーにパイプが設置されるなど、遊び心を満たす工夫が随所になされている。全体的にワイルドでありながら随所にターコイズブルーの配色がアクセントとして効いて、アウトドア感が強いのに泥臭さを感じない色遣いにもセンスを感じる。このターコイズブルーは旅の守護や危険や不運を払いのける意味があるとのことだ。

 REXも同じコンセプトのコンセプトカーだがクロストレックよりはカスタマイズ度は低くあっさりしている。それでも高耐久塗装が施されザラザラした風合いもよくターコイズブルーのアクセントも効いていて魅力的だ。ちなみにクロストレック、REXともに車高は2インチアップしている。

クロストレックBOOST GEARコンセプト
クロストレックBOOST GEARコンセプト
ルーフラックとルーフの隙間を埋め一体感を演出する
REX BOOST GEARコンセプト
REX BOOST GEARコンセプト

 そのほか、SUPER GT参戦車両BRZ GT300 2022、WRX NBRチャレンジ2023、WRXラリーチャレンジ2023は別記事でお届けする

高橋 学

1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員