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ボッシュ、世界初の「バイク用分割2画面表示型フルデジタルクラスター」

TFTディスプレイとコネクティビティを一体化したことで安全性と利便性が向上

2020年11月5日 発表

 ボッシュは11月5日、10.25インチTFTディスプレイとコネクティビティ機能を一体化した世界初となる「2輪車向け分割2画面表示型フルデジタルクラスター」の量産開始を発表した。

 分割2画面表示は、車両情報とスマートフォンアプリのコンテンツを両方とも同時に表示できるうえ、自由にプログラミングが可能。ボッシュの新しいインテグレーテッド コネクティビティ クラスターにより、この機能を2輪車にも10.25インチのTFTクラスターとして搭載できるようになった。

 ボッシュのスマートフォン連携ソリューション「mySPIN」を利用すれば、接続したスマートフォンのコンテンツを2輪車のクラスター上に表示させることも可能となる。また、約2600人のライダーを対象としたボッシュの調査では、80%がこの機能に好意的だったといい、すでにドゥカティやカワサキがこのmySPINの導入を予定している。

 ボッシュのモーターサイクル&パワースポーツ事業部長のジェフ・リアッシュ氏は「mySPINを通じてスマートフォンと2輪車を連携させることができるボッシュのクラスターにより、私たちは、ライダーに安全性と利便性がさらに向上した新たな走行体験を提供します。これらのソリューションは、ボッシュの2輪車のネットワーク化技術における次なるステップとなります」と述べている。

必要な情報をひと目で確認
ボッシュの分割2画面表示型フルデジタルクラスター

 ボッシュの10.25インチの新たなTFTクラスターは今年、BMWの2輪車モデルに初めて搭載される予定。ライダーは、この新たなクラスターのディスプレイ画面により、走行中でも注意を妨げられることなく、すべての関連情報をひと目で確認することが可能となる。

 ライダーはディスプレイ画面上で確認したい情報を自身で選択でき、また表示されたすべての機能はハンドルバーのコントローラーで操作することが可能。スマートフォンアプリなどのコンテンツは、自動的に2輪車のディスプレイ画面に最適化された形で表示。分割画面には、速度や警告表示といった主要なインジケーターも従来通り表示される。

スマホの画面をそのまま表示させることも可能
安全につながる

 ボッシュの調査では、90%近くのライダーが旅の計画時やルート確認の際にスマートフォンを利用していて、そのうち約3分の1のライダーが、走行中にスマートフォンを使用したことで大きな身の危険に晒された経験があると回答したという。

 この問題への解決策として、ボッシュはスマートフォンのコンテンツをより安全で快適に使用するためのプラットフォームであるmySPINを開発。mySPINは、すでに四輪車には提供されているが、2020年初めて2輪車セグメントに導入される。

 ドゥカティは、ボッシュの新しい6.5インチのインテグレーテッド コネクティビティ クラスター(分割二画面表示は非対応)と共にmySPINも採用予定で、ドゥカティの研究開発部門ディレクターのヴィンセンツォ・デ・シルヴィオ氏は「二輪車のライダーは、走行中でも車両から容易にスマートフォンアプリのコンテンツを利用したいと考えています。この度、ボッシュのmySPINとインテグレーテッド コネクティビティ クラスターを採用することで、私たちはライダーが求める環境を提供できると考えています」と述べている。

 また、2021年よりカワサキも同様のソリューションを搭載した2輪車を量産する予定だという。