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経産省と国交省、自動走行ビジネスにおける「今後の取組方針」

早ければ2018年までに高速道路での自動走行レベル2を実現

2016年3月23日 発表

 経済産業省と国土交通省は3月23日、共同で2015年2月から5回に渡り開催してきた「自動走行ビジネス検討会」の検討内容について、「今後の取組方針」として取りまとめた報告書を作成。一般に公開した。

 両省は自動走行ビジネスについて「我が国自動車産業が成長が見込まれる自動走行分野において世界をリードし、交通事故等の社会課題の解決に貢献するため、必要な取組を産学官オールジャパンで検討すること」が重要であるとして検討会を立ち上げ、2015年6月には中間取りまとめを発表。基本的な方向として「競争領域と協調領域の戦略的切り分け」「自動走行の将来像の共有」「国際的なルール(基準・標準)づくりに向けた体制の整備」「産学連携の促進」の4点を具体化に向けて進める方針を定めた。

 今回の報告書ではこれまでの流れを受け継ぎつつ、2020年~2030年ごろに実用化を目指す自動走行の将来像として、早ければ2018年までに高速道路での自動走行レベル2(自動分合流)を実現。2020年ごろから専用駐車場等での自動バレーパーキング(専用空間におけるレベル4)を進め、2020年以降に夜間長距離輸送などにおける後続車両無人の隊列走行の市場導入を目指す。

 また、ラストワンマイル自動走行といったレベル4自動走行は専用空間などでの走行で検討をスタートさせ、一般交通との混在は実証実験実施者など幅広い関係者が共有できる将来像の明確化を進めるとする。

 このほか、戦略的な協調領域の取り組みでは、「地図」「通信」「社会受容性」「人間工学」「機能安全等」「セキュリティ」「認識技術」「判断技術」の8分野を産学官が連携して取り組むべき重要な協調領域として設定。国が主導して検討を推進していく。さらに自動走行技術を活用するビジネスモデルの具体化を進め、実証実験などをつうじた研究開発を推進する。また、国際的なルール作りで日本が中心となるよう、基準・標準の連携を深め、高度な自動走行の実現に向けて学(大学)の担うべき役割や分野については、引き続き議論を進めるとしている。

 詳細についてはPDF資料としてダウンロード可能な「今後の取組方針」(本文)「今後の取組方針」(概要)「重要8分野の工程表」を参照していただきたい。

(編集部:佐久間 秀)