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3年ぶりの開催! 三菱自動車のオートキャンプイベント「スターキャンプ2022」を体験してきた

朝霧高原「ふもとっぱら」で開催された「スターキャンプ2022」。長きに渡り実施されているこのオートキャンプイベントに参加して、その魅力を体験してきた

3年ぶり18回目の開催

 三菱自動車工業のオートキャンプイベント「スターキャンプ2022」が9月3日~4日、静岡県富士宮市の朝霧高原「ふもとっぱら」にて開催された。昨年と一昨年はコロナで見送られたため実に3年ぶりで、1991年の初回から数えて18回目となる。

 三菱車に乗っていなくてもクルマで参加できる人なら誰でも応募可能で、1組につきクルマ1台で抽選により300組が選出される。参加費は7000円/組とリーズナブルながら盛りだくさんの充実した内容が人気を呼んで、回を重ねるごとに応募者数が右肩上がりで増えていたところだ。

イベント当日は“キャンプ日和”ともいうべき快晴のもとで行なわれた

 スケジュールは大別して「CAR PROGRAM」「TIME PROGRAM」「EVENT PROGRAM」に分けて進行された。その中から、筆者もいくつかを体験することができたので、その様子をお伝えしたい。

まずは富士ヶ嶺オフロードで実施された「SUVオフロード試乗会」を体験

 まずは、メイン会場のふもとっぱらから少し離れた、富士ヶ嶺オフロードという本格的なコースで実施された「SUVオフロード試乗会」へ。ここでアウトランダーPHEVをドライブしたのだが、三菱自動車が誇る最新モデルらしく、その走破性はさすがのものがあった。電動パワートレーンの強みでアクセル操作に対する応答遅れがなくダイレクトに応答してくれるので、とても乗りやすいことを実感。空転を抑えて駆動力を着実に路面に伝えるブレーキトラクションコントロール機能も効いて、モーグルで完全に1輪が浮いた状態になったり、砂利だらけで滑りやすい林道の上り勾配に出くわしたりしてもアクセルさえ踏んでいればグイグイ前に進んでいける。急な下り坂も新たに採用されたヒルディセントコントロールのおかげで不安を感じることもなくラクに下りていける。スバラシイ!

 さらに、より厳しいコースをプロドライバーの運転するデリカD:5に同乗してデモ走行を体験したのだが、ちゃんと走れてしまうことに感心した。最初はこちらのコースもわれわれに走らせてくれればいいのにと思ったのだが、たしかに慣れていないと何か起こりそうな感じだった。実は今回のコースについては、サスペンションストロークや車両重量の関係で、デリカD:5のほうが若干アウトランダーPHEVよりも走破性能で上まわるそうで、けっして大げさではなく、本当にこんな場所を走れるのかというぐらい難易度の高そうな路面も踏み越えていけた。頂上近くまで行くと、遠くにメイン会場のふもとっぱらが見えて、ものすごい数のテントが並んでいるのが分かった。

アウトランダーPHEV、デリカD:5という三菱自動車を代表するSUV、ミニバンでオフロード走行を存分に楽しめた。スターキャンプに参加したらぜひ体験してほしいコンテンツ

三菱車ならではのプログラムが大盛況

 メイン会場の一角では、三菱自動車が得意とする電動車ならではの静かで力強い走りを林道や公道で体感できる「電動車試乗会」や、おなじみの最大傾斜45度の急坂を再現した登坂走行、キャンバー、モーグル、岩場などを再現したコースのプロドライバーの運転で同乗体験する「4WD登坂キット同乗体験」も実施された。

 名古屋からデリカD:5で初参加の皆さんに感想を聞いたところ、「スゴすぎます! ちょっとコワかったけど(笑)。あんなところまで上っていけるなんてビックリしました。こちら(20度に設定されたキャンバー)も今の倍の角度でも大丈夫と聞いて驚きました!」と興奮気味だった。

名古屋からデリカD:5で初参加の皆さんとインストラクターの増岡浩氏(右)
デリカD:5で最大傾斜45度の急坂を再現した登坂走行、キャンバー、モーグルなどを体験できる「4WD登坂キット同乗体験」

 これまでも毎回インストラクターを務めてきた増岡浩さんは、11月に参戦するラリーに向けてタイに赴いていたところ、この日のために帰国したばかり。

「この2年、せっかくいろいろ計画していたのにコロナで流れてしまって残念に思っていましたが、3年ぶりに開催できて感慨深いです。実は昨日も大雨で、週末の天気も心配だったのですが、さっきは一瞬、富士山も見えたほどで、奇跡的に晴れてくれて本当によかったです。スターキャンプは本当に三菱自動車らしいイベントで、われわれも直接お客さまと接していろいろ伝えることもできるので、よりクルマのよさを分かってもらえるいい機会だと思っています。他社さんのクルマに乗っている方には違いが分かっていただけるでしょうし、すでに三菱車にお乗りていただいている方にも自分のクルマにはこんなにポテンシャルがあることがご理解いただけることでしょう」とコメントしてくれた。

「スターキャンプは三菱車のよさを分かってもらえるいい機会」と話してくれた増岡氏

 一方で、アウトランダーPHEVやエクリプス クロス PHEVからの給電による店舗なども盛況だった。中でも「PHEV カフェ」では冷たいドリンクやかき氷が提供されたのだが、見本の写真よりも豪勢なのではと感じたほどたっぷり盛られた氷と美味なトッピングのコスパの高さに、初日の午後のそれほど遅くない時間にはすでに用意していた材料の氷が底をついてしまい、急きょスタッフが調達に走ったほどとか。広いキャンプサイトで電源がない中で、こうしたショップが営業できたのは、もちろん三菱車から供給される電力があればこそであることを念を押しておこう。

エクリプス クロス PHEVからの給電で運営を行なっていた「PHEV カフェ」。エクリプス クロス PHEVはAC100V電源(最大1500W)より電力供給が可能で、満タン・満充電の状態から一般家庭の最大約10日分に相当する電力を供給できる
9月3日~4日に行なわれたスターキャンプだが、まだまだ残暑が厳しかったので「PHEV カフェ」はかき氷を求めて行列ができるほどの人気ぶり! ほうじ茶、玄米茶、抹茶、和紅茶に加え、紅ほっぺやレインボーと豊富なテイストが用意された

 その傍らでは、特務機関NERV(ネルフ)防災アプリを配信するゲヒルンによる防災訓練のデモが披露された。同組織は北海道の地震や千葉県の台風の際に長期間にわたり停電が発生したことを受けて、同様の災害が発生したときに電源を供給するとともに、準天頂衛星システムと通信できる「みちびきQ-ANPI」という装置を駆使して、避難情報と避難者情報、地震、津波、土砂災害、短時間大雨などの災害情報などを衛星側とやりとりするというもの。たとえ携帯電話が使えなくなっていても、スタンドアローンで衛星の電波を受信できる。現在は要請があれば駆けつける旨の協定を箱根町と結んでいて、もちろんその際にはアウトランダーPHEVやエクリプス クロス PHEVら三菱車が大いに活躍するわけだ。

 ゲヒルンについては別記事で詳しく紹介しているので、興味のある方は下記の関連記事をぜひご覧いただきたい。

会場ではゲヒルンによる防災訓練のデモも行なわれた
ゲヒルン 代表取締役の石森大貴氏
ゲヒルン所有の衛星安否確認サービス「Q-ANPI」に使用する機器

 さらに、年初の東京オートサロンで披露されたデモカー+αが展示され注目を集めていた。登場して間もないアウトランダーPHEVは、ラリーアートパーツ装着車やジャオスをはじめとするサードパーティのアイテムを仮装した車両、TOYO TIREのデモカー、アウトドアの第一人者であるogawaから供給を受ける三菱自動車純正用品のアウトドアギアを装着した4台の車両を展示。さらに、ラリーアートパーツ装着車のエクリプス クロスや究極の車中泊仕様のデリカD:5、電力を供給してワーケーションとレジャーの場を彩るミニキャブ・ミーブなども展示された。

市販車からコンセプトモデルまでさまざまな三菱車が展示されるコーナー
ラリーアートパーツ装着車の展示。現在アウトランダー、エクリプス クロス、RVR、デリカD:5用のラリーアートアクセサリーが用意される
こちらはデビューして間もない軽自動車タイプの新型BEV(バッテリ電気自動車)「eK クロス EV」。軽ハイトワゴン「eK クロス」と同等の広々とした室内空間と、BEVならではの滑らかで力強い走りを兼ね備えている
東京オートサロン2022で公開された「デリカD:5 Tough×Tough」。アフターパーツメーカーの多彩なパーツとラリーアートアクセサリーを装着することで、デリカD:5が持つ“タフさ”をより強調した
こちらも東京オートサロン2022でデビューした「ミニキャブ・ミーブ(MINICAB MiEV)B-Leisure Style」。平日は移動式オフィスとして、休日はソロキャンプを楽しむクルマとして活躍することを想定している
同じく東京オートサロン2022で公開となった「アウトランダー Wild Adventure Style」。三菱自動車の純正アクセサリーと老舗アウトドアブランド「ogawa」とのコラボレーションにより、アウトドアレジャーを満喫できる仕様として提案されている
こちらはTOYO TIREブース。SUV用タイヤブランド“オープンカントリー(OPEN COUNTRY)”シリーズのタイヤが展示されるとともに、デリカD:5などのデモカーも並べられた
子供から大人まで楽しめるスポーツクライミングコーナー
ハローキティやポムポムプリン、シナモンなど、サンリオのキャラクターによるダンスやゲームコンテンツも用意。子供もお母さんも大喜び!
夜にはアウトランダーPHEVの給電機能を活用した野外シアターが登場
天体望遠鏡で月のクレータ・土星を観察するコーナーも
キャンプファイヤーではミュージシャンの藤巻亮太さんゲストとして登場し、会場を盛り上げた
自然を感じながらのラジオ体操や朝ヨガで、心も体もリフレッシュ

参加者の感想と三菱車への思いは?

 最後に、大勢の参加者の中から何組かの方にスターキャンプに来た感想や愛車への思いをうかがうことができたので紹介しよう。

デリカD:5 山田さん

 2018年も当選していたのに台風で中止になってしまったので、今回が初参加になったという山田さん。三菱車はこのデリカD:5が初めてで、所有してはや7~8年ほど。もともと独身のころから当時の愛車だったSUVでキャンプにはよく行っていて、結婚してからは奥さまと一緒に行くようになったそうだが、子供も増え、アウトドアを楽しむには最適では? との思いからデリカD:5の購入にいたったそう。

「実際に使ってみたら、なんだかとても自分たちの生活にマッチしているように感じています。買ってよかったと思っています」と大いにお気に入りの様子。平日ほとんど使っている奥さまにとっても、マンション住まいで駐車場が広くないのでスライドドアのほうがよくて、しかもオフローダーっぽさ兼ね備えているデリカD:5は“理想のクルマ”とのことで、「デリカはもはや生活の一部!」だそうです。

エクリプス クロス 杉村さん

 キャンプにスキー、スノボとアクティブな杉村さんは、ご夫婦とお嬢さんで参加。初めて訪れた会場のふもとっぱらは、「広々としているし、風も気持ちがよいですね」と気に入った様子。鮮やかなブルーのエクリプス クロスは、それまでの愛車にトラブルが出たころに「TV-CMで見かけて、これはカッコいいと思った」と購入を決断。当時出て間もないディーゼルを選び、ボディカラーはごお嬢さんの意見で決めたという。

 お気に入りポイントは「やっぱりディーゼルならではのトルクと燃費。ガソリンが高騰しているのでなおさらです。リアのスタイルは新型よりもこちらのほうが好みなんです」とのこと。奥さまも「このサイズとデザインがよくて、フロントの見切りもよくて乗りやすいですよね」とコメントしてくれた。

アウトランダーPHEV 副島さん

 初めてのスターキャンプに、7月末に納車したばかりの走行1400kmのアウトランダーPHEVで参加した副島さんご夫妻。「ふもとっぱらは有名な場所なので、一度ぜひ来てみたいとかねてから思っていました」とのことで、今回ついに念願がかなった。「ワンコも一緒なのでホテルなどでは泊まれる場所も限られますが、スターキャンプは大丈夫なスペースがちゃんと用意されているのも助かります」と話してくれた。

 これから本格的にオートキャンプを楽しもうと思って購入したというアウトランダーPHEVは、レッドダイヤモンドのボディカラーとライトグレーのインテリアの組み合わせがお気に入り。「外部給電できるので簡単にお湯沸かすこともできるし、ホットグリルも使えてなんでも作れて便利ですよね。あとはまわりのべテランの皆さんを見て勉強しようかなと思っています(笑)」とのことだった。

パジェロ 佐島さん

 親子3世代6人で栃木からやってきた佐島さん一家は、スターキャンプは2回目の参加。普段もたまにキャンプを楽しんでいるが、6人だとさすがに荷物が載り切らないので、上の写真のように後ろにつないでいるそうだ。

 実は佐島さん、パジェロはこれが3台目。1台目を約15年、2台目を約20年と乗り継いできて、現在の3台目は「もうすぐパジェロが生産終了になると聞いて、買わずにはいられませんでした」とのことで、4年前に最終型を購入したという。見てのとおり珍しいレッドマイカのボディカラーは、購入した販売店でも初めてだそうだ。ものすごくキレイに乗っているあたりからも、「今後もよほどの致命傷がないかぎり、ずっと乗りつづけていくつもりです」と語る佐島さんのパジェロへの愛情の深さがヒシヒシと伝わってきた。

ランサーエボリューション8 木下さん

 クルマ好きのお兄さんの影響で、子供のころからゲームやマンガでよく見ていたランエボにずっと憧れていて、入社と同時にローンを組んで買ったというエボ8で参加の木下さん。走りが楽しくて車内も広いエボ8のことを木下さんは「究極のファミリーカー」と表現する。

「以前も年に1回のペースでキャンプに行っていましたが、とある三菱のキャンペーンに登録して届いたメルマガでスターキャンプのことを知り、今回初めて参加しました。この子にとっては初キャンプです」とのことで、道具はすべてレンタルで調達したという。愛車はもとは白だったボディを大好きなイエローにオールペンし、走行10万kmで消耗品をすべて新しくして取材時点での走行距離は13万kmほど。購入当時よりも中古車相場がだいぶ上がっているが、「いま思えば買っておいてよかったですね。実はデリカD:5も気になっているけど、将来的に増車してもエボだけは手放しません!」と愛車への思いを語ってくれた。