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スズキ、新開発ラダーフレームなど4WD性能を高めた新型「ジムニー」「ジムニーシエラ」発表会
「ジムニーは日本が世界に誇れる唯一無二のコンパクト4駆」と鈴木社長
2018年7月6日 16:02
- 2018年7月5日 開催
スズキは7月5日、軽4輪駆動車「ジムニー」、小型4輪駆動車「ジムニーシエラ」をフルモデルチェンジして発売。同日に都内で記者発表会を開催した。
ジムニーは初代モデルが1970年にデビューし、先代モデルとなる3代目が1998年に登場して以来、20年ぶりのモデルチェンジで4代目を迎えた。ボディラインアップは0.66リッターのターボエンジンを搭載して日本国内の専売モデルとなるジムニー、1.5リッターの自然吸気エンジンを搭載してグローバル展開するジムニーシエラの2種類。全車で副変速機を備えるパートタイム4WDを採用し、運転支援機能「スズキ セーフティ サポート」をグレード別に標準装備、またはオプション設定することもトピックとなっている。価格はジムニーが145万8000円~184万1400円、ジムニーシエラが176万400円~201万9600円。
このほかジムニー、ジムニーシエラの詳細は、関連記事の「スズキ、20年ぶりに軽4WD『ジムニー』・小型4WD『ジムニーシエラ』フルモデルチェンジ」「写真で見る スズキ『ジムニー』『ジムニーシエラ』」を参照していただきたい。
「ジムニーは日本が世界に誇れる唯一無二のコンパクト4駆」と鈴木社長
発表会では、最初にスズキ 代表取締役社長の鈴木俊宏氏が登壇。鈴木氏は「今回のモデルは『本格4駆』『機能美』にこだわりを持って開発を進めました」とコメント。「ジムニーシリーズは日本をはじめ、世界各国で『本格的でコンパクトな4駆』として活躍してきました。プロの方が仕事に使う道具やさまざまなレジャーでの相棒、山岳地帯での生活の足として長く皆さまに愛されてきました」と述べ、48年に渡る歴史の中でこれまでに194の国や地域で販売し、累計販売台数が285万台になると紹介した。
また、鈴木氏は「ジムニーに並々ならぬ思いを持っている」というスズキ 代表取締役 会長の鈴木修氏のメッセージを紹介。
「ジムニーの20年ぶりとなるフルモデルチェンジを迎えるにあたり、思い出を披露したいと思います。昭和45年に私が東京駐在の常務であったとき、ホープ自動車の小野さんから『360ccの4輪駆動車で富士山の8合目まで上っていける』とのお話しをうかがいました。映像を見せてもらったところ、なるほど、小さなクルマが急斜面をものともせず、グイグイと上って行くではありませんか。その力強さと性能に惚れ込み、小野さんにアイデアをご提供いただきながら、スズキ流の開発を加えて世に送り出したのがジムニーです」。
「発売当時は、まさか半世紀にわたってお客さまにかわいがっていただけるとは思ってもいませんでしたが、熱狂的なファンの皆さま1人ひとりが深く愛してくださったおかげでここまで来ることができました。心より感謝申し上げます。48年前にジムニーが生まれた原点の『本格4駆』にふさわしい姿に仕上がったと、私も嬉しく思っております。これからもジムニーを愛していただければ幸いです」。
鈴木会長のメッセージを読み上げた後、鈴木氏は「ジムニーは誕生から48年、決して大ヒットというわけではありませんが、地道に販売を続けてまいりました。ロングセラーの代表格がジムニーだと思います。これからも1台1台、大切にお客さまにお届けしてまいります。このジムニーを、スズキを代表する看板モデルの1つとしてさらに成長させていきたいと考えております。ジムニーは日本が世界に誇れる唯一無二のコンパクト4駆です。ジムニーがあったからこそ、その後に発売した『アルト』『エスクード』『ワゴンR』にもその独創性が受け継がれ、スズキが目指す『お客さまの期待を超える価値を持ったクルマ作り』につながったと思います」と語り、ジムニーが持つ独自性をアピールした。
新型のジムニー、ジムニーシエラの商品概要については、スズキ 四輪商品第二部 チーフエンジニア 課長の米澤宏之氏が解説を実施。
米澤氏はジムニーシリーズの開発にあたって「ジムニーとして継承すべきところ、進化させるべきところを明確にすることでした」と語り、ジムニーは仕事やレジャー、日常的な移動手段など幅広いシーンで利用されており、「継承すべきところ」「進化させるべきところ」を見極めるために、ジムニーの性能をフル活用していると考えられる人に「なぜジムニーを選んだのか」というインタビューを実施。現場でのジムニーの使われ方を肌で感じることができたという。
これを受け、開発にあたってはスズキがこれまで大切にしていた「ジムニーの基本構造」を受け継いでさらにレベルを高め、本格的な性能を与えつつ、幅広いユーザーに満足してもらえる快適性を兼ね備えた「新しいジムニー」に進化させることに取り組んだと米澤氏は解説。開発コンセプトを「本格的な4駆性能と無駄のない機能美を合わせ持つ、世界に認められるコンパクト4×4」と定め、商品特長として「伝統の基本構造を継承し、さらに進化した本格4WD性能」「合理的で無駄のない機能美を追究したデザイン」「プロユースにも応える使い勝手を追究」「スズキ セーフティ サポートの搭載と優れた衝突安全性能」の4点を設定して開発を行なったという。
最後に米澤氏は「日本で、世界で多くの人に末永く愛されるクルマになってほしいと願っています」と語ってプレゼンテーションを締めくくった。