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トヨタ、吉田守孝副社長が新型「ヤリス」に込めた思いなどを語ったワールドプレミア発表会
豊田章男社長のビデオメッセージや走行動画も
2019年10月17日 09:00
- 2019年10月16日 発表
トヨタ自動車は10月16日、新型コンパクトカー「ヤリス」を世界初公開。これに先立ち、トヨタ自動車の副社長である吉田守孝氏、新型ヤリスの開発を担当したトヨタ自動車 Toyota Compact Car Campany TC製品企画 ZPチーフエンジニアの末澤泰謙氏が新しいヤリスについて解説するワールドプレミア発表会が行なわれた。
なお、4代目となる新型ヤリスは12月中旬に国内発表を行ない、2020年2月中旬に発売される予定。
発表会で最初に登壇した吉田副社長は、高い基本性能を備えたクルマを、効率よく開発する“もっといいクルマづくり”を目指してスタートした「TNGA(Toyota New Global Architecture)」で、これまでに現行型の「プリウス」「カローラ」などに採用する「GA-C」プラットフォーム、同「カムリ」「RAV4」などに採用する「GA-K」プラットフォーム、同「クラウン」「レクサス LS」などFR車専用となる「GA-L」プラットフォームという3種類の新世代プラットフォームを市場導入。新しいヤリスは、TNGA第4弾となるコンパクトカー向けの「GA-B」プラットフォームを最初のモデルになると解説した。
また、吉田副社長は20年前に日本では「ヴィッツ」の車名でスタートしたヤリスの歴史について紹介し、初代モデルは「コンパクトカーの世界標準を作る」という高い目標の下、トヨタが持てる技術の総力を結集して作り上げたクルマであると説明。主要コンポーネントを一新して生み出された初代モデルは、日本カー・オブ・ザ・イヤーに加え、トヨタ車として初めて欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した記念すべき1台となり、トヨタのコンパクトカー躍進の礎になったと位置付けた。
しかし、そうした初代モデルが登場した1999年から20年が経過し、世界の自動車市場は販売台数の6割近くを新興国が占める状況に大きく変化。先進国と新興国で大きく異なるユーザーニーズに応えるため、トヨタが近年推し進めている「ホームアンドアウェイ」の考え方により、新興国向けのコンパクトカーはダイハツと協力して取り組み、トヨタ単独では成熟市場である先進国向けにしっかりと見つめ直す決断をしたと吉田副社長はコメント。2016年4月にトヨタのカンパニー制によって誕生したToyota Compact Car Campanyが新型ヤリスの開発・生産を担当。新型ヤリスの開発では「もの作りは人づくりから」の原点に立ち返り、チームは日ごろから徹底したコミュニケーションを図りながら「次世代のコンパクトカーに本当に必要なものは何か」「価格を維持しながらどうやって賢く商品力強化を実現していくのか」といった課題に、関係者一丸となって議論し、知恵を絞ったと語った。
また、吉田副社長の解説に続き、製品開発の「マスタードライバー」も務めるトヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏によるビデオメッセージが放映され、新しいヤリスが世界初公開された。
新型ヤリスの商品概要についてはチーフエンジニアの末澤泰謙氏が担当。“もっといいクルマづくり”の原点となるコンパクトカー開発にあたり、最初に「コンパクトにベストなTNGA」の開発に着手。「走ることが楽しくなる真の軽快感」「ハイブリッドでの世界最高レベルの低燃費」「今にも走り出しそうなデザイン」「安心・安全」といった目標を掲げ、これまでのコンパクトカーの価値を革新する“クラスレスな新世代コンパクト”を作り上げることを目指したという。
このワールドプレミア発表会の詳細は、全編にわたって収録した動画がトヨタから提供されているので、豊田社長のビデオメッセージやテストコースの走行シーンと合わせて動画で確認いただきたい。