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0.1秒以下で展開、スバル新型「XV」にも搭載される「歩行者保護エアバッグ」作動の瞬間をオリジナル動画で紹介

静展開試験、センサー試験とともにオフセット前突試験を紹介

2017年5月24日 実施

 スバルは5月24日、群馬県太田市のスバルビジターセンターと群馬製作所で報道関係者向けの「スバル テックツアー」第5弾として「衝突試験見学会」を開催した。

 詳しいレポートは「スバル、衝突安全性能評価で過去最高点の新型『XV』64km/hオフセット衝突試験を公開」で紹介したが、ここではその衝突試験の様子を動画でご覧いただきたい。

歩行者保護エアバッグの静展開試験

 車両を停止させた状態で歩行者保護エアバッグを展開。エアバッグ上に何もない場合と、ダミー素材を使用して雪溜まりを再現した状態の展開試験が行なわれた。展開にかかる時間は0.1秒以下。設計での狙いは「70ミリ秒」とのことだが、車外の装置なので外気温の影響を受けて若干の前後があるという。

スバル「インプレッサ」歩行者保護エアバッグ静的展開(13秒)。轟音と共に一瞬でエアバッグが展開する
スバル「インプレッサ」歩行者保護エアバッグ障害物静的展開(30秒)。ダミーの発泡スチロールで雪溜まりを再現
展開後は室内にあるエアバッグと同様にずっと膨らんでいない
発泡スチロールが一気に飛散しており、軽い物であれば一瞬で吹き飛ばせることがよく分かる

歩行者保護エアバッグのセンサー試験

 スバルが搭載している歩行者保護エアバッグは、生活の中で起こりうる電柱との衝突やゴムポールとの衝突、小動物との衝突などの歩行者保護エアバッグが不要な状況では展開しないようにしている。今回は展開しない場合として、ショッピングカートと衝突する試験と、水壕に突入する試験が行なわれた。

スバル「インプレッサ」カート衝突(14秒)。水が入った2リッターのペットボトルを載せたショッピングカートとの衝突
スバル「インプレッサ」水壕突入(27秒)。水深200mmの水壕に突入した際の水圧はかなりのものと想像される
ペットボトルが飛ぶ様子から衝撃の強さは伝わったが、車両のバンパーとボンネットに薄い擦り傷ができているだけ
高い水しぶきが上がったがエアバッグは展開せず、車両はそのまま水の中を走り抜けていった
歩行者保護エアバッグの展開は、バンパーの内側にあるシリコンチューブ内の空気の圧力を、チューブの両端に取り付けた圧力センサーで感知することにより制御している
歩行者保護エアバッグはボンネットのわずかな隙間から、車両が急ブレーキをかけた場合に動いてしまわないようにT字型に展開する

オフセット前突試験

スバル「XV」64km/hオフセット衝突(46秒)。車両の全幅に対して40%だけを衝突させる試験では新型XVが使用された
XVがカタパルトに牽引されてアルミバリアに衝突。エアバッグが開くもフロントウィンドウは割れず、ダミー人形の着座位置に大きな乱れは見られない