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2015年の“メディア4耐”を戦う「Car Watchロードスター」カラーリング完成

9月5日にNDロードスターで戦う「第26回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」開催

2015年9月5日レース開催

今年も64号車として参加する「Car Watchロードスター」

 筑波サーキット(茨城県下妻市)で9月5日、毎年恒例となった「第26回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」(以下、メディア4耐)が開催される。このレースは自動車関連メディアなどによるマツダの「ロードスター」を使ったワンメイクの対抗戦で、各メディアの編集部員などにプラスして、“助っ人”となる自動車ジャーナリストも参加。今年は5月に発売された4代目のNDロードスターによって熱い走りが繰り広げられる。

 今回はロードスターが新型になって初めての開催ということもあり、「4代目ロードスター誕生記念大会」となっている。レース車両は参加全27台がイコールコンディションのワンメイクで、新車とあって車体の汚れ具合まで全車完全なイコールコンディション。さらに、まだ新型だけに車両に関するデータが少ないなかで戦うため、よりドライバーの力量差、車両への適応力などが試される。

2014年開催時のようす

 今回のメディア4耐のルール上で最も大きなトピックは、ロードスターが軽量化されて燃費が向上したことで、レース中に使える燃料が前年の90Lから70Lに減らされたことだ。単純計算で2割以上低燃費で走行しなければならないことになる。さらに、OBD2コネクターに装着するような燃費計などは使用禁止。細かな消費量が分かりづらいインパネの燃料計だけを頼りに、ガソリン70Lを過不足なく使い切るアクセルワークが求められる。

 レースに参加するロードスターは全車同仕様。直列4気筒DOHC 1.5リッターのエンジンでトランスミッションは6速MT。排気系は純正のままで、「マツダ製専用ロールバー」「ビルシュタイン製車高調整機構付ダンパー」「ブリヂストン製タイヤ『POTENZA RE-11A』(195/50 R16)」「エンドレス製専用ブレーキパッド」「ブリッド製専用フルバケットシート」「タカタ製フルハーネス」を装備。エンジンオイルは「Gulf ARROW GT30」、ギヤオイルは「Gulf PRO GUARD Gear Oil 75W-90 GL5」、ブレーキフルードは「ENDLESS S-FOUR」と、それぞれ同一となる。

 走行に関する改造は一切禁止でアライメント調整も不可。そのため、違いといえば各チームで独自のカラーリングや装飾などを施す程度となっている。

今年のCar Watchチームは熱い走りを目指す

 Car Watchチームも4回目の参戦とあって、そろそろ上位を狙いたいところ。車両が新型のNDに切り替わったしたこともあり、昨年までの車体デザインはすべてリセット状態。そこで新たに、熱い走りをイメージしたカラーリングを施すことになった。

 2015年度の「Car Watchロードスター」のカラーリングを担当してくれたのは、高級車向けに車両全体をラッピングしてボディーカラーを変えるサービス「LAPPS」(http://www.lapps.jp/)や、痛車向けに「初音ミク」「マクロスフロンティア」などのオフィシャルカーラップフィルムを販売する「イケてる」(http://www.carwrap.jp/)など、カーラッピングを幅広く手がける「YMG1(ワイエムジーワン)」(http://yamaga-net.co.jp/)。

作業はまず位置決めをするため、マグネットやマスキングテープでシートを配置
この位置決めが大変な作業。例えばど真ん中にセンター出しをしたり、均等な間隔に配置したり、水平を出したりする。そのためにメジャーを使って細かく採寸しながら位置決めをしていく
位置さえ決まってしまえば、そこから先はどんどん作業が進んでいく
ゼッケンなどは中央で横一文字にテープで固定。最初に上半分のはく離紙をはがして貼り付けて位置を決定。残る下半分を貼り付ける
ドアをまたぐような大きなシートは、1度貼り付けてからドアの部分などにカッターで切れ目を入れ、ヒートガンで暖めながら巻きこんでいく
ものによってはペンで仮止め位置をマーキングし、一気に貼ること場合もある

 YMG1ではバスのラッピングも数多く手がけていて、今回のCar Watchロードスターに用意されたラップフィルムもバス用と同等のものを使用。バスは頻繁に自動洗車機を利用し、屋外に駐車されることも多い。しかも、走行時間が半端ではない長さということで、とにかく耐久性が求められる。そのため、他社と比べても耐久性の高さを売りにしたフィルムを使用しているという。

 また、フィルムはエアが抜ける特殊な構造になっているため、貼り付け作業で従来品のように洗剤を薄めた水を拭きかけてから貼り付ける「水貼り」の必要がなく、直接貼り付けることができるもの。これにより、作業時間が大幅に短縮できるそうだ。

オフィシャルスポンサーなどのステッカーも貼って作業終了

Car WatchロードスターにLEDなどの電気仕掛けは必須アイテム!

 ボディーのラッピングはもちろんのこと、「PCをはじめ電気関係の媒体を多く抱えるインプレスが電気仕掛けナシなんて許されないよ! LEDは絶対必要だよ、必要!」と、どこからかの声もあり、今年もLEDによる飾り付けを行った。特にメディア4耐の終盤戦はオフィシャルから「ライトON」が告げられる夜間走行。ロードスターばかりが走行するなかからチーム車両を識別するためにもぜひ欲しい装備だ。

 そんな理由から昨年と同様に、エーモン製LEDのイルミネーションを取り付け、存在感アップと識別性向上を図っている。今回使ったのは、光の強い白色LEDとなる「1867 サイドビューテープLED 白44cm」。サイドに向けて発光するタイプのため、ヘッドライトの下などに貼るとちょうど正面側に光が向くようになる。

 装着はまず、ヘッドライトのボトムラインから。NDロードスターの純正スモールランプは白色LEDでヘッドライトユニットの内側にあり、これとうまく連続するよう、外側に向けて貼り付けた。また、アップダウンのあるコーナーからの立ち上がりで判別しやすいよう、Aピラーの両サイドとフロントウインドーの上側にも貼り付けている。ありがちな配置ではあるので、同じようにLEDを装着しているチームがないことを祈るばかりである。

1867 サイドビューテープLED 白44cm
正面ではなく横方向に強い光を発する。シリコンゴム製でカーブしている部分にもフィットしやすい
ヘッドライトのボトムラインに貼り付けると、ちょうど正面側に光を放つ
フロントウインドーを縁取るように貼り付けた。ドライバーの視界には入らないが、正面に対して目立つように発光する

「2929 フロントグリルラインイルミ(白)」は、その名のとおりフロントグリル内に貼り、夜間走行時の演出となるようにした。グリルの横桟に貼り付けているのだが、レース走行という特殊環境を考慮。強い風圧や小石などの巻き上げ、接触事故などでも脱落しないようにとタイラップできつめに縛り付けた結果、ラインイルミの直線性が乱れてしまった。通常の使用であれば、ロードスターのグリルに設置されたルーバーの前側に貼り付けるだけでも十分な強度が得られそうな粘着テープが付属していたことことを申し添えておく。

 全体の配線は、エーモンのシガーライタープラグによって電源を取得。スイッチを介して各LEDに電源を供給する。LEDは電流が小さいため、配線はすべてエーモンの細線タイプを使った。細い電線を選んだのは線が細ければ電線の銅も少なく、それだけ軽量化につながるため。ロードスターのように極限まで軽量化が施されたクルマだけに、装着部品も少しでも軽くしたかったからだ。

2929 フロントグリルラインイルミ(白)
光を導きながら発光するファイバー状の部分と光を照らすユニット。さらに電圧変換部がセットになっている
付属の治具で切り込みを入れ、皮むきしてLEDが入った部分と結合させる
外皮をむいてなかにあるファイバーを出したところ
この黒いユニットが発光する。ここにファイバーを差し込み、光を放つ
グリルに装着
LEDは直接12Vに接続するのではなく、この電圧変換部を介して接続
完成して発光させたシーン。ラインがわずかに曲がっているのは、貼り付けた人の技量に若干の問題があるのと、レース中に万が一にも脱落しないようタイラップで強く縛り付けているため
電源はいわゆるシガーライタープラグから取得した。プラグにヒューズを内蔵しているタイプなので、イルミでトラブルが起きてもクルマの走行には影響を与えにくい
スイッチもエーモンの製品を使用。車内からイルミのON/OFFが可能になっている
装着したイルミの全点灯状態。ヘッドライト下とフロントウインドー周り、グリル下側が白く光っている。撮影した作業場の照明は非常に明るかったので暗めに見えるが、本番の夕暮れ以降はもっとイルミは目立つはずだ
リア周りでは、トランクリッドのボトムラインにグリル用のイルミを装着している

過去最高順位を狙うCar Watchチーム

 Car Watchチームのメディア4耐参戦は4年連続で4回目となる。これまでに「13位」「15位」「12位」と来ているため、もう一段上を狙いたいところだ。今回は車両が新型となって燃料消費で波乱が見込まれるため、まずは途中でのガス欠や、逆に大幅に燃料を残さないことを基本に、上位に食い込むための作戦を現在検討中。

 ドライバーはCar Watch誌でおなじみの岡本幸一郎氏を今年もエースドライバーとして迎え、ジャンプアップを狙っている。ほかに谷川編集長など編集部員を含めた計5名が交代で4時間のレースを戦う。

 レースの開催当日となる9月5日には、Car Watchの誌面でも速報を掲載するほか、ニコニコ生放送に「Car Watchチャンネル」を設け、動画を使った速報にも挑戦する。

Car Watchチャンネル

http://ch.nicovideo.jp/carwatch

開催概要

・大会名称:第26回 メディア対抗ロードスター4時間耐久レース(4代目ロードスター誕生記念大会)
・開催日程:9月5日(雨天決行。ゲートオープン:7時、ゲートクローズ:21時)
・開催会場:筑波サーキット(茨城県下妻市村岡乙 159)
・大会特別協賛:マツダ株式会社
・協賛:株式会社ブリヂストン、株式会社エンドレスアドバンス、Gulf OIL(ゴトコ・ジャパン株式会社)、タカタ株式会社、ブリッド株式会社、コカ・コーライーストジャパン株式会社、京商株式会社、株式会社スタンド21ジャパン、株式会社MZRacing、piloti
・協力:Roadster Club of Japan、ロードスターズ、全マツダ車オーナーズクラブ連合(A.M.O.A)、株式会社MZ Racing、I&Fグループ、日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会(NAPAC)、株式会社乗馬クラブクレイン
・後援:茨城県、下妻市、茨城県観光物産協会、一般財団法人日本オートスポーツセンター(JASC)
・オーガナイザー:ブレインズモータースポーツクラブ(JAF公認)
・大会認定:一般社団法人日本自動車連盟(JAF)、メディア対抗ロードスター4時間耐久レース実行委員会
・プロモーター:B-Sports(ビースポーツ)

・併催イベント
ロードスター・パーティレースII 第4戦
マツダファン・サーキットトライアル 関東ラウンド
オールマツダ・ファミリー走行会
MZ Racing Roadster Meeting
コース以外でもイベントステージなどを実施

・入場料:前売り1500円、当日2000円(中学生以下無料)
前売券はローソンチケット(Lコード:36167)で発売

(正田拓也)