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【SUPER GT 第6戦 オートポリス】10月のDTMとGT500のドイツ交流戦はトヨタ、ホンダ、日産が1台ずつ出場へ

2020年シリーズ戦のタイ大会はコスト問題で検討中

2019年9月8日 開催

株式会社GTアソシエイション 坂東正明代表

 SUPER GTを運営するGTアソシエイションは9月8日、SUPER GT 第6戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」が行なわれているオートポリスインターナショナルレーシングコース(大分県日田市)で代表の坂東正明氏が定例記者会見を開催。10月にドイツで行なわれるDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)とSUPER GT GT500クラスとの交流戦における参戦チームの詳細、同じく11月に日本で行なわれる交流戦の計画について語った。また、2020年7月に予定されているタイとマレーシアにおけるシリーズ戦の検討状況も明らかにした。

DTM交流戦は37号車、1号車、23号車のドライバー計5名が出場

GTアソシエイションの定例記者会見が行なわれた

――10月にドイツ・ホッケンハイムで開催されるDTMとの交流戦に参戦するGT500車両とドライバーについて。

坂東代表:DTMの車両は、トヨタと日産は船ですでに運んでおります。ホンダのクルマは間に合わないので、これだけ空輸になります。トヨタは37号車(KeePer TOM'S LC500)が出ます。ドライバーは2人、平川(亮選手)とニック(・キャシディ選手)に行ってもらいます。

 ホンダは1号車 RAYBRIG(NSX-GT)、ジェンソン・バトン1名で行く形になっています。日産は23(23号車 MOTUL AUTECH GT-R)のゼッケンが取れないので、35(号車)という形で、松田(次生選手)とロニー(・クインタレッリ選手)2名が参加する予定です。

――11月23日~24日には富士スピードウェイで「AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT×DTM特別交流戦」が行なわれる。DTM車両は何台来るのか。

坂東代表:現状は6から10(台)の間。より多くの車両台数を希望しているが、レースのあり方、スポーティングに準じて決めていかなければいけないし、ピット割りもある。そのあたりを早めに確保して、プロモーションその他に(時間を)充てたい。最終的には12日夕方の(DTMを運営するITR代表のゲルハルト・ベルガー氏との)TV会議できちんと決まると思っています。

――11月の特別交流戦のサポートレース「auto sport Web Sprint Cup」に参戦するGT300の参加車両について。

坂東代表:参加台数は(現在)10台ちょっと。15台ぐらいは集めたい。GT500とDTMの交流戦は(GT500の)エントラントすべてが義務として出場するので、GT300にも義務とは言わないけど「出てくださいね」という言い方をしている。GTAが認めたドライバーであれば、2019年のシリーズ戦を戦っているドライバー以外でもいいですよ、というところまで枠は広げました。

 あとは、タイヤに対する規制。レギュレーションで5セットにするなどタイヤ本数を少なくしたり、スプリントということもあるのでコストをできるだけ低減する。ヨコハマさん、ダンロップさん、ブリヂストンさんとも話をして、コスト低減できるようお願いしている状況。エントラントを含めて、みんなで協力して、新しい世界を作っていくというよう(な活動)に参加していただきたい、と思ってエントラントを募っている。

――DTM車両におけるDRS(電子制御式エアロパーツによるドラッグ・リダクション・システム)の扱いは交流戦ではどうなるのか。

坂東代表:ホッケンハイム(で行なわれる交流戦)の時には、ウチから持って行っている(GT500の)車両には付いていませんから、向こう(DTM車両)は使って、こっちの(GT500)車両は使わない。ただし、こっちに来た(日本で行なう交流戦の)時には、全車使わないという形になります。

――2020年のシリーズ戦、タイとマレーシアの日程はどうなるか。

坂東代表:マレーシアでの開催予定は7月17日金曜日、18日土曜日です。決勝はナイトレース、土曜日の夜に行なう予定であります。タイ大会は予算、ロジ(スティクス)の問題があり、まとまれば7月4日~5日を予定しています。現在は開催する方向で話をしている状況であります。

(タイ大会の開催の主な課題となっているのは)主催権料その他、ロジの経費計算の部分で、(車両などを)全部を持っていける状況かどうかというところ。われわれも今コスト低減を図るように努力をしていて、業者にあいみつ(相見積もり)を取っている。タイ側も(コストが)下がらないか検討しています。(開催の可否は)そのあたりの帳尻が合うか合わないか、というところになると思います。

――最後に。

坂東代表:(GTAが)オートスポーツのグローバル化と言ってうたってきた交流戦が、今年の11月23日~24日に、1つの出発点を迎えることができます。11日午後3時には鈴鹿で、来季2020年の車両のプレスカンファレンスを行ない、そこで3台、トヨタの「GR Supra」、(ホンダ)「NSX」、そして(日産)「GT-R」を披露します。

 すべてのクルマがクラス1(規定)に則った(ものになる)。ホンダさんもこの規則に準じたグローバル化、GTAが目指しているモータースポーツへの協力体制を作っていただけるということで、クラス1の規則に則った車両を製作し、参戦する車両を持って行きます。

 ITRとクラス1という規則を作ることで、モータースポーツの新しい世界を作り上げ、SUPER GTは日本のモータースポーツの核として中長期のビジョンに向かってやっていきます。