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F1も残り2戦、第21戦サウジアラビアGPの予選はメルセデスのハミルトンがポール、ボッタス2位 レッドブル・ホンダのフェルスタッペンは3位に

予選3位となったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手 (C)Getty Images / Red Bull Content Pool

 F1第21戦サウジアラビアGPがサウジアラビア第2の都市ジェッダにある市街地コース「ジェッダ・コーニッシュ・サーキット」で12月3日~5日(現地時間)に開催されている。12月4日には予選が行なわれた。ホンダ参戦ラストイヤーとなる2021年シーズンのF1も残すは2戦。

 ドライバー選手権はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手が351.5ポイント、メルセデスのルイス・ハミルトン選手が343.5ポイントと8ポイント差。コンストラクター選手権はメルセデスが546.5ポイント、レッドブル・ホンダが541.5ポイントと5点差といずれも僅差となっている。

 異なるコンストラクターのドライバーによるチャンピオン争いが最終戦までもつれそうなのは2012年以来。特に2014年に現行規定のパワーユニットが導入されてきてからは、長らくメルセデス一強時代が続いてきたため、緊張感の高いシーズンとなっている。

好調だったフェルスタッペン選手、最終アタックの最終コーナーでクラッシュして3位に

 サウジアラビアGPが行なわれるジェッダ・コーニッシュ・サーキットは、今回のF1に合わせて建設された市街地コースで、ジェッダ近郊にある保養地コーニッシュの市街地に作られている。1周6.174kmと距離が非常に長いのが特徴で、最終コーナー手前のストレートとメインストレートなど、長いストレートが何本もある。そうした特性から、ここ数レースでストレートスピードに勝るメルセデスに有利なサーキットだと考えられていた。

金曜日に行なわれたフリー走行1(FP1)、フリー走行2(FP2)まではメルセデスが優位だったが、土曜日のフリー走行3(FP3)になるとレッドブル・ホンダが優勢という形になり、レース前の予想は完全に覆された。

 土曜日のFP3後、予選に臨んだレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)とセルジオ・ペレス選手(11号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)は、予選1回目(Q1)、予選2回目(Q2)で好タイムを記録し、予選3回目(Q3)へと進んだ。

 それに対してメルセデス勢はドタバタで、Q1を前にしてバルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)のエンジンにオイル漏れが見つかり、以前使用していたエンジンに急遽載せ替えることになった(すでにプールしていたエンジンに交換するためペナルティなどはない)。

 さらに、Q1の終わりにはエンジンにミスファイヤ症状が起き、ピットレーン入口でストップしてしまった。幸いガレージまで押し戻すことが可能で、その後Q2、Q3と走り続けることは可能になった。

 そのQ3でもフェルスタッペン選手の好調は続き、1回目の走行で1分27秒653というタイムをマーク、メルセデス勢に約0.3秒の差をつけた。2回目の走行でハミルトン選手がセクター2で全体ベストを出しつつ1分27秒511を記録。フェルスタッペン選手を0.142秒逆転する。

 それを見たフェルスタッペン選手は、セクター1で壁にタイヤをこするかこすらないかギリギリの走行でセクターベストをマーク。セクター2でもベストタイムをマークし、そのままセクター3までいくかと思えた最終コーナーで、アウト側の壁に右リアタイヤを当ててしまった。そのままセッションは終了となり、フェルスタッペン選手の予選も終了となった。

 クラッシュの前にボッタス選手は2番手に上がっており、結局フェルスタッペン選手は3位で予選を終えることになった。

 その結果、ハミルトン選手がポールポジション。2位はボッタス選手、3位はフェルスタッペン選手、4位はフェラーリのシャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)、5位はレッドブル・ホンダのペレス選手となった。

アルファタウリの2台は好調、そろってQ3へと進出

 アルファタウリ・ホンダの2台もFP3から好調で上位を占めており、予選に向けて期待が高まっていた。今回のレースでは角田裕毅選手(22号車 アルファタウリ・ホンダ)も含め、全員が初めてのサーキット。サーキットを知らないというハンディもなく、フリー走行から好調な滑り出しを見せていた。

 角田選手は、今シーズン初めてミディアムタイヤでQ2を5位で突破し、Q3へと進んだ。チームメイトのピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・ホンダ)も6位でQ3へと進み、2台そろってQ3へと進出した。

 Q3でも好調は続いていたが、角田選手はフェルスタッペン選手がクラッシュした影響も受けタイムアップはならず8位となった。ガスリー選手は終盤にタイムアップして6位に上がり、日曜日の決勝レースは6位からスタートすることになる。

 決勝レースは、日本時間で12月6日2時30分にスタートする。

F1第21戦サウジアラビアGP 予選結果

順位号車ドライバー車両Q1Q2Q3周回数
144ルイス・ハミルトンメルセデス1分28秒4661分27秒7121分27秒51123
277バルテリ・ボッタスメルセデス1分28秒0571分28秒0541分27秒62225
333マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング・ホンダ1分28秒2851分27秒9531分27秒65319
416シャルル・ルクレールフェラーリ1分28秒3101分28秒4591分28秒05424
511セルジオ・ペレスレッドブル・レーシング・ホンダ1分28秒0211分27秒9461分28秒12323
610ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ1分28秒4011分28秒3141分28秒12526
74ランド・ノリスマクラーレン・メルセデス1分28秒3381分28秒3441分28秒18021
822角田裕毅アルファタウリ・ホンダ1分28秒5031分28秒2221分28秒44226
931エステバン・オコンアルピーヌ・ルノー1分28秒7521分28秒5741分28秒64722
1099アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ・レーシング・フェラーリ1分28秒8991分28秒6161分28秒75421
113ダニエル・リカルドマクラーレン・メルセデス1分28秒2161分28秒66817
127キミ・ライコネンアルファロメオ・レーシング・フェラーリ1分28秒8561分28秒88518
1314フェルナンド・アロンソアルピーヌ・ルノー1分28秒9441分28秒92017
1463ジョージ・ラッセルウイリアムズ・メルセデス1分28秒9261分29秒05417
1555カルロス・サインツフェラーリ1分28秒2371分53秒65216
166ニコラス・ラティフィウイリアムズ・メルセデス1分29秒1779
175セバスチャン・ベッテルアストンマーティン・メルセデス1分29秒19810
1818ランス・ストロールアストンマーティン・メルセデス1分29秒3689
1947ミック・シューマッハハース・フェラーリ1分29秒4649
209ニキータ・マゼピンハース・フェラーリ1分30秒4738
角田選手は予選8位 (C)Getty Images / Red Bull Content Pool