まるも亜希子の「寄り道日和」
畑仕事をする父のなくてはならない相棒
2018年8月16日 00:00
夏休みにジイジの住む長野県諏訪市に遊びに行った甥っ子・姪っ子たちから、畑で野菜を収穫する楽しそうな写真が届きました。都心に住む現代っ子たちにとって、キュウリやナスがどんな形で大きくなるのか、採れたての野菜の手触り、香りがどんなものなのか、そうした1つひとつが新鮮な体験のはず。この夏の最高の思い出になったことと思います。
その畑は、父が3年ほど前に、家の裏に放ったらかしになっていた空き地を借りて始めた家庭菜園。最初はボウボウだった雑草をきれいに抜き、ホンダの家庭菜園用耕うん機「プチな FG201」を使って、固まってしまっていた土を地道に掘り起こしてフカフカに。少しずつ野菜の苗を植えて、今では枝豆やスイカなどまで収穫できるほど立派な畑になりました。
父は7年ほど前に身体を壊して、杖がないと歩けないような状態だったのですが、少しずつ回復して畑仕事を始め、身体を動かすようになったのがよかったのか、さらに最近は杖がなくても歩けるまでに回復。ほかにはとくにリハビリなどしていないので、自然と触れ合うというのは、やっぱり人間にとっていい効果がたくさんあるんじゃないかなぁと感じています。
そして畑仕事をするにあたって、なくてはならない相棒がクルマでした。身体を壊した時に、1度は運転をあきらめてクルマを手放した父でしたが、2年後に「やっぱり田舎暮らしにはクルマがないと不便で仕方ない」と言い出しました。狭い道が多いので、コンパクトカーならなんでもいいや、とたまたま見つけた中古の初代「フィット」を購入したのですが、それが結果的に大当たり。新しい土や肥料を買ってくるにも、ミニ耕うん機「プチな」を運ぶにも、苗屋さんから野菜の苗を買ってくるにしても、このフィットがあったからこそ、身体がまだ万全ではない自分にもできたのだ、と父は言うのです。
確かに年をとってくると、重い荷物を「積む」「下ろす」という行為がとんでもなく大変そうなんですよね。センタータンクレイアウトの採用で低床を実現し、ワンアクションのシートアレンジで低くフラットな荷室スペースになるフィットなら、それがラクにできる。もしほかのクルマで荷物の積み下ろしに苦戦していたら、父は畑をやろうなんて気にならなかったかもしれないと思うと、高齢化が進む今後、クルマ選びの要素として「積む」機能はもっと重視されてくるのではないかと感じました。
そこで頭に浮かぶのは、先日試乗記を書かせてもらったホンダ「N-VAN」。助手席側のピラーをスライドドア内蔵式にして、バックドアだけでなくサイドからも大きな荷物の積み下ろしが可能になり、荷室フロアの低さ、広さにもこだわった、「積む」機能をトコトンまで突き詰めた軽バンです。これなら肥料や苗の買い出しはもちろん、豊作の時はカゴいっぱいの野菜を積んで、移動式のファーマーズマーケットを開く、なんてこともできそうで、さらに楽しみが広がりますよね。
これまで、70歳になった父には、そろそろ「Honda SENSING」のような先進安全装備が搭載されたクルマを、なんて安全性のことばかり考えていたんですが、やっぱりそれだけじゃダメですね。シニアライフを充実させるためには、「積む」機能のこともしっかり考えたクルマ選びをしてあげたいと思いました。
久しぶりに会った孫たちと一緒に畑で収穫をする父は、とってもいい笑顔。まだまだ父には元気でいてもらいたいので、そんな父を支えてくれる、クルマという相棒に感謝です。