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レイズ、車種ごとにリム幅とインセットを絞り込んだ「NE24クラブスポーツ」 本気で走るCセグメント向け鍛造1ピースアルミホイール

レイズの鍛造1ピースホイール「ボルクレーシング NE24 Club Sport」を装着したホンダ「シビック タイプR」

「The concept is racing.」のスローガンのもとに、F1、WEC、WRC、SUPER GT、スーパーフォーミュラなど、国内外のさまざまなモータースポーツカテゴリーでノウハウを蓄積し、その技術をフィードバックすることで軽自動車からラグジュアリーカーまで、あらゆるジャンルのアルミホイールを製造するレイズ。

 そのレイズから“理由のあるデザイン、意味のないラインがない”という鉄則のもとで誕生したのが、鍛造1ピーススポーツホイールブランドの「ボルクレーシング(VOLK RACING)」だ。

 今回紹介するのは、ボルクレーシングがCセグメントのホットモデルをターゲットとして、リアルに勝負できるホイールであることを条件に開発した「NE24」をさらに進化させた「NE24 Club Sport(クラブスポーツ)」。

NE24 Club Sportのカラーは「ブラック」のみ
設定サイズは18インチ×7.5J~19インチ×10.5J

 2021年に発売されたNE24は、当時のボルクレーシングとしては実に7年ぶりとなる新デザイン。NEの「N」は、市販車で最低限の改造で競うレース「N」クラスと、レイズの創明期である1992年に手掛けたホイール「GROUP N」から継承したもの。そこにボルクレーシングを代表する「TE」「CE」「ZE」シリーズで使われているエヴォリューション示す「E」をつなげた。

 NE24はスポーツホイールに求められる強さと軽さの最適な両立を大前提に定めつつ2×4スポークで構成し、従来のボルクスタイルとは明らかに一線を画すデザインにトライ。細めに見えるシルエットながら、センター締結部とリム結合部には十分な体積を確保すると同時に、スポークエンドには三角状に広がるフェアリングのモチーフを取り入れ、最新の剛性理論に基づいた屈強かつ斬新なビジュアルを生み出している。

細く見えるシルエットだが最新の剛性理論に基づいたデザインを採用している

 スポークエンド裏のアンダーカット部の造形は、1段目と2段目で角度を変えて削り落とすことで、ナロー&ハイインセット時にも抑揚感・立体感のあるデザインを実現。そこへレイズ独自のA.M.T.マシニングを施すことで、ホイールによりいっそうのアイデンティティを与えた。

 そしてNE24 Club Sportは、さらなるスポーツモデルとして進化を遂げ、リム幅とインセットを車種ごとに絞り、タフユースに特化した“攻めるサイズ”をラインアップ。スリムに描いた2×4スポークレイアウトと、三角状に広がるスポークエンドはそのままに、最新の剛性理論に基づいて最も応力のかかるセンターパートでも可能な限り軽量化を実施。また、スポークのアンダーカット部にも多段的な変化を加え、ナローサイズでも立体感が得られる構造も実現した。

センターパートは改めて設計を見直すことで可能な限りの軽量化を実現した

 設定サイズは18インチ×7.5J~19インチ×10.5Jで、価格は1本10万6700円~12万2100円。カラーは「ブラック」のみの設定で、外周部へ貼り込む2種類のストロボデザインデカールを用意。走り始めるとストロボのように進行方向へ回転するラインが現れる。

2種類のストロボデザインデカールを設定

 また、車両の進化と同様に、ホイールの強度解析技術も進化。設計を1から見直すことでセンターパートのさらなる軽量化を実現したほか、ビードシート部にはタイヤのズレを抑える「ローレット加工」が施され、タフユースでもトラクションロスやタイヤバランスの変化を最小限に抑える仕様となっている。

ビードシート部にはタイヤのズレを抑える「ローレット加工」が施されている

 もちろん、国交省が定めるJWL(乗用車用軽合金製ホイールの技術基準)と、VIA(第三者機関である日本車両検査協会が再試験を行ない品質を認定した証)をクリアするほか、約2倍の試験を課すレイズの独自基準「JWL+R Spec 2」をクリアする性能が与えられている。

「ボルクレーシング NE24 Club Sport」装着イメージ