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日産、2022年度までにEVとe-POWER搭載車を年間100万台販売。「軽自動車のEV」も発売予定

新たにEV8車種を開発

2018年3月23日 発表

2017年10月の東京モーターショー2017で世界初公開された「ニッサン IMx コンセプト」。2022年度までにこのモデルから発想を得た“グローバルなクロスオーバーEV”の市場投入を目指している

 日産自動車は3月23日、6カ年計画として進行中の中期計画「M.O.V.E.to 2022」の一環として、「電動駆動車の拡充」「自動運転技術の拡充と進化」「コネクティビティの加速」といった新計画を発表。この中で「2022年度までに100%電気自動車(EV)、e-POWER搭載車を合わせて年間100万台販売することを目指す」との目標を明らかにした。

 M.O.V.E.to 2022では「新型『日産リーフ』の成功を基盤に、EVを新たに8車種開発」「中国で各ブランドによるEVの積極投入」「日本に軽自動車のEVを投入」「ニッサンIMxコンセプトカーから発想を得たグローバルなクロスオーバーEVを投入」「2021年度以降投入するインフィニティの新型車を電動駆動化」「自動運転技術の搭載車20車種を20の市場に投入」「本計画の最終年度までに、主要市場で発売する日産、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車を100%コネクテッドカーに」という7つの目標達成を目指して活動。このうち5つがEVに関連するものとなっており、電動化戦略が今後の日産にとって比重が大きいものとなっている。

 電動化戦略では中国での積極的な商品投入を予定し、「リーフ」で培った技術が生かされた「CセグメントのEV」のほか、ルノー、日産、三菱自動車工業によるアライアンスと東風汽車の合弁会社「eGT New Energy Automotive」が開発を担当するAセグメントSUVプラットフォームを使った手ごろな価格のEV、中国で展開している独自ブランド「ヴェヌーシア」で販売される2車種の派生型EVなどが計画されている。

 このほか、「ノート」「セレナ」に搭載されたe-POWER技術について、「ノート e-POWER」は発売後最初の1年で累計12万9000台以上を販売しており、ノートを購入したユーザーの3分の2がe-POWER搭載モデルを選択していると紹介。このe-POWER技術の採用を拡大していくとしており、日産では、EVとe-POWER搭載車を含む電動駆動車の販売台数に占める割合が、日本と欧州では2022年までに40%、2025年までに50%になると予測。米国では2025年までに20~30%、中国では35~40%になると見込んでいる。

 今回の発表内で、日産自動車 チーフ・プランニング・オフィサー(CPLO)のフィリップ・クラン氏は、「当社の商品および技術戦略は、当社が自動車産業における技術とビジネスの進化をリードすることを目的にしています。我々の取り組みは、電動化、自動運転、コネクティビティと新モビリティサービスという3つの中核的要素を網羅する『ニッサン インテリジェント モビリティ』をお客さまにご提供することに重点を置いています」と述べている。