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トヨタ、新型「スープラ」(日本仕様)詳細。直6エンジンは340PS/500Nm、直4エンジンは258PS/400Nmと197PS/320Nm

2019年1月14日(現地時間)発表

デトロイトモーターショーで世界初公開された新型スープラ

 トヨタ自動車は1月14日(現地時間)、米デトロイトで開幕した「2019年北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)」で、新型「スープラ」の市販モデルを世界初公開した。

 この新型スープラについては、速報でお届けしたとおり。日本仕様では、直列6気筒3.0リッターツインスクロールターボエンジンを搭載する「RZ」、直列4気筒2.0リッターツインスクロールターボエンジンを搭載する「SZ-R」「SZ」の計3グレードを展開する。

 まずホイールベースについてだが、新型スープラでは2シーターに割り切ることで「86」よりも100mm短い2470mmを実現。ホイールベースとトレッドの比率は1.55としており、他の量産スポーツカーと比べてもトップレベルの小さい数値を実現。また、水平対向エンジンを搭載する86よりもさらに低い重心高としたほか、前後重量バランスは理想とされる50:50を実現した。

写真のRZ(手前)のボディサイズは4380×1865×1290mm(全長×全幅×全高。社内測定値)、ホイールべースは2470mm。奧は先代のA80 スープラ
新型A90 スープラ
先代A80 スープラ

 パワートレーンでは、歴代スープラに搭載されてきた直列6気筒エンジンの伝統を継承するRZの6気筒エンジンは、最高出力250kW(340PS)/5000-6500rpm、最大トルク500Nm(51.0kgfm)/1600-4500rpmを発生。対する4気筒エンジンはチューニングの異なる2種類のスペックが用意され、SZ-Rでは最高出力190kW(258PS)/5000-6500rpm、最大トルク400Nm(40.8kgfm)/1550-4400rpmを、SZでは最高出力145kW(197PS)/4500-6500rpm、最大トルク320Nm(32.6kgfm)/1450-4200rpmをそれぞれ発生する。

RZに搭載される直列6気筒3.0リッターツインスクロールターボエンジン。最高出力は250kW(340PS)/5000-6500rpm、最大トルクは500Nm(51.0kgfm)/1600-4500rpmを発生
エンジンパーツの一部には共同開発したBMWのロゴが

 デザインコンセプトには「Condensed Extreme L6 FR“TOYOTA”Sports」(Condensedは“凝縮された”、Extremeは“過激な”の意)を掲げ、エクステリアではショートホイールベースと大径タイヤによってタイヤの存在感を強調するサイドビュー、2シーターらしいタイトなキャビンとワイドトレッドからなるスーパーワイドスタンス、そして直6エンジンを搭載するFRモデルらしいロングノーズショートキャビンシルエットなどを特徴点として挙げる。

 また、「トヨタ 2000GT」で用いられた空気抵抗低減に寄与するダブルバブルルーフ、トヨタ 2000GTや4代目スープラで採用したランプを車両内側に寄せることでフェンダーのボリュームを豊かに見せ、凝縮したボディデザインとする手法を用いることで、トヨタのスポーツカーの伝統を継承したという。

大きな開口部を持ちながら、ロングノーズショートキャビンシルエットで十分な剛性が確保されている
エクステリアではショートホイールベースと大径タイヤによってタイヤの存在感を強調するサイドビュー、2シーターらしいタイトなキャビンとワイドトレッドからなるスーパーワイドスタンス、直6エンジンを搭載するFRモデルらしいロングノーズショートキャビンシルエットなどを特徴点として挙げる。撮影車のタイヤはミシュラン「パイロット スーパー スポーツ」で、タイヤサイズはフロントが255/35 ZR19、リアが275/35 ZR19
ヘッドライトとテールランプを点灯させたところ

 一方、ボディについてはアルミニウムと鉄を用いた骨格構造と、異なる素材同士の接合強度を追求したことで、86比で約2.5倍のボディ剛性を実現。これはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)キャビンを採用したレクサス「LFA」を上まわるという。

 サスペンションは新設計のフロント:ダブルジョイントスプリングストラット式、リア:マルチリンク式を採用してバネ下重量の低減とともに、高い組み付け剛性を実現。一部グレード(RZ、SZ-R)では「アダプティブバリアブルサスペンションシステム」を搭載し、選択中のドライブモードや路面状況に応じて4輪のショックアブソーバー減衰力を最適に制御し、走りと乗り心地を高次元で両立したとのこと。また、VSC(車両安定性制御システム)と連携しながら、電子制御多板クラッチによって後輪左右間のロック率を0~100の範囲で無段階に最適制御する「アクティブディファレンシャル」も搭載している。

 インテリアは上下に薄いインパネと高く幅の広いコンソールによる、典型的なFRスポーツカーの空間に仕上げるとともに、シフト・バイ・ワイヤ式のシフトレバー、8.8インチのTFTメーター、大型フルカラーヘッドアップディスプレイによる運転席中心でタイトな新世代コクピットレイアウトを採用した。

RZのインテリア
インテリアではシフト・バイ・ワイヤ式のシフトレバー、8.8インチのTFTメーター、大型フルカラーヘッドアップディスプレイによる新世代コクピットレイアウトを採用
新型スープラ(日本仕様)主要諸元
グレードRZSZ-RSZ
排気量2,998cc1,998cc
エンジンレイアウト直列6気筒直列4気筒
過給ツインスクロールターボ
トランスミッション8速スポーツAT
駆動レイアウト2WD(FR)
最高出力250kW(340PS)/5,000-6,500rpm190kW(258PS)/5,000-6,500rpm145kW(197PS)/4,500-6,500rpm
最大トルク500Nm(51.0kgfm)/1,600-4,500rpm400Nm(40.8kgfm)/1,550-4,400rpm320Nm(32.6kgfm)/1,450-4,200rpm
0-100km/h加速4.3秒5.2秒6.5秒
全長×全幅×全高(社内測定値)4,380×1,865×1,290mm4,380×1,865×1,295mm
ホイールベース2,470mm
FRトレッド1,594mm1,609mm
RRトレッド1,589mm1,616mm