まるも亜希子の「寄り道日和」

採りすぎには注意、今が旬のぶどう狩りに

こちらは長野県駒ヶ根市に移住した叔母が送ってくれた、無農薬・無化学肥料・無除草剤・無摘花剤で作られたぶどうたち。それぞれ本当に美味しいのですが、私はとくに東京ではほとんど見かけない、種無しで皮ごと食べられる「ナガノパープル」の大ファンです

 冬から春にかけては、「イチゴが一番好きなの」と言っていた娘なのに、今じゃ何食わぬ顔で「一番はブドウ」だと言い張る。子供ってホント、ゲンキンで正直ですよね~。今が旬のぶどうは、とっても甘くて美味しいんですもの。どうやら今年は降雨量が多かったために例年より大粒になり、ここにきて日照不足も解消傾向で糖度も増しているんだとか。

 そんなにぶどうが好きなら、採れたてもぎたてを食べさせてあげたいと思う親心。昨年までの抱っこやベビーカーのころは、まだぶどう狩りに行くのは難しいかな?なんて思っていたのですが、それを卒業した今年はぜひ行きたいと思っていたのです。

 そしたら娘の通う幼稚園で、親子で参加できる「ぶどう狩り遠足」をやるというではないですか。「ガリってなぁに?」とヘンなとこに食いついた娘でしたが(笑)、もちろん参加してきました!

 お邪魔したのは、都内から1時間足らずで行けてしまう、埼玉県所沢市の「所沢ぶどう園」。関越自動車道の所沢IC(インターチェンジ)から約5分というアクセスのよさで、観光バスが何台も停められる広い駐車場は無料です。娘が思わずワ~と走り出したほど広い園内には、約10種のぶどうがタワワに実っておりました。

 食べ放題ではないですが、入園料が大人200円、小学生100円とリーズナブルで、試食コーナーもあるのが嬉し~い。ひと粒食べたら止まらなくなりそうな娘の手を引き、ハサミとカゴをお借りして、いざ、ぶどう狩りを初体験! といってもたくさんぶら下がっているぶどうの中からどれを選べばいいのやら?

初めて見たぶどう棚に、釘付けになっていた娘。大人にはちょっと低いので歩くのが大変ですが、子供にとっては頭上一面のぶどうという夢のような空間ですね。3歳にして、ぶどうはこうやって育つんだ、という姿を見せてあげられてよかったなと思います

 こっそり「いいぶどうの見極め方」を聞いてみると……。素人でも簡単に分かるポイントは2つあるそうで、1つ目は枝の色。ぶどうは枝から栄養を吸い上げて甘くなるので、なるべく枝の色が茶色く変化しているところのぶどうがいいのだとか。私ったら、緑色の若々しい枝の方がいいと思っていました~。そして2つ目はぶどうがなっている位置。通常は枝の根元側よりも先端になっている方が、太陽の光を多く浴びやすいので甘いとのこと。なるほど~。さっそくこの2点に注目して、選んでみました。

 ぶどう棚は、身長163cmの私が少し膝を曲げなければいけないくらいの高さで、娘が手を伸ばしてもぜんぜん届かないですね~。でも、キャスターで自由に移動できるステップ台が用意されていたので、娘もそれに乗ってぶどうをチョキン。……というのが理想だったのですが、それでもまだ背が足りず、抱っこしてようやくぶどうに手が届きました。でも今度は、クキが太すぎて娘の力ではハサミで切れず。結局、私がチョキンとして娘がカゴに入れる、という流れで落ち着きました。やっぱりまだちょっと早かったですかね(笑)。

 ぶどうは重量での買取制で、だいたい1kgで1200円くらいが相場。私たちは巨峰2房で1000円ちょっとというお値段でした。採りすぎには注意ですね。そんなわけでぶどう狩りそのものは、ものの10分くらいで終わってしまうのですが、園内には子供用の遊具や砂場が用意されているので、今度はそこで遊ぶのに夢中。そしてぶどう棚の下にレジャーシートを敷いて、みんなでお弁当を食べた娘は大満足の様子でした。お天気のいい日にファミリーやお友達と出かけるには、ちょうどいいアクティビティですね。

 持って行った方がいいグッズや注意点としては、まず虫除けシールや携帯用蚊除けは必須。ぶどうの甘~い香りには蚊も寄ってくるんですね。そして地面にはたくさんのぶどうが落ちていたり、雨上がりだとかなりぬかるんでいるので、子供は長靴の方が汚れが少なくて済みそう。雨予報がある場合は、傘ではなくレインコートを準備して行くといいですね。ぶどう棚が低いので傘はさせないですし、両手が空いていた方が食べやすいですからね。そして食べ放題の場合は、ベンチなどが用意されているぶどう園もありますが、レジャーシートや小さな折りたたみチェアなどを持って行くと安心。ウェットティッシュや紙皿も何かと便利です。あと老婆心ながら、うちの夫のように腰痛持ちの人や、長身の人はぶどう狩りはやめといた方がいいかも。直立できないので、腰をずっとかがめる姿勢になって辛そうですよ~。

 残念ながら「所沢ぶどう園」のぶどう狩りはすでに終了してしまったようですが、山梨県や長野県、群馬県などドライブにもちょうどいい場所にたくさんのぶどう園がありますね。私は数年前に山梨県の勝沼へ取材で出かけたのですが、そこでは大人1人600円~1500円くらいでぶどうが60分食べ放題、というプランのぶどう園もたくさんありましたよ。いったい、1時間でどれだけ食べられるのか。挑戦してみたいような、してみたくないような!?(笑) また、最近はぶどう棚の下でバーベキューができるプランも人気のようですね。

 中央自動車道の勝沼ICを降りると、一面に広がるぶどう畑を眺めながらドライブするだけでも、この季節しかない贅沢な時間が味わえます。その土地でしか食べられない希少な品種のぶどうもあるし、なによりもぎたては本当にみずみずしくて美味しい! 今が旬なぶどう狩りドライブ、ぜひ出かけてみてくださいね♪

ぶどう狩りの本場・勝沼のぶどう園に、フィアット「パンダ」でドライブロケ。クルマとぶどう棚が一緒に写真に収められるのも、さすが本場ですよね。たくさんのぶどう園があってぶどう狩りのプランもさまざまなので、事前にチェックして出かけることをオススメします

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。