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【2026年版】国内メーカー最新バッテリEVカタログ

国内メーカーの最新BEVをまとめて紹介

 気候変動に起因する猛暑や豪雨といった災害は深刻さを増す一方で、カーボンニュートラルに向けた取り組みで車両の電動化は必須となっており、これまで続けてきた研究・開発の成果として2026年もさまざまな自動車メーカーからBEVのニューモデルがリリースされ、商品改良なども行なわれている。

 本記事では次の乗り替え候補、または将来的な選択肢としてBEVの現状を知って参考にしてもらえるよう、これまでにCar Watchで取り上げてきたモータージャーナリスト各氏による試乗記や発表記事などをモデルごとにまとめて掲載。対象となるモデル数が多いので、本稿では国内メーカーの最新BEVについて紹介する。

 なお、新たに登場した新型モデルや商品改良が行なわれたモデルがわかりやすいよう、2025年版のカタログ記事以降に新たに登場したモデル、またはフルモデルチェンジを行なったモデルには「New!!」、マイナーチェンジや一部改良、グレード追加などを行なったモデルには「アップデート」の表記を冒頭のモデル名に追加している。


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トヨタ

「bZ4X ツーリング」(New!!)

トヨタ「bZ4X ツーリング」。ボディカラーは5種類をラインアップ

車両価格:575万円~640万円

モデル紹介

 2026年2月に発売された「bZ4X ツーリング」は、2022年5月にトヨタブランド初のBEVとしてデビューした「bZ4X」で採用されたスバルと共同開発のBEV専用プラットフォームを進化させながら継承。

 電動パワートレーンの「eAxle」や床下・平置きで配置される薄型大容量電池パック、内外装のデザインテイストや装備類などを受け継ぎつつ、ルーフ後端とリアオーバーハングを伸ばしたボディが与えられ、後席のヘッドクリアランスやbZ4X比で約1.4倍となる619L(VDA法)のラゲッジスペース容量を確保。パーソナル色の強かったbZ4Xとは異なり、たくさんの荷物を載せながら家族や仲間とアウトドアレジャーなどを楽しめる高いユーティリティを備えたモデルとなっている。

 車名でもbZ4Xの名を使いつつ、「より広くなった荷室や後席空間を活かして、アクティブにお使いいただきたい」という思いをツーリングという言葉で表現している。スバルの「トレイルシーカー」は兄弟車となり、スバルの矢島工場で生産される。

bZ4X ツーリング Z(4WD)。ボディカラーは「マグネシウムグレーメタリック」

 ボディサイズは4830×1860×1675mm(全長×全幅×全高)で、リアオーバーハングの拡大によってbZ4Xから全長が140mm伸びたほか、ユーティリティの拡張を可能にするルーフレールの標準装備化を受けて全高も25mm高くなっている。ホイールベースはbZ4Xと共通の2850mm。

「e-TNGA」の考え方に基づいて生み出されたBEV専用プラットフォームでは、bZ4XのZグレードと同じ総電力量74.69kWhの薄型大容量電池パックを採用。フロントモーターもbZ4Xと同じ「2XM」型を搭載するが、4WD車ではアウトドアシーンなどでより優れた走破性を実現すべく、リアモーターにも2XM型を組み合わせてシステム最高出力280kW(380PS)を発生する「高出力eAxle」としている。車両重量は同じZグレードの4WD車同士で40kg重くなるものの、0-100km/h加速はbZ4Xの5.1秒より短い4.5秒をマークしている。

 また、4WDではbZ4Xから引き続き、スバルが長年に渡って培ってきたAWD技術「X-MODE」を搭載しているほか、各タイヤの状況に応じて前後の駆動力を最適配分する新たな4WD制御を採用。ステアリングの操作量に加えて前後・左右の車輪速度を常時監視して、路面の影響による車両姿勢の乱れを抑制。雪上やオフロードといった不安定な路面でも安定した旋回が可能となっている。

スバルと共同開発したBEV専用プラットフォームを採用
薄型大容量電池パックは車体フレームと一体化してボディ剛性を強化。パッシブセーフティ性能を向上させ、ステアリング操作に対する応答性を高める

 BEVで注目される一充電走行距離では、大型ルーフスポイラーやリアサイドスポイラーの装着、リアバンパー下端形状の最適化などを行ない、車体周辺の整流化を追求して空力性能を向上。2WD車で734km、4WD車で690kmを確保している。

 運用面では急速充電前にバッテリを温度調節して最適化する「バッテリープレコンディショニング」を採用して、外気温が-10℃の環境下でも満充電量の約80%の充電を約28分で実現するほか、純正カーナビであらかじめ充電ステーションを設定しておくと、到着予想時間に合わせてバッテリープレコンディショニングが温度調節を行ない、到着時にバッテリ温度が最適化される制御も備える。

 ADAS(先進運転支援システム)では、先行車両やカーブに対する減速支援と操舵支援を行なう「プロアクティブドライビングアシスト」や「衝突被害軽減ブレーキ」などを統合した先進予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備。さらに高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の機能である「アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)」と「アドバンスト パーク(リモート機能付)」も標準装備して、高速道路での渋滞時といった一定条件下での運転負荷軽減や安全・安心な駐車支援を実現している。

右フロントフェンダーに普通充電ポート、左フロントフェンダーにCHAdeMO対応の急速充電ポートを設定
一充電走行距離は2WD車が734km、4WD車が690km
各タイヤの状況に応じて前後の駆動力を最適配分する新たな4WD制御を採用

 外観デザインは基本的にbZ4Xから踏襲しているが、形状が大きく異なるボディ後方は独自の意匠を設定。リアハッチ中央のLEDコンビネーションランプをボディ側面まで横一文字に伸びる水平基調として安定感を表現。また、前後バンパーの下側をメタリック塗装してSUVテイストを強調している。

 インテリアもインパネ中央に14インチのフルHDディスプレイオーディオを備え、ドライバーズシートの前方遠くに「トップマウントメーター」を設置して運転中の視点移動を最小限に抑えるというbZ4X同様のデザインとなっているが、ルーフをボディ後方まで伸ばしたことで後席空間の余裕が増えたことを受け、後席ヘッドクリアランスが113mmに拡大したほか、前後カップルディスタンスも1000mmとなってリアシートに座る人の移動時間を快適なものとしている。また、内装色は標準のブラックに加え、SUVテイストを印象付けるカーキも選択可能となっている。

 このほか、災害などの影響で自宅などが停電したときには、外部給電器と接続して走行用バッテリに蓄えた電気を最大消費電力DC9kW以下の大出力で供給する「外部給電機能(V2H)」に対応。さらにアウトドアレジャーなどで出かけた先で付属の「ヴィークルパワーコネクター」を車両の急速充電ポートに接続すれば、100Vの外部給電用コンセントから合計1500Wまで出力して電気製品を利用できる。

bZ4X ツーリング Z(4WD)のインパネ
内装色はブラックとカーキから選択可能。シート表皮は全車で合成皮革を採用
センターコンソールは使い分けできる上下2段式で上段の「おくだけ充電」では2台のスマートフォンを充電可能。押す、ひねるといった操作でポジション選択を行なう「ダイヤル式シフト」を採用する
電動サンシェードを備える大型の「パノラマムーンルーフ」を全車標準装備
ラゲッジスペース容量は619L(VDA法)。一般的な9.5インチゴルフバックを4個収納可能

主要諸元(Z・4WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,830×1,860×1,675mm
ホイールベース 2,850mm
最低地上高 180mm
車両重量 2030kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/ダブルウィッシュボーン
駆動方式 4輪駆動
タイヤサイズ 235/60R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 前2XM/後2XM
定格出力 前64.0kW/後64.0kW
最高出力 前167kW(227PS)/後167kW(227PS)
最大トルク 前268Nm(27.3kgm)/後268Nm(27.3kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 3.76V
容量 191Ah
個数 104個
総電圧 391.0V
総電力量 74.69kWh
一充電走行距離 690km
WLTCモード交流電力量消費率 121Wh/km

関連リンク

トヨタ
https://toyota.jp/
トヨタ自動車株式会社
https://global.toyota/jp/
製品情報
https://toyota.jp/bz4xtouring/

「bZ4X」(アップデート)

トヨタ「bZ4X」

車両価格:480万円~600万円

モデル紹介

「bZ4X」は2022年5月にトヨタブランド初のBEVとして発売されたモデル。「e-TNGA」の考え方に基づいてスバルと共同開発したBEV専用プラットフォームを採用し、スバルの「ソルテラ」とは兄弟車となる。車名にあるbZは「Beyond Zero」の頭文字で、「CO2の排出量ゼロを超えた価値を届ける」との想いが込められている。

 5ドアハッチバックのミディアムSUVボディが与えられ、デビュー当時は前輪駆動の2WDと2つのモーターを利用する電気式4輪駆動となる4WDを用意するZグレードの単一設定となっていたが、2023年11月の一部改良で装備内容を見直して価格を50万円引き下げたGグレードを追加。

 2025年10月に実施された一部改良では、新しいトヨタ車の多くで採用されている「ハンマーヘッドデザイン」と呼ばれるフロントマスクを採用したほか、走行に関連する技術をブラッシュアップして商品性を磨き上げた。

 外観ではフロントマスクの変更に合わせ、新たにオートレベリング機能付きのLEDヘッドライト、デイタイムランニングライト機能を備えるLEDクリアランスランプ、LEDフロントターンランプ、ヘッドライトクリーナーなどを採用。標準装備する18インチホイールもエアロホイールカバーを備える新デザインにあらため、機能性を追求しながら先進感を表現するイメージが与えられた。

 また、ボディカラーでは新色としてモノトーンの「アティチュードブラックマイカ」、2トーンの「アティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ」「アティチュードブラックマイカ×プレシャスメタル」の3色が追加されて5種類展開となり、従来の11種類から集約されている。

一部改良でLEDヘッドライトやLEDクリアランスランプなどを全車標準装備
モノトーンボディカラーの「アティチュードブラックマイカ」

 インテリアではドライバーズシートの前方遠くに「トップマウントメーター」を設置して、運転中の視点移動を最小限に抑えるインパネの基本構成はそのままに、水平基調の薄くシンプルな形状に変更。センターコンソールは形状を変更して足下の開放感を向上させるとともに、「おくだけ充電」(運転席用・助手席用 2台分)を搭載して使い勝手を高めた。また、インパネ中央に設置するディスプレイオーディオの画面サイズを14インチに拡大し、コネクティッドナビに対応する最新モデルに変更している。

 このほか、フロントドアウィンドウに遮音性の高いアコースティックガラスを採用するなどの改善を行なって車内の静粛性を向上させている。

一部改良でインテリアデザインも変更された
インパネデザインは水平基調の薄くシンプルな形状に変更。内装色はブラックのみ
2台のスマホに対応する「おくだけ充電」をセンターコンソールに新設

 新開発のBEV専用プラットフォームでは、薄型大容量電池パックを床下・平置きで配置したほか、モーターやトランスアクスル、インバーターなどを一体化した「eAxle」、充電機能と電力分配機能を集約した「ESU(Electricity Supply Unit)」をトヨタ車で初で採用して低重心化を追求。主要な骨格部位にホットスタンプ材や高張力鋼板を使って軽量・高剛性なボディ構造を構成。電池パックまわりやBEVユニット、ラジエータ搭載部、前後サスペンションまわりといった各部で剛性を向上させ、高剛性化を推進している。

 出力制御ではアクセルレスポンスの素早さやリニアな加速感といったモーター駆動の特性を活用し、加減速のコントロールや滑りやすい路面でのスリップ抑制といった高精度な出力制御を実施。また、4WD車ではスバルが培ってきたAWD技術「X-MODE」をトヨタ車で初採用。前後モーターを独立制御して回頭性や操縦安定性を高めるほか、X-MODEの新機能となる「Grip Control」を搭載。モーター駆動の特性をフル活用して日常ユースからライトオフロード以上の走行まで対応し、BEVに対する期待を超える高い走破性を実現する。

 一部改良ではBEV専用プラットフォームで採用するeAxleの小型化と形状最適化などを行ない、出力を大幅に向上。Zグレードの4WD車では0-100km/h加速タイムを5.1秒に短縮した。

 一充電走行距離(WLTCモード)はZグレードの2WD車で従来の559kmから約3割増しとなる746kmに大幅増。また、急速充電前にバッテリを温度調節して最適化する「バッテリープレコンディショニング」を新たに採用して寒冷地での利便性を高め、急速充電でバッテリ残量を約10%から約80%にする時間を最短約28分に短縮して使い勝手を高めている。

一充電走行距離(WLTCモード)も高められ、従来モデルから約3割増しとなる最大746kmとなった

 操作系ではステアリングホイールとタイヤの間にメカニカルな結合のない「ステアバイワイヤ」とステアリングの回転角度を持ち替え不要な約±150度に設定する異形ステアリングホイールを組み合わせる「ワンモーショングリップ」を導入し、Uターンや車庫入れ、ワインディング路の走行時などにドライバーの負荷を大きく低減。

 一部改良では走行性能のブラッシュアップも行なわれ、電動パワーステアリングのギヤボックスをボディに直結させて剛性を高め、ステアリング操作のダイレクト感を向上。足まわりではサスペンションとショックアブソーバーなどをチューニングして乗り心地と操縦安定性を両立させた。

 また、パドルシフトを使って回生ブレーキの減速度を4段階で選択可能にして、BEVならではの操る楽しさを高め、4WD車では走行制御と4輪駆動制御を進化させて走破性を向上させている。

4輪駆動制御を進化させてSUVに求められる走破性をさらに強化

 このほか、より直感的で操作性の高い「ダイヤル式シフト」、ワイパーやエアコンなども動作できる「音声認識機能」などを採用し、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」やマルチメディアシステムなどのソフトウェアを、販売店などでの作業を経ずに性能向上させる無線通信でのOTAソフトウェアアップデートにも対応させた。

 アウトドアや災害時などの緊急時には、給電器を接続して大出力の電力を住宅や家電製品に供給する「DC外部給電機能」に対応。また、家庭用太陽光発電との併用により、日中は太陽光発電で家に電気を供給しながら余剰電力を給電器で車両に充電。夜間は車両に蓄えた電気を家で使うといった運用も可能となっている。

主要諸元(G・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,690×1,860×1,650mm
ホイールベース 2,850mm
最低地上高 180mm
車両重量 1870kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/ダブルウィッシュボーン
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 235/60R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 2XM
定格出力 53.0kW
最高出力 124kW(169PS)
最大トルク 268Nm(27.3kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 3.7V
容量 200Ah
個数 78個
総電圧 288.6V
総電力量 57.72kWh
一充電走行距離 544km
WLTCモード交流電力量消費率 111Wh/km

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トヨタ
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トヨタ自動車株式会社
https://global.toyota/jp/
製品情報
https://toyota.jp/bz4x/

「ピクシス バン(電気自動車)」(New!!)

トヨタ「ピクシス バン(電気自動車)」

車両価格:314万6000円

モデル紹介

 2026年3月に発売された「ピクシス バン(電気自動車)」は、トヨタ、スズキ、ダイハツの3社で共同開発したBEVシステムを搭載する軽商用バンのBEV。トヨタではガソリンエンジンを搭載する既存の「ピクシス バン」の追加モデルとして位置付けられ、ダイハツからのOEM供給を受けて販売される。

 軽商用車はコンパクトなボディサイズによって細街路などの狭い道でも通行が可能で、日本国内の物流で“ラストワンマイル”を支える重要な存在となっており、日本で利用されている商用車全体の約60%を占めている。

 トヨタではそんな軽商用車をBEV化してカーボンニュートラルに向けた取り組みを加速させるため、トヨタ、スズキ、ダイハツの3社で軽自動車向けのBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」を共同開発してピクシス バン(電気自動車)に搭載。部品配置の見直しやボディ&サスペンションを新設計したことで、ベースモデルから車内スペースを変えることなく大容量バッテリのフロア下搭載を実現している。

ボディカラーは「ホワイト」(左)と「ブライトシルバーメタリック」(右)の2色

 e-SMART ELECTRICでは総電力量36.6kWhの薄型リチウムイオンバッテリをフロア下に配置。車両の低重心化を推し進めて安定した走行を実現するほか、クロスメンバーの追加などによって車体剛性を引き上げている。

 電動パワートレーンではモーター、インバーター、減速機を一体化した「eAxle」をリアアクスルに搭載して後輪を駆動。採用する「1CG型」モーターでは最高出力47kW(64PS)、最大トルク126Nm(12.9kgm)を発生して余裕ある発進加速を実現するほか、たくさんの荷物を載せた状態でも荷重がかかりやすい後輪駆動のメリットを生かし、ストップ&ゴーが多い市街地や坂道でも高いグリップ力で路面に伝えてストレスの少ない快適な走りを可能とする。

 モーターでの走行は低振動・低ノイズで快適性が高く、発進加速や急な坂道でもエンジン音が室内に響いたりせず静粛性も優れており、同乗者ともスムーズに会話が可能。配達などで早朝や深夜に住宅街を走行する場合もエンジン音がないことがメリットとなる。

 足まわりではバネ下重量の軽量化と路面追従性を両立する新設計のトレーリングリンク車軸式サスペンションをリアサスペンションに採用。スプリングレートの最適化も行なって操縦安定性と乗り心地を高めている。

BEVシステム「e-SMART ELECTRIC」の透過イメージ

 総電力量36.6kWhの駆動用バッテリと高効率なeAxleの組み合わせにより、ガソリンエンジン仕様のピクシス バン同等の荷室空間を確保して最大積載量350kgを実現しながら、一充電走行距離(WLTCモード)は軽商用BEVでトップとなる257kmを達成。高い積載能力と使い勝手のよさはそのままに、地元地域を1日中走りまわっても安心して配達が続けられる航続距離が与えられている。

 フロントバンパー部に設置した充電ポートには3kW、または6kWに対応するAC200Vの普通充電ポートとCHAdeMO規格に対応する急速充電ポートを設定。急速充電では電欠ランプ点灯状態から満充電量の約80%まで約50分で充電可能となっており、遠方まで出かける必要ができても出先で素早く充電できる。また、普通充電では6kW(30A)出力の場合に約6時間で電欠ランプ点灯状態から満充電が完了する。

 走行以外でも駆動用バッテリに蓄えた電気を活用するため、急速充電ポートとV2H機器を接続して住宅などに電力給電する「V2H」に対応。太陽光発電などで生み出された電力を駆動用バッテリに蓄えたり、災害などの影響による停電発生時に非常用電源として利用できる。

 また、走行中でも電気製品に最大1500Wまで電力供給可能な「アクセサリーコンセント」をインパネに設置。電力消費の大きい電動工具の使用や充電、業務データを入力・管理するノートPCなどの利用が可能になり、フロントドアウィンドウに挟み込んでガラスを閉めたまま延長コードを車外に出し、アクセサリーコンセントを車外から利用できるようにする「外部給電アタッチメント」も付属している。

フロントグリル内に設定した普通充電ポート(上)と急速充電ポート(下)で充電を行なう
6kW(30A)出力の普通充電を利用すると、電欠ランプ点灯状態から満充電まで約6時間

 荷室空間では“軽キャブオーバーバンナンバーワン”を誇る荷室長1920mm、荷室幅1270mm、荷室高1250mmという積載スペースを備えるほか、荷物を積み下ろしやすい荷室フロア地上高630mmを実現。さらにゆとりある室内高を有効活用する「オーバーヘッドシェルフ」、汚れても水拭き可能な「撥水機能付フルファブリックシート表皮」を採用するなど、“働くクルマ”に求められる使い勝手のよさを追求している。

 インテリアではバッテリ残量や電力の使用状況がひと目で分かる「7インチTFTマルチインフォメーションメーター」を採用。走行中の電力使用や回生発電量などを示す「パワー/チャージゾーン表示」と現在のバッテリ残量で走行できる予想距離を表示する「航続可能距離」などを中央にレイアウト。メーター右側にはデジタル数字で車速を大きく表示するスピードメーターが配置され、左側では瞬間電費/平均電費、駆動用バッテリ温度などの各種情報を切り替え表示する。

 空調ではオートエアコンを標準装備するほか、運転席と助手席の座面と背もたれにシートヒーターを内蔵。電力消費を抑制して航続距離をキープしながら快適な車内環境を生み出す。また、現代では仕事に欠かせないスマホなどを充電するUSB端子(タイプA 2.1A)も標準装備して利便性を高めている。

 予防安全技術「スマートアシスト」ではステレオカメラの性能が向上して、より広範囲な検知・認識が可能となったことにより、「衝突回避支援ブレーキ機能(対車両、対歩行者[昼間])」による回避支援が進化。道路を横断する自転車に加え、交差点での右折時に、対向車線を直進してくる車両や右左折時に対向方向から横断してくる歩行者も認識可能になっている。

“軽キャブオーバーバンナンバーワン”を誇る積載スペースを用意
リアハッチから荷物を積み下ろしやすい荷室フロア地上高630mmを実現
ピクシス バン(電気自動車)は全車でベンチタイプのリアシートを備える
「7インチTFTカラー液晶メーター」をデジタルメーターとして採用。「AM/FMラジオ」が標準装備され、写真内の純正ナビは販売店オプション
電気製品に最大1500Wまで電力供給する「アクセサリーコンセント」をインパネに設置

主要諸元(デラックス・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,890mm
ホイールベース 2,450mm
最低地上高 130mm
車両重量 1260kg
乗車定員 2(4)人
サスペンション(前後) ストラット/トレーリングリンク
駆動方式 後輪駆動
タイヤサイズ 145/80R12(前後)

(電動機・モーター)
型式 1CG
定格出力 30kW
最高出力 47kW(64PS)/3562-4500rpm
最大トルク 126Nm(12.9kgm)/0-3562rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオンバッテリ
電圧 3.18V
容量 160Ah
個数 72個
総電圧 228.96V
総電力量 36.6kWh
一充電走行距離 257km
WLTCモード交流電力量消費率 161Wh/km

関連リンク

トヨタ
https://toyota.jp/
トヨタ自動車株式会社
https://global.toyota/jp/
製品情報
https://toyota.jp/pixisvan/bev/


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レクサス

「ES」(New!!)

レクサス「ES」

車両価格:790万円~920万円

モデル紹介

 2026年6月に発売された「ES」は、1989年のレクサスブランド設立と連動してデビューした初代ESから数えて8代目となるモデル。歴代ESで初めてBEVがラインアップに加わり、パワートレーンにはHEV(ハイブリッドカー)とBEVの2種類が設定される。

「レクサスの次世代電動車ラインアップの先陣を切るモデル」として位置付けられたESは、歴代モデルで継承してきた「長距離でも疲れにくい快適性」を磨き上げるとともに、「ドライバーが自信を持って運転できる性能」をより高い次元で実現。ゆとりある移動体験によって乗員全員の心が整う豊かな時間を提供することを目指している。

 新たに開発された「TNGAプラットフォーム(GA-K)」では、ボディ素性の向上を図るため、短ピッチスポット溶接や構造用接着剤をボディ各所に設定。トランクスペースの外周に高減衰マスチックを配して張剛性を高め、ロアバックまでレールを接続させた「リア環状構造」によってリアメンバーの変形を抑制するなどの技術を用いてボディ剛性を追求。さらにBEV仕様ではフロア下にレイアウトする駆動用バッテリの電池保護部材を剛性部材として活用。ボディに一体感のある軽快な走りを実現している。

 駆動用バッテリでは総電力量74.69kWhのリチウムイオン電池を採用し、駆動力を発生する「eAxle」ではモーター、トランスアクスル、インバーターを一体化。主要な3つのコンポーネントを最初から組み合わせる前提で設計することで、モジュールサイズのコンパクト化と軽量化、損失低減と動力性能の向上などを実現して、搭載自由度の向上やキャビンスペースの拡大、航続距離の延長などが図れる。

 前輪駆動の2WDモデルとなる「ES350e」ではフロントに最高出力167kW(227PS)、最大トルク268Nm(27.3kgm)を発生する「2XM」型モーターを搭載。4WDモデルの「ES500e」はフロントに加えてリアに最高出力88kW(120PS)、最大トルク169Nm(27.3kgm)を発生する「3XM」型モーターを採用しており、一充電走行距離はES350eが670km、ES500eが636kmとなる。

モジュールサイズのコンパクト化と軽量化を図る「eAxle」を足まわりの内側に配置
レクサス ESの走行イメージ

 また、ES500eでは路面状況や走行シーンを問わず、常に4輪の駆動力配分を緻密に制御して優れたトラクション性能と操縦安定性を実現する「DIRECT4」を標準装備。車輪速センサー、加速度センサー、舵角センサーなどの情報を利用して車両の状態を把握して、ダイレクトな加速感やステアリング操作に合わせてノーズが向きを変えるターンイン、安心してアクセルペダルを踏み込めるコーナー立ち上がり加速などを4輪駆動力配分が生み出し、ドライバーの感性に寄り添った走りを提供する。

 リアサスペンションには車両姿勢の変化にスムーズに対応し、路面に対して確実に駆動力を伝達するマルチリンク式をESとして初採用。また、「Rr Comfort package」と「version L」には後輪操舵を可能とする「ダイナミックリアステアリング」を搭載。車速に応じて後輪を前輪の操舵と逆位相、もしくは同位相に最大4度転舵することにより、低速時には小まわりの効く取りまわしのよさや優れた回頭性、高速時には高い車両安定性を発揮する。

 さらに「Rr Comfort package」と「version L」で標準装備する「NAVI・AI-AVS」では応答性に優れるリニアソレノイド式の減衰力調節を採用し、人工知能(LSTM)によって路面状況を細かく推定して減衰力を自動制御。直進時には快適な乗り心地を提供する一方、旋回時にはフラットな安定感を確保する。

「NAVI・AI-AVS」では減衰力調節にリニアソレノイド式AVSを採用

 デザインでは、2023年10月に開催された「ジャパンモビリティショー2023」で世界初公開されたコンセプトカー「LF-ZC」から着想を得たというさまざまな表現を導入。次世代BEVのデザインテーマ「Provocative Simplicity」を背景に、従来のレクサスモデルで採用していた「スピンドルグリル」をグリルレスのBEVで新たに解釈。エレガントなデザインをより深化させながら、クリーンで心地よい独自の世界観を表現する「スピンドルボディ」を提唱している。

 フロントではバンパーの形状に加え、ボンネットフードからバンパーコーナーに連続する面構成でもエッジを効かせたラインを設定してスピンドル(糸巻き車)を形作り、複数のラインを組み合わせてアグレッシブさを表現。次世代の新たなデザインアイコンとして装着された「ツイン L シグネチャーランプ」は、内向きのデイタイムランニングライトと外向きのウインカーを上下で組み合わせ、独自性をさらに向上させるとともにウインカーの視覚的な機能性を高めている。

 サイドではルーフを車両後端まで連続させたトランクレススタイルのワンモーションフォルムと6ライトウィンドウによって流麗でエレガントな印象を演出。ドアパネルに設定された平面立体嵌合の黒い加飾によって低重心で躍動感あるプロポーションを生み出している。

 リアビューはボディ後方の傾斜角とバンパー平面の絞り込みの最適化で空力性能を向上。電費性能を高めている。また、トランクリッドに設定された「LEXUS」の発光ロゴを備える水平ランプとリアフェンダーまで回りこむ形状のブレーキランプ、バンパー下側両サイドでL字型に発光するウインカーなどを組み合わせ、ボディ後方のデザインアイコンである「リア L シグネチャーランプ」を構成している。

ドアパネルに設定された平面立体嵌合の黒い加飾で重心の低さや躍動感を演出
車体後方を絞り込んでいく面構成で空力性能も高めている

「Clean Tech×Elegance」のコンセプトに基づいて設計されたインテリアでは、ESらしいエレガントさを磨き上げながら機能的価値と情緒的価値を高い次元で融合。視界が良好で開放的なアッパー部と乗員を包み込むロア部という基本構成が与えられ、シンプルでクリーンなキャビン空間を創出している。

 運転席の前方には12.3インチTFT液晶式の異型デジタルメーターを設定。「2ダイヤル」「1ダイヤル」「ダイヤルなし」の表示設定に加え、「ECO」「運転支援」「ナビゲーション」といった表示レイアウトも用意して6種類から選択可能としている。

 インパネ中央には14インチの大型ディスプレイによるコネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオが設置され、スマホのようなタッチ操作と多彩なウィジェット機能に対応。ナビゲーションやエンターテイメント機能のほか、ドライブモードや各種設定などを操作できる。

水平基調のインパネでは、中央に14インチディスプレイを持つディスプレイオーディオを設置
2950mmのホイールベースを生かして広々とした後席レッグスペースを確保

 センターコンソールでは物理スイッチを内装トリムに同化させ、通常時はトリム同色のシックなデザインとしつつ、操作が必要な場合は手などをかざすことで機能アイコンが発光。上質なデザインと機能性を両立させる「レスポンシブヒドゥンスイッチ」を世界初採用している。また、インパネやドアトリム、フロアなどをLED光源による最大50色の間接照明で彩り車内をより居心地のよい空間に仕立てる「インテリアイルミパッケージ」では、「Ethereal:幽玄」「Mesmerizing:幻想」といった6種類の世界観で一定の発光パターンによるループ演出を行なう「ダイナミックカラー」も用意されている。

 このほか、後席用の装備を充実させた新パッケージ「Rr Comfort package」をES350eに設定。助手席前倒し機能のほか、リアシートの左右席に背もたれの電動リクライニングや電動オットマンを装備。さらにシート内蔵のエアブラダー(空気袋)で大腿部から背中までを押圧するリラクゼーション機能とシートベンチレーション&シートヒーター、リアドアウィンドウのサンシェードといった快適性を高める装備も追加され、後席乗員に特別な体験価値を提供する。

メーターには12.3インチTFT液晶式の異型デジタルメーターを採用。カラーヘッドアップディスプレイも全車標準装備
シフトセレクターは一方向操作方式の「エレクトロシフトマチック」となる
最大50色の間接照明で車内をより居心地のよい空間に仕立てる「インテリアイルミパッケージ」
ドアトリムでは通常時はバンブー素材の豊かな質感を魅力としつつ、夜間は面発光技術による柔らかい光でキャビンに温かみと奥行き感を演出する「バンブーレイヤリング(面発光)」をレクサス車で初採用

 ADAS(先進運転支援システム)では、一般道などの複雑な環境でも継続的に支援を提供するため、機能・センサーの利用可能範囲を拡大し、より広く、より遠くまで対象物を認識できるよう進化させた最新の「Lexus Safety System +」を採用。

「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」は、先行車の減速時や自車の前方に割り込みなどがあったシーンでの減速を早期化して安心感を高め、高速道路の走行をより快適にする。さらに「エコランモード」「地図連携機能」を新たに追加。エコランモードは電費を重視して緩やか加速を行ない、地図連携機能では通常の減速支援に加え、一時停止などの道路標識や丁字路、ラウンドアバウト、料金所などに対応して減速をサポート。従来から行なっているカーブ手前での減速でも、地図情報を活用して減速の精度を高めている。

「レーンチェンジアシスト(LCA)」は起動操作や車線変更の早さを見直して、より簡単でスムーズな車線変更を支援。作動車速を拡大してより幅広いシーンでの支援を可能としたほか、ドライバーのステアリング操作と協調するアシストを導入している。

「プリクラッシュセーフティ(PCS)」は交差点での出会い頭のようなシーンでアラートとブレーキの作動車速を拡大。これまでよりも広い車速域で衝突回避の支援、または衝突被害の軽減を行なう。

「ブラインドスポットモニター(BSM)」では従来の機能に加え、自車の側方を走行している自転車やバイクを検知して注意喚起を行ない、事故防止を支援する。

 このほか、ステアリングコラムに設置されたカメラでドライバーの視線や顔の向きなどを観察し、眠気などの兆候を検知した場合にドライバーに注意喚起する「ドライバーモニター」では、高速道路や自動車専用道を走行中にドライバー異常時対応システムが作動した場合に車両を路肩に寄せて停車する機能も備えている。

トランクには一般的な9.5インチゴルフバック4個を積載可能。フロア下には充電ケーブルやヴィークルパワーコネクター、三角表示板などを収納する床下収納スペースも用意
「ホワイト」カラーのインテリア

主要諸元(ES500e・4WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 5,140×1,920×1,560mm
ホイールベース 2,950mm
最低地上高 145mm
車両重量 2200kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 4輪駆動
タイヤサイズ 235/55R19(前後)

(電動機・モーター)
型式 前2XM/後3XM
定格出力 -
最高出力 前167kW(227PS)/後88kW(120PS)
最大トルク 前268Nm(27.3kgm)/後169Nm(17.3kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 3.76V
容量 191Ah
個数 104個
総電圧 391V
総電力量 74.69kWh
一充電走行距離 636km
WLTCモード交流電力量消費率 136Wh/km

関連リンク

レクサス
https://lexus.jp/
トヨタ自動車株式会社
https://global.toyota/jp/
製品情報
https://lexus.jp/models/es/

「RZ」(アップデート)

2025年12月の一部改良でラインアップに追加された「RZ550e“F SPORT”」

車両価格:790万円~950万円

モデル紹介

 2023年3月に発売された「RZ」はレクサスブランド初のBEV専用モデルであり、「bZ4X」と同じくトヨタとスバルが共同開発したBEV専用プラットフォームを採用。車名のRZは「Radiant Z-axis/Zero」という意味を持ち、英語のRadiant(輝く)と、既存BEVから一線を画すデザイン・走りの魅力を備えた新機軸(Z-axis)のクルマという想いをZ-axis/Zeroという言葉に込めて命名された。

 2025年12月に行なわれた一部改良ではBEV専用プラットフォームの改良を行なったことに加え、「eAxle」や走行用バッテリといったBEVシステムを全面的に刷新。ラインアップにレクサスのスポーツグレードである“F SPORT”を追加して、レクサス車で初めて「ステアバイワイヤシステム」を採用している。

 ラインアップに追加された「RZ550e“F SPORT”」では、外装パーツで「フロントロアバンパーモール」「リアスポイラー」「リアバンパーロア」「20インチエアロホイールカバー」といった機能性を高めるアイテムを備え、優れた空力性能と操縦安定性の実現。ボディカラーにはスポーティな走りを表現する新色の「ニュートリノグレー」を追加している。

RZ550e“F SPORT”で新たに設定された「ブラック&ニュートリノグレー」(バイトーン)
フィン形状のロアモールで接地感を高める「フロントロアバンパーモール」
「リアスポイラー」「リアバンパーロア」はディフューザー形状を備えてダウンフォースを向上
軽量5本スポークアルミホイールとエアロカバーを組み合わせて採用
ブレーキキャリパーはブルー塗装されたものとなる

 レクサス初採用となるステアバイワイヤシステムはステアリングとタイヤを機械的な構造で結合せず、電気信号によってタイヤの動きを制御するため、タイヤからドライバーに伝わる振動を効果的に抑制しつつ、路面の状態をセンシングして運転に必要な情報だけをドライバーに伝達可能。また、走行状況に応じてステアリングギヤ比を自在に可変させる制御を備え、ステアリングを中立位置から左右約220度の範囲で操作するだけで低速から高速まで多彩なシーンで運転をカバーする。

 この新たな技術が持つ魅力をさらに高めるため、上下部分を省略した異型タイプの「ステアバイワイヤシステム用ステアリングホイール」を用意。ドライバーの視線を前方に誘導してRZの爽快な走りに集中できる運転環境を実現するほか、足下スペースを確保して乗降性を向上させる。

 また、ステアリングに設置されたパドルシフト(スイッチ)を使ってギヤ選択を行なうような感覚を味わえる「インタラクティブマニュアルドライブ」をレクサス車で初採用。このシステムでは8速の仮想有段ギヤを設定し、アクセル開度と車速に応じて算出した仮想パワーソーストルクと掛け合わせることで、ドライバーが選択したギヤ比に応じた駆動力が出力される。

 さらにインタラクティブマニュアルドライブを選択して走行すると車内にエンジン音を模したサウンドが響き、最適なシフトアップ/シフトダウンが視覚的に判断しやすくする専用の「シフトガイドメーター」も追加され、クルマと一体感のあるドライビングが楽しめるようになっている。

ステアバイワイヤシステムに対応する異型タイプの専用ステアリングホイールを装着するRZ550e“F SPORT”のインテリア
“F SPORT”の内装色は専用の「ブラック&ダークグレー」。シートはブルーステッチを用いるL Tex スポーツシートを装備する
「インタラクティブマニュアルドライブ」を選択するとエンジンを模したサウンドが車内に響き、パドルシフトで8速の仮想有段ギヤを選択肢ながらクルマと一体感のあるドライビングが楽しめる

 フロア下に配置される駆動用バッテリではセルの改良を行ない、搭載セル数を増加した新開発の大容量リチウムイオンバッテリを採用。航続距離の拡大と充電時間の短縮を両立させて実用性を高めている。また、駆動力を発生するeAxleではインバーターの効率を高め、モーターの高出力化を行なって走行性能を強化。冷却を水冷式にして高出力化に対応している。

 また、モーター出力の向上を受け、4輪駆動システムの「DIRECT4」による駆動力配分といった制御内容も見直し、トラクション性能と操縦安定性を高めている。発進時や直進加速時は車両のピッチングを抑え、ダイレクトな加速感が得られるよう前後輪の駆動力を60:40~0:100の範囲で制御。コーナーリング時には車速や舵角などの車両情報を利用して、走行状態に合わせて駆動力を80:20~0:100の範囲で最適配分する。ターンインではクルマがすっきりと曲がっていけるようフロント寄りの駆動力配分を行ない、コーナー脱出時は車両挙動を乱さず安心して加速できるよう、各輪の接地荷重に応じたトルク配分を行なう。

 こうした駆動力制御により、気持ちのよい旋回や狙い通りとなるライントレース性を実現。また「VDIM(統合車両姿勢安定制御システム)」とも連携して、フラットな乗り心地や優れた走行安定性に加え、緊急時の回避性も高い次元で実現している。

BEV専用プラットフォームや「eAxle」、走行用バッテリなどで構成されるBEVシステムを全面的に刷新
バッテリーの大容量化とバッテリーパック構造の最適化が行なわれ、急速充電の所要時間を最大30分以上短縮
4輪駆動システム「DIRECT4」の駆動力配分を見直し、「VDIM(統合車両姿勢安定制御システム)」とも連携して走行性能を高めている

 車体では走行性能に統一感を持たせるためレクサスがモデル横断で取り組んでいる走りの「味磨き」で得た知見を採り入れ、フロントエンド、フロア、リアエンドの剛性を強化。また、フロントにあるラジエータサポート周辺では板厚や接合の強化を行ない、リアではブレースを追加して局所的なねじり変形を抑え、剛性を高めてステアリング操作に対するすっきりとリニアな反応を実現している。

 足まわりではサスペンション設定を見直して、運動性能と乗り心地を向上。フロントサスペンションでは低周波側のアブソーバー減衰力を引き上げてフラットな乗り心地を追求。リアサスペンションは減衰力の可変幅を拡大し、低周波と高周波の特性を最適化することによってばね上の動きを緻密にコントロール。優れた走行安定性を確保しながら乗り心地も向上させ、レクサスが目指す「Lexus Driving Signature」をさらに進化させている。

 また、レクサスのBEVモデルならではとなる高い静粛性をさらに高めるため、リアシートの下にリアフロアサイレンサーを設定してノイズを抑制。さらにドアトリム、シートサイドガーニッシュ、バックドアトリムの防音材を高性能化して、シートサイドガーニッシュの使用範囲を拡大。防音性能を備えたトノカバーを採用し、バックドアトリムアッパーやデッキボックスに防音材を追加するなどの徹底した取り組みにより、ロードノイズや風切り音を低減。振動対策でもボディフロアパネルに高減衰接着剤を採用して不快な振動を抑え、質感の高い乗り心地を実現している。

車両の各所で静粛性向上に向けた防音材の最適配置、高減衰接着剤による振動対策などを行なってキャビンの快適さを高めた

 フロントマスクでは内燃機関を冷却する必要がないBEVの機能的特徴を表現し、空力性能のさらなる向上を目的として、レクサス車のアイコンである「スピンドルグリル」からボディと一体になった塊感のある造形である「スピンドルボディ」と呼ばれるデザインに変更。レクサスモデルの新たなデザインの方向性とBEVらしさを両立させている。

 インテリアではドアトリム表皮に使用するウルトラスエードに、レクサス車で初めてレーザー加工によるグラフィックを設定。植物由来原料を約30%使用するウルトラスエードに有機的なラインをレーザー加工で施すことで、新たなラグジュアリー感の表現に挑戦している。

 また、レクサスのデザイン思想「Time in Design」に基づく車内演出として、ドア開閉時にドアトリムに揺らめくような光の模様を投影し、ゆったりと変化する繊細な陰影柄で時間の移ろいを表現する「ダイナミック陰影イルミネーション(マルチカラー)」も初採用した。

 全車にオプション設定する調光機能付きの「パノラマルーフ」は、快適な車内空間を実現するため機能をさらに強化。調光機能がONのときはパノラマルーフの鮮明度を高めて乗員に開放的な車内空間を提供。機能をOFFにすると遮光性がアップして、直射日光や紫外線が強い状況に対応する。また、「電子インナーミラー」への映り込みを低減させて、パノラマルーフと電子インナーミラーの同時装着が可能となった。

“version L”モデルのインテリア。内装色は写真の「ヘーゼル」のほか、「オラージュ」「グレースケール」の計3種類
コネクティッドナビ対応の「14インチタッチディスプレイオーディオ Plus」は対話音声サービスの「エージェント」や「Apple CarPlay」「Android Auto」などにも対応

 高度運転支援技術「Lexus Teammate」では新機能「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」と「アドバンストパーク(リモート機能付)」を採用。アドバンストドライブ(渋滞時支援)では自動車専用道路を走行しているシーンで、渋滞時(0km/h~約40km/h)に「レーダークルーズコントロール」と「レーントレーシングアシスト」を作動させていると、ドライバーが前を向いているなどの一定の条件を満たすとシステムが起動して、認知、判断、操作を車両が支援して、走行車線を維持しながら先行車両に追従する加減速と停車、再発進などを行なう。

 アドバンストパーク(リモート機能付)では並列駐車時の支援機能を強化。従来のバック駐車に加えて前向き駐車にも対応し、前向き&バック出庫に対応。また、スマートキーを携帯している人が車外から専用アプリをインストールしたスマートフォンを操作することで、駐車と出庫の操作を行なえる「リモート機能」を採用している。

 先進機能としては常に最新のソフトウェアに更新される「OTAアップデート」にも対応。購入後の車両にディーラーでの作業などを行なうことなく新たな機能が追加され、最新の運転支援技術が提供されてより安全・安心なクルマに進化していく。

ウルトラスエードのドアトリムに有機的なラインをレーザー加工で施し、新たなラグジュアリーの表現に挑戦
ドアトリムに揺らめくような光の模様を投影する「ダイナミック陰影イルミネーション(マルチカラー)」も初採用

主要諸元(RZ350e“version L”・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,805×1,895×1,635mm
ホイールベース 2,850mm
最低地上高 205mm
車両重量 1950kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/ダブルウィッシュボーン
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 235/60R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 2XM
定格出力 -
最高出力 167kW(227PS)
最大トルク 268Nm(27.3kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 3.76V
容量 191Ah
個数 104個
総電圧 391.0V
総電力量 74.69kWh
一充電走行距離 733km
WLTCモード交流電力量消費率 120Wh/km

試乗記

関連リンク

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製品情報
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日産

「アリア/アリア NISMO」(アップデート)

日産「アリア」

車両価格:667万5900円~807万2900円(アリア)

車両価格:849万8600円~951万600円(アリア NISMO)

モデル紹介

 クロスオーバーBEVの「アリア」は、2021年6月から通常ラインアップに先駆け、特別仕様車である「アリア limited」の先行予約がスタートして市場投入されたモデル。走行用バッテリの総電力量別に66kWバッテリを搭載する「B6」と91kWバッテリを搭載する「B9」の2グレードを展開。駆動方式はフロントモーターで前輪を駆動する2WDに加え、前後2つのモーターを利用する独自の電動4輪制御技術「e-4ORCE」の4WDを設定している。

 2025年12月に発表された初のマイナーチェンジでは、「アリア NISMO」以外のモデルでフロントマスクのデザインを変更。サスペンションセッティングを日本市場での需要に合わせた乗り心地を重視する設定として、ADAS(先進運転支援システム)に停止までサポートする「インテリジェント ディスタンスコントロール」を追加して快適なドライブをサポート。

 装備では「NissanConnect インフォテインメントシステム」がGoogleの各種機能に対応したほか、充電ポートに専用コネクターを差し込むことで電力を取り出せるようにする「V2L(Vehicle to Load)」機能を新たに採用している。

マイチェンでフロントマスクを一新。ボディカラーは新色の「翡翠乃光 -ヒスイノヒカリ-」

 外観デザインでは日本人が持つ“本質的な美意識”を刺激する日産の新しいデザインランゲージ「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」を採用。「スリーク」「シック」「シームレス」というキーワードが設定され、シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現によって「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を体現している。

 マイチェンで改められたフロントマスクでは、これまでヘッドライトから中央側にブーメラン形状で伸びていたVモーションのランプを車両外側に移動させ、シンプルさによる力強さとワイド感を表現している。また、これまでフロントバンパー中央のグリル部分に設定されていたスモーク調パネルの「組子パターン」は廃止され、ボディ同色となっている。

 ボディカラーには“オーロラの光からインスピレーションを受けた”という新色の「プラズマグリーン」と「ミッドナイトブラック」を組み合わせた「翡翠乃光 -ヒスイノヒカリ-」を追加。このほか、2種類の2トーンカラーと5種類のモノトーンカラーを合わせた全8種類を用意している。

アルミと樹脂で構成された新デザインの20インチホイールは、繊細なデザインで印象的なコントラストを演出。クルマ全体の洗練された印象を際立たせている

 インテリアでも日本独自の美意識を採用。物同士の合間にある空間、連続する事象の合間にある時間を意味する「間(ま)」をキーワードとしたデザインが与えられ、お気に入りのラウンジにいるかのようなシンプルで快適な空間を提供する。

 ダッシュボートには従来のような物理的なスイッチ類を置かず、クルマの電源を入れると浮かび上がるアイコンによって各種操作を実施。操作パネルは単なるタッチセンサーではなく、運転中でも操作感が分かりやすいように振動する「ハプティクススイッチ」となっている。幅広のセンターコンソールはドライバーのシートポジションなどと合わせるため前後の電動スライドが可能となっており、前方に「アドバンスド アンビエント ライティング」を備える新デザインのシフトセレクターを配置。センターコンソール内にはQi規格に対応する「ワイヤレスチャージャー」も搭載している。

 新開発のBEV専用プラットフォームによってフラットで広々したフロアを実現したことに加え、従来はキャビン側に配置されていた空調ユニットをモータールームに移設。CセグメントのボディサイズでDセグメントレベルの広い室内空間を生み出した。

 シートにはスリムデザインの「ゼログラビティシート」や、元々騒音が少ないBEVの魅力をさらに高めるため、遮音材を多用して静粛性を向上。乗る人すべてにストレスを感じさせない、リラックスしてくつろげる空間を実現している。

 マイチェンでは内装色に「ホワイト/グリーン」を新設定。落ち着いたトーンのグリーンの上級レザーを新たに開発して、モダンでコントラストを効かせたライトグレーとのコンビネーションで先進的な世界観を際立たせている。

水平基調のインパネには物理的なスイッチ類を置かず、クリーンで広々とした空間を演出
シートにはスリムデザインの「ゼログラビティシート」を採用

 BEVを作り続けている日産のノウハウを注ぎ込んだBEV専用プラットフォームは、運転の楽しさに加えて乗る人すべての快適な移動を目指して開発。重量物であるバッテリを車体中央のフロア下に配置して、前後重量配分の均等化と低重心を実現。また、バッテリケース内にクロスメンバーを設置することで、フロアトンネルが無いフラットなフロア構造でも高い剛性を確保している。組み合わされるサスペンションでも高剛性を追求して、操縦安定性を向上させつつキャビンの揺れを抑制して快適な乗り心地を実現する。

 パワートレーンでは、新開発された「AM67型」モーターで高速巡行時の消費電力を低減して、一充電航続距離を470km~640kmに拡大。充電でも最大130kWの急速充電に対応し、バッテリ温度を一定に保つ水冷式の温度調節システムを採用。30分の急速充電で最大375kmの走行を可能としている。また、アクセルペダルの踏み加減だけで発進や加速、減速までコントロールできる「e-Pedal」も搭載している。

 4WDのe-4ORCEは前後2つのモーターそれぞれでトルクを個別にコントロールして、加速時のトラクション性能のほか、減速時も前後のモーターそれぞれで回生量を調整して、ブレーキによる車体の沈み込みを減少させる制御を行なって車体の揺れを抑制。ブレーキペダルが踏まれた瞬間から車体の動きを制御して、とくに助手席や後席に座る人にスムーズで安定した乗り心地を提供できるという。

 コーナーリング時にもe-4ORCEは前後のトルク配分を適切に調整しながら、4輪のブレーキを個別に制御。ドライバーのステアリング操作に対して忠実な旋回力を生み出し、滑らかで心地よいハンドリングを楽しめるようにしている。

より洗練された乗り心地を実現するためセッティングに最適化。路面からの入力による車体の動きを減らし、乗員が感じる揺れを軽減してロングドライブでも快適な移動体験を提供する

 新たにGoogle対応となったNissanConnect インフォテインメントシステムは、「Googleマップ」「Googleアシスタント」「Google Play」の各機能に対応。純正ナビにGoogleアカウントを同期させておくことで、充電スポットを予測したルート検索やお気に入りの場所、あらかじめ保存したルートなどをスムーズに表示できる。

 また、「NissanConnect サービスアプリ」が持つ「ドア to ドアナビ」機能を使えば、バッテリ残量を考慮して、必要となる充電まで加味したルートを乗車前から純正ナビと共有。さらに走行ルートに応じてバッテリ昇温を自動制御する「ナビリンクバッテリーコンディショニング」も採用して、エネルギー消費を最適化しながら充電速度の向上も図れる。

充電ポートに接続する「AC外部給電コネクター」を使えば、ドアロック状態でも1500Wの電力を使用可能
フロントシートの前方に設置されているQi2規格対応の「ワイヤレス充電器」

 先進運転支援システムでは日産の最新運転支援技術「プロパイロット2.0」や「プロパイロット リモート パーキング」を搭載。「プロパイロット2.0」は車両に搭載する7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナーを使い、白線や標識、周辺車両を検知。さらにナビゲーションシステムと3D高精度地図データも活用して、制限速度をはじめとした道路状況を把握しながら同一車線内のハンズオフ走行を実現する。

「プロパイロット リモート パーキング」は、運転席に座ることなく車外からリモコンキーを使って駐車操作を行なう機能。狭いスペースに駐車する場合でも、あらかじめ乗員が降りた状態で駐車スペースに車両を収めることが可能となる。

「アリア NISMO」

 アリアのe-4ORCEモデルをベースに、“EV NISMOのフラグシップモデル”としてさまざまなチューニングが施された派生モデル「アリア NISMO」は2024年6月に発売。高い空力性能と風格を兼ね備えるエアロパーツ、NISMO専用チューニングが生み出す高次元のハンドリング性能と爽快な旋回性、伸びのある加速などが与えられている。

 外観デザインはアリアが持つ上質さをベースとしながら、レッドラインが入るNISMO専用デザインの前後バンパー、ドア・サイドモール、リアデッキスポイラーなどの装着により、空気抵抗の低減とダウンフォースの向上を図りつつ、洗練されたスタイリングを高い次元で両立。空力性能を向上させ、NISMOモデルらしいダイナミックなパフォーマンスをアピールしている。

 黒基調のインテリアでは要所にレッドアクセントを配し、上質でスポーティな車内空間を演出。スポーツ走行に合わせてホールド性とフィット感を高め、スエード&合皮コンビ表皮を使った専用シートを標準装備して車両との一体感を向上させている。また、専用オプションである「BOSE Premium Sound System」では「NISMOモード」を搭載。モードをONにするとフォーミュラEマシンのようなEVサウンドの演出が行なわれ、高揚感のある走りが楽しめるようになる。

 パワートレーンでは前後モーターによるシステムの最高出力をNISMO B6 e-4ORCEはベース車の250kWから270kWに、NISMO B9 e-4ORCEは290kWから320kWに高めたほか、NISMO専用の加速チューニングを施したことで気持ちよくパワフルな加速を実現。また、「ドライブモードセレクター」には通常の4種類に加えて「NISMO」モードを追加。アクセルペダルを踏み込んだときのレスポンスを最大化して、アリア NISMOでしか味わうことのできない俊敏な加速を発揮する

 4輪制御でもNISMO専用チューニングの「NISMO tuned e-4ORCE」を採用。さまざまなシチュエーションで高いトラクション性能を発揮して、電動車ならではの爽快な旋回加速を実現。さらにワインディング路などでもスポーツカーのような高いライントレース性により、思い通りのコーナーリングを可能とする。

 このほかにも幅広い温度域で安定した性能を維持するブレーキパッド、コンパウンドから内部構造までこだわり抜いた専用開発タイヤ、リム幅をワイド化しながら軽量化を図り、空力性能にも貢献する専用デザインのエンケイ製20インチアルミホイールなどのアイテムを採用。シャシー面でも前後サスペンションやスタビライザーに専用のチューニングを施し、スポーティな走りとBEVらしい滑らかで上質な居住性を両立させている。

主要諸元(アリア B6・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,595×1,850×1,655mm
ホイールベース 2,775mm
最低地上高 180mm
車両重量 1920kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 235/55R19(前後)

(電動機・モーター)
型式 AM67
定格出力 45kW
最高出力 160kW(218PS)/5950-13000rpm
最大トルク 300Nm(30.6kgm)/0-4392rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 352V
総電力量 66kWh
一充電走行距離 470km
WLTCモード交流電力量消費率 166Wh/km

主要諸元(アリア NISMO B9 e4ORCE・4WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,650×1,850×1,650mm
ホイールベース 2,775mm
最低地上高 165mm
車両重量 2210kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 4輪駆動
タイヤサイズ 255/45R20(前後)

(電動機・モーター)
型式 前AM67/後AM67
定格出力 前45kW/後45kW
最高出力 前160kW(218PS)/5950-11960rpm/後160kW(218PS)/5950-10320rpm
最大トルク 前300Nm(30.6kgm)/0-4392rpm/後300Nm(30.6kgm)/0-4392rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 352V
総電力量 91kWh
一充電走行距離 -
WLTCモード交流電力量消費率 -

試乗記

「リーフ/リーフ AUTECH/リーフ NISMO」(アップデート)

2026年1月に追加された日産「リーフ B5 S」

車両価格:438万9000円~599万9400円(リーフ)

車両価格:616万2200円~651万3100円(リーフ AUTECH)

車両価格:660万1100円~722万7000円(リーフ NISMO)

モデル紹介

 日産の「リーフ」は2010年12月の発売以来、グローバルで70万台以上を販売している日産BEVの中核モデル。2017年10月に2代目に進化して各種性能を大きく高め、2025年10月にデビューした3代目では駆動用バッテリの総電力量を従来の40~60kWhから78kWhに増大した「B7」グレードをラインアップ。WLTCモード一充電航続距離で最大702kmを実現している。

 また、2026年1月には55kWhバッテリを搭載して価格を抑えたベーシック仕様の「B5」を追加。さらに同年7月にはモータースポーツで培われた知見でブラッシュアップされたNISMOロードカー「リーフ NISMO」が発売され、リーフ、リーフ AUTECH、リーフ NISMOというバリエーション展開に拡大している。

 3代目リーフではモーター、インバーター、減速機といった主要な3つのコンポーネントを一体化した「3-in-1」構造を採用する新開発のEVパワートレーンを搭載。従来比でユニット容量を10%削減する一方、モーターの最大トルクを4%向上。ローターを複数に分割し、それぞれを斜めにずらして配置する「分割スキューローター」の採用、ハウジングやモーターマウントブラケットの高剛性化などによってモーターの振動を大幅に低減。より滑らかで気持ちのよい走りと静粛性の高い快適な室内空間を実現している。

 駆動用モーターは2代目に搭載していた「EM57型」から「YM52型」に変更。スペックは組み合わされるバッテリ総電力量によって異なり、B5仕様では最高出力130kW(177PS)/3600-11700rpm、最大トルク345Nm(35.2kgm)/0-3500rpmを発生し、B7仕様では最高出力160kW(218PS)/4400-11700rpm、最大トルク355Nm(36.2kgm)/0-4300rpmを発生する。

 パワートレーンの制御では、走行シーンや好みなどに合わせて加速感や減速量を変更できる「ドライブモード」に、加速と減速力を好みによってカスタマイズできる「PERSONALモード」を新たに設定。また、BEVならではの“ワンペダル感覚”を楽しめる「e-Pedal Step」、ステアリングに設置したパドルを使って回生量を調整できる「回生ブレーキコントロールパドル」も採用しており、BEVらしい爽快な走りが楽しめる。

 足まわりではリアサスペンションを従来のトーションビーム式からマルチリンク式に変更。日本の道路環境に合わせた専用チューニングを施して、市街地から高速道路まであらゆるシーンにおいてフラットで快適な乗り心地を提供する。

「3-in-1」構造を採用する新開発のEVパワートレーンを搭載。一充電航続距離(WLTCモード)は最大702km
「YM52型」モーターのスペックは組み合わされるバッテリ総電力量によって異なり、B5仕様では最高出力130kW(177PS)/3600-11700rpm、最大トルク345Nm(35.2kgm)/0-3500rpmを発生し、B7仕様では最高出力160kW(218PS)/4400-11700rpm、最大トルク355Nm(36.2kgm)/0-4300rpmを発生

 充電性能の面では最大150kWの急速充電(CAHdeMO方式)に対応。150kWの急速充電機を利用した場合、バッテリ総電力量が55kWhと78kWhのどちらでも充電量10%から80%まで約35分で残量を回復することが可能で、長距離ドライブもストレスなく楽しめるようにしている。

 エアコン、バッテリ、モーター、車載充電器の冷熱システムを統合して車両全体の冷熱システムを一括制御することにより、発生する熱を最大限有効活用する新たなエネルギーマネジメントシステムを採用。さらに純正カーナビと連動した「ナビリンクバッテリーコンディショニング」も備え、走行ルートに応じてバッテリの昇温や冷却を自動制御することで、エネルギー消費を最適化するほか、充電速度の向上にも貢献する。

 また、大容量バッテリに蓄えた電気を走行以外の目的でも活用してもらうため、充電ポートに接続する「AC外部給電コネクター」を全車に標準設定。ドアを施錠したままでも車両右側面にある普通充電ポートにAC外部給電コネクターを接続すれば、1500Wまで電力を使うことが可能となっており、アウトドアアクティビティに加え、災害時の非常用電源としても活用できる。

 さらに車内のセンターコンソール後方とラゲッジスペース側面の計2か所に100V AC電源(1500W)を増設するオプションも用意して、車内と車外の合計で最大3000Wの外部給電に対応している。

 従来モデルから採用している「V2H(Vehicle to Home)」機能も引き続き採用。自宅などにV2Hシステムを設置すれば車載する大容量バッテリから自宅に電力を供給可能となり、電力需給がひっ迫した際の電力ピークシフトや、停電といった非常時の対策として利用できる。

左フロントフェンダーの後方に最大150kWの急速充電(CAHdeMO方式)ポートをレイアウト
右フロントフェンダー後方に設定する普通充電ポートは、1500Wまでの外部給電が可能な「AC外部給電コネクター」を利用可能

 外観デザインは従来のハッチバックスタイルからリアがスラントしたファストバックスタイルに一新され、クロスオーバーBEVとなった。これによって美しいシルエットを実現したことに加え、空力性能も向上。空力特性まで考慮してデザインされた純正ホイールや電動格納式のアウトサイドドアハンドル、フラットさを追い求めて要所にカバーを装着するフロア下の構造などで空力性能を徹底的に磨きあげ、空気抵抗係数(Cd値)はクラストップレベルの0.26を実現。航続可能距離の拡大に貢献している。

 フロントマスクには丸みを帯びた6つの長方形を並べたシグネチャーLEDポジションランプとLEDデイタイムランニングライトを備え、B7 Gグレードでは直線的なセンターLEDアクセントランプを組み合わせて個性を表現。また、LEDリアコンビネーションランプはグレードによってデザインが異なり、B7 Gグレードでは3Dホログラムの技術を世界初採用。点灯時に内側の横型長方形2個、外側の縦型長方形3個によって「II三(ニッサン)パターン」を表現する。なお、これまでフロントノーズにレイアウトされてきた充電ポートはフロントフェンダー後方に移設された。

リアがスラントしたファストバックスタイルを採用
B7 GグレードのLEDリアコンビネーションランプは3Dホログラム技術を世界初採用

「CMF-EVプラットフォーム」を採用したことで、インテリアはよりフラットなフロア形状と開放感のある足下スペース、使い勝手のよいラゲッジスペースを実現。インパネは横に広がり感のあるフローティングデザインとしてミニマルで落ち着いた雰囲気を演出し、日産車として初めて「調光パノラミックガラスルーフ(遮熱機能付)」を全車にオプション設定。開放感を高める広いガラスルーフは電子調光技術によってボタン操作だけでガラスの透明度を変化させられることに加え、熱反射コーティングによる遮熱機能で日差しの強い夏期でも快適な室内空間を提供する。さらにB7 Gグレードではフロントシートのヘッドレストにもスピーカーを内蔵する「Boseパーソナルプラスサウンドシステム(10スピーカー、運転席用アナウンス)」を標準装備して、より豊かな移動時間を演出する。

 インパネには1枚のパネルに2つの画面を備える大型デュアルディスプレイを搭載。デジタルメーターと「NissanConnect インフォテインメントシステム」はどちらも12.3インチのワイドサイズとなり、NissanConnect インフォテインメントシステムは「Googleマップ」「Googleアシスタント」「Google Play」の各機能に対応し、多彩な情報やエンターテインメント機能をシームレスに利用可能。ナビゲーションに「Googleマップ」を利用することでGoogleアカウントとの同期が可能になり、充電スポットを予測したルート検索を利用したり、Googleアカウントで保存したルートやお気に入りのスポットなどをスムーズに表示できる。

 また、NissanConnect サービスアプリ機能の「ドア to ドアナビ」により、充電残量を考慮して必要な充電を加味したルートを乗車前からナビゲーションに共有。乗車してすぐ出発することもできる。

12.3インチのディスプレイ2つを並べた大型デュアルディスプレイを搭載するインパネ
シート表皮はB7 Gグレードが「テーラーフィット」(写真)、B7 Xグレードが「ファブリック」となる

 ADAS(先進運転支援システム)ではより安心してドライブを楽しんでもらうことを目指した「360°セーフティアシスト」を搭載。自動車専用道路でのハンズオフドライブを可能として長距離運転の疲労を低減する「プロパイロット2.0」をはじめ、スムーズな駐車を支援する「プロパイロットパーキング」と「プロパイロット リモート パーキング」、後方視界を確保する「インテリジェントルームミラー」などをグレード別に設定するほか、渋滞などで加減速を繰り返すシーンでも車間距離を一定に保ち、先行車両の動きに合わせて減速して停止までサポートする「インテリジェント ディスタンスコントロール」、万が一の交通トラブルの際に映像を記録する「ドライブレコーダー(前後セット)」を標準装備して快適性と安心感を高めている。

日産車で初めて「調光パノラミックガラスルーフ(遮熱機能付)」を全車にオプション設定
ラゲッジスペース容量は最大420L
2026年1月に追加された「リーフ AUTECH B5」

 3代目リーフをベースとして、高級感や特別感を高めたカスタムカー「リーフ AUTECH」も同時デビュー。ベースモデルのリーフ同様、まずは総電力量78kWhの駆動用バッテリを搭載する「AUTECH B7」から受注がスタートして、2026年1月に55kWhバッテリを搭載する「AUTECH B5」が追加された。

 リーフ AUTECHでも既存のAUTECHモデルのように、多種多様なカスタムカー生産で培ってきた伝統あるクラフトマンシップを継承し、スポーティでありながら高級感漂うスタイリングが与えられている。

 外観デザインでは低重心とワイドスタンスを印象付け、スポーティさを演出するメタル調フィニッシュを備えた専用エクステリアパーツを車体下側に装備。さらにフロントバンパーにはAUTECHブランド発祥の地である湘南・茅ヶ崎の海にインスパイアされたデザインのアイテムを採用しており、海を進むボートの後方に生じる波のパターン「航跡波」をモチーフに模様として取り入れた「シグネチャーLED」、海面の煌めきを表現するドットパターンの「シグネチャーフィニッシャー」を配置している。

 また、繊細な造形で彫りの深いスポークフォルムをダーク金属調塗装で仕上げた19インチの専用アルミホイールも用意され、「存在感や優越感を満たすエモーショナルでスポーティなエクステリアデザイン」となっている。

メタル調フィニッシュを備える専用エクステリアパーツを車体下側に装備してスポーティさを演出。ダーク金属調塗装仕上げの19インチ専用アルミホイールも用意されている

 インテリアではしっとりとした触感と包み込まれるような心地よさを備える次世代素材の「テーラーフィット」をシート表皮に採用。さらにトリム類やアームレスト、シートベルト、フロアマットなどインテリア全体をブラック基調でコーディネートしてシックで大人の雰囲気を演出している。

 また、フロントシートやステアリング、インパネなどにAUTECHブランドを象徴するブルーのステッチを施し、さらに運転しているドライバーの視界に常に入るインパネにはブルーパイピングを設定。上質な素材を使い、ディテールにこだわった表現によって落ち着きとこだわりを感じさせるプレミアムな室内空間としている。

ブルーステッチを施した専用テーラーフィット巻ステアリングを装着
フロントシートの背もたれ肩口にAUTECHのロゴが刺繍されている
専用の3点式ブラックシートベルトも採用して、車内をブラック基調でコーディネート
2026年7月にデビューした「リーフ NISMO」

 2026年7月に発売されたリーフ NISMOは、NISMOロードカー共通の「より速く、気持ちよく、安心して走れるクルマ」という開発思想により、リーフが持つ走りの素質にさらに磨きをかけて進化させている。

 外観では標準モデルをベースとしながら、ひと目でNISMOロードカーだとわかる専用デザインを採用。ワイドで低重心な印象を与える専用エクステリアでは、空力性能を高める専用エアロパーツを装着して、スポーティな存在感と走行性能を両立させている。また、NISMOロードカーのアイデンティティであるレッドアクセントをボディの各所に配置するほか、専用デザインの19インチホイールを用意して、力強く引き締まったスタイリングを実現している。

 ボディカラーは標準モデルと共通する4色に加え、無駄な装飾を削ぎ落したストイックな世界観を表現する、NISMOロードカー専用色「NISMOステルスグレー」「NISMOステルスグレー/スーパーブラック 2トーン」の2色を加えた計6種類のラインアップする。

リーフ NISMOのリアビュー
フロントバンパーにはエアガイド機能を持つ専用コーナーフィニッシャーを設定
船底のような形状のアンダースポイラーを備える専用リアバンパーを採用

 インテリアは質感の高いブラックを基調に、ステッチなどのレッドアクセントでコーディネートして、高揚感を高めつつ運転に集中できる空間を演出。従来からあるNISMOロードカー同様、インパネまわりのフィニッシャーやパワーメーター、パワースイッチなどに専用パーツを採用しました。高い耐久性とナッパレザーのような触感を合わせ持つ合成皮革「テーラーフィット」で巻き上げたステアリングにはレッドセンターマークとレッドステッチを設定。フロントシートにはレッドパーフォレーションやNISMOロゴの刺しゅうを施し、NISMOのクラフトマンシップを表現している。

 また、専用チューニングを行なったレカロ製スポーツシートの装着グレードも設定。クルマとの一体感を向上させる綿密なチューニングが行なわれ、無段階調整が可能なパワーリクライニング機能も搭載して心地よいドライビングをサポートする。

レッドアクセントなどで高揚感を高めるインテリア。専用テーラーフィット巻ステアリングを標準装備する
専用シートを装着する「B7 NISMO RECARO装着車」

 走行性能は「駿足のインテリジェント スポーツクロスオーバー」をコンセプトに開発を実施。専用チューニングによって車体の大きさや重量を感じさせない“意のままで軽快な走り”を実現している。

 足まわりではスプリングやスタビライザーに加え、メンバーブッシュの一部にも専用部品を採用してサスペンション全体の剛性を強化して、ステアリング操作に対するレスポンスを高めている。また、「エクストレイル NISMO」同様にスウィングバルブ付きショックアブソーバーを採用して、コーナーリング初期に発生する車体の傾きを抑えつつ、滑らかに路面追従していく特性を両立。ドライバーの意図に忠実に反応する軽快さと、路面を選ばず安心感のある乗り心地を実現した。

サスペンション全体の剛性強化によってステアリング操作に対するレスポンスを向上

 パワートレーンの制御を変更するドライブモードでは、標準モデルで新たに追加された「PERSONAL」を除く「STANDARD」「ECO」「SPORT」の3モードに専用チューニングを実施。モーター駆動ならではの俊敏な応答性を発揮するSPORTモードは、力強く伸びのある加速を表現するチューニングを施し、名称を「NISMOモード」に変更している。STANDARDモードとECOモードでも、加速力をそれぞれリーフ NISMOのシャシー特性と合わせたチューニングに変更して一体感を演出する。

 また、ステアリングに設置したパドルを使って回生発電の強さを選択できる回生ブレーキコントロールパドルでも初めて専用チューニングを実施。レベル1については標準モデルの設定よりも減速力を低減した一方、レベル2~4では減速力を高める設定変更を行ない、スポーツドライビングで積極的に活用できる特性が与えられている。

主要諸元(リーフ B5 S・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,360×1,810×1,550mm
ホイールベース 2,690mm
最低地上高 135mm
車両重量 1750kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 215/55R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 YM52
定格出力 70kW
最高出力 130kW(177PS)/3600-11700rpm
最大トルク 345Nm(35.2kgm)/0-3500rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 372V
総電力量 55kWh
一充電走行距離 521km
WLTCモード交流電力量消費率 118Wh/km

主要諸元(リーフ AUTECH B7・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,385×1,810×1,550mm
ホイールベース 2,690mm
最低地上高 135mm
車両重量 1920kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 235/45R19(前後)

(電動機・モーター)
型式 YM52
定格出力 70kW
最高出力 160kW(218PS)/4400-11700rpm
最大トルク 355Nm(36.2kgm)/0-4300rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 353V
総電力量 78kWh
一充電走行距離 -
WLTCモード交流電力量消費率 -

主要諸元(リーフ NISMO B7・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,415×1,810×1,550mm
ホイールベース 2,690mm
最低地上高 135mm
車両重量 1920kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 235/45ZR19(前後)

(電動機・モーター)
型式 YM52
定格出力 70kW
最高出力 160kW(218PS)/4400-11700rpm
最大トルク 355Nm(36.2kgm)/0-4300rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 353V
総電力量 78kWh
一充電走行距離 -
WLTCモード交流電力量消費率 -

関連リンク

日産
https://www.nissan.co.jp/
日産自動車株式会社
https://www.nissan-global.com/JP/
製品情報(リーフ)
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/leaf.html
製品情報(リーフ AUTECH)
https://www.autech.co.jp/sv/leaf_autech/
製品情報(リーフ NISMO)
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/leaf/specifications/nismo.html

「サクラ」(アップデート)

日産「サクラ」

車両価格:244万8600円~299万8600円

モデル紹介

 日産「サクラ」は、日産自動車と三菱自動車工業の合弁会社「NMKV」の企画・開発マネジメントによって2022年夏に販売開始された軽自動車のBEV。生産は三菱自動車の水島工場で行なわれ、三菱自動車の「eKクロス EV」とは兄弟車になる。

 2026年4月に発表された初のマイナーチェンジでは、華やかさを高める外観デザイン変更やユーザーニーズを反映した装備改良による使い勝手の向上などが実施されている。

 コンパクトな軽ハイトワゴンボディに総電力量20kWhの駆動用バッテリを搭載。バッテリの搭載効率を高める「ユニバーサルスタック構造」で広い室内空間を確保しつつ、最高出力47kW(64PS)/2302-10455rpm、最大トルク195Nm(19.9kgm)/0-2302rpmを発生する「MM48型」モーターと組み合わせて一充電走行距離(WLTCモード)180kmを実現する。

 強大なトルクを発生するモーターと高度な制御技術を組み合わせ、素早く滑らかな加速によって高速道路でもスムーズな合流が可能。モーター構造の最適化で軽自動車として最高水準を誇る静粛性も実現している。さらに、バッテリをフロア下に搭載する低重心構造が高い安定性を発揮して、段差通過時などのシーンでも快適な乗り心地を提供する。

総電力量20kWhの駆動用バッテリで一充電走行距離(WLTCモード)180kmを実現

 制御技術では「Eco」「Standard」「Sport」の3種類からドライブモードを選択できる「ドライブモードセレクター」も全車標準装備して、シーンや気分に合わせてドライブが楽しめる。また、アクセルペダルの踏み具合だけで加減速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」も採用。加減速の繰り返しとなる市街地の走行中にイージードライブを実現することに加え、滑らかな減速が求められる雪道などでも安定した走りを実現する。

 先進技術では日産独自の運転支援技術「プロパイロット」をGグレードで標準装備して、高速道路における単一車線での加減速とステアリング操作をアシスト。さらに駐車時に必要となるステアリング操作や前進と後退を切り替えるシフトチェンジ、アクセル&ブレーキから駐車完了となる電動パーキングブレーキまですべての工程を自動制御する「プロパイロット パーキング」を軽自動車で初搭載して、駐車が苦手な人の日常生活をサポートする。

サクラ G。ボディカラーは新色の「水面乃桜・スターリングシルバー」

 外観では「静けさの中に潜む力強さ」を全体で表現しながら、落ち着いた大人の雰囲気を感じさせるデザインを採用。フロントマスクでは軽自動車初となるプロジェクタータイプの3眼LEDヘッドライトとアクセント機能を備えるシグネチャーLEDポジションランプの組み合わせ、薄型ライトによって先進的でエレガントなテイストを表現する。リアハッチには格子をヒントにしたワイドなLEDリアコンビネーションランプを搭載して、テールランプ全体を美しく発光させる。

 マイチェンではGグレードとXグレードのフロントマスクにボディカラーと同色のカラードグリルを設定。形状変更を行なったフロントバンパーにはカッパー色をアクセントとして組み合わせ、上質感と華やかさを表現している。Gグレードで標準装備する15インチアルミホイールもデザインを変更して、日本の伝統美を感じさせる“水引のテーマ”を従来型から継承しながら、より大きく、ダイナミックな印象を与えるルックスに変更した。

 ボディカラーは“水辺に咲く桜が水面に映る情景”をカラーデザインで表現した新色「水面乃桜-ミナモノサクラ-」とスターリングシルバーを組み合わせる2トーンカラーをGグレードに専用設定。全10種類をラインアップしている。

サクラ G。ボディカラーは「セラドングリーン・ブラック」
サクラ G。ボディカラーは「フローズンバニラ・スターリングシルバー」
サクラのSグレードは従来デザインで継続販売される
15インチアルミホイールは“水引のテーマ”を従来型から継承しつつ、より大きく、ダイナミックな印象を与えるデザインに変更

 水平基調のクリーンなデザインが与えられたインテリアでは、インパネのステアリングコラムを設置する高さにカッパー色のフィニッシャーを水平ラインとして配置して、モダンで広がり感のある空間演出を実施。7インチのデジタルメーター「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」を備え、すっきりとシンプルな2本スポークステアリングを全車で標準装備する。

 車内ではインパネやドアトリムなど幅広い部分に高品質なファブリック素材を設定して、シート形状にも座り心地のよさそうなソファデザインを採用。くつろいで過ごせる雰囲気を演出している。

 また、使い勝手を高めるため、スマートフォンや財布などの手荷物が置ける横長形状の「インストセンターロアトレイ」や、置いたドリンク類のぐらつきを抑制するためホールド力を高めたカップホルダーなど収納スペースにも工夫を施し、日常的な利用シーンでさりげないおもてなし感が発揮される。

 Gグレードで標準装備する9インチワイドディスプレイ採用の「EV専用Nissan Connectナビゲーションシステム(地デジ内蔵)」は、デジタルメーターと水平に並べることでドライバーが視線移動しやすく見やすい設計を実施。また、ナビゲーション機能で充電を考慮したルート設定が行なえるほか、緊急時のSOSコール、Apple CarPlayワイヤレス接続などにも対応。カーライフの快適さを高める多彩な機能を用意している。

 インテリアカラーでは上質感を高めるブラックを基本として、Xグレードには明るく開放感のあるベージュも設定。Gグレードではベージュ色の合皮/トリコットシートを装着する「プレミアムインテリア」のオプション選択も可能となっている。

9インチワイドディスプレイの「EV専用Nissan Connectナビゲーションシステム」はGグレードで標準装備。そのほかのグレードはオプション設定となる
7インチカラーディスプレイの「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」は全車標準装備
2115mmの室内長を備え、ボディやルーフトリムの形状を最適化して乗る人が広く感じる工夫が行なわれている
リアシートは5:5の分割可倒と一体型の前後スライドを用意

 マイチェンで行なわれた使い勝手の改良では、いたずらなどの被害に遭わないよう、充電ポートのリッドや充電コネクターにロック機構を追加。また、100V AC電源(1500W)をラゲッジスペースとインパネの2か所に設定して、日常的な電気製品の使用に加え、災害などの影響による停電時に“移動可能な給電車”として活用できるようにした。

 このほか、インテリジェントキーを携行して車両に接近するとドアロックを解除し、逆にドアがアンロック状態で車両から離れるとドアロックを行なう「接近時アンロック機能/降車時オートロック機能」、リアドアの開閉と連動して人や荷物の置き去りを防ぐ「後席リマインダー」を採用し、日常的なシーンでの使い勝手を向上させている。

 さらに助手席側にカップホルダーが追加され、エアコンの風向性能の改良、ドライブモードスイッチの使いやすい位置への移設なども行なわれて快適さを高めた。

100V AC電源(1500W)をインパネとラゲッジスペースの2か所に設定。ラゲッジスペース容量は107L

主要諸元(X・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,655mm
ホイールベース 2,495mm
最低地上高 145mm
車両重量 1070kg
乗車定員 4人
サスペンション(前後) ストラット/トルクアーム式3リンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 155/65R14(前後)

(電動機・モーター)
型式 MM48
定格出力 20kW
最高出力 47kW(64PS)/2302-10455rpm
最大トルク 195Nm(19.9kgm)/0-2302rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 350V
総電力量 20kWh
一充電走行距離 180km
WLTCモード交流電力量消費率 124Wh/km

ホンダ

「インサイト」(New!!)

ホンダ「インサイト」

車両価格:550万円

モデル紹介

「インサイト」は初代から3代目までホンダのHEV(ハイブリッドカー)の名称だったが、2026年4月に発売された4代目インサイトからはBEVでモデル名を受け継ぐことになった。ボディタイプもクロスオーバーSUVとなり、3000台限定で販売される。

 一般的な店頭販売に加え、ホンダの新車オンラインストア「Honda ON」限定販売となる「Honda ON Limited Edition」もラインアップ。ステアリングホイールやシートなどが専用のホワイト内装となり、「ダイヤモンドクリスタル・パール」、または「クリスタルブラック・パール」と組み合わされる。価格は店頭販売とオンラインストアで変わらず、550万円となる。

 際立つ存在感を放ち、圧倒的な心地よさを持つ“個性派EV”として開発された新しいインサイトは、個性がひと目でわかるシャープで伸びやかな外観デザインが与えられ、力強い躍動感を演出して“街なかで自然と視線を集めるデザイン”となり、ルーフがリアタイヤの上で終わり、リアハッチがアーチを描いて後方に連続するボディラインがクロスオーバーSUVとしての個性を表現している。

「アクアトパーズ・メタリックII」
タイヤサイズは225/50R18

 インテリアではドライバーと同乗者のどちらも快適でリラックスできるパッケージとデザインを目指し、包み込むような造形と空間全体のつながりを意識したラウンドデザインを採用。上質なソフトパッド素材が利用され、インパネやドアの造形に沿ってLEDアンビエントランプを配置して、どのシートに座っても心地よく、上質で一体感のある空間となっている。

 どのシートに座っても心地よさを感じてもらうため、フロントシートは高いアイポイントを設定して見晴らしのよい視界を確保。運転情報の表示にはヘッドアップディスプレイを主体として、インパネ内には必要な情報をシンプルに整理して表示するデジタルメーターを配置。視線移動を抑えて安心感の高い運転環境を提供する。また、運転席と助手席を隔てないセンターコンソールの構造により、前席間のサイドウォークスルーを可能にしている。リアシートは広い足下スペースを確保してリクライニング機能も設定。長時間の移動でも快適にすごせる空間を実現している。

 さらにデイリーユースから週末のレジャーまで幅広いシーンに対応する大容量のラゲッジスペースを確保して、フロア下のスペースを上段・下段で使い分けできるラゲッジボードや前方に倒れてラゲッジスペースの拡大が可能なリアシートなどを備え、高い使い勝手を実現する。

包み込むような造形と空間全体のつながりを意識したラウンドデザインを採用するインテリア
シート表皮は本革と合成皮革のコンビネーションタイプ
サイドウォークスルー可能なフロントシート
リアシートは6:4分割可倒式で格納式のセンターアームレストにはドリンクホルダーを備える

 このほかにもさまざまな快適装備を利用してキャビンの上質さと快適さを向上。シートやステアリング、室内空調の各ヒーターの協調制御する「インテリジェントヒーティングシステム」は、リアシートに座る人の有無を自動判別して、空調の出力と消費電力を最適化する「AUTOモード」を装備。輻射熱を利用するパネルヒーターと組み合わせ、従来の温風ヒーターと比較して省電力化が図られ、静かで空気が乾燥しにくい温暖環境を提供する。

 エアコンの風を利用してキャビンに香りを広げる「アロマディフューザー機能」では、6種類のカートリッジから香りを選択可能。最大3本までカートリッジを設定して、ディスプレイオーディオ画面で気分に合わせた香りを選び、気持ちを整えて移動時間を心地よいリラックスタイムに変えてくれる。

 車内の雰囲気を光で演出する「LEDアンビエントランプ」はドアの開閉や空調温度と連動した照明制御を行ない、直感的なわかりやすさと心地よさを両立してキャビンに上質さを与える。また、専用設計で12個のスピーカーを最適配置する「BOSEプレミアムサウンドシステム」も設定。すべてのシートで自然な広がりのある臨場感の高いサウンドを実現する。

12.8インチ画面を持つディスプレイオーディオ
アロマディフューザーのカートリッジは運転席ドアを開けた側面から差し込む
デジタルミラーとドライブレコーダーを一体化した「ドライブレコーダー内蔵 センターカメラミラーシステム」を標準装備
フロントシートの開放感を高めるチルトアップ機能付きの「電動スモークドガラス・サンルーフ」
リアシートを前方に倒せば広大なラゲッジスペースを生み出せる

 フロア下にレイアウトされる走行用リチウムイオンバッテリは、薄型化と大容量化を追求して総電力量68.8kWhを確保。バッテリを適温に保つ「温度管理システム」を組み合わせてあらゆる走行シーンで安定したパフォーマンスを発揮して、一充電走行距離535km(WLTCモード)の航続距離を実現する一方、50kW以上の急速充電では充電残量警告灯の点灯状態から80%充電状態まで約40分での充電が可能となっており、充電待ちのストレスを軽減している。

 また、ディーラーオプションのAC外部給電器「ホンダ パワーサプライコネクター」を車両の普通充電ポートに接続して、走行用バッテリに蓄えられた電気を最大1500Wまで取り出す外部給電機能も搭載。アウトドアレジャーなどの外出先に加え、災害などの影響で停電した際なども利用して電気製品を動かすことができる。

充電ポートは助手席側の前後にレイアウト。フロント側に普通充電ポート(外部給電機能付)、リア側にCHAdeMO対応の急速充電ポートを設置

 フロントのボンネット下に搭載する「MCF62型」モーターは最高出力150kW(204PS)/4621-4900rpm、最大トルク310Nm(31.6kgm)/90-4621rpmを発生。コンパクトなドライブユニットから生み出される出力を活用した走りでは、ドライバーの操作に対して車両が適切に反応する操縦性と、上質で心地よい乗り心地の両立を追求。BEVらしい滑らかで静かな走行フィーリングを活かしつつ、安定感のある走りと扱いやすい自然な操作性によって日常走行からロングドライブまで安心して楽しめるダイナミクス性能を提供する。

 さらに走行シーンやドライバーの好みに合わせて最適な走行特性を選択できる「ドライブモード」を用意。「NORMAL」「SPORT」「ECON」「SNOW」という4つのモードが用意され、SPORTモードを選択したときは加速時と減速時にそれぞれ高揚感などを高めるサウンド制御を行なう「アクティブサウンドコントロール」も作動。伸びやかなサウンドの演出によって走りの楽しさやクルマとの一体感を強調する。

最高出力150kW(204PS)、最大トルク310Nm(31.6kgm)を発生する「MCF62型」モーターが上質で心地よい乗り心地を実現

 ホンダのADAS(先進運転支援システム)である「Honda SENSING」では、「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」「誤発進抑制機能」「歩行者事故低減ステアリング」「路外逸脱抑制機能」「渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)」「車線維持支援システム(LKAS)」「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」「ホンダ パーキングパイロット」といった多彩な機能を標準装備。自然な制御で乗員に快適さと安心感を提供する。

Honda SENSINGの「ホンダ パーキングパイロット」作動イメージ
「Honda ON Limited Edition」では「ダイヤモンドクリスタル・パール」か「クリスタルブラック・パール」のボディカラーと専用のホワイト内装を組み合わせる

主要諸元(インサイト・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,785×1,840×1,570mm
ホイールベース 2,735mm
最低地上高 140mm
車両重量 1770kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/トーションバー
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 225/50R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 MCF62
定格出力 60.0kW
最高出力 150kW(204PS)/4621-4900rpm
最大トルク 310Nm(31.6kgm)/90-4621rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 195Ah
個数 -
総電圧 353.3V
総電力量 68.8kWh
一充電走行距離 535km
WLTCモード交流電力量消費率 134Wh/km

関連リンク

ホンダ
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本田技研工業株式会社
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製品情報
https://www.honda.co.jp/INSIGHT/

「スーパーワン」(New!!)

ホンダ「スーパーワン」

車両価格:339万200円

モデル紹介

 軽乗用車のBEV「N-ONE e:」をベースに、全幅を100mm拡大した専用シャシーが与えられて2026年5月に発売されたコンパクトBEVの「スーパーワン」。「e: Dash BOOSTER」をグランドコンセプトに開発され、車内での体験を豊かなものにする多彩な仕掛けが追加されて日常的な移動シーンを刺激的で気持ちの高ぶる体験に進化させることを目指したモデルとなり、車名のスーパーワンには「BEVの常識や軽自動車規格の枠を超越(Super)する」「ホンダならではの唯一無二(One and Only)の価値をお客さまにお届けしたい」という想いが込められている。

 基本構造となるプラットフォームやパワートレーンなどをN-ONE e:から継承しつつ、ボディサイズでは全長を185mm、全幅を100mm、全高を70mm拡大して小型車規格にサイズアップ。前後輪のトレッド幅を40mm広げ、1インチサイズアップさせたハイグリップタイヤを標準装備してハンドリング性能を高めたほか、小型eAxleで採用する「MCF7型」モーターは最高出力を47kW(64PS)から70kW(95PS)に強化して走りの基本性能を引き上げている。

トレッド幅を40mm広げ、ハイグリップタイヤを標準装備してハンドリング性能を高めた

 ステアリングスポークに設置されたスイッチを押して専用開発の「BOOSTモード」を起動させるとモーターの最高出力が70kW(95PS)になるほか、デジタルメーターのテーマカラーとインパネのラインイルミネーションが通常の青から紫に変わり、メーターデザインも変更。さらにアクセル操作と連動した疑似エンジンサウンドが車内に響くようになり、ステアリングに装備するパドルシフトを使って仮想7段ギヤの変速感覚を味わうことも可能になるなど、積極的に操作を行なって運転が楽しめる工夫が施されている。

 また、BOOSTモード以外にもインパネ下側に設定されたトグルタイプの「ドライブモードスイッチ」を操作することで、「ECON」「CITY」「NORMAL」「SPORT」の4種類からドライブモードの選択が可能。ECONモードはアクセルOFF時の回生発電による減速を抑制してコースティング走行で航続距離の拡大を図り、CITYモードではアクセルペダル操作だけで加減速から完全停車まで行える「シングルペダルコントロール」が利用可能。SPORTモードを選択するとBOOSTモードのように仮想有段シフト制御によるシフトチェンジ感覚や疑似エンジンサウンドが楽しめるようになり、ドライバーの好みやシーンに合わせて選択できるようにしている。

「MCF7型」モーターはステアリングスイッチを押して「BOOSTモード」を起動させることで最高出力70kW(95PS)、最大トルク162Nm(16.5kgm)を発生
BOOSTモードとSPORTモードで仮想有段シフト制御によるシフトチェンジ感覚が楽しめる

 優れた空間価値に貢献する薄型大容量バッテリは基本的にN-ONE e:と同様のスペックだが、ボディのサイズアップなどによって車両重量が60kg増え、サイズの大きいハイグリップタイヤを装着したことなどの影響で、一充電走行距離(WLTCモード)はN-ONE e:の295kmから274kmに低下している。

 充電時間はAC200V・6kW出力の普通充電器で満充電まで約4.5時間、CHAdeMO規格の50kW急速充電器で80%充電まで約30分を実現。また、ディーラーオプションのAC外部給電器「ホンダ パワーサプライコネクター」を車両の普通充電ポートに差し込むことで、走行用バッテリに蓄えられた電気を最大1500Wまで取り出す外部給電機能も搭載。アウトドアレジャーなどの出先に加え、災害などの影響で停電した際なども利用して電気製品を動かすことができる。

フロア下に配置した総電力量29.6kWhの薄型大容量バッテリにより、一充電走行距離(WLTCモード)は274kmを実現

 内外装のデザインも基本的にはN-ONE e:を踏襲したものとなっているが、外観ではワイドタイヤとトレッド幅拡大に対応するブリスターフェンダーが与えられ、ワイド&ローなフォルムによって力強さと踏ん張り感を表現する。前後バンパーも形状変更が行なわれ、前後それぞれのフェンダーに縦スリットの「エアカーテン」と「ブリーザー」を新設。タイヤの外側に空気によるカーテンを作り出して気流の乱れを抑制し、空力性能を高めている。

 15インチアルミホイールも専用デザインとなり、ブラックのスポーク部とシルバーのリム部によるコントラストでスポーティな雰囲気を際立たせ、リムの内側に4本ひと組のシルバー切削面をアクセントとして設定。丸いタイヤとリムに対して直線的にスポークを配することでデジタルな印象を与える形状としている。

ボディサイズは3580×1575×1615mm、ホイールベースは2520mm
専用デザインの15インチアルミホイールを標準装備し、ルーフ後方に「大型カラードテールゲートスポイラー」を備える
前後フェンダーに空力性能を高める「エアカーテン」と「ブリーザー」を新設

 ボディカラーはモノトーン5色、2トーン4色の計9種類をラインアップ。スーパーワン専用色となる「ブーストバイオレット・パール」や蛍光色の「チャージイエロー」といった刺激的なカラーが用意され、個性を際立たせている。

「ブーストバイオレット・パール&ブラック」
「チャージイエロー&ブラック」

 インテリアではフロントシートが専用品となり、サイドサポートの張り出しによって座った人の体をしっかりとホールドするスポーツシートを採用。表皮には光の当たる角度で見え方が変化する偏光メッシュが採用され、ブルーの差し色をアシンメトリー配置した3色の組み合わせでスポーティな雰囲気を演出する。

 インパネにはエアコン吹き出し口の下の位置にLEDを使ったラインイルミネーションを設定。通常は青く発光するイルミネーションがBOOSTモードに切り替えると紫色に変化して気分を盛り上げてくれる。また、水平基調のインパネデザインや7インチTFT液晶メーター、ダイブダウン・チップアップ機構を備えるリアシートなどをN-ONE e:から受け継ぎ、クリーンな車内空間と高いユーティリティを備えている。

 装備品ではボーズと共同開発した「BOSEプレミアムサウンドシステム」をホンダの小型モデルとして初採用。ラゲッジスペースに設置する13.1Lの大容量サブウーファーを含めた8個のスピーカーを備え、ボーズ独自の音響技術である「Dynamic Speed Compensation」を採用。重低音から高音までバランスの取れたサウンドによって臨場感のあるドライブBGMを実現する。

 また、Googleの各種機能に対応する9インチの「Honda CONNECTディスプレー」を標準装備。「Android Auto」と「Apple CarPlay」に対応して「Google アシスタント」や「Google マップ」「Google Play」などの多彩なアプリを車載機器とスマホ間でシームレスに利用することができるほか、「Honda Total Care プレミアム」の「緊急サポートセンター」「ALSOK 駆けつけサービス」「Honda リモート操作」などの各種サービスに対応する。

基本的なインテリアデザインはN-ONE e:と同様。ダイブダウン・チップアップ機構を備えるリアシートなども採用して高いユーティリティを発揮

 ホンダのADAS(先進運転支援システム)である「Honda SENSING」では、「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」「踏み間違い衝突軽減システム」「歩行者事故低減ステアリング」「路外逸脱抑制機能」「渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)」「車線維持支援システム(LKAS)」「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」「パーキングセンサーシステム」などの多彩な機能を標準装備。自然な制御で乗員に快適さと安心感を提供する。

フロントシートに専用スポーツシートを装備
「Android Auto」「Apple CarPlay」にも対応する9インチの「Honda CONNECTディスプレー」を標準装備

主要諸元(スーパーワン・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,580×1,575×1,615mm
ホイールベース 2,520mm
最低地上高 140mm
車両重量 1090kg
乗車定員 4人
サスペンション(前後) ストラット/車軸式
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 185/55R15(前後)

(電動機・モーター)
型式 MCF7
定格出力 39kW
最高出力 70kW(95PS)
最大トルク 162Nm(16.5kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 82.7Ah
個数 -
総電圧 358V
総電力量 29.6kWh
一充電走行距離 274km
WLTCモード交流電力量消費率 114Wh/km

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ホンダ
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本田技研工業株式会社
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製品情報
https://www.honda.co.jp/Super-ONE/

「N-VAN e:」

ホンダ「N-VAN e:FUN」

車両価格:269万9400円~291万9400円

モデル紹介

 2024年10月に発売された「N-VAN e:」はホンダの軽商用車「N-VAN」をベースにBEV化した車両。N-VANで定評ある高いユーティリティを受け継ぐべく、電動アクスルの小型化や高電圧部品の集中配置による部品専有スペースの最小化などを実施。29.6kWhの大容量バッテリを採用しつつ、N-VANの大きな特徴である低床フロアや助手席側前後ダイブダウンシートなどのパッケージ価値を継承して、商用ユースで求められる実用航続距離と大容量の荷室空間の両立を果たしている。

 航続距離では一充電走行距離245km(WLTCモード)を実現しているほか、充電時間は普通充電(6.0kW)で約4.5時間、急速充電(50kW)で約30分として利便性を高めている。さらに、バッテリが高温状態のときはラジエータで冷却を行ない、低温の場合はヒーター回路の水を水加熱電気ヒーターで温め加熱する「バッテリー冷却・加温システム」も搭載。極端な温度でバッテリが性能低下しないよう制御し、特に冬季の充電時間短縮と航続距離の向上に寄与する。

 ラインアップはほかの車種のようにホンダディーラーで購入できる「e:FUN」「e:L4」のほか、本田技研工業 法人営業部、またはホンダの新車オンラインストア「Honda ON」限定販売でリース契約のみの取り扱いとなる「e:L2」「e:G」の計4種類。駆動方式はいずれも前輪駆動のFFとなる。

N-VAN e:は軽商用車「N-VAN」をベースに、ドアインピラー構造の「助手席側センターピラーレス」や「助手席側前後ダイブダウンシート」などの魅力を継承しながらBEV化したモデル
29.6kWhの大容量バッテリを低床化したフロア下に搭載してN-VANのパッケージ価値を継承
バッテリを温度管理する「バッテリー冷却・加温システム」を採用

 e:FUNは商用車ながら個人ユースを主眼として装備を充実させた4人乗りモデルで、ほかのグレードではオプション設定となる急速充電ポート(外部給電機能付)を標準装備している。また、「フルLEDヘッドライト」「スマートキーシステム」「リアシートヘッドレスト」「シャージー表皮シート」などはe:FUN専用装備となる。

 e:L4もe:FUNと同じく4人乗りで幅広い用途に対応するモデルとなり、先進運転支援システムの「Honda SENSING」や多彩な情報表示が可能な「7インチTFT液晶メーター」、リアワイドカメラやステアリングスイッチなどをセットにした「ナビ装着用スペシャルパッケージ」、スマートフォンなどを充電できる「充電用USBジャック(Type-C)」などがe:FUNと共通装備となる。シート表皮はe:L2、e:Gと共通のトリコット。

e:FUNのインテリア。内装色は明るくナチュラルなアイボリー
e:FUNとe:L4はメーターに多彩な情報表示が可能な「7インチTFT液晶メーター」を採用
e:L4のインテリア。e:FUN以外のグレードは内装色が明るめのグレーとなる

 ビジネスユース色を強めたe:L2はシートレイアウトを運転席とその後方の2脚にしたタンデムスタイルの2人乗り仕様として、ピラーレス大開口の歩道側フロアをN-VANよりも低く設計。荷物を持ったままでもより乗り込みやすく、積載能力も向上させている。さらに助手席がないe:L2とe:Gには独自のインパネデザインが与えられ、助手席側のエアコン吹き出し口やトレーなどを簡素化してインパネを前進させ、より多くの荷物を載せられるようにしている。

 e:Gは配送業務や移動店舗などの業務で車内スペースを最大限に活用できるよう、シートを運転席のみとした1人乗りモデル。床面積の最大化によって常時2.0m 2 の荷室空間を利用できる。安全運転支援システムはe:L2と共通で、「CMBS(衝突軽減ブレーキ)」「歩行者事故低減ステアリング」「路外逸脱抑制機能」「オートハイビーム」「パーキングセンサーシステム(リア)」などを標準装備する。

e:L2の外観
e:L2は2脚のシートが前後に並ぶタンデムスタイルとなる
e:Gは前後バンパーが無塗装となる
e:Gは運転席以外にシートのない1人乗り

 外観デザインは基本的にN-VANを踏襲したものとなるが、BEVとしての環境対応力をマテリアル面からもアピールするべく、フロントグリルと前後バンパーの素材としてサーキュラーマテリアルであるバンパーリサイクル材を使用。これまでにもホンダは直接見えない部分の資材としてバンパーリサイクル材を活用してきたが、N-VAN e:では初めて外装パーツに採用。

 充電リッドを備えるフロントグリルは「サーキュラー スペース ブラック」と名付け、バンパーリサイクル材と「新品樹脂+添加剤」「回収塗膜粉」をミックスして使用。バンパーのリサイクル剤は塗料の細かな粒子などを敢えて見せることでリサイクル材であることをアピールし、「フロントグリルに唯一無二、世界にひとつだけの意匠を提供する」という。バンパーリサイクル材を100%使用する前後バンパーは、e:FUN、e:L4、e:L2ではボディ同色に塗装。e:Gは無塗装での装着となる。

 ボディカラーはe:L2とe:Gは「タフタホワイトIII」「ルナシルバー・メタリック」の2色。e:L4では「プラチナホワイト・パール」「オータムイエロー・パール」「ボタニカルグリーン・パール」の3色が追加されることに加え、オータムイエロー・パールとボタニカルグリーン・パールにはルーフやリアハッチなどがブラック塗装となる2トーンカラーを設定。e:FUNではタフタホワイトIIIとルナシルバー・メタリックの2色と「ナイトホークブラック・パール」「ソニックグレー・パール」が入れ替わって5色になり、ソニックグレー・パールにはブラックの2トーンカラーも設定して全8種類をラインアップする。

e:FUN専用の「ナイトホークブラック・パール」
e:FUN専用の「ソニックグレー・パール&ブラック」
e:FUNとe:L4に設定される「ボタニカルグリーン・パール」
e:FUNとe:L4に設定される「オータムイエロー・パール&ブラック」
e:FUN以外で選択可能な「ルナシルバー・メタリック」
e:FUN以外で選択可能な「タフタホワイトIII」

 パワートレーンで採用する「MCF7型」モーターは、e:FUNとe:L4で最高出力47kW(64PS)、e:L2とe:Gで最高出力39kW(53PS)を発生し、最大トルクは全車162Nm(16.5kgm)。ゆとりあるトルクを生かしてリニアな発進加速を実現し、ギヤ比をローレシオとしたことで最大積載量の350kgを搭載した状態でも日本各地にある旧坂をストレスなく走り切る能力が与えられている。

 加速で使った電力を最大限に回収するため、ブレーキは2013年6月に発売された「アコード ハイブリッド」で市販4輪車として世界初採用した「電動サーボブレーキ」をベースとして、軽商用BEV向けのチューニングを施して搭載。ブレーキペダルの操作を電気信号で伝える電動サーボブレーキにより、回生発電を行なうモーターと油圧ブレーキを最適の割合で制御。駆動用バッテリの残量が100%に近い回生制限時以外の走行シーンで制動のほとんどを回生ブレーキで減速して、航続距離をさらに伸ばしていく。

車両重量の増加に対応するため13インチタイヤを採用してブレーキを大型化。タイヤサイズは前後145/80R13
「電動サーボブレーキ」を採用して回生ブレーキでの発電を最大化

 足まわりなどの基本構造はN-VANを踏襲しているが、駆動用バッテリの搭載などによる重量増の対策を実施。ブレーキ性能を確保するためタイヤサイズを12インチから13インチにアップしてブレーキを大型化したほか、サスペンションのダンパー減衰力とスプリングレートを変更。約100kgの積載状態での走行テストによりチューニングを行ない、細かな振動や段差乗り越えの突き上げ、車体の周期的な動きなどを抑制。乗り心地を高め、走行による疲労を軽減している。

 安全装備ではHonda SENSINGや安全運転支援システムに加え、軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグシステムを搭載。また、事故などの衝撃でエアバッグが展開した情報をトリガーとして、電動サーボブレーキが自動的に減速を行ない、合わせてブレーキランプを発光させて周辺車両と多重衝突する危険性を低減する「衝突後ブレーキシステム」をホンダ車として初採用している。

軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグシステムを搭載
「衝突後ブレーキシステム」をホンダ車初採用

主要諸元(L4・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,960mm
ホイールベース 2,520mm
最低地上高 165mm
車両重量 1130kg
乗車定員 4人
サスペンション(前後) ストラット/車軸式
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 145/80R13(前後)

(電動機・モーター)
型式 MCF7
定格出力 39kW
最高出力 47kW(64PS)
最大トルク 162Nm(16.5kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 82.7Ah
個数 -
総電圧 358V
総電力量 -
一充電走行距離 245km
WLTCモード交流電力量消費率 127Wh/km

関連リンク

ホンダ
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本田技研工業株式会社
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製品情報
https://www.honda.co.jp/N-VAN-e/

「N-ONE e:」

ホンダ「N-ONE e:」

車両価格:269万9400円~319万8800円

モデル紹介

「N-ONE e:」は軽乗用車「N-ONE」をベースとした新型BEV。2025年7月に先行情報サイトが公開されて予約の受付をスタート。同年9月から正式に販売が開始された。

 N-ONE e:ではグランドコンセプトとして「e:Daily Partner(イー デイリー パートナー)」というキーワードを設定。日本市場で求められるBEVのあり方を追求し、「愛着の湧くエクステリアデザイン」「ゆとりある室内空間」「取りまわしのよさ」といった要素を、ホンダにおける乗用車の原点である「N360」から継承。そこにBEVならではの力強くクリーンな走りと静粛性を加えることで、幅広いユーザーから支持されるスタンダードなBEVとなることを目指して開発された。

 ベースモデルのN-ONEから「室内の広さ」「使い勝手のよさ」といった長所を受け継ぎ、フロア下に搭載する駆動用バッテリを薄型化して大人4人が快適に乗車できるキャビンスペースを確保。また、リアシートには「ダイブダウン機構」「チップアップ機構」を搭載。ダイブダウン機構でリアシートを前方に倒すと、ラゲッジスペースからフロアがフラットにつながって大きな荷物を載せることも可能になる。チップアップ機構でリアシートの座面を持ち上げると背の高い荷物も積載可能になり、多彩なシートアレンジでN-ONE同等の利便性を実現している。

 薄型化した大容量バッテリと組み合わせる電動パワートレーンでは、モーターや制御機器などの高電圧部品を効率よくまとめて配置し、日常使いに十分な航続距離とゆとりある室内空間を両立。N-VAN e:と同じ「MCF7型」モーターでは最高出力47kW(64PS)、最大トルク162Nm(16.5kgm)を発生してBEVならではの静かでスムーズな加速を実現するほか、扱いやすく小まわりが利くハンドリング、フロア下に配置した駆動用バッテリによる低重心設計が生み出す高い走行安定性、電動サーボブレーキによる自然で安心感のある減速特性など、運転のしやすさと快適な走りを兼ね備えている。

 また、ホンダの軽乗用車として初めて「シングルペダルコントロール」を採用。アクセルペダルだけで加減速から完全停車まで操作可能となり、市街地走行や駐車などのシーンでペダルを踏みかえる煩わしさを軽減し、日常的なドライブをより快適にする。

 日常生活で安心して使ってもらえるよう、一充電走行距離(WLTCモード)として295kmの航続距離を達成し、充電時間は6kWの普通充電で満充電まで約4.5時間 、CHAdeMO規格の50kW急速充電では充電量80%まで約30分となり、待機時間のストレスを軽減している。バッテリで重要な温度管理にはラジエータとヒーターを利用する「バッテリー冷却・加温システム」を採用して、外気温を問わず航続距離や充電時間が安定するよう工夫している。

 このほか、大容量の駆動用バッテリに蓄えた電気を災害時の非常用電源やアウトドアレジャーなどに活用できるよう、AC外部給電器の「Honda Power Supply Connector」をオプション設定。普通充電ポートに接続するだけでAC100Vのコンセントとして利用できるようになり、最大1500Wまで出力可能でさまざまな電気製品を動かすことができる。「V2H/高出力外部給電」機能はe:Lで標準装備、e:Gでメーカーオプション設定となり、対応するDC外部給電器を利用することでN-ONE e:が住宅用蓄電池として活用できる。

フロア下に搭載する駆動用バッテリを薄型化して大人4人が快適に乗車できるキャビンスペースを確保

 基本的な外観デザインはN-ONEをベースとしつつ、BEVならではのクリーンさを表現。フロントマスクでは吸気や冷却の重要度が低下してフロントバンパーの開口部が小型化され、ヘッドライトや充電ポートのリッドは黒い樹脂パネルで一体化。その上にクラムシェルスタイルのボンネットが被さるようなシンプルな面構成となっている。

 ダイレクトプロジェクション式のフルLEDヘッドライトでは3分割のリングライトがデイタイムランニングライトとウインカーを兼務。リアコンビネーションランプはホワイトリングライトを採用して、非点灯時は白く見えるルックスでクリーンなイメージをアピールしている。

 インテリアでは常時視界に入るインパネ上部を薄く軽やかな造形として、四隅や角を感じさせないデザインで広がりのある車内空間を表現。インパネやドアパネルの一部、ステアリングのセンターパッドなどを同系色の明るい色使いとして、キャビン全体の一体感と水平基調の印象を強調した。

 また、ボンネットとインパネ上部をフラットに仕上げることで、前方を見渡しやすく車幅感覚をつかみやすくして、安心して運転できる視界を実現している。スイッチ類はインパネ中央に集中的に配置して使いやすさを追求したほか、インパネ中段には運転席からでも手が届きやすいワイドトレーを設置して日常使いにおける利便性を高めている。

 このほか、枯渇性資源の使用を可能な限り抑え、再資源化することを目的とした「リソースサーキュレーション」の取り組みをN-ONE e:でも導入。ホンダ車の廃棄バンパーを再利用した「バンパーリサイクル材」をN-VAN e:と同じくフロントグリルに採用している。インテリアでもインパネの水平アクセントに植物由来のバイオ樹脂を使い、フロアカーペットやインシュレーターには使用済みペットボトルやホンダの従業員が使用した作業服を再資源化した素材を活用している。

 ADAS(先進運転支援システム)ではホンダの安全運転支援機能「Honda SENSING」を全タイプで標準装備。高速道路などでの渋滞時に走行車線をキープするようステアリング操作をアシストする「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」をホンダの軽自動車で初搭載し、「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール」と合わせて渋滞時の運転負荷を低減する。また、衝突事故後の二次被害のリスクを軽減する「衝突後ブレーキシステム」もN-VAN e:に続いて採用している。

全車で7インチTFT液晶メーターを採用。e:Lは本革巻ステアリングホイールや「9インチ Honda CONNECTディスプレイ」を標準装備する

主要諸元(e:G・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,545mm
ホイールベース 2,520mm
最低地上高 140mm
車両重量 1030kg
乗車定員 4人
サスペンション(前後) ストラット/車軸式
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 155/65R14(前後)

(電動機・モーター)
型式 MCF7
定格出力 39kW
最高出力 47kW(64PS)
最大トルク 162Nm(16.5kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 82.7Ah
個数 -
総電圧 358V
総電力量 -
一充電走行距離 295km
WLTCモード交流電力量消費率 105Wh/km

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ホンダ
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本田技研工業株式会社
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製品情報
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スバル

「トレイルシーカー」(New!!)

スバル「トレイルシーカー」

車両価格:539万円~638万円

モデル紹介

 スバルのBEV第2弾として2026年4月に発表された「トレイルシーカー」は、スバル初のBEVとして2022年5月にデビューした「ソルテラ」で採用されたトヨタと共同開発のBEV専用プラットフォームを受け継いで誕生したミッドサイズSUV。先行して2026年2月に発売されたトヨタの「bZ4X ツーリング」とは兄弟車の関係となり、スバルの矢島工場で生産される。

 ボディはリアハッチをスラントさせてパーソナルテイストを強調したソルテラとは異なり、ルーフを後方まで伸ばしてリアオーバーハングを拡大することで車両後方のラゲッジスペースを拡大。全長を155mm伸ばした4845×1860×1675mm(全長×全幅×全高)というボディサイズとなり、633Lのラゲッジスペース容量を確保してアウトドアレジャーなどで必要となる用具をたっぷりと収納可能としたほか、ラゲッジスペース内には荷物を固定するためのフック類やAC100V/1500W出力のアクセサリーコンセントを備えてユーティリティを高めている。

 また、ルーフ上にはキャリアなどを固定しやすいラダータイプの大型ルーフレールを装備して積載性を高めている。

ラゲッジスペースに荷物を固定するフック類やAC100V/1500W出力のアクセサリーコンセントプなどを採用
リアハッチに装着したLEDライトで暗いときの使い勝手を高める

 外観では直線的なラインによってBEVらしい先進性を表現するほか、樹脂製の前後フェンダーや前後バンパーなどに与えたシルバー加飾などでアウトドアテイストを強調。機能性と日常シーンでの使い勝手を兼ね備えるアクティブでラギッドなイメージを感じさせるデザインとしている。

 また、ヘッドライトユニット内に配した6つのシグネチャーランプと自発光式の「六連星」オーナメント、「SUBARU」ロゴの入ったリアゲートガーニッシュなどによってスバルブランドのアイデンティティをアピールしている。

 ボディカラーは「クリスタルホワイト・パール」「マグネタイトグレー・メタリック」「クリスタルブラック・シリカ」「サファイアブルー・パール」「デイブレイクブルー・パール」「ブリリアントブロンズ・メタリック」の6種類を設定している。

ボディサイズは830×1860×1675mm(全長×全幅×全高)ホイールベースはソルテラと共通の2850mm
「クリスタルホワイト・パール」
「マグネタイトグレー・メタリック」
「サファイアブルー・パール」
「ブリリアントブロンズ・メタリック」

 インテリアデザインは基本的にソルテラから踏襲され、インパネ全体をすっきりとした横基調で構成。広さを感じさせる居心地のよいキャビンとしている。また、上級グレードの「ET-HS」では上質で座り心地のよいナッパレザーを使用した本革シートを採用。内装色は「ET-SS」がブラック、ET-HSがブラック/ブルーを基調としたカラーリングが施される。

 装備では14インチの大型画面を備える「ディスプレイナビゲーション&オーディオシステム」をインパネ中央に設置。経路案内やインフォテインメントに加え、車両情報の表示やエアコンなどの設定まで機能を集約してシンプルで使いやすいコックピット環境を生み出している。また、インフォテイメントでは「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応し、スマホアプリを画面表示して扱えるようにしている。

 このほか、ET-HSでは電動ロールシェードを備える「パノラマムーンルーフ」をメーカーオプション設定。前後シートの頭上空間をカバーする大型サイズでキャビンの開放感を高めてくれる。

横基調のすっきりとしたインパネでは、中央に14インチの「ディスプレイナビゲーション&オーディオシステム」を設置
フロントシートは全車電動パワーシート。ナッパレザーの本革シートは「ET-HS」に標準装備

 スバルで「e-スバル グローバル プラットフォーム」と呼称するBEV専用プラットフォームもソルテラと共通で、総電力量74.7kWhの大型リチウムイオンバッテリをフロア下に搭載。高効率パワーユニットの「eAlxe」では駆動力を生み出すモーターに最高出力167kW(227PS)、最大トルク268Nm(27.3kgm)を発生する「2XM型」を採用して、eAlxeを車両前方のボンネット下にだけ搭載して前輪を駆動する2WDと、前後タイヤの車軸間にeAlxeを配して4輪に無駄なく正確な駆動力配分を行なう前後独立モーター駆動式AWDの2種類をラインアップする。

 4WD車はシステム最高出力が280kWとなり、0-100km/h加速で4.5秒をマークする動力性能を発揮。長年に渡ってスバルが培ってきたAWD制御によって雪道や悪路などさまざまな路面状況でドライバーがより意のままに操れる操縦性を備えている。

 一充電走行距離(WLTCモード)は前後モーターの制御と空力性能の最適化などによって2WD車で734km、4WD車で690kmを実現。充電面では6kW出力の普通充電器を使って残量10%から100%まで約13時間を必要とする一方、急速充電ではバッテリ温度を充電前に最適化する「バッテリープレコンディショニング」を採用して、冬期などの低温時でも残量10%から80%まで約28分で充電する。

バッテリ温度を充電前に最適化する「バッテリープレコンディショニング」を搭載。冬期などの低温時でも残量10%から80%まで約28分で急速充電できる

 予防安全パッケージ「SUBARU Safety Sense」ではフロントウィンドウの単眼カメラとフロントグリルのミリ波レーダーで車両前方の状態を検知して、クルマや2輪車、歩行者などと衝突する危険性を抑制する「プリクラッシュセーフティ」などのADAS(先進運転支援システム)などを働かせ、さまざまなシーンでドライバーの安全運転を支援。

 また、渋滞時の疲労を軽減して長時間の運転をサポートする「アドバンスドドライブ(渋滞時支援)」、車線変更可能な状況でウインカーを操作するとステアリング制御を行なって車線変更をアシストする「LCA(レーンチェンジアシスト)」、駐車や出庫の運転操作をクルマが行なう「アドバンスドパーク」などの多彩な機能も備え、ドライバーの安全運転を支援する。

ゴルフバッグ4個も収納可能な633Lのラゲッジスペース容量を確保。6:4分割可倒式リアシートを使って多彩な荷物を搭載できる

主要諸元(ET-HS・4WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,845×1,860×1,675mm
ホイールベース 2,850mm
最低地上高 210mm
車両重量 2020kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/ダブルウィッシュボーン
駆動方式 4輪駆動
タイヤサイズ 235/60R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 前2XM/後2XM
定格出力 前64kW/後64kW
最高出力 前167kW(227PS)/後167kW(227PS)
最大トルク 前268Nm(27.3kgm)/後268Nm(27.3kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 391V
総電力量 74.7kWh
一充電走行距離 690km
WLTCモード交流電力量消費率 121Wh/km

関連リンク

スバル
https://www.subaru.jp/
株式会社SUBARU
https://www.subaru.co.jp/
製品情報
https://www.subaru.jp/trailseeker/

「ソルテラ」(アップデート)

スバル「ソルテラ」

車両価格:517万円~605万円

モデル紹介

 スバル初のグローバルBEVとして2022年5月から受注を開始したミディアムSUV「ソルテラ」は、トヨタのbZ4Xと同じくスバルとトヨタが共同開発した、スバルでは「e-スバル グローバル プラットフォーム」と呼ぶBEV専用プラットフォームを採用。BEVならではの新しい価値に加え、スバルが長年に渡って培ってきた「安心と愉しさ」を詰め込むことで、地球環境に配慮しながらこれまでのスバル車と同様、安心して選んでもらえる実用性を備えているという。

 2025年11月に発売された改良モデルではBEVとしての先進性と実用性にさらに磨きをかけ、外観ではグリルレスとなった新形状のバンパーを採用してフロントマスクのイメージを一新。ヘッドライトの内部構造もあらためたほか、前後フェンダーでは従来どおりのブラックに加え、メーカーオプションでボディ同色塗装の仕様も選択可能として、より都会的で洗練されたデザインが与えられた。

 また、フロントマスク中央には自発光式の六連星オーナメントを装着し、リアゲートガーニッシュは従来の六連星オーナメントから欧文の「SUBARU」ロゴに変更してスバルブランドの存在感を強調している。

ソルテラ ET-HSの外観。ボディカラーは「ハーバーミストグレーパール」。20インチアルミホイールはET-HS専用のメーカーオプション
ソルテラ ET-SSの外観。ボディカラーは「プレシャスメタル」
ET-HSではメーカーオプションを選択することで前後フェンダーをボディ同色塗装することも可能。ボディカラーは「プラチナホワイトパールマイカ」

 インテリアでは、2023年10月の一部改良で採用された「オーバルステアリングホイール」やドライバーから少し離れた位置にデジタルメーターを配置する「トップマウントメーター」、インパネ中央に大型ディスプレイを据えるといった基本構成はそのままに、インパネ全体を直線的でシンプルな横基調の造形に変更。居心地のよさを感じさせる開放的なデザインとした。

 インパネ中央の大型ディスプレイは画面を14インチにサイズアップして表示をさらに見やすくしたほか、「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応してスマホアプリを使えるようにしている。また、一体化されたエアコンの温度設定をボタン式からダイヤル式にあらためるなど使い勝手の面でも改良が施された。

 上級グレードの「ET-HS」で標準装備する本革シートは表皮の素材をナッパレザーに変更。カラーリングもタン色からブルーとブラックのコンビネーションタイプに変えてスポーティさを強調している。また、センターコンソールにはQi規格に対応するスマホを置くだけで充電できる「ワイヤレス充電器」が新たに全車標準装備された。

2025年11月の改良でシンプルな横基調のインパネデザインに変更
「14インチディスプレイナビゲーション&オーディオシステム」は「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応
Qi規格に対応する「ワイヤレス充電器」を新たに全車標準装備

 シートではフロントシートの運転席と助手席、リアシートの左右2か所に3段階の温度調節が可能な「シートヒーター」を搭載し、乗降時に運転席の電動シートが最後端位置まで移動する「運転席オートスライドアウェイ」機能も全車標準装備。本革シートでは背もたれと座面に熱や湿気がこもらないように吸い出す「フロントシートベンチレーション」を採用。“電費”に大きく影響するエアコンの作動を抑えてもくつろいで過ごせるよう工夫している。

 このほか、SUVとしてのラゲッジスペースの積載性にこだわり、9.5インチのゴルフバックが4個入る容量を確保。荷室高を2段階に調節できるフロアボードを下段に設定した場合、VDA法でET-SSが452L、ET-HSが441Lの荷室空間を実現している。

ET-HSのインテリア。ナッパレザー表皮を使う本革シートを標準装備。「パノラマムーンルーフ」は4WDモデル専用のメーカーオプション
ET-SSのインテリア。シート表皮は合成皮革となる
ラゲッジスペース容量はET-SSが452L、ET-HSが441L

 e-スバル グローバル プラットフォームではSGP(スバル グローバル プラットフォーム)の開発などで培った知見や技術を盛り込み、走行性能や実用性、安全性など多彩な面で性能を強化。BEVならではの環境対応力と合わせて高い動的質感も実現している。

 フロア下に搭載する大型リチウムイオンバッテリは、2025年11月の改良で総電力量を71.4kWhから74.7kWhに増加。制御の改良なども行なわれ、一充電走行距離(WLTCモード)を従来の487~567kmから687~746kmに向上させている。「水冷式温度調整システム」によって外気温に左右されない安定した性能を発揮するほか、改良時に「バッテリープレコンディショニング」を新搭載。低温時でも充電前にバッテリを温めることで、バッテリ残量10%から80%までの急速充電にかかる時間を従来の約55分から約28分にほぼ半減して実用性を高めた。

 2025年11月の改良では駆動用バッテリとあわせて「eAxle」に搭載するモーターを変更。フロントの「2XM型」は最高出力167kW(227PS)、最大トルク268Nm(27.3kgm)を発生。リアの「3XM型」は最高出力88kW(120PS)、最大トルク169Nm(17.3kgm)を発生する。

 駆動方式では前輪駆動のFFのほか、前後独立モーター駆動式AWDを採用。スバルが長年に渡って培ってきた技術や知見を最大限に注ぎ込み、モーターの高い応答性や精度を活かした新時代のAWDシステムとなっており、モーターが前後輪を別々に駆動させることから、従来のエンジン車で搭載していたAWDシステムを超える緻密な駆動配分を可能にして、常に4輪でしっかりと路面を捉える安心感ある走りを提供する。

 さらにSUVで求められる高い悪路走破性を実現するため、ヒルディセントコントロール付きの「X-MODE」を採用。「SNOW/DIRT」「DEEP SNOW/MUD」の2つのモードを備え、前後2モーターの力強いトルクと優れたレスポンスを活かして悪路からのスムーズな脱出をサポートする。また、悪路走行時にドライバーが設定した一定の車速(約2~10km/h)になるよう自動でアクセルントロールを行ない、ドライバーがステアリング操作に集中できるようにする「グリップコントロール」もX-MODEの新機能として追加しており、アクセルやブレーキ操作の難しい凹凸の大きな悪路や滑りやすい路面を通過する際にドライバー負荷を大きく軽減してくれる。

フロントマスクでは大型ヘキサゴンモチーフが廃止されてすっきりとした面構成となった。フロントマスク中央自発光式の六連星オーナメントを設置

 ADAS(先進運転支援システム)では、スバルが“ぶつからないクルマ”として磨き上げてきた予防安全パッケージ「SUBARU Safety Sense」に、BEVとのマッチングを考慮したチューニングを行なって搭載。フロントウィンドウの単眼カメラとフロントグリルのミリ波レーダーで車両前方の状態を検知して、クルマや2輪車、歩行者などと衝突する危険性を抑制する「プリクラッシュセーフティ」などにより、さまざまなシーンでドライバーの安全運転を支援する。

 2023年10月に行なわれた一部改良ではSUBARU Safery Senseの機能を拡充し、渋滞時の疲労を軽減して長時間の運転をサポートする「アドバンスドドライブ(渋滞時支援)」と「LCA(レーンチェンジアシスト)」、見通しのわるい交差点での衝突回避をサポートする「FCTA(フロントクロストラフィックアラート)」を追加。

 さらに、後方車両に追突される可能性が高いとシステムが判断した場合にハザードランプを高速点滅させて後方車両に向けて注意喚起する「接近警報」、停車中に後方から接近する車両の衝突が避けられない場合にブレーキを作動させ、衝突後の二次衝突被害の回避・軽減を図る「セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)」などの機能の新たに採用して安全性能を高めている。

 先進機能では「並列バック駐車」「並列前向き駐車」「並列前向き出庫」「並列バック出庫」「縦列駐車」「縦列出庫」の6つのパターンで駐車・出庫を支援する「Advanced Park」を搭載。超音波センサーとビューカメラが車両周辺の状況を検知して、ステアリング、シフトチェンジ、アクセル&ブレーキといったすべての操作を自動制御して駐車スペースにクルマを収めることができる。上級グレードの「ET-HS」ではスマホアプリでの操作に対応。アクセスキーを携帯したドライバーがアプリを使い、Advanced Parkの駐車機能をリモート操作できる。

主要諸元(ET-SS・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,690×1,860×1,650mm
ホイールベース 2,850mm
最低地上高 210mm
車両重量 1880kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/ダブルウィッシュボーン
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 235/60R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 2XM
定格出力 64kW
最高出力 167kW(227PS)
最大トルク 268Nm(27.3kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 391V
総電力量 74.7kWh
一充電走行距離 746km
WLTCモード交流電力量消費率 113Wh/km

試乗記

三菱自動車

「eKクロス EV」(アップデート)

三菱自動車「eKクロス EV」

車両価格:244万6400円~321万4200円

モデル紹介

 三菱自動車工業と日産自動車の合弁会社「NMKV」が企画・開発マネジメントを行なって2022年夏に販売がスタートした「eKクロス EV」は三菱自動車・水島工場で生産され、日産「サクラ」とは兄弟車になる。

 2026年6月に実施された一部改良では外観デザインの変更によるイメージチェンジと車内装備の充実による利便性向上が図られている。

 これまで外観はベースとなった軽ハイトワゴン「eKクロス」と一部を除いて共通となっていたが、「環境に優しく、乗る人にも優しい親しみやすい表情」と「BEVならではの先進感」の両立を目指し、eKクロスでも採用する三菱自動車のフロントデザインコンセプト「ダイナック シールド」を用いたフロントマスクから、シームレスで連続性のあるグリルレスのスタイルに一新。これまでブラックアウトされていた前後のホイールアーチとサイドシルガーニッシュをボディ同色に変更して、柔らかく統一感のある外観とした。

 また、フロントグリルには洗練された存在感を表現するLEDイルミネーションが埋め込まれ、光の演出によって先進的な印象を強調している。

シームレスで連続性のあるグリルレスのフロントマスクに変更。前後ホイールアーチとサイドシルガーニッシュをボディ同色にして柔らかく統一感のある外観とした

 ガソリンエンジンを搭載するSUVテイストの軽ハイトワゴンであるeKクロスをベースとしたeKクロス EVでは、フロア下に搭載する総電力量20kWhの駆動用バッテリによって日常使いに十分な一充電走行距離(WLTCモード)180kmを実現。ベース車のeKクロス同等となる広々と快適な室内空間と使い勝手のよさを備えつつ、最高出力47kW(64PS)/2302-10455rpm、最大トルク195Nm(19.9kgm)/0-2302rpmを発生する「MM48型」モーターの搭載により、BEVらしい滑らかで力強い加速性能、圧倒的な静粛性と良好な乗り心地を手に入れ、さらに先進的な運転支援機能とコネクティッド技術を活用して快適性と利便性を引き上げている。

 走行面ではeKクロス ガソリンターボモデルの2倍近い最大トルクを発生するモーターを活用して力強い加速性能を実現。ストップ アンド ゴーの繰り返しとなる市街地走行でもキビキビと思い通りに走り、高速道路ではスムーズな本線合流が可能になる。

 また、センターコンソールのボタンを押すことでモード切替を行ない、市街地走行に最適なノーマル、モーター出力を抑えて電費を向上させるエコ、アクセルレスポンスを高めて爽快に走れるスポーツの3種類を選択できる「ドライブモード」を用意して、運転状況に応じて切り替えられるようにしている。

 さまざまな天候や路面で安心して運転できるよう、滑りやすい路面での発進をサポートする「グリップコントロール」を全車に標準装備。雪道や泥でぬかるんだ路面で片輪がスリップした場合、空転中の車輪にブレーキを働かせ、グリップ力のある車輪により大きな駆動力を与えて走破性を高め、安心感のある走りを実現する。

 さらに、アクセルペダルの操作だけで加減速をコントロールできる「イノベーティブペダル オペレーションモード」を採用。減速時にペダルをアクセルからブレーキに踏み替えなくても多くのシーンで適切な制動力が得られ、操作のわずらわしさや疲労を軽減する。

 基本構造ではフロア下に重量物である駆動用バッテリをレイアウトする一方、ルーフパネルに肉厚の薄い鋼板を使って低重心化を追求。コーナーリング時のロールを抑制して安定感を高めている。また、前後重量配分も56:44として4輪の接地荷重を最適化。サスペンションに専用チューニングを行なって軽快感と安定感を両立し、気持ちのよい操縦性と質感の高い落ち着きある乗り心地を両立させた。

 搭載する大容量の駆動用バッテリは、V2H(Vehicle to Home)機器と接続することで自宅などの電源としても利用可能。電力使用量が多い日中には駆動用バッテリの電力を家庭内で使用して、夜間に駆動用バッテリーを充電するといった使い分けにより、電力のピークシフトに貢献できる。さらに停電などが発生した時は、一般家庭で必要となる約1日分の電力をまかなう頼もしい非常用電源として活躍する。また、V2L(Vehicle to Load)機器を組み合わせれば、キャンプなどのアウトドアレジャーを楽しんでいるときに電化製品などを利用できる。

一充電走行距離(WLTCモード)は全車180km

 インテリアではシフトセレクターに操作量の少ない電子制御セレクターレバーを採用するほか、メーターにフルデジタル表示の「7インチカラー液晶メーター」を採用。7インチカラー液晶メーターはバッテリステータスや電費、ナビゲーション情報などを分かりやすく表示する。

 また、Pグレードで標準装備、Gグレードはメーカーオプションとなる「9インチスマートフォン連携ナビゲーション」では、充電スポットや目的地までの推定電池残量なども表示可能で、スマホやタブレットと連携して「Android Auto」や「Apple Car Play」も活用できる。

 2026年6月の一部改良でインパネ下側に全車オプション設定の「アクセサリーコンセント」(AC100V、最大1500W)が追加可能になり、駆動用バッテリに蓄えた電力を電気製品などに供給。日常シーンからアウトドアレジャー、災害による停電といった非常時など幅広いシーンでBEVならではの魅力を発揮する。

 Pグレードは充電用USBポートが増設され、Type-Cポート2個、Type-Aポート1個を設定。GグレードとG ビジネスパッケージでもType-Cポート1個を標準装備している。また、「ステアリングヒーター」と「運転席/助手席シートヒーター」(座面)は採用が拡大され、Pグレードに加えてGグレードでも標準装備となった。

 このほか、降車時に人や荷物が後席に残っている可能性をドライバーに知らせて確認を促す「リアシートアラート」を全車に追加。利便性と安全性を向上させている。

2026年6月の一部改良でインパネ下側に「アクセサリーコンセント」(AC100V、最大1500W)が追加可能になった

 シートはブラックのファブリック表皮が標準装備となり、Pグレードにはライトグレーを基調とした「プレミアムインテリアパッケージ」をオプション設定。合成皮革と立体感のあるダイヤ柄エンボス加工のファブリックを組み合わせる表皮を使って上質感を演出する。

 先進装備としては高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」を採用。レーダークルーズコントロールシステムと車線維持支援機能を組み合わせ、高速道路で車間距離と車線中央付近をキープしながらの走行をアシストしてドライバーの負担を軽減する。また、スムーズな車庫入れをサポートする「マイパイロット パーキング」を三菱自動車で初採用。駐車可能な場所を自動検知して、後退駐車、前進駐車、縦列駐車のいずれにも対応する。

 2024年5月に行なわれた一部改良では、定額契約のインターネット接続で“車内Wi-Fi環境”を実現し、データ通信量を気にすることなくオンライン配信の動画や音楽、オンラインゲームなどを楽しめるNTTドコモの「docomo in Car Connect」有料オプションプランに対応。また、車外にいてもスマートフォンアプリを使って多彩な操作が可能になるコネクティッドサービス「MITSUBISHI CONNECT」の機能を強化。新たに「リモートドアロック/アンロック」機能を追加して、車両から離れていてもドアの施錠・解錠が可能になり、利便性と使い勝手を向上させた。

 安全面では先進運転支援機能「e-Assist」の機能強化を行ない、急制動時やABS作動時にブレーキランプが高速点滅して後続車に注意喚起する「エマージェンシーストップシグナルシステム」を新たに採用。また、Pグレードに「マルチアラウンドモニター」、Gグレードに「リアビューモニター付きルームミラー」を標準装備して車両後方の視認性を向上させている。

主要諸元(G・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,655mm
ホイールベース 2,495mm
最低地上高 145mm
車両重量 1060kg
乗車定員 4人
サスペンション(前後) ストラット/トルクアーム式3リンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 155/65R14(前後)

(電動機・モーター)
型式 MM48
定格出力 20kW
最高出力 47kW(64PS)/2302-10455rpm
最大トルク 195Nm(19.9kgm)/0-2302rpm

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 350V
総電力量 20kWh
一充電走行距離 180km
WLTCモード交流電力量消費率 124Wh/km

「ミニキャブ EV」(アップデート)

三菱自動車「ミニキャブ EV」

車両価格:254万1000円~265万1000円

モデル紹介

 三菱自動車の軽商用車「ミニキャブ」をベースとした「ミニキャブ EV」は、かつて三菱自動車から販売されていた軽乗用BEV「i-MiEV」のコンポーネントを活用して2011年12月に発売された「ミニキャブ MiEV」から車名を変更しつつ継続販売しているモデル。

 2021年3月末に一般販売を終了していたが、気候変動対策として各方面で脱炭素化の取り組みが注目されるようになり、サスティナブルな活動に注力する物流事業者や自治体などで軽商用BEVの需要が高まったことを受け、2022年11月から販売を再開。2023年12月の大幅改良時に車名をミニキャブ EVに改めた。この車名変更については、2022年夏に「eKクロス EV」が発売されたことに加え、従来の車名で使っていた「MiEV」がBEVを示しているとユーザーに伝わりにくかったことなどを理由として挙げている。

 2023年12月の大幅改良では車名変更と合わせて独自開発のEVシステムを新世代化。モーターや駆動用バッテリなどの電動系コンポーネントが一新され、発売当初は10.5kWhと16.0kWhの2種類を用意していた駆動用バッテリは総電力量を20.0kWhに強化。一充電走行距離(WLTCモード)を従来比で約35%増となる180kmに延長した。AC200V(15A)の普通充電では約7.5時間で満充電となり、急速充電の場合は約42分で80%までの充電が可能となっている。

 また、モーターとインバーターを一体化した新しい構造によってモーター効率を向上させ、静粛性をさらに高めたほか、走り出した瞬間から最大トルクの195Nmを発生。たくさんの荷物を積んで車重が増えた状態でもスムーズで力強い走りを実現。従来よりも静粛性を高めたことで、早朝や深夜でも周囲に気兼ねなく走行できるようにした。このほか、回生ブレーキを積極的に活用するBポジション選択時の回生力を強め、実用電費を向上させている。

 走行性能ではショックアブソーバーの減衰力特性を見直し、乗員の乗り心地を向上させることに加え、キャビンの揺れを抑制して荷物への負荷も軽減している。

2026年9月の一部改良でインパネにオプション装着される「充電用USBポート」をタイプC×2に変更

 2026年9月に実施された一部改良では予防安全機能「三菱e-Assist」の機能を強化したほか、コネクティッド機能を備えた法人・事業者向けサービスのオプション追加、装備の充実などを行なった。

 三菱e-Assistでは「FCM(衝突被害軽減ブレーキシステム)」の検知対象を夜間の歩行者や自転車にも拡大。「UMS(誤発進抑制機能)[前進時]」では静止歩行者も検知できるようにして安全性を高め、フロントカメラで一時停止や進入禁止といった標識を認識した場合、メーターパネル内に表示を行なって注意喚起する「TSR(標識認識システム)」を採用し、日々の安全運転をサポートする。

 メーカーオプションの「TCU(車載通信機)」を装着することで利用可能となる法人・事業者向けコネクティッドサービスの「車両運行サポートサービス」では、運行管理者向けの「ダッシュボードサービス」とドライバー向けの「MITSUBISHI CONNECT」を用意。

「ダッシュボードサービス」では車両の走行履歴や走行距離、消費電力などのデータを集計・分析可能。車両の運行実績をPCのWebブラウザから一元管理して、稼働実績のCSV出力にも対応して運行日誌に利用できるほか、車両の現在位置を地図表示して急な計画変更などの調整なども可能となり、法人車両の効率的な運行管理を支援する。

「MITSUBISHI CONNECT」では車載エアコンのリモート操作やドアロックの解錠/施錠、タイマー充電の設定を含む充電管理、SOSコールなどの機能が利用できる。

 このほか装備充実では、メーカーオプション設定の「充電用USBポート」を、従来のタイプA+タイプCという組み合わせからタイプC×2というスタイルに変更して利便性を高めている。

総電力量を20.0kWhに強化した駆動用バッテリパックを採用
インバーター一体型モーター「YA1型」は最高出力31kW(42PS)、最大トルク195Nm(20kgm)を発生

 ラインアップは広い荷室空間でたくさんの荷物を運べる「2シーター」、コンパクトに折りたためるリアシートを備えて多彩な使い勝手に対応する「4シーター」の2種類を用意する。駆動方式は後輪駆動の2WDのみを設定。

 最大積載量は350kgとなり、運転席以外のシートを格納状態にすると600×450×450mmサイズの段ボール箱を14個積載できる大容量の荷室スペースを確保。載せた荷物を固定するためのフックや荷室を仕切るレールなどを設置しやすいよう、ラゲッジスペースのルーフ側面など10か所にユーティリティーナットを標準装備して、用途に合わせて多彩なアレンジを可能としている。

 機能装備ではインパネの下側にはスマホなどを置ける「インパネロワートレイ」を設定したほか、トレーのすぐ上にタイプCポートを2口備える充電用USBポートをメーカーオプションとして用意。また、フロアコンソール背面にAC100Vコンセントを追加して、駆動用バッテリの電気で最大1500Wまでの電気製品を動かすことができる「アクセサリーコンセント」を2シーター車にオプション設定している。

2シーターのボディカラーは「ホワイトソリッド」(写真)と「スターリングシルバーメタリック」の2色をラインアップ
インテリアでは運転席と助手席だけを装着。4シーターより車両重量が30kg軽くなっている
4シーターのボディカラーは「スターリングシルバーメタリック」と「ホワイトソリッド」(写真)、3万3000円高となる「アッシュグリーンメタリック」の3色
4シーターのリアシートは背もたれを前に倒し、さらに座面と一緒に180度前方に回転させることでフロアとフラットに一体化する

主要諸元(CD 20.0kWh 2シーター・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,915mm
ホイールベース 2,390mm
最低地上高 165mm
車両重量 1100kg
乗車定員 2人
サスペンション(前後) ストラット/ド・ディオン式3リンク
駆動方式 後輪駆動
タイヤサイズ 145/80R12(前後)

(電動機・モーター)
型式 YA1
定格出力 25kW
最高出力 31kW(42PS)
最大トルク 195Nm(20kgm)

(動力用主電池)
種類 リチウムイオン電池
電圧 -
容量 -
個数 -
総電圧 330V
総電力量 20.0kWh
一充電走行距離 180km
WLTCモード交流電力量消費率 127Wh/km

スズキ

「e SKY」(New!!)

スズキ「e SKY(プロトタイプ)」

モデル紹介

「e SKY」はスズキ初となる軽乗用タイプのBEVとして2026年秋に日本で発表すると予告されているモデル。8月からスズキWebサイト内に専用ページが開設されたほか、Car Watchでもプロトタイプ車両の試乗記などが公開されて先行情報の告知がスタートしている。

「Easy to Switch」をコンセプトに開発されたe SKYは、ガソリンエンジン車から違和感なくBEVに乗り換えてもらうことを目指し、通勤や通学、買い物、送迎といった軽自動車が活躍する日常シーンを過不足なくクリアする実用性を備えながら、スムーズな加速や高い静粛性によって快適な移動を実現しているという。

 公開されているプロトタイプ車両のスペックをベースとした情報では、プラットフォームに軽BEV専用として新開発された「HEARTECT e」が採用され、26kWhの容量を備えるリン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリをフロア下に搭載。高剛性なバッテリユニットをボディの構成要素として組み込むことにより、軽量・高剛性を実現するほか、フラットな床下構造が高い空力性能を発揮。重量物であるバッテリユニットによって低重心化も図られて走行安定性の向上にも貢献する。

 動力源としてはモーター、インバーター、減速機を一体化した3-in-1構造によってコンパクトサイズと高い効率を両立した「eAxle」を車両前方に搭載。最高出力や最大トルクなどのスペックはまだ公表されていないが、プロトタイプ車両では一充電航続距離として310kmを実現しているという。充電性能については、充電警告灯点灯から100%まで普通充電で充電する場合、3kW(200V 16A)で約8時間、6kW(200V 30A)で約4.5時間。急速充電で充電警告灯点灯から80%まで充電する場合は50kWで約25分となる。

 また、航続距離を維持するアイテムとして「ダイレクトヒートポンプ」と「空気加熱電気ヒーター」を採用し、寒い季節に暖房を利用しても航続距離に影響が出にくいようにしている。

e SKY(プロトタイプ)。ボディサイズは3395×1475×1625mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2460mm

 静粛性では走行中に風切り音やロードノイズといった不快な音が発生しないよう抑制する工夫を行ないつつ、ドライバーが速度感などを得るために必要となる音は残していくといったチューニングを実施。エンジン音のないBEVらしい室内空間で同乗者との会話やBGMなどを楽しみながら移動できるようにしている。

 最小回転半径は一般的なガソリンエンジン車を含めても軽乗用車トップクラスとなる4.4mを実現し、軽乗用車に求められる市街地などでの運転しやすさを高めている。

 そのほか、アクセル操作だけで車両の加減速をコントロールできる「イージードライブペダル」をスズキの軽自動車として初採用。信号機や渋滞などによるストップアンドゴーが多い市街地での運転負荷を軽減してくれる。

e SKY(プロトタイプ)の一充電航続距離は310km
車両前方に3-in-1構造でコンパクトサイズと高い効率を両立した「eAxle」を搭載
車体の右側後方に普通充電と急速充電のポートを設置
車両重量に対して余裕を持たせた14インチの専用開発タイヤ「e.ENASAVE」を採用
車両の加減速をアクセル操作だけでコントロールできる「イージードライブペダル」をスズキの軽自動車として初採用

 デザインには「洗練さ、安心感、軽快感を与えるスマートな形状」「タイムレスで流行に左右されないアイコニックなデザイン」「親しみやすく、穏やかな相棒のようなコージーな印象」という3つのキーワードを採用。

 外観デザインでは「フローティングルーフデザイン」によって車両全体の軽快感を演出しつつ、高い位置にショルダーラインを設定してボディの厚みを表現。はっきりと描いたフェンダーラインで足まわりに強さや踏ん張り感を与え、乗る人に安心を提供する。アッパーグリルを持たないフロントマスクによって穏やかで親しみやすいイメージが演出され、サイドビューでは初代「スズライト」を連想させる弓なりの造形が与えられ、コンパクトにまとめたボディに立体感を持たせて親しみやすさを高めている。

 ヘッドライトとリアコンビネーションランプにはデジタル数字のようなシグネチャーランプを設置して先進感や個性を表現。車両重量に対して余裕を持たせた14インチの専用開発タイヤ「e.ENASAVE」と組み合わされるホイールは、従来のような放射状や回転体といったデザインではなく、水平垂直の形状として繊細さを表現するほか、先進感やデジタル感を演出している。

分割可倒式リアシートを利用してラゲッジスペースの拡大も可能

 インテリアはインパネから両サイドのドアトリムに連続する「ラウンドライン」によって視界に入るエリアに乗員を包み込むような面構成を与え、広々とした雰囲気と守られ感を両立する心地よい空間とした。

 運転席前方にあるデジタルメーターのフードからインパネ中央に設置される10.1インチのディスプレイオーディオを一体構造として、BEVらしい先進感とスマートさを演出。デジタルメーター内には「浮き上がった発光体」をイメージさせる立体的なターコイズブルーのグラフィックを設定し、エアコンパネルもシームレスなブラックパネルで構成して先進性を表現している。

インテリアではインパネから両サイドのドアトリムに連続する「ラウンドライン」を採用
シームレスなブラックパネルで構成されたエアコンパネル。シフトセレクターはストロークの長いレバータイプとなっている
ヒーターを内蔵するレザーステアリングを採用
10.1インチ画面のディスプレイオーディオはアプリケーション方式の「つながるナビ」をスズキ車で初採用
多彩な情報を見やすく配置するデジタルメーター

 また、インパネではフラットで直線的なディスプレイを備える一方、両サイドに上質な陶器を思わせる質感のラウンド形状を持つ白いトレイを設定。車内に柔らかさや温かみを与えている。

 インテリアカラーは新開発のグレー内装となり、シートやドアトリムなどに用いる表皮、カラーミックス樹脂などをバランスよく組み合わせ、キャビンに入った瞬間にすっと気持ちがスイッチするような空間に仕立てられている。

 インパネ中央に設置される10.1インチ画面のディスプレイオーディオは国内向けのスズキ軽自動車として初採用となるアイテム。視認性や操作性を向上させており、ナビ機能ではスズキ初となるアプリケーション方式の「つながるナビ」を採用。渋滞や通行止めなどの交通情報に加え、自車のバッテリ残量も考慮したルートを提案可能となっており、目的地到着までに必要なバッテリ残量といったBEV特有の不安要素に対応。ロングドライブも安心して楽しめるようにしている。

ヘッドレスト一体型のフロントシートを採用
リアシートは座面が一体化されたベンチタイプ
助手席の前方に陶器のような質感を持つ白いトレイを設定
センターコンソールは上下2段で使い分け可能な形状となっている

関連リンク

スズキ株式会社
https://www.suzuki.co.jp/
新型「e SKY」専用サイト
https://www.suzuki.co.jp/car/esky/

「eエブリイ」(New!!)

スズキ「eエブリイ」(レーザーブルークリスタルシャイン)

車両価格:314万6000円~323万4000円

モデル紹介

 2026年3月に発売された「eエブリイ」は、スズキ、ダイハツ、トヨタの3社で共同開発したBEVシステムを搭載する軽商用バンのBEV。スズキではダイハツからのOEM供給を受けて販売される。

 駆動用バッテリには安全性が高いリン酸鉄リチウムイオンバッテリを採用してフロア下にレイアウト。36.6kWhの大容量バッテリによって一充電走行距離(WLTCモード)257kmを実現し、日常生活や仕事での使用に十分な走行距離を確保する。

 フロントグリル内に普通充電と急速充電のポートを設置して、普通充電では電池残量警告灯の点灯状態から満充電まで3kW充電で約12時間、6kW充電で約6時間を目安とする。一方、CHAdeMO対応の急速充電器は最大50kWまで対応し、電池残量警告灯の点灯状態から80%充電まで50kW充電の場合は約50分で完了する。

 駆動用バッテリに蓄えた電気を非常用電源として活用する「V2H」にも対応。急速充電ポートとV2H機器を接続することで自宅などに電力給電が可能になるほか、インパネに「AC電源コンセント」も設置しており、電気製品に最大1500Wまで電力供給する機能も用意している。

「ホワイトB」の2シーター車
「ブライトシルバーメタリック」の4シーター車

 動力源としてはモーター、インバーター、トランスアクスルを一体化した「eAxle」を後軸間に設置。内蔵する「1CG型」モーターは最高出力47kW、最大トルク126Nmを発生して、モーターならではの大トルクによって力強い走行性能を発揮する。また、重量物の駆動用バッテリやeAxleをフロア下の低い位置に搭載することで低重心化され、路面の段差などを通過したときの横揺れや振動が低減されて乗り心地が向上している。

 ADAS(先進運転支援システム)では予防安全技術「スマートアシスト」を採用。「衝突回避支援ブレーキ機能(対車両、対歩行者[昼間])」「車線逸脱抑制機能」「ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方・後方)」「先行車発進お知らせ機能」などによって安全運転をサポートする。

 また、夜道などを明るい光で照らす標準装備の「LEDヘッドライト」には、対向車や先行車両などを検知した際にハイビームの光を部分的に遮光する「ADB(アダプティブドライビングビーム)」も搭載。さらにステアリング操作と連動して進行方向を照らし、シフトセレクターでRレンジを選択すると両サイドに向けて発光する「サイドビューランプ」も採用して夜間走行の視認性を高めてくれる。

 このほか、大きな荷物をラゲッジスペースに積載したり、暗い夜間でも後方視界を確保できる「デジタルルームミラー」をメーカーオプション設定する。

フロア下に36.6kWhのリン酸鉄リチウムイオンバッテリをレイアウト。後軸間に「eAxle」を配置して後輪を駆動する
eAxleの「1CG型」モーターは最高出力47kW、最大トルク126Nmを発生
電気製品に最大1500Wまで電力供給する「AC電源コンセント」をインパネに設置

 商用車で重要なキャビンの広さや使いやすさも追求し、最大積載量350kgの広々とした荷室空間を確保。フロントシート上にある耐荷重計1.5kgの「オーバーヘッドシェルフ」や前後に長い「センターコンソールトレー」、助手席前方のフック付き「インパネトレー」など、多彩な収納スペースが用意されている。

 装備では視認性の高い「7インチTFTカラー液晶メーター」がデジタルメーターとして採用され、走行中の電力使用や回生発電量などを示す「パワーメーター」とスピードメーターのほか、メーター左側は各種情報を切り替え表示して、アナログ時計や瞬間電費/平均電費、駆動用バッテリ温度、ドアオープンなどの警告メッセージなどを確認できる。

 空調ではエアフィルター付きのフルオートエアコンが標準装備され、運転席と助手席の座面と背もたれにはシートヒーターが内蔵される。

eエブリイのインパネ。フロントシートのサイドウォークスルーが可能
「7インチTFTカラー液晶メーター」を全車標準装備
ボックスティッシュやファイルなどを収納できる「オーバーヘッドシェルフ」
2シーター車のキャビン
4シーター車のキャビン
4シーター車の可倒式リアシートは簡単な操作で折りたたまれ、フラットな荷室を生み出す
助手席シートバックは前方に水平まで倒れ、長さのある荷物の積載に対応する

主要諸元(2シーター・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,890mm
ホイールベース 2,450mm
最低地上高 130mm
車両重量 1240kg
乗車定員 2人
サスペンション(前後) ストラット/トレーリングリンク
駆動方式 後輪駆動
タイヤサイズ 145/80R12(前後)

(電動機・モーター)
型式 1CG
定格出力 30kW
最高出力 47kW
最大トルク 126Nm

(動力用主電池)
種類 リン酸鉄リチウムイオンバッテリ
電圧 3.18V
容量 160Ah
個数 72個
総電圧 228.96V
総電力量 36.6kWh
一充電走行距離 257km
WLTCモード交流電力量消費率 161Wh/km

関連リンク

スズキ株式会社
https://www.suzuki.co.jp/
製品情報
https://www.suzuki.co.jp/car/eevery/

「eビターラ」

スズキ「eビターラ」

車両価格:399万3000円~492万8000円

モデル紹介

「eビターラ」はインドにある「スズキ・モーター・グジャラート」で生産され、欧州やインド市場に投入されるスズキの「バッテリEV世界戦略車」第1弾。8月に生産が開始され、日本市場では2026年1月の発売となる。

 2023年1月にインドで開催された「Auto Expo 2023」で世界初公開されたBEVのコンセプトモデル「eVX」がベースとなっており、「エモーショナル・バーサタイル・クルーザー」を商品コンセプトとして開発を実施。「近代的なEVの先進感とSUVの力強さを併せ持つデザイン」「高効率なeAxleとリン酸鉄リチウムイオンバッテリーで構成するEVパワートレーン」「前後に独立した2つのeAxleを配置した電動4WDモーターで駆動する『ALLGRIP-e』」「EV専用に新しく開発したプラットフォーム『HEARTECT-e』」といった商品特徴が与えられている。

 デザインテーマには「ハイテク&アドベンチャー」というキーワードが用意され、外観デザインではBEVの先進感とSUVの力強さを併せ持ち、冒険心を刺激する力強いたたずまいを表現。18インチの大径タイヤとロングホイールベースによって存在感を強調している。多角形や多面体構造を採用し、BEVの先進感とSUVの力強さを併せ持って冒険心を刺激する力強いデザインを採用。

 フロントマスクではピアノブラック調のフロントグリルや3ポイントの発光を特徴とするシグネチャーランプを持つLEDヘッドライトなどで押し出し感を強調。リアのLEDコンビネーションランプでも3ポイントが特徴的なシグネチャーランプを採用して先進感を演出している。

 BEVならではのロングホイールベースと四隅で踏ん張り感を演出する18インチの大径タイヤ、前後バンパーのアンダーガードとサイドスラッシュガードなどで力強い走破性を表現しており、アルミホイールはガーニッシュ付きで、空力と軽量化を両立させた樹脂製ガーニッシュを装着してアルミだけでは表現できない細部まで作り込んだデザインを手に入れている。

BEVの先進感とSUVの力強さを併せ持ち、冒険心を刺激する力強いデザインを採用
ボディカラーは4種類で、「ブルーイッシュブラックパール4」以外ではブラック2トーンルーフとの組み合わせとなる

 インテリアでは先進装備の「インテグレーテッドディスプレイ」を搭載してハイテク感を表現し、インパネやドアトリムなどに設定したブラウンのソフトパッドでアドベンチャー感をアピール。デジタルメーターとセンターディスプレイを同一平面上に配置したインテグレーテッドディスプレイでは、10.25インチのメーターディスプレイと10.1インチのセンターディスプレイのそれぞれで3パターンの表示デザインを切り替え可能として、ユーザーごとの好みや使い勝手に合わせてカスタマイズできるようにしたほか、センターディスプレイではタッチ操作に加えて長押しやドラッグ&ドロップといったスマートフォンライクな操作性も採り入れて使い勝手を高めている。

 また、「メモリーナビゲーション」では「航続可能範囲表示」「充電施設経由地設定」「充電施設表示」といったEVサポート機能を搭載し、充電不足の心配を解消できるようにしている。

 ブラックとブラウンを基調としたインパネでは、エアコン吹き出し口の外周にダークシルバーガーニッシュを設定し、エアコンルーバーにはピアノブラック調としたほか、センターコンソールはピアノブラック調のパネルを使い、SUVらしいタフさと同時に洗練されたイメージを演出している。

 フローティング構造のセンターコンソールでは“浮き感”による軽快さを表現しつつ、ミドルトレイにHDMI端子やUSB端子などを配置してしっかりとしたユーティリティも確保。また、センターコンソールのミドルトレイやフロントドアトリムには12色の調色機能と7段階の調光機能を備える「LEDアンビエントライト」をレイアウトして好みの車内空間を演出できるようにしている。

 シートでもブラックとブラウンの2色を使い、3種類のシート表皮を組み合わせて立体的で複雑な構造を実現。ホールド性を高めて乗員の体をしっかりと支え、洗練さとラフな印象を表現している。

デジタルメーターとセンターディスプレイを同一平面上に配置した「インテグレーテッドディスプレイ」を採用
BEV専用プラットフォーム「HEARTECT-e」によるロングホイールベースとフラットなフロアで広々とした後席空間を手に入れている
センターコンソールのミドルトレイにHDMI端子やUSB端子などを配置
ラゲッジスペース容量は5人乗車時で238~306L。リアシートの前後スライドや4:2:4分割可倒式のシートバックなどを活用して容量をアレンジできる

 ボディサイズは4275×1800×1640mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2700mm。バッテリ容量は「X」グレードの49kWhと「Z」グレードの61kWhを用意して、駆動方式は前輪駆動の2WDのほか、ZグレードではリアにもeAxleを搭載した電動4WDをラインアップする。

 EVパワートレーンではモーターとインバーター、トランスアクスルといった構成部品を一体化してエネルギー効率を高め、コンパクトサイズを両立したeAxleと、長寿命で安全性の高さを追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリを採用。BEVの特徴であるキビキビとした発進加速、シャープな追い越し加速などを実現する。

 また、モーターの制御ではアクセルペダルを踏み込んだときに発生するモーターの加速力を「NORMAL」「ECO」「SPORT」の3種類から選択できる「ドライブモード」が用意され、アクセルペダルの操作だけで加減速をコントロールできる「イージードライブペダル」でも回生発電による減速度を3種類で切り替え可能となり、OFF設定も選択できる。

 2WD車ではeAxleを車両前方のボンネット下に搭載して、駆動用の「1CG型」モーターは、49kWhバッテリとの組み合わせで最高出力106kW、最大トルク193Nm、61kWhバッテリとの組み合わせでは最高出力128kW、最大トルク193Nmを発生する。電動4WDでは車体後方の後軸間にもeAxleを追加して、リアeAxleの「2CG型」モーターで最高出力48kW、最大トルク114Nmを発生。システム合計で最高出力135kW、最大トルク307Nmのスペックを発揮する。

EVパワートレーンでキビキビとした発進加速、シャープな追い越し加速などを実現(写真はプロトタイプ車両)

 スズキが培ってきた4輪駆動技術を駆使して生み出されたALLGRIP-eでは、車両前後に配置する2つのeAxleによって4輪を制御。基本的にはフルタイム4WDとして4輪すべてに駆動力を与えて走行し、加減速の状況に応じて前後のトルク配分を自動制御する。また、旋回時には積極的に後輪のトルク配分を高め、フロントタイヤのグリップ力をコーナーリングフォースとして利用しやすくする。

 悪路の走行中に効果を発揮する「トレイルモード」は、岩場で片側のタイヤが宙に浮いたり、マッド路で片輪が空転するような路面状況でセンターコンソールのスイッチを押して起動。空回りするタイヤにブレーキを効かせる「ブレーキLSD機能」により、反対側のタイヤに駆動トルクを配分して悪路での走破性を向上させる。

 BEV専用に新開発されたプラットフォームのHEARTECT-eでは、軽量な構造に加えて高電圧保護、ショートオーバーハングによる広い室内空間を実現したほか、メインフロアのフロア下メンバーを廃止してバッテリ容量を最大化している。構造材には780MPs、980MPs、1180MPsといった複数の高ハイテン材を組み合わせて採用。使用比率を従来の約2倍に高め、高剛性設計と同時に部材の薄肉化で軽量化を果たした。

 ロングホイールベース化の効果で広い室内空間と直進安定性の向上を図りつつ、エプロンサイドメンバーの外幅を狭くしてタイヤの切れ角を確保。SUVらしい大径タイヤを採用しながら、最小回転半径は5.2mに収めている。

モーターとインバーター、トランスアクスルの一体化で高効率化したeAxleを採用。電動4WD「ALLGRIP-e」ではリアeAxleも搭載する
大型の駆動用バッテリの搭載を可能にするHEARTECT-eを採用

主要諸元(X・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 4,275×1,800×1,640mm
ホイールベース 2,700mm
最低地上高 185mm
車両重量 1700kg
乗車定員 5人
サスペンション(前後) ストラット/マルチリンク
駆動方式 前輪駆動
タイヤサイズ 225/55R18(前後)

(電動機・モーター)
型式 1CG
定格出力 59kW
最高出力 106kW
最大トルク 193Nm

(動力用主電池)
種類 リン酸鉄リチウムイオンバッテリ
電圧 3.18V
容量 160Ah
個数 96個
総電圧 305V
総電力量 49kWh
一充電走行距離 433km
WLTCモード交流電力量消費率 124Wh/km

関連リンク

スズキ株式会社
https://www.suzuki.co.jp/
製品情報
https://www.suzuki.co.jp/car/evitara/


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ダイハツ

「e-ハイゼット カーゴ/e-アトレー」(New!!)

ダイハツ「e-ハイゼット カーゴ」(左)と「e-アトレー」(右)

車両価格:314万6000円(e-ハイゼット カーゴ)

車両価格:346万5000円(e-アトレー)

モデル紹介

 2026年2月に発売された「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」は、軽商用車「ハイゼット カーゴ」「アトレー」をベース車に開発されたダイハツ初の量産BEV。生産はダイハツ九州 大分(中津)第1工場で行なわれ、同工場が持つ少量多品種の特装車を生産する技術とノウハウを生かし、BEV専用設備を導入することなく既存ラインでICE搭載の他車種と混流生産される。

 カーボンニュートラルの実現に向け、物流のラストワンマイルや各種産業を支えている軽商用車でも電動化の期待が高まっていることを受けて開発されたe-ハイゼット カーゴ/e-アトレーは、軽自動車に適した新開発のBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」を採用。部品配置の見直しやボディ&サスペンションを新設計したことで、ベースモデルから車内スペースを変えることなく大容量バッテリの搭載を実現した。

 軽キャブオーバーバンナンバーワンとなる積載スペース(e-ハイゼット カーゴ 4シーター)や、使い勝手のよいキャビンといった軽商用バンとしての魅力を継承しつつ、軽商用BEVでトップとなる一充電走行距離(WLTCモード)257kmを達成している。

「暮らしを守る働く車」をコンセプトに、「ガソリンを給油しに行く必要がなく、外出先でも電気を使えて“人にやさしい”」「走行中のCO2排出ゼロで“地球にやさしい”」「従来のガソリンモデルと比べてランニングコストが低く“財布にやさしい”」という3つの優しさを持つクルマとして開発されている。

e-ハイゼット カーゴでは「アイスグリーン」(左)、「ブライトシルバーメタリック」(右)、「ホワイト」の3色をボディカラーとして設定
e-ハイゼット カーゴのリアビュー。ボディカラーはホワイト

 新開発のBEVシステムであるe-SMART ELECTRICは、ダイハツとスズキが「小さなクルマづくり」で培ってきたノウハウと、トヨタが持つ電動化技術を組み合わせて3社共同で開発。モーター、インバーター、減速機を一体化した「eAxle」を後輪駆動軸上に搭載して後輪を駆動させるほか、安全性が高いリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を駆動用バッテリに採用してフロア下に搭載。36.6kWhの総電力量を備える薄型バッテリにより、257kmの一充電走行距離(WLTCモード)を実現して、エアコンなどの稼働で電力消費が増加する夏季や冬季でも、多くの軽商用バンユーザーの必要を満たす十分な走行距離を確保している。

 総電力量36.6kWhの駆動用バッテリに蓄えた電気を非常用電源として活用するため、CHAdeMO規格の急速充電ポートとV2H機器を接続して自宅などに電力給電する「V2H」に対応。また、インパネに設置した「アクセサリーコンセント」によって、走行中でも電気製品に最大1500Wまで電力供給する機能も用意している。

 アクセサリーコンセントを車外から利用できるよう、フロントドアウィンドウに挟み込んでガラスを閉めたまま延長コードを車外に出せる「外部給電アタッチメント」も付属。災害などの影響で停電しているときに駆動用バッテリを大きな蓄電池として利用できるよう、車両の走行機能を停止した状態のまま外部給電できる「非常時給電システム」も搭載している。

フロントグリルに設定した普通充電ポートと急速充電ポートで充電を行なう
総電力量36.6kWhのリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を駆動用バッテリに採用
電気製品に最大1500Wまで電力供給する「アクセサリーコンセント」をインパネに設置。付属の「外部給電アタッチメント」で延長コードを車外まで伸ばすことも可能

 走行性能ではeAxleに内蔵される「1CG型」モーターが発生する126Nmの最大トルクを生かし、たくさんの荷物を載せる機会の多い軽商用車でもスムーズな発進加速でのびのびとした走りを実現。また、適度な回生ブレーキを行なうことで電費の向上と運転しやすさを両立する。モーター駆動のBEVはエンジン音や排気音、排出ガスなどと無縁で、深夜や早朝といった騒音が迷惑になってしまう時間帯でも気兼ねなく使えて、飲食物などの運搬にも適している。

 BEV専用の骨格補強によってボディ剛性が高められ、新設計されたリアのトレーリングリンク車軸式コイルスプリングなどを採用して乗り心地が向上。重量物である駆動用バッテリやeAxleなどがフロア下の低い位置にレイアウトされることで従来のICE車よりも低重心となり、走行中の振動が抑制されて乗り心地が高まるほか、車内の荷物が荷崩れしにくくなることも軽商用車として大きなメリットになる。

 駆動用バッテリやeAxleをフロア下に最適配置して生み出した最大積載量350kgの積載スペースは、みかん箱なら68個、パンケースなら71ケース、畳(中京間)なら9枚に対応するベース車同等の高い積載性を実現。

 ラゲッジスペースの床面から凹凸をなくし、2シーター車以外でも標準装備する「水平格納式リアシート」を前方にダイブダウンさせることで荷物を出し入れしやすいフラットな空間となるほか、荷室側面などの30か所に設定されている「ユースフルナット」にオプション品のフックなどを取り付けて荷物を固定できるなど、ベース車の魅力である使い勝手のよさも継承している。

フロア下に駆動用バッテリやeAxleなどを集約して広いラゲッジスペースを確保。低重心化も推し進めて安定した走りも実現する

 運転席まわりでは視認性の高い「7インチTFTカラー液晶メーター」をデジタルメーターとして採用。走行中の電力使用や回生発電量などを示す「パワー/チャージゾーン表示」と現在のバッテリ残量で走行できる予想距離を表示する「航続可能距離」などを中央にレイアウト。メーター右側にはデジタル数字で車速を大きく表示するスピードメーターが配置され、左側では瞬間電費/平均電費、駆動用バッテリ温度などの各種情報を切り替え表示する。

 空調では「スーパークリーンエアフィルター」を備えるフルオートエアコンが全車標準装備され、運転席と助手席の座面と背もたれにシートヒーターを内蔵。このほか、フロントシート上にある耐荷重計1.5kgの「オーバーヘッドシェルフ」や助手席前方のフック付き「インパネトレー」など、運転席から手が届きやすい範囲を中心に豊富な収納スペースを確保して利便性を高めている。

 ダイハツの予防安全技術「スマートアシスト」ではステレオカメラの性能が向上して、より広範囲な検知・認識が可能となったことにより、「衝突回避支援ブレーキ機能(対車両、対歩行者[昼間])」による回避支援が進化。道路を横断する自転車に加え、交差点での右折時に、対向車線を直進してくる車両や右左折時に対向方向から横断してくる歩行者も認識可能になっている。

e-ハイゼット カーゴ 4シーターの車内。シフトセレクターは全車「エレクトロシフトマチック」となり、「7インチTFTカラー液晶メーター」をデジタルメーターとして採用
最大積載量350kgの積載スペースはフラットフロアで使いやすく、助手席の背もたれを水平格納すると長い荷物も積載可能となる
「スマートアシスト」はステレオカメラの性能向上により、道路を横断する自転車や対向車線のクルマ、歩行者なども検知して被害軽減ブレーキの作動が可能になった

 このほか、e-アトレー軽商用車ながら装備の充実などを図ってパーソナルユースの需要に対応するモデルとなっており、外観でメッキ加飾の追加やブラック塗装のウインカー付きドアミラー、ボディ同色のアウタードアハンドルやリアバンパーなどを採用して質感を向上。スチールホイールもブラック塗装された専用品となる。

 インテリアではファブリックシートの表皮を専用意匠としたほかフロントセンターアームレストが追加され、リアシートを左右別で格納可能なセパレートタイプに変更。また、両側パワースライドドアやキーフリーシステムも標準装備となり、質感を向上させて利便性も高められている。

e-アトレーでは「トニコオレンジメタリック」(左)や「レーザーブルークリスタルシャイン」(右)など4色をボディカラーにラインアップ
e-アトレーのインパネ。カーナビは全車オプション設定となる
水平格納式リアシートはセパレートタイプ。フロントシートはセンターアームレストを装着

主要諸元(e-アトレー RS・2WD)

(ボディ寸法ほか)
全長×全幅×全高 3,395×1,475×1,890mm
ホイールベース 2,450mm
最低地上高 130mm
車両重量 1300kg
乗車定員 2(4)人
サスペンション(前後) ストラット/トレーリングリンク
駆動方式 後輪駆動
タイヤサイズ 145/80R12(前後)

(電動機・モーター)
型式 1CG
定格出力 30kW
最高出力 47kW(64PS)/3562-4500rpm
最大トルク 126Nm(12.9kgm)/0-3562rpm

(動力用主電池)
種類 リン酸鉄リチウムイオンバッテリ
電圧 3.18V
容量 160Ah
個数 72個
総電圧 228.96V
総電力量 36.6kWh
一充電走行距離 257km
WLTCモード交流電力量消費率 161Wh/km